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頼子のために
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頼子のためにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 21~40 2/3ページ
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池上冬樹さんが推薦しているので読んでみました。 さすがに書かれてから二十年以上経っているので、最初の段階で真相はなんとなくでもわかってしまうのですが、 それにしてもよく書けた、読む価値ありのミステリだと思いました。読んでよかった。 まずは、殺された娘の復讐のために殺人を犯してしまった父親の手記を読まされて、 そのあとで探偵、法月が出てきて、謎を解いていくという流れになっています。 手記を読んでいる最中に、なにか違和感のようなものを感じてしまいますが、 それが最後には、そういうことか、とわかり、たたみかけるようにもう一人の人物の真の姿が浮かび上がって、 ゾゾゾッとしてしまいます。 登場人物それぞれの過去や思惑が錯綜して、もつれた糸が解けるとき、 人について考えさせられるような、深さもあって、読み応えのある作品です。 | ||||
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本書を読んで思ったことは、設定が松本「点と線」によく似ている、ということだ。 これは作品のネタになるので、詳細を述べるわけにはいかない。 本作で著者がやろうとしたことは、たしかにロス・マクの作品にも見られるアレである。 これもネタなので、言えない。 本作は、評価や感想が、非常に書きにくい作品なのである。 ただ、本作を転機として、著者の作風は謎解きよりも、ヒトの心理の動きに重心がシフトした。 そして、本作が今のところ、著者の作品のベストである。 もちろん、世間的には受賞作「生首〜」や「一の〜」の評価は高い。 だが、作品の密度、完成度、そして著者に及ぼした影響等を考えると、私的には本作がベストだと思う。 ストーリーについては述べない。 ただ、後味の良い作品ではない、とだけ言っておこう。 | ||||
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妊娠し殺害された娘の為に復讐する父親の物語と見せかけて、調査によって少しずつ変質していく真相に焦点を当てた作品。全体的に丁寧な作りが好感を持てるし、文章も上手い。推理作家として一皮むけたという印象。 ただストーリー的にはブライアンの件等で真相が速い時点で割れてしまうのが難か。 | ||||
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妊娠し殺害された娘の為に復讐する父親の物語と見せかけて、調査によって少しずつ変質していく真相に焦点を当てた作品。全体的に丁寧な作りが好感を持てるし、文章も上手い。推理作家として一皮むけたという印象。 ただストーリー的にはブライアンの件等で真相が速い時点で割れてしまうのが難か。 | ||||
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冒頭の主人公西村の手記でも明記されているように、N.ブレイク「野獣死すべし」の形式を踏襲したもの。西村が殺された娘の仇を討つために、独力で真犯人に迫る過程を手記で示し、後半三人称の叙述形式で現実世界が描かれる点は同じだが、西村の手記は短く曖昧性が高い点が特徴。「野獣死すべし」では手記の部分がメインと言って良く、主人公の執念や復讐計画が緻密に描かれていて迫力があった。西村の手記は70頁未満で、その推理過程や復讐計画が粗雑な上、心理模様の描写にも数々の疑問が残る獏としたもの。手記で犯人とされた人物は実際に殺され、その犯行を手記で自白した西村は自殺未遂する。これを法月が再捜査するという構成。しかし、法月の推理手法、事件の真相、ミステリ的アイデア、ストーリー構成、人間模様のどれを取っても凡庸の極み。法月が登場してもしなくても物語の結末は変わっていなかった事を思うと、この物語の存在意義自身が怪しくなって来る。ミステリとして書いている以上、アイデアをもっと凝らして欲しかったと切に思う。 | ||||
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冒頭の主人公西村の手記でも明記されているように、N.ブレイク「野獣死すべし」の形式を踏襲したもの。西村が殺された娘の仇を討つために、独力で真犯人に迫る過程を手記で示し、後半三人称の叙述形式で現実世界が描かれる点は同じだが、西村の手記は短く曖昧性が高い点が特徴。 「野獣死すべし」では手記の部分がメインと言って良く、主人公の執念や復讐計画が緻密に描かれていて迫力があった。西村の手記は70頁未満で、その推理過程や復讐計画が粗雑な上、心理模様の描写にも数々の疑問が残る獏としたもの。手記で犯人とされた人物は実際に殺され、その犯行を手記で自白した西村は自殺未遂する。これを法月が再捜査するという構成。 しかし、法月の推理手法、事件の真相、ミステリ的アイデア、ストーリー構成、人間模様のどれを取っても凡庸の極み。法月が登場してもしなくても物語の結末は変わっていなかった事を思うと、この物語の存在意義自身が怪しくなって来る。ミステリとして書いている以上、アイデアをもっと凝らして欲しかったと切に思う。 | ||||
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さすがにロス・マクドナルドに心酔するだけあって,複雑かつ華麗な仕上がりではある。入り組んでいるのにスピーディーに頁を繰らせるあたり も見事だが.... 如何せん恣意的すぎる。。音楽ネタなんかにそれが顕著に出てるきがするが,肉付けが下手なんだなぁ〜骨格作りは巧いのに。勘が鋭ければ 一瞬で犯人判っちゃうよな。。そもそも一番不思議な点は,作中の筋の上では名探偵になってる綸太郎は読者の客観的な目からみれば全然 名探偵じゃない事実なんだよな。 法月ほど主張していることと,やってることが違う作家も珍しい。 | ||||
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さすがにロス・マクドナルドに心酔するだけあって,複雑かつ華麗な仕上がりではある。入り組んでいるのにスピーディーに頁を繰らせるあたり も見事だが.... 如何せん恣意的すぎる。。音楽ネタなんかにそれが顕著に出てるきがするが,肉付けが下手なんだなぁ〜骨格作りは巧いのに。勘が鋭ければ 一瞬で犯人判っちゃうよな。。そもそも一番不思議な点は,作中の筋の上では名探偵になってる綸太郎は読者の客観的な目からみれば全然 名探偵じゃない事実なんだよな。 法月ほど主張していることと,やってることが違う作家も珍しい。 | ||||
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法月綸太郎さんの作品の中では一番好きな作品です。探偵法月綸太郎は相変わらず失敗や挫折を繰り返しながらの探偵作法ですけど。私は…正直既に中盤頃には真犯人が分かってしまいました。しかし、この作家さんの作品の面白さは単なる謎解きだけではないので。色々な伏線が相変わらずあちこちに散りばめられていて、うっかりしてはいられない。ただ、何か最後は可哀相でしたね。一番可哀相だったのは勿論頼子ですが…その父もまた母も…皆が決して幸せでは結局なかったですから。憐れでした。骨肉の倫理なのか、血族間の修羅の方が厄介なようです。人の心の深淵は…やはり底知れぬ闇です。兎に角、私はこの作品は法月作品の中ではなかなか作中にのめり込める作品でした。どちらかというと理屈や理論の多い作家さんなので、なかなか作品を情緒的に味わうことが難しいので。 | ||||
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法月綸太郎さんの作品の中では一番好きな作品です。 探偵法月綸太郎は相変わらず失敗や挫折を繰り返しながらの探偵作法ですけど。私は…正直既に中盤頃には真犯人が分かってしまいました。しかし、この作家さんの作品の面白さは単なる謎解きだけではないので。色々な伏線が相変わらずあちこちに散りばめられていて、うっかりしてはいられない。ただ、何か最後は可哀相でしたね。一番可哀相だったのは勿論頼子ですが…その父もまた母も…皆が決して幸せでは結局なかったですから。憐れでした。骨肉の倫理なのか、血族間の修羅の方が厄介なようです。人の心の深淵は…やはり底知れぬ闇です。兎に角、私はこの作品は法月作品の中ではなかなか作中にのめり込める作品でした。どちらかというと理屈や理論の多い作家さんなので、なかなか作品を情緒的に味わうことが難しいので。 | ||||
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「子どもを喪った父親の復讐」を綴った手記から始まる構成は、 ニコラス・ブレイクに倣い、扱われる事件の テーマが、家庭の悲劇や病理であるところは、を 意識した、と作者自らが語る本作。 しかし、そうした、サスペンスとハードボイルドの手法を融合させることで、 最終的に作者が描き出すのは、名探偵の思考を先読みし、それを自らの 計画に取り込んでいく、メタ犯人(超犯人)の存在でした。 名探偵は、誰も救えず、事件の黒幕を告発できないどころか、 人びとに破滅をもたらす歯車にすぎなかった――。 名探偵の特権性に対する作者の懐疑のまなざしは、必然的に、 ミステリという形式そのものにも向けられていくことになります。 | ||||
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「子どもを喪った父親の復讐」を綴った手記から始まる構成は、 ニコラス・ブレイク『野獣死すべし』に倣い、扱われる事件の テーマが、家庭の悲劇や病理であるところは、ロス・マクを 意識した、と作者自らが語る本作。 しかし、そうした、サスペンスとハードボイルドの手法を融合させることで、 最終的に作者が描き出すのは、名探偵の思考を先読みし、それを自らの 計画に取り込んでいく、メタ犯人(超犯人)の存在でした。 名探偵は、誰も救えず、事件の黒幕を告発できないどころか、 人びとに破滅をもたらす歯車にすぎなかった――。 名探偵の特権性に対する作者の懐疑のまなざしは、必然的に、 ミステリという形式そのものにも向けられていくことになります。 | ||||
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法月氏の長編の中でも『生首に聞いてみろ』が出版されるまでは 代表作とされてきた作品が本書だ。 だが個人的な感想としては、 読み物として面白くない事はないが、法月氏の持ち味があまり 生かされていない平均的な作品のような気がする。 島荘よろしく、手記を見た探偵法月がその違和感から事件の真相を見抜いて いくという展開だが、まずこの手記に違和感を感じた理由がいまいち パッとしない。 最終的に提示される真相もいまいちパッとしない。 氏の魅力の一つである会話のやりとりの面白さも今作ではパッとしない。 要するに全体的にパッとしない。 だが推理小説ファンでなくとも楽しめるという意味では彼の作品の中でも 1、2を争うだろう。 法月を読み始める取っ掛かりには良いかもしれない。 | ||||
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法月氏の長編の中でも『生首に聞いてみろ』が出版されるまでは 代表作とされてきた作品が本書だ。 だが個人的な感想としては、 読み物として面白くない事はないが、法月氏の持ち味があまり 生かされていない平均的な作品のような気がする。 島荘よろしく、手記を見た探偵法月がその違和感から事件の真相を見抜いて いくという展開だが、まずこの手記に違和感を感じた理由がいまいち パッとしない。 最終的に提示される真相もいまいちパッとしない。 氏の魅力の一つである会話のやりとりの面白さも今作ではパッとしない。 要するに全体的にパッとしない。 だが推理小説ファンでなくとも楽しめるという意味では彼の作品の中でも 1、2を争うだろう。 法月を読み始める取っ掛かりには良いかもしれない。 | ||||
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次から次へと謎が連鎖し、ストーリーの展開するテンポが速いので、全く飽きる箇所がありません。トリック云々というよりは、純粋に読書を楽しみたい方にお勧めです。本当の星の数は4.5です。 | ||||
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次から次へと謎が連鎖し、ストーリーの展開するテンポが速いので、全く飽きる箇所がありません。トリック云々というよりは、純粋に読書を楽しみたい方にお勧めです。本当の星の数は4.5です。 | ||||
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1981年の講談社ノベルスの文庫化。 法月綸太郎の第4作であり、最高傑作との呼び声高い作品。 小説としての面白さがすごい。ものすごくイヤな話なのだが、この先どうなるのだろう、とページを繰る手が止められない。一気に読んでしまった。 法月の魅力はプロットの緻密さにあると思う。練り込まれた筋書きに、探偵が一歩一歩踏み込んでいくさまがたまらない。 | ||||
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1981年の講談社ノベルスの文庫化。 法月綸太郎の第4作であり、最高傑作との呼び声高い作品。 小説としての面白さがすごい。ものすごくイヤな話なのだが、この先どうなるのだろう、とページを繰る手が止められない。一気に読んでしまった。 法月の魅力はプロットの緻密さにあると思う。練り込まれた筋書きに、探偵が一歩一歩踏み込んでいくさまがたまらない。 | ||||
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手記で構成された作品。 全体的に手記の癖になにか妙な違和感を受ける。 そう、その違和感がこの手記のポイント。 実に入念に違和感を織り込んでミステリーとしての完成度を高めている。 エラリー・クイーンの本格物を模して作られた作られた探偵が、この作品では何故か後期エラリー・クイーンぽくなっているのも見所。 | ||||
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手記で構成された作品。 全体的に手記の癖になにか妙な違和感を受ける。 そう、その違和感がこの手記のポイント。 実に入念に違和感を織り込んでミステリーとしての完成度を高めている。 エラリー・クイーンの本格物を模して作られた作られた探偵が、この作品では何故か後期エラリー・クイーンぽくなっているのも見所。 | ||||
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