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密閉教室
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密閉教室の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.74pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 21~40 2/3ページ
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このレビューは旧装版を読んでの感想であることをお断りしておきます。 法月綸太郎のデビュー作。しかしはっきり言って失敗作。2009年の最大の収穫が法月綸太郎、と自分自身で思っているだけに残念。 「すべてはFになる」の推薦文で「自分を恥じた」なんて書かなきゃもっと早く読んだと思うんだけどねえ……。あんなので自分を恥じるくらいだから大したことないだろうと思ったもんで……。今では島田荘司、岡島二人、有栖川有栖、と並んで法月綸太郎は四天王だと思っているだけに残念。 一つの事件を数人が解き明かしていくという過程で真相を明らかにする、というのはバークリーの「チョコレート殺人事件」等にも見られる手法だが、読者を納得させるにたる解決を複数用意しなければならない上、どうしても最後の真相が弱くなってしまうのが弱点。本作ではその欠点が諸に出てしまい、最後の犯人の説得力が弱すぎる。こういった手法は余程上手くやらない限り、理屈と膏薬はどこにでもつくというたとえのようになりかねない。 その前の謎解きの論理性と伏線に比べ、最後の解決の論理性と伏線が余りにもお粗末で、それを信じろと言われてもねぇ……。 教室の机と椅子が消失の謎以外は評価する気にならない。文章も相当に拙く、評価に困る。 | ||||
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なぜか机と椅子が消失し,出入り口と窓が閉ざされた早朝の教室において死体は転がっていた。そうして幕を開ける青春・学園ミステリ。 処女作にこそ主張が詰まっているとよく言われるが,本作もそうだろう。全編に亘りマニアックな知識が披露されていて,推理作家・法月を 形成しているミステリ観がよく判るし,さらにそれを煎じ詰めているところが法月の法月たる所以だろう。 そのミステリ観を用いることによって,自己の矛盾や自己と世界の対話といった非常に概念的なテーマに挑戦している作家・法月の姿が 浮かんでくる。 本格愛好者には格好の贈り物に違いないが,意外と前述の要素なんかがあることからこの手のジャンルに疎い人でも楽しめそう。 | ||||
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なぜか机と椅子が消失し,出入り口と窓が閉ざされた早朝の教室において死体は転がっていた。そうして幕を開ける青春・学園ミステリ。 処女作にこそ主張が詰まっているとよく言われるが,本作もそうだろう。全編に亘りマニアックな知識が披露されていて,推理作家・法月を 形成しているミステリ観がよく判るし,さらにそれを煎じ詰めているところが法月の法月たる所以だろう。 そのミステリ観を用いることによって,自己の矛盾や自己と世界の対話といった非常に概念的なテーマに挑戦している作家・法月の姿が 浮かんでくる。 本格愛好者には格好の贈り物に違いないが,意外と前述の要素なんかがあることからこの手のジャンルに疎い人でも楽しめそう。 | ||||
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教室にあった48の机と椅子がすべて消え、代わりに コピーされた遺書と男子高校生の死体が残されていた。 しかも、窓は施錠され、ドアは内側から、 ガムテープが貼られているという密室状態だった……。 本作は、探偵役が「世界」から徹底的に拒絶される物語 であるのですが、それはじつは他の登場人物も同様です。 彼ら一人ひとりが、不条理で理不尽な「世界」に翻弄され、 裏切られていった果てに「密閉教室」が現前したのです。 「密閉教室」とは、いわば「世界」の矛盾と歪みの結節点であり、 なお且つ、混沌とした「世界」をなだめる供犠でもあるのでしょう。 | ||||
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教室にあった48の机と椅子がすべて消え、代わりに コピーされた遺書と男子高校生の死体が残されていた。 しかも、窓は施錠され、ドアは内側から、 ガムテープが貼られているという密室状態だった……。 本作は、探偵役が「世界」から徹底的に拒絶される物語 であるのですが、それはじつは他の登場人物も同様です。 彼ら一人ひとりが、不条理で理不尽な「世界」に翻弄され、 裏切られていった果てに「密閉教室」が現前したのです。 「密閉教室」とは、いわば「世界」の矛盾と歪みの結節点であり、 なお且つ、混沌とした「世界」をなだめる供犠でもあるのでしょう。 | ||||
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なんとなく、小説を読んだという気がしない。 それはたぶん登場人物、特に主人公の人間が書けていない からだろう。 この作品の主人公は、作者の操り人形か、ロールプレイング ゲームの中のキャラクターのように思えてしまった。 もちろんこの作品は推理小説として、人間がどうこうと言うよりは、 トリックや謎解きに重きを置いているのだろうが。 肝心の謎解きも、荒唐無稽な背景に、偶然に偶然が重なった だけという気がしてしまった。 ラストでは多少とも人間臭くなり、意外などんでん返しが楽しめるのだが。 一つの章が異常に短いので、普段本を読まないようなゆとり世代の 人には読みやすいかも。 | ||||
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なんとなく、小説を読んだという気がしない。 それはたぶん登場人物、特に主人公の人間が書けていない からだろう。 この作品の主人公は、作者の操り人形か、ロールプレイング ゲームの中のキャラクターのように思えてしまった。 もちろんこの作品は推理小説として、人間がどうこうと言うよりは、 トリックや謎解きに重きを置いているのだろうが。 肝心の謎解きも、荒唐無稽な背景に、偶然に偶然が重なった だけという気がしてしまった。 ラストでは多少とも人間臭くなり、意外などんでん返しが楽しめるのだが。 一つの章が異常に短いので、普段本を読まないようなゆとり世代の 人には読みやすいかも。 | ||||
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法月氏のデビュー作。 自分は推理小説を読む時にあまり人物の描き方がどうとかそういう点に 気を注ぎながら読むタイプではない。 そういった事は他のジャンルの小説に求めればいいと思うからだ。 この小説の大きなポイントは1点。 なぜ殺害現場となった教室から机と椅子が運び出されていたか? 現場は目張りの密室だがこれはそれほど堅牢なものではないから その謎は予想の範囲の中で説かれる。 肝心の机と椅子の移動の理由は5点満点でいうと 3点のアイデアだった。 後に大活躍する法月氏の船出ということで読むとおおいに楽しめる。 | ||||
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▼あらすじ 早朝の教室に少年の死体が横たわっている。 しかも、教室に在るべきはずの机と椅子が、ひとつ残らず消えていた。 そして、そこにはなぜかコピーされた遺書が残されていて……。 死者の級友にして、ミステリーマニアである工藤順也は、 この事件の真相を暴くことができるのか!! ▼感想 作中、探偵役の工藤は試行錯誤しながら推理を重ねていきますが、 ことごとくその考えは覆されていきます。 彼の信奉するロジックの力は決して現実には届かない―― ということが繰り返し強調されるわけです。 のちに、苦悩する探偵・法月綸太郎を生み出した著者が、 処女作の時点で推理小説の無底性という主題を追究していた ことを証す記念碑的作品。 | ||||
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▼あらすじ 早朝の教室に少年の死体が横たわっている。 しかも、教室に在るべきはずの机と椅子が、ひとつ残らず消えていた。 そして、そこにはなぜかコピーされた遺書が残されていて……。 死者の級友にして、ミステリーマニアである工藤順也は、 この事件の真相を暴くことができるのか!! ▼感想 作中、探偵役の工藤は試行錯誤しながら推理を重ねていきますが、 ことごとくその考えは覆されていきます。 彼の信奉するロジックの力は決して現実には届かない―― ということが繰り返し強調されるわけです。 のちに、苦悩する探偵・法月綸太郎を生み出した著者が、 処女作の時点で推理小説の無底性という主題を追究していた ことを証す記念碑的作品。 | ||||
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作者のデビュー作。高校生名探偵の"工藤"が警察の助力願いに応じて、密室状態の教室で起きた殺人事件を解くと言う「名探偵コナン」のような作品。工藤のセリフ「おまえが犯人だ !」がポーの作品名だと分かる方は相当のミステリ通。この他、チャンドラーやカフカを引用する等、デビュー作らしい気負いと衒学趣味が見られる。 密室の構成法はチャチであるが、教室から全ての机が移動されているという一見奇抜なアイデアがクィーンの「チャイナ橙」をベースにしている点を作中でアッケラカンと明かしているのは作者の生一本な性格によるものか。冒頭でその「チャイナ橙」に言及しているのは逆に茶目っ気だろう。犯人の設定は平凡で、冒頭で犯人の予想が出来てしまう。ヴァン・ダイン「カブト虫」と同じ狙いか。このような事件では、犯人を含む登場人物の性格、人間関係、恋愛模様の細かな描写が必須だと思うのだが、この辺曖昧で、"ほのめかし"程度に終っており、最後にそれが前面に出て来る展開はミステリの宿命とは言え苦しい。動機の一部とも関係するが、事件の背景が薄汚いのも学園ものとしては後味が良くない。これらの欠点にも係らず、学園小説としてテンポ良く読め、途中までは密室の謎で引っ張る手腕は中々のもの。作中で観念論を振り回す教師が出てくるが、それに対して工藤があくまでクィーン流の論理で頑張る姿勢は潔い。 デビュー作としてはマズマズの出来だと思う。その後の作者の活躍を考えると、順調なスタートと言うべきか。 | ||||
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まるで漫画にでも出てきそうな生徒や先生たち、これでもかこれでもかと推理以外の 部分であとから湧き出てくる真実、派手に見えて地味なトリック(成立するかどうかも 怪しいですが)、と新人らしい部分がてんこもりの著者のデビュー作。 決してこの作品がフェアな謎解きの本格推理小説だとは思いませんが(本格風?)、 読み物としては頁をめくる事を止めさせない力を持った作品でした。最後まで退屈は しませんし、頭も使いませんので普段本を読まない人にもお勧めです。謎解き部分に 関しても、作者が巧く誘導してくれるので自分でトリックが解けた様に感じる気持ち よい満足感も得られます。この辺の文章のテクニックは本当に巧いと思いました。 一度は読むべき作品だと思います。 | ||||
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新本格最強のパズラー作家、法月綸太郎のデビュー作にして最大の異色作。そしてそのノーカット版。新本格を語るとき、デビューが先となった綾辻の十角館の殺人が必ずあげられるが、新本格の無限の可能性を秘めたこの密閉教室も忘れてはならない。本作のたたえる、荒削りだが、端正さを失わない瑞々しい感性を読み取れないしたり顔の大人にはけして分かりはしないだろう。新本格の本質を。型破りと伝統が華麗にクロスオーヴァーする青春ミステリ。ぜひ、己の感性を試すように読んでほしい。 | ||||
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新本格最強のパズラー作家、法月綸太郎のデビュー作にして最大の異色作。そしてそのノーカット版。 新本格を語るとき、デビューが先となった綾辻の十角館の殺人が必ずあげられるが、新本格の無限の可能性を秘めたこの密閉教室も忘れてはならない。 本作のたたえる、荒削りだが、端正さを失わない瑞々しい感性を読み取れないしたり顔の大人にはけして分かりはしないだろう。新本格の本質を。 型破りと伝統が華麗にクロスオーヴァーする青春ミステリ。ぜひ、己の感性を試すように読んでほしい。 | ||||
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教室の机と椅子が全てなくなり。 しかも密室で。 人が死んでいる。 なぜ?どうして? 今回はノーカット版であるということで ノベルズと比べるのも いいかと。 | ||||
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教室の机と椅子が全てなくなり。 しかも密室で。 人が死んでいる。 なぜ?どうして? 今回はノーカット版であるということで ノベルズと比べるのも いいかと。 | ||||
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自分のデビュー作。それも出版社の事情でカットした分を再現して復刊させる。これは、作家にとってはかなり恥ずかしいことだろうと思う。 高校生の素人探偵。ズバリ推理を的中させたかと思うと、外したり、、、そんな雰囲気が、文体の初々しさ=素人っぽい饒舌さと相まってそれっぽい雰囲気を醸し出している。 与えられた事実から推理合戦をする。またはいかにも解説調にトリックを説明する、というタイプのミステリは基本的に嫌いだが、饒舌な高校生のやることなら、まあ、いいか、という気分にさせられてしまった。 淡々とラストまでいくのか、と思ったら、見せ場がいくつか用意されているし、今ではあまり見かけなくなった二転三転の仕掛けが楽しませてくれる。 ただ、最後まで読んだ後、改めて冒頭シーンを読むと、「おいおい、フェアじゃねえよ」と思わず突っ込んでしまった。 | ||||
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自分のデビュー作。それも出版社の事情でカットした分を再現して復刊させる。これは、作家にとってはかなり恥ずかしいことだろうと思う。 高校生の素人探偵。ズバリ推理を的中させたかと思うと、外したり、、、そんな雰囲気が、文体の初々しさ=素人っぽい饒舌さと相まってそれっぽい雰囲気を醸し出している。 与えられた事実から推理合戦をする。またはいかにも解説調にトリックを説明する、というタイプのミステリは基本的に嫌いだが、饒舌な高校生のやることなら、まあ、いいか、という気分にさせられてしまった。 淡々とラストまでいくのか、と思ったら、見せ場がいくつか用意されているし、今ではあまり見かけなくなった二転三転の仕掛けが楽しませてくれる。 ただ、最後まで読んだ後、改めて冒頭シーンを読むと、「おいおい、フェアじゃねえよ」と思わず突っ込んでしまった。 | ||||
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犯人は誰なのか?実は途中で「どーせコイツが犯人だ。つまらねーな」と自分で決めつけてしまった。オレの推理はしっかりと間違っていた。そして面白かった(笑)。面白かった。映画とかの映像作品になっててもいいと思うくらい面白かったです。読み終えた感想は「何もそこまでどんでん返さなくてもいいだろ。」 | ||||
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法月 綸太郎さんのデビュー作らしいです。 この作品自体が書かれたのは結構前らしいですが、内容は現在の高校感そのままだと感じます。 『学校もの』とは言いましたが、そこにあるのは甘酸っぱい青春でもなければ、爽快な友情やスポ根ものでもありません。 あるのは暗く湿った、そして複雑に絡み合った人間関係と真実だけだったのです。主人公の『工藤順也』君の活躍はどう言った真実にたどり着くのだろう? 最初は表現や描写が、正直安っぽく飽き飽きするような場面もありましたが、読み進めるうちに、そのどろどろした展開が病みつきになります。 作品全体がテンポ良く、難しい言葉なんかも使われていない事もあってかなりサクサク読めます。 また最後まで綺麗事で終わらせない事件の転がり方も魅力です。 作品の分量もさほど多くないので、ふとした時に読めるものなのであまり小説を読まない人にもお勧めです。 | ||||
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