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(短編集)
亜愛一郎の転倒
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亜愛一郎の転倒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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亜愛一郎のシリーズ、第一巻の「~狼狽」が面白かったので、続いてこちらの「~転倒」を読んでみました。 「~狼狽」と比べると、起きる事件や謎が地味なものが多く、読み終わってから各話のタイトルを見た時に「どんな話&トリックだったっけ?」てなるものが多かったです。 亜の着眼点や推理パターンはいつも通りですが、こちらもそれに慣れてしまっているので驚きも少ないし。 一応は面白く読めたけれど、それ以上のものもあまりないなぁと。 ただ、事件に直接関係はしないが各話に必ず姿を見せる「ある人物」のことが気になってしょうがない(笑)ので、次巻「~逃亡」への期待だけは高まりました。 なお巻末の解説で次の「~逃亡」がネタバレ(亜の正体?)しているとのレビューがありますが、当方が購入した「2024年8月23日 12版」には、そのような記述はありませんでした。 当該箇所は削除されたのかな? | ||||
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令和の今となっては、コンプライアンス的にNGな描写もあって面白い。 | ||||
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本書は、『亜愛一郎の狼狽』に続く亜愛一郎シリーズの第2作である。『狼狽』と同様、8作の短編が収録されている。 本書も、探偵役の亜愛一郎のユニークで秀逸なキャラクターな上、どの作品でも適度なユーモアが盛り込まれ、読んで楽しめる作品ばかりである。 中でも、得意の逆説が冴える『珠洲子の装い』、見立て殺人の背後に思いもよらない真相が隠されている『意外な遺骸』、論理的思考の盲点を突く『病人に刃物』が傑作と言える(評者が最も感心したのは『意外な遺骸』)が、他の5作も水準の高い良作である。 | ||||
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他の方のレビューでも書かれていますが、この巻は巻末の解説が最悪です。 一般に推理物で、本文を読む前にあとがきを読んだ人が楽しみを半減させられてしまったとしたら、まあ自業自得と言えないこともない。また、発表の時系列を遡って読んだ場合も、まあ仕方無いと思うことにしよう。 しかし、三巻物の第2巻で、第3巻のネタをばらしてしまうとは!! 言語道断・前代未聞の暴挙、悪行! このあとがきを書いた田中芳樹っちゅう人は、自分も作家なんでしょ? 一体何のつもりでこんなことを? 嫌がらせか? 作者に恨みでも有るのか? 作品の方は、独特の味わいを持った好短編揃い。 なのに最後の最後で巻末解説が、読後感を台無しにする。 出版社の方でもこの解説をそのまま載せてしまったというのが、本当に理解に苦しむ。第3巻のマイナス広告になってしまうだろうに…。 こんな風に書くと、未読の方にはかえって「どんな解説なんだろう」と興味をわかせてしまうかもしれませんが、第3巻を読む気がある方は、くれぐれも解説だけは読まないよう! 絶対後悔すると断言できます! | ||||
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亜愛一郎シリーズは、かつて角川文庫からも出版されており、この創元版は再販となります。 その当時、角川文庫版が古書店でもなかなか見つからなかったり、あっても高額になっていたりしたため、この再販には大変喜びました。 というのも、実はこのシリーズ、この2作目までは角川版で読んでいたものの、最終巻は未読だったからです。 そこで、やはり読むなら最初からと、再版された「狼狽」「転倒」と続けて読んで来て、この「転倒」の巻末に新たに加えられた某有名作家による解説を読んで愕然となりました。 そこには、亜愛一郎の正体について、バラしてしまっていたからです。 こういう場合、文頭にその旨の断りを入れるとか、ネタばれが近くなったら文節を分け、その間に目立つように太字で注意を促す一文を挿入するとか、それなりの配慮が必要であるにもかかわらず、今ここで彼の正体を明かしてしまっても、その魅力を損なうことはないからバラしてしまうが、と平文の中にさらっと断るだけですぐに明かしてしまっているのです。 慌てて読み止める間もなく、次の行が目に飛び込んでしまい・・・ その時の私の落胆ぶりは、相当なものでした。 最終巻の出版を心待ちにしていただけに。 編集部もなぜこのようなネタバレ記事の掲載にOKを出したのか、ミステリー専門の本を数多く出版しているところだけに、その良識を疑いました。 結果、最終巻の最終章、いろんな謎が解明されましたが、何の興奮も得られず、テンション下がりまくりでした。 その後の重版は見ていないからどうなっているのか知りませんが、今もおそらく変わっていないでしょうね。 これから初めてこのシリーズに触れるという方は、絶対にこの巻末の解説は読んではいけません。 最終巻を読んでからにしてください。 | ||||
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泡坂氏の代表連作シリーズの亜愛一郎もののシリーズ2作目。 パターンは1作目と変わらず、不可思議な事件を鋭い推理で論理的に解決する趣向だ。 後半のエピソードはやや強引過ぎてやっつけみたいな推理展開のもあるが、軽く読めて常識の盲点を突いた小気味よいトリックの魅力は衰えておらず、楽しめる一作である。 | ||||
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このシリーズは切れがいいです。 本書もスパッと落ちるので読んでいて気持ちがいいです。 短編ですし、手軽に読むのにはお勧めです。 | ||||
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頭は冴えているのだけれども、 行動が少し、いやかなり残念な青年「ああ」こと 亜愛一郎の事件簿です。 今回も不思議な事件が軒を連ねていますが 中には殺人が絡まないものもあります。 摩訶不思議なことをといてくれ、というものまで。 その中で真相がわかってくると なかなか恐い、というか人の性質の恐ろしさを 感じたのは「藁の猫」ですね。 これは一人の画家が描いた絵に含まれた秘密の物語です。 これは少しキチガイじみていて 狂気が含まれるので気持ち悪いかもしれません。 かと思えば殺人の絡む 摩訶不思議ものもあります。 死体が乗ってきた奇妙なものも。 これはあまり結末は期待しないよう。 でも、飽きずに読めてしまうのは さすがです。 | ||||
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亜愛一郎の狼狽・転倒・」逃亡の3作品はチェスタートンの味がする作品である。3作品を通じた大きな仕掛けも魅力的である。この作品は3冊セットで読む必要があろう。 | ||||
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だと思ってます。泡坂ワールドのユニークなキャラクターが全開で、お話も粒より。 亜愛一郎シリーズ中最も好きな「藁の猫」(動機がたまらないです、すごく、らしい、んです)、ほかには「砂蛾家の崩壊」(思わずうなる)、「珠洲子の装い」、「三郎町路上」が好き、というか好きじゃない短編のほうが少ないかも。 泡坂作品はあるシリーズ全体に大きな仕掛けがあることがままあって、このシリーズでも例外ではない、、、のかな。 個々の作品、シリーズ全体、キャラクター、全てに愛着が持てる稀少な作品群です。 | ||||
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容姿は二枚目。振る舞いは三枚目。憎めないナイスガイの亜愛一郎。そんな彼が活躍するシリーズ二作目。泡坂先生の特徴はやはり ユーモラスにしてトリッキーなところ。でも実は、そんな演出の裏では誰よりも人格者な性格が働いているような気がしてならない。 「藁の猫」なんてどうだろう。こんなにも人間という精神動物を端的に描いて見せた作品があるのだろうか。あまりに悲しい。でもそれを 楽しく読める。その皮肉。抽象的で不合理だからこそ単純。愛しい強迫観念こそ苦しい。その逆も然り。一流の逆説。 また「砂蛾(すなが)家の消失」では、奇術師としても知られた泡坂先生の手品が炸裂だ。家をまるごと消失させてしまうのだ。 その他、上品な滑稽さに酔える「珠洲子(すずこ)の装い」。タイトル同様で遊び心あふれる「意外な遺骸」。緻密なパズル性を有した 「三郎町路上」。そんなのアリ?ちょっと想像してみたらグロテスクな逆説に驚く「病人に刃物」。とにかく面白い。 興味ある方は心ゆくまで遊んでみて下さい。この不思議な造形世界を。 | ||||
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容姿は二枚目。振る舞いは三枚目。憎めないナイスガイの亜愛一郎。そんな彼が活躍するシリーズ二作目。泡坂先生の特徴はやはり ユーモラスにしてトリッキーなところ。でも実は、そんな演出の裏では誰よりも人格者な性格が働いているような気がしてならない。 「藁の猫」なんてどうだろう。こんなにも人間という精神動物を端的に描いて見せた作品があるのだろうか。あまりに悲しい。でもそれを 楽しく読める。その皮肉。抽象的で不合理だからこそ単純。愛しい強迫観念こそ苦しい。その逆も然り。一流の逆説。 また「砂蛾(すなが)家の消失」では、奇術師としても知られた泡坂先生の手品が炸裂だ。家をまるごと消失させてしまうのだ。 その他、上品な滑稽さに酔える「珠洲子(すずこ)の装い」。タイトル同様で遊び心あふれる「意外な遺骸」。緻密なパズル性を有した 「三郎町路上」。そんなのアリ?ちょっと想像してみたらグロテスクな逆説に驚く「病人に刃物」。とにかく面白い。 興味ある方は心ゆくまで遊んでみて下さい。この不思議な造形世界を。 | ||||
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◆「病人に刃物」 盛栄堂病院の屋上。 衆人環視の状況下で、堤という男が刃物によって死亡した。 ただ、奇妙なことに彼は階段に躓き、転倒しただけで、 誰かに直接、刃物を突きたてられたわけではないのだ。 のちに、堤が以前入院していた際に同室だった磯明(本作の視点人物)の 所持するナイフが凶器として発見されるのだが、磯明に身に覚えはなく……。 偶然に因るところが大きい、本作の事件。 凶器の所在と「共犯者」の弥縫策がポイントです。 また、本作のトリックの根幹をなすネタは、きわめて社会派的。 できたら一生、関わり合いになりたくないですね。 | ||||
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◆第一話「藁の猫」 完璧な写実性で有名な画家の内縁の妻が服毒死した。 そして、なぜか遺体の手には藁の猫が握られていて…。 前作『狼狽』の「DL2号機事件」と同じテーマが変奏されます。 ◆第二話「砂蛾家の消失」 (人家消失)という大ネタですが、 仕掛け自体は至ってシンプル。 動機の必然性の演出が見事です。 ◆第三話「珠洲子の装い」 飛行機事故で死んだ流行歌手の名を冠した 映画のオーディションでの出来事。 これぞ逆説、という論理が冴えわたります。 ◆第四話「意外な遺骸」 手毬歌に見立てられた他殺死体の謎。 死体の死因がとにかくユニーク。 廻文のお遊びも楽しいです。 ◆第五話「ねじれた帽子」 落とした帽子を頑として受け取らない男の謎。 冒頭、無造作に示される伏線が、とにかく洒落ています。 ◆第六話「争う四巨頭」 第一線を退いた、同郷の政財界の大物4人。 人目を避けて、彼らが会合するのはなぜなのか? 「知」の喜びや、それまで気づかなかった自分の 嗜好を知ることこそ、人生の醍醐味でしょう。 ◆第七話「三郎町路上」 タクシーの後部座席に突然出現した死体の謎。 昆虫学者・響子の姐御っぷりが忘れがたい印象を残します。 ◆第八話「病人に刃物」 「転倒」がキーワード。 誰の身にも起き得る危険ですが、 最終的には因果応報というところ。 作中の、勘違いコント風の会話に、現代でも 決して色褪せない著者の洒脱さを感じます。 | ||||
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とある推理漫画でトリックだけぱくられていました。 しょうがないかもなあ、面白いもん。 世界遺産白川郷・五箇山に行くときは是非カバンの中に一冊。 一つ一つの情景描写も、後で見直してまた納得、のお話です。 実際に白川郷で合掌住居に泊めてもらった夜も、素晴しい木組みや、 美しい秋の防災訓練の写真を見ながら、この作品を思い出さずにおられませんでした。 トリックの本家はこの作品ですよ、あくまでも。 | ||||
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心理トリックをつかった短編が8つ収められた、素敵な推理小説の本です。 短い話のなかに、ちゃんと伏線がちりばめられていて、筋道立った解決に「うーん、さすがだ」と何回もつぶやいていました。 無理がないきれいなトリックを披露してくれるお話ばかりでとっても面白いです。 どれも面白かったのですがとくに、「砂蛾家の消失」のホウセンカの種子の伏線に「やられた!」と思いました。 | ||||
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一夜にして忽然と消えてしまった家…、手鞠歌の通りに、撃たれ、煮られ、焼かれていた死体…、探偵役である亜愛一郎はもちろんですが、事件の謎の方もとても魅力的な作品です。 さらにシリーズを通して文章のいたる所で思わずニヤリとしてしまう作者の泡坂妻夫氏の遊び心もこのシリーズの楽しいところです。巧みな言葉遊びや、再読してみて初めて気付くような些細な法則?めいたもの、あれ?と思わず前の作品を読み返したくなる登場人物(笑)などが各作品にさり気なく紛れていて、これを見つけるのもこのシリーズの一つの愉しみだったりします。もう20年以上も前の作品なのですが、初めて読んだ時、そんなに昔の作品であった事に驚かされました。個人的には「転倒」が一番好きなのでレビューに書きましたが、三部作どれも良作、名作揃いのシリーズです。「逃亡」に収録されている「歯痛の思い出」なんかも面白いですよ! | ||||
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気弱なカメラマンだが事件が起こればたちまちにして解決してしまう、謎の青年・亜愛一郎(ア・アイイチロウ)。虫だの珍しい雲だのばかり撮っている地味地味カメラマンだが、カメラマンのくせにファッションは常にパリッとした一流品で恐ろしく美形。そして格闘になれば何故かバカ強く、一体どこの誰なのかもわからない。魅力的なキャラクターだが残念なことに「狼狽」、この「転倒」そして最終作「逃亡」の三部作で終了。「逃亡」最後では愛一郎は実は○○の××だったことが明かされ、遂には△△に・・・(書けないのが残念です!)。う~ん、こんな終わり方をするシリーズは多分世界でも唯一でしょう。マジックにも詳しい作者の見事なトリックに脱帽。 | ||||
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