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配達あかずきん-成風堂書店事件メモ-
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配達あかずきん-成風堂書店事件メモ-の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全145件 141~145 8/8ページ
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5編の連作短編集です。 加納朋子さんや光原百合さんが好きな人には、気に入ってもらえると思います。 「日常の謎」(とはいえ、この中のある1作では、放置すれば殺人事件につながりかねないものでしたが)派では、からくりのある館や派手な立ち回りがない分、登場人物や推理以外の物語に魅力がないと、退屈なものになってしまいます。この本も、登場人物は主人公の杏子、探偵役の(だがとてつもなく手先が不器用な)多絵など、魅力ある人物ばかりです。その他のわき役もしかり。 うち2編では、好きなのに言えないという恋心も、うまく描き出しています。 ここでちょっとした自慢を。私は「パンダは囁く」では、さすがに書名までは特定できませんでしたが、暗号の解き方はわかりました。これはある種類の本を注意深く眺めている人なら、頭を悩ます杏子に解き方を教えてあげたいという衝動に駆られるでしょう。 戦略上の成功は、最後に「ディスプレイ・リプレイ」をもってきたことだと思います。『トロピカル』というコミックを愛するばかりに、ある行為をした誰か(推理小説だから、こういう書き方しかできない)、252ページに登場する、色紙と謎の言葉を残して立ち去った男の正体… 推理小説としての醍醐味はほかの4編に劣りますが、読後感は最高です。 | ||||
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主人公である書店員の杏子は、自分のことを 「特別な読書家ではない」と思っており 「活字中毒に当てはまら」ず、「雑多なジャンルに手を出し」 「読了するのは月に五冊」「本に関する好奇心は強く」 「一旦目を通したものはよく憶えている」と自己分析する。 登場人物に感情移入しにくいという声もありますが、本は好きだけれど 人前で堂々と「趣味は読書です」と言うのも憚られる程度の本好きの私は そういう杏子が好ましく思えます。 「ほどほどの」本好きはもちろんですが、 書店好きなら本屋の日常の件を読むだけでもわくわくするかも。 こと『パンダは囁く』に関しては、 書店で本を選ぶのが好き、 もしくは本は買って自宅の書棚に並べてる という人ならではの楽しみがあるかもしれません。 また、解説で戸川安宣氏が 『「日常の謎」派は、 一時、東京創元社の専売特許のように言われていたことがある』 と述べていますが、私は今でも東京創元社がピカイチだと思っています。 | ||||
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お話自体はどれも面白くて、本屋の舞台裏を伺い知ることが出来てとても興味深かった。 ただ、他の方もレビューされているように、登場人物に感情移入しづらい。お気に入りのキャラがいないのでさらっと読み終わってしまって、ちょっと物足りない気がする。 | ||||
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06年05月の単行本の文庫化,『成風堂シリーズ』の1作目で5編の短編集になります. いわゆる『日常の謎』に分類される作品だとは思いますが,明るい雰囲気とは少し違って, 事件だけではなく登場人物の背景,例えばラブストーリや人の厭らしい暗部が描かれるなど, 書店が舞台ではあるものの,そこに集まる人々の物語に重きを置いているように感じられます. また,バックヤードなど普段馴染みの無い場所や物,そしてそこから始まる物語は興味深く, 語られる本や書店への想いについても,書店員,一般客視点とも新鮮な響きが印象に残ります. ほかにも,出版社や書名が実在する名前で登場するのは,イメージが沸きやすくてよかったです. ただ,謎解き役が主人公ではなく別の女の子,またそれほど登場機会が多いわけではないため, よくも悪くも普通の人で,『勘がいい』とだけ紹介される彼女に今ひとつ感情移入ができません. そのため,当たり前のように首を突っ込み,解決をしていく様子には最後まで違和感が残りました. | ||||
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しっかりものの書店員・杏子さんと お仕事はまだまだだけど推理はおまかせなアルバイト・多絵ちゃんの コンビが活躍する書店ミステリ、シリーズ第一作。 お話は、日常の謎的なミステリ連作短編が5作入り。 お客様の曖昧なヒントで本を探すことから、事件を解決する「パンダは囁く」 常連のお客様の失踪をさぐる「標野にて君が袖振る」 美容院へ配達した雑誌をめぐるいざこざ「配達あかずきん」 入院先へのお見舞いの本をめぐる「6冊目のメッセージ」 コミックのディスプレイで起きた「ディスプレイ・リプレイ」 謎としては、本当に「事件」もあれば、日常の謎もあり。 でも登場人物たちのあたたかい雰囲気や 全体をつつむ書店と本への愛情が、すごく優しい雰囲気に仕上げています。 本好き、書店好きにはたまらないミステリです。 | ||||
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