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庵堂三兄弟の聖職



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【この小説が収録されている参考書籍】
庵堂三兄弟の聖職
庵堂三兄弟の聖職 (角川ホラー文庫)

庵堂三兄弟の聖職の評価: 3.57/5点 レビュー 47件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全29件 1~20 1/2ページ
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No.29:
(4pt)

静謐な遺体と長兄の奮う職人技があり、そこに末弟の罵詈雑言がまるでラップの様にリズムを添える。

『サイコ』でその存在を世に知らしめ『悪魔のいけにえ』でカルトなホラー人気を不動のものとした実在した殺人鬼エドワード・ゲイン!何より恐ろしいのはアウシュビッツさながらに殺害した人体を日用品に加工したことではないだろうか?それとは異なりこの物語はエンバーミングといった正規の遺体処理を跳び越えためちゃくちゃな職業設定ではあるがホラーではない!この物語には静謐な遺体と長兄の奮う職人技があり、そこに末弟の罵詈雑言がまるでラップの様にリズムを添える。ある意味人間の物語であると言えるのではないだろうか?
庵堂三兄弟の聖職 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:庵堂三兄弟の聖職 (角川ホラー文庫)より
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No.28:
(5pt)

ラッパーみたいな男が書いたラップみたいな小説。

おどろおどろしい設定でありながらヒューマンドラマ。
こう言うのには個人的に弱い。「絶対泣ける!」とか、「全米が泣いた!」って文言があると身構えてしまって、どんな映画や小説でも泣けないけど、予想しない方向から良い話持って来られるとコロッとやられてしまう。
これはホラーでは無い、と言う声が多いが、ホラーとは恐怖を扱う物語であり、「子供や親しい人を失う事」とは誰にでも起こる人生の恐怖であり、そんな普遍的な恐怖と真正面から向き合っている庵堂三兄弟の物語は広義の意味でホラーと言って良いと思う。
文章は何だかラッパーみたいに汚い言葉と韻を踏みたがるなあと思ってフラップの著者の写真みたら、実際ラッパーみたいな容姿だった。
バカヤロウ=俺はお前と繋がってる、とかマジでラップでありそうなセリフ。
(馬鹿にしてる訳ではありません)
ホラーはこうでなくてはいけない、という思い込みが無くとにかに変わった本が読みたい人にはうってつけ。
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No.27:
(4pt)

ホラーでは無いが

色々の方が書かれているように、いわゆるホラーでは無いと思います。
ただし、とても良く書けていると思います。
登場人物のイメージが次々と変わっていき(良い方向に)、
そして「聖職」とのタイトルが響いてくる、そんな感じですかね。

私も、仕事に打込む方なので、素直に感動しました。

描写はグロテスクですが、要は、職人&人間賛歌なので、
ホラー要素を期待した方が低評価をつけるのもわかります。
私は、良い意味で期待を裏切られたので、高評価です。
でも、傑作ホラーとは言えないので、星1つマイナスとします。
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No.26:
(4pt)

ホラーちゃいまんがな

才能あるのう。
低評価のレビューは、ホラー小説としての評価ですな。
今、一番、好きな作家かも知れないのでおま。
んー、この人は才能溢れる作家さんでさぁ。
ストーリー以上に、なにか惹きつけるものがあるのでありやす。
ちょいグロ。
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No.25:
(5pt)

死に向き合うヒューマンドラマ

「庵堂三兄弟の聖職」を読んだ。この本、いつ買ったのかも忘れていたような本なのだけれど、弔いのための死体加工を生業とする「遺工師」と書かれたあらすじ、ホラー小説大賞に選出されながらも、タイトルにある聖職という言葉が気になり、読み始めた。
感想としてまず言えることは、これはホラー小説ではない。読み始め数ページで感じたホラーらしさは途中から消え失せ、代わりにヒューマンドラマの体裁を見せ始める。ホラーに分類されてはいるが、とても分類が難しい作品だと思う。たしかに、死体を加工して遺品を創作するという行為上、スプラッタな描写は避けては通れないのだが、そこに恐怖を感じさせない文章になっている。一見、ただのグロにも見えかねないはずの行為が、作者の力量によって、神聖な職人芸として描き出されている。外科的医療行為が人にスプラッタな嫌悪感を与えつつも、医者の手術の腕や、人体の造りの精巧さに、息を呑むような美しさを感じるのとそれはすごく似ている。映画は見ていないのだが、「おくりびと」のような作品と似たテイストを持っているのではないかと思う。
難儀な性格を抱えた三兄弟にも、読み進めていくうちに感情移入し、惚れ込んでしまうのではないだろうか。特に三男が、一番優しくて、好きだ。小説の文章としては読みづらい部分もあるし、奇をてらった演出も多い。だけど、いつしかそれすらにも愛着がわいてしまう。読後感は、ホラー小説とは思えないほどスッキリとしている。死んだ人を弔うということは、死者ではなく、遺された人を慰めてけじめをつけさせる行為なのだな、とよく思える。作中の遺工師の仕事ぶりは、まさしく聖職だ。
この作品が、第15回ホラー小説大賞の名立たる各作品を抑えて大賞を受賞したというのは、ホラーに新たな風を吹き込むことになったんじゃないかなあ…と思った。
とにかく、ホラーとは思わずにいろんな人に読んで欲しい作品。身近で亡くなった人がいる人には特に。
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No.24:
(4pt)

完成度は低いが、素晴らしいシーンがある

第15回ホラー小説大賞受賞作(2008)だが少しも怖くない。体の解体とかの描写があるにせよ職業としての作業であり、喉元を過ぎれば法医学の解剖と同じくらいにしか感じない。遺工師という架空の職業という点がホラーでありその発想自体は見事だと思うが、ホラーに大切な<効果>という要素においてはいまひとつ。
 いっこうに物語が進展しないので、もしかしてアイデアだけで終わるの? と、危惧したりもした。が、117ページから黒塗りのリムジンの登場とともに物語が動いていく。そしていくつかのドラマがあり、最後に三人がある目的に向かって働いているところの描写が幻想的かつ感動的でよかった。滅多に出会えないものに出会えた気がした。それだけで幸せで、読んでよかったと思う。
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No.23:
(5pt)

圧倒された

自分は文庫版を読んだのですが、遺工師という架空でしかもアングラな職業の
リアリティにまず驚きました。三人三様で精神的問題を抱える「兄弟」とその
工房の異様な熱気は素晴らしかった。

ホラーであるとか怖いか怖くないか、文体がどうの、プロットがどうの、テー
マがどうのこうの……。そういう細かい所が気になる人は、無視してよい作品
でしょう。多少の事件とともに「遺工師」の「非日常的な日常」が繰り広げら
れるだけです。

「異界」は得体の知れない怪物が跋扈していないくても、別の意味で「異界」
が表現できるんだと、改めて思いましたね。

全然関係ありませんが、自分も男兄弟が多い上に異父なんですが、やんちゃな
家系ならちょうどこんなモンでしょうね。殴り合いや罵詈雑言、懐かしくなる
ほど良く書けていますし、切っても切れない「縁」の雰囲気も素晴らしい。

万一、作者が男児一人で育っていたとしたら驚嘆に値する能力だと思います。
庵堂三兄弟の聖職 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:庵堂三兄弟の聖職 (角川ホラー文庫)より
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No.22:
(5pt)

ホラーではないが素敵な小説。

ハードカバーの時は金額的に手が出せなかったけど、文庫版になったので購入し、読ませて頂きました。
内容はホラーではないと思います。ホラーの定義は人それぞれですけど私はそう感じました。

暴力描写とグロい場面が多々あるので不快になられる方はいるでしょうが、“恐ろしい”と言った感情は湧いて来ません。

しかしホラーな要素を求めずに読むと、わりとスイスイ読めます。比喩的な表現は少々『?』となる場所もありましたが、人の心をよく描けていてこれはこれで良いと思います。最後の辺りでは思わず泣かされてしまいました。泣いたのではなく、泣かされてしまったのが不覚です…。

冷めて淡々とした人もいれば激情にかられやすい人もいて、作者さんの人物の書き分けが好きになった作品でした。これからも期待しております。
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No.21:
(5pt)

ホラーではないが素敵な小説。

ハードカバーの時は金額的に手が出せなかったけど、文庫版になったので購入し、読ませて頂きました。内容はホラーではないと思います。ホラーの定義は人それぞれですけど私はそう感じました。暴力描写とグロい場面が多々あるので不快になられる方はいるでしょうが、“恐ろしい”と言った感情は湧いて来ません。しかしホラーな要素を求めずに読むと、わりとスイスイ読めます。比喩的な表現は少々『?』となる場所もありましたが、人の心をよく描けていてこれはこれで良いと思います。最後の辺りでは思わず泣かされてしまいました。泣いたのではなく、泣かされてしまったのが不覚です…。冷めて淡々とした人もいれば激情にかられやすい人もいて、作者さんの人物の書き分けが好きになった作品でした。これからも期待しております。
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No.20:
(4pt)

文章がいい

まるで音楽を聞いているような文章です。
独特のリズムがあって、洗練されているのにどこか不器用で朴訥で、
荒削りで乱暴な中に不思議なぬくもりがあって、
不思議と惹き付けられてしまいます。
最近、物語を重視するあまり文章に味わいのない作家が多いのですが、
(それはそれで面白いのですが)
真藤さんの文章は、軟骨を噛み砕くような快感があります。
私はこの作家さん、好きです。
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No.19:
(4pt)

文章がいい

まるで音楽を聞いているような文章です。
独特のリズムがあって、洗練されているのにどこか不器用で朴訥で、
荒削りで乱暴な中に不思議なぬくもりがあって、
不思議と惹き付けられてしまいます。
最近、物語を重視するあまり文章に味わいのない作家が多いのですが、
(それはそれで面白いのですが)
真藤さんの文章は、軟骨を噛み砕くような快感があります。
私はこの作家さん、好きです。
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No.18:
(5pt)

再生

一度は離れた兄弟の再生。
遺体から道具を再生。
再生の物語。
ホラー大賞という文句に惑わされることなく
再生の物語として読めば
納得の読了感を得られた。
面白かった。
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No.17:
(5pt)

再生

一度は離れた兄弟の再生。
遺体から道具を再生。
再生の物語。
ホラー大賞という文句に惑わされることなく
再生の物語として読めば
納得の読了感を得られた。
面白かった。
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No.16:
(5pt)

極上ファミリー

見守るあんちゃん、冷静な次男、やんちゃな三男、
つまりタイトルの三兄弟が良い。
そのまますぐアニメになっても良いような、いや実写で観たいけど実写は難しいのかな。
正に三兄弟に惚れ込んでもっと続きが読みたいというところに
短篇が不定期連載されていて、こちらもそれぞれにスポットが当たっていてより深く彼らを知れて良い。
こういう兄弟もの好きだったとは新たな発見。
今後も発表される(だろう)エピソードが本になるのが今から楽しみ。

あと何気におじさんも良い味出てる。
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No.15:
(5pt)

極上ファミリー

見守るあんちゃん、冷静な次男、やんちゃな三男、
つまりタイトルの三兄弟が良い。
そのまますぐアニメになっても良いような、いや実写で観たいけど実写は難しいのかな。
正に三兄弟に惚れ込んでもっと続きが読みたいというところに
短篇が不定期連載されていて、こちらもそれぞれにスポットが当たっていてより深く彼らを知れて良い。
こういう兄弟もの好きだったとは新たな発見。
今後も発表される(だろう)エピソードが本になるのが今から楽しみ。
あと何気におじさんも良い味出てる。
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No.14:
(5pt)

遺工

庵堂家のやっている職業が本当にあるなら
ぜひ頼んでみたい。
焼き物とかに骨粉を混ぜるのと違う、櫛とか素敵そう。

だから設定が面白かった。もちろんストーリーも面白かった。
兄弟とか(親友含む)近しい親しい間柄での思いやりと情、
それが感じられるストーリーがもともと好きで、
ここのところいいのに当たってなかったからうれしい。
じんわり系の感動作。
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No.13:
(5pt)

遺工

庵堂家のやっている職業が本当にあるなら
ぜひ頼んでみたい。
焼き物とかに骨粉を混ぜるのと違う、櫛とか素敵そう。
だから設定が面白かった。もちろんストーリーも面白かった。
兄弟とか(親友含む)近しい親しい間柄での思いやりと情、
それが感じられるストーリーがもともと好きで、
ここのところいいのに当たってなかったからうれしい。
じんわり系の感動作。
庵堂三兄弟の聖職Amazon書評・レビュー:庵堂三兄弟の聖職より
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No.12:
(5pt)

エポックメイキングな新しいホラー小説

書けば書くほどグロになる場面を著者がわざとあっさり流している。
この筆運びは絶妙で著者の感性が光っている。
全体にわざと軽めの仕立てにしたのだろうが、従来の書き手ならば、どこまでもグロの描写が続いたのではないか?
三兄弟のキャラもよくできていて話の運び方にも感心した。
この作品以降、ホラー小説は変わっていく気がする。

ただし、遺工という死体から孫の手や茶こしを作りだすという発想はどうなのだろう?それはやはり死者に対する冒涜だろう。
遺族に残るのは、決して骨や皮から作りだしたものではなく、死んだ人との思い出だけではないだろうか?
その辺りのことを選評で三人の選者の誰も言及していないのには、疑問を感じた。
まあ、カテゴリーがホラー小説だから、言っても仕方がないかもしれないけど。
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No.11:
(5pt)

エポックメイキングな新しいホラー小説

書けば書くほどグロになる場面を著者がわざとあっさり流している。
この筆運びは絶妙で著者の感性が光っている。
全体にわざと軽めの仕立てにしたのだろうが、従来の書き手ならば、どこまでもグロの描写が続いたのではないか?
三兄弟のキャラもよくできていて話の運び方にも感心した。
この作品以降、ホラー小説は変わっていく気がする。
ただし、遺工という死体から孫の手や茶こしを作りだすという発想はどうなのだろう?それはやはり死者に対する冒涜だろう。
遺族に残るのは、決して骨や皮から作りだしたものではなく、死んだ人との思い出だけではないだろうか?
その辺りのことを選評で三人の選者の誰も言及していないのには、疑問を感じた。
まあ、カテゴリーがホラー小説だから、言っても仕方がないかもしれないけど。
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No.10:
(4pt)

かぐわしい死臭とともに―

遺体を加工し、その皮膚で財布や櫛、お箸などの日用品を作る職人芸「遺工」

その「遺工」を家業としている庵堂家の3兄弟が

父親の7回忌のために、実家に集まった数日間を描くもの。

形式的な分類をすれば、ホラーに属するものの、

恐怖心や気持ちの悪さを感じることはありません。

むしろ、『遺体』に真摯に向かい合うことを通じて

『死』と向かい合う兄弟の姿は

天童荒太さんの『悼む人』や映画『おくりびと』に通じるものを感じます。

とりわけ印象的なのは

最愛の娘を失った母親が、娘の遺体を剥製へと加工するのを見守る場面。

死を受け入れることができず、

娘が好きだった歌を歌いだしてしまう母親の様子が、あまりに痛切です

死臭漂い、血肉がほとばしる作業場

おまけに「糞」を連呼する弟

なのに、にもかかわらず、

読後に残るのはさわやかな気持ち・・・・

ホラー小説と思わずに、多くの方に読んでいただければと思います☆

なお、野生時代の12月号に本作のスピンオフ作品が収録されています

こちらは「糞」が連呼されない上に

本作の醍醐味がコンパクトにまとまっていてとても読みやすかったです。

併せてお楽しみいただければ―と思います
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