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夜想
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夜想の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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| やはり貫井徳郎はプロの作家だ。とにかく読ませる。 高速道路上の大事故で奇跡的に助かるが、妻と娘は目の前で黒焦げに焼かれて死んだ。生きる望みを絶たれた主人公は、偶然、人の心が読める女子大生と出会う。 喫茶店でアルバイトをしている彼女は、時間のある時に客の相談にのったりしている。主人公も頻繁に通うのだが、やがて、よく当るという評判を呼び、事態が大事(おおごと)になってくる。 新興宗教に限らず、宗教というのは、その始まりはこういう些細な事からスタートしていくのではないかと思った。この女子大生の下にボランティアや色んな人が集まり、組織化されていく。主人公や女子大生は宗教ではないと言うのだが、現象面的に見ると、そう取られても仕方がない面もあった。やがて、或る事件が発生するのだが・・・・。 長い物語だが、ラストあたりになってくると、もっと書いてくれよと思わせる。そこが巧い。 | ||||
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| 貫井さんの著作を読むのは3作目でしたが、 この人の作品はどうも「これは傑作だ!」と人にすすめられない。 クオリティーが低いというわけではなく、 人物描写も人間心理もストーリーも本当に上手なのだが、 どうにも愛情がないというか、虚しいというか。 人の死、精神や肉体の傷・・・そこまでする? というくらい登場キャラクターにいろいろなものを背負わせ、 そうまでしないと「救い」って得られないものなのか? ハッピーエンドにはどうしても見えなかった。 | ||||
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| 崇高な目的で始めても、いろいろな問題から逃れられない新興宗教や自己啓発団体の問題をリアリティをもって描いている。 途中で出てくる「宗教法人ゴロ」の男性にもっと組織をかき回されるのではないかと予想したのに、そこは中途半端に終わっていた。 作者はとても心のきれいな人なのだと思うが、雪藤が遙の好意に答えないのは今ひとつ説得力がない。 恋愛感情をもったうえでその役割との葛藤に苦しむ方が共感を得られやすかったのではないだろうか。 あえて解決策を提示しない結末も少し食い足りない。 | ||||
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| 良く、「慟哭」と比較される作品です。 貫井氏は、丁度、真逆のストーリーで書こうとしたのでしょう。 「慟哭」は宗教に染まり、それを利用する攻撃的な話。 「夜想」は宗教にしてはならない、利用させてはならないとする、防御する立場の話です。 長編ということもあり、ファンの一人として、かなり期待したのですが、 正直、うーんといったところです。 まず、会の設立に関するエピソードが描かれる中盤が無駄に長いと思います。 これらをカットして400ページ程度に納めた方が良かったのではないでしょうか。 また、犯人の動機、心情的な変化も少し強引で、伏線としては弱いです。 (似たようなケースで「崩れる」の最初のエピソードですと納得できるのですが。) ファンの方には☆4,そうでない方には☆3といったところでしょうか。 貫井氏には焦らずに時間をたっぷり使い、内的に充実した作品だけを書いて頂きたいものです。 | ||||
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| 非常に良かったです。読み終えたあと、思わず拍手を贈りたくなりました。ストーリー自体は簡素なもの。しかし、それを魅せる圧倒的な文章力に舌を巻きました。難単語を用いず、流暢かつ多岐にわたる表現に飲み込まれていきます。やや分厚いですが、一日もかからず読了させられました。内容は重いです。そして、深いです。「慟哭」ほど衝撃は受けませんでしたが、貫井徳郎の実力のほどを見せつけられました。もっと貫井徳郎の他の作品が読みたくなりました。良い作品を書いて下さり、ありがとうございます。 | ||||
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| 「愚考録」、「慟哭」を読んで「夜想」も読んでみました。読む前は新興宗教の暗部を描いた作品かと思っていましたが全くそんな作品ではありません。少し毛色の変わった恋愛小説です。無理やりこじつけるようなラストは相変わらずですが、エンディングもネタも、時系列をバラバラにして無理やりこじつけた「慟哭」よりは好感が持てました。厳しい意見を言いましたが作品としては悪くないと思います。 | ||||
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| この本は貫井徳郎さんによって書かれた本です。実はこの著者の本を読むのはこれが初めてです。まず作品の本題に入る前に彼の文章の流れについて感想を述べたいのですが、無駄なものがなく、読者にとってはとてもすらっと読み進めることができました。これは著者のセンスだと思います。 さて、話の内容ですが、初めに登場する主人公の雪籐直義は自動車販売の営業をしていました。たまたま休暇で行った家族旅行の帰り道、高速道路で後ろからトラックに追突され、妻と幼い娘を失くしてしまいます。その後、立ち直れない日々が続くのですが、ある日たまたま自分の心の中を読み取ってしまう女性に出会います。 この女性が天美遙。彼女は小さい時から特殊な能力を持ち合わせていました。その能力とは、他人が触ったものに触れるだけでその人の心の中を読み取ってしまうという能力です。しかし、彼女はその能力を公開せず、ただ喫茶店のウエイトレスとして、常連のお客様にのみ占いという方法で接し続けます。 雪籐直義は彼女との出会いがきっかけで、立ち直り始めます。 彼は彼女の能力を人生に憤りを感じている多くの人を救うために、もっと世に知らしめるべきだと思い初め、それを実行に移していくというストーリーです。 その大きな流れの中で宗教団体と勘違いされるという難しさも加わり、多くの問題が生じてきます。 ストーリー的には斬新な視点から書かれた内容だと思いますが、著者が訴えたかったことは最後の最後に書かれているように感じました。ある意味、人生を生きて行く上で、大切なメッセージを読み取ることができたと思います。 自分を見つめ直したいという方にはお勧めの本かもしれません。 | ||||
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| 作者の名前は、どうしても「ミステリ!」のイメージが強いのですが、ミステリ苦手、、、という読書好きの方にこそ、おすすめしたい一冊です。 扱うテーマが、非常に繊細でむずかしい、ものすごい意欲作ですね! いっそ文芸作品に近いのではないでしょうか? (そして最近の文芸作品は、だんだんエンターテイメント系に近づいているような気が・・・) ただし、「宗教がテーマ」という感じの、帯などの売り文句は、個人的には「どうかな?」と思いました。宗教法人として集まっていく雪藤たちと、「いわゆる宗教」に対する嫌悪を禁じ得ない大多数との対立などは、もっとサラリと流してしまっても良かったかも。。。 本作の読みどころは、「いわゆる宗教」ではなく、ごく普遍的な心の問題だと思います。天美に救われた雪藤が「妻子を亡くした自分ほど可哀想な人間もいない」「この自分が救われたのだから、他の大勢も救われたいに違いない」――そこから始まった精神的な七転八倒が、実にリアルに、しかし湿っぽくなりすぎず、さらりとドライに描かれており、読み始めるや、ページをめくる手を止めることができませんでした。そして最終的に「救われなくてもいいのか・・・」という、彼なりの「救い」に辿り着くまでの心の葛藤は、実に読み応えがありました。 また、ひどく落ちこんだときの対処法として、「ほんのちょっとしたものでいいから、自発的に楽しみを持とう」「ちょっとした親切でいいから、他者に感謝されることによって、自分を見直し、ほんの少しだけ、たちなおろう」、、、といった天美の発するメッセージは、(私はひねくれ者なので、諸手を打って「なるほど!」とは思えない部分も、少々、ありましたが、、、)悪くはないな、と思いました。 もっとも好きなシーンは、天美らコフリットの面々が、それぞれ性格・生活に問題を抱えつつも、誰よりも目立つ「問題」のある雪藤に対しての思いやりを最後まで失わずにいたこと。ありがちな「泣かせよう・泣かせよう」の系統の物語とは一味違う、温かい涙を誘う、すばらしい場面でした。 さらに、そんな彼らと対照的な位置にいる、犯罪者・子安のエゴは、普遍的であるが故におそろしく不気味で、なにやら山岸涼子の初期の短篇漫画をホウフツとさせる怖さがあるので、講演会のシーンは、「思いやりとエゴのぶつかり合い」といった具合、ものすごい緊迫感・迫力がありました。 | ||||
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| 読み方、失敗した。 帯の解説をへんに解釈して、「慟哭」の逆バージョン? 普通の人たちが一歩誤って、正しいと信じて間違って、 いびつな新興宗教を形成してゆく物語? と、あまりに思い込んで読んだがために、 まっすぐに世界に入れなかったのが残念。 ざわざわと、心が揺らぐようなちらつき。 健気すぎる主人公が追い詰められる不安と一途過ぎる思い、亡き妻との会話。 サイドで語られる中年女性の、娘への偏愛と妄執のような束縛。 作者がそこここにちりばめる揺らぎに途中、何度も胸が苦しくなった。 遥が襲われ失踪したとき、遥を連れ帰った雪藤のくだりではもう、叫びそうになった。 このまま終わっていたらもう、これはサイコ以来のサイコ小説として、 私のトラウマ小説になっていたに違いない。 小説としてはその方がもしかしたらGは上だっただろうけど、 このエンディングでよかったと思う。 小説でGもいいけど、救われていい夢を見るのも、とてもいいもの。 | ||||
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| 徳井作品の「慟哭」も以前に読んだことがある。 本当に徳井という作家の作品は、読み進めるうちに「え?」と思うことが多い。 次が読めない、予想外な展開、だけど、前のページを思い出すとその予兆はあったなぁと。 力のある作家さんなんだと思う。 | ||||
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| 初出が『別冊文藝春秋』第261号から第269号の連載小説だった本書は、貫井徳郎が衝撃のデビュー作『慟哭』のテーマ<新興宗教>に再び挑んだ作品。 32才の雪藤(ゆきとう)は、交通事故で愛する妻と幼い娘を失い、絶望の中にいた。ある日、他人の持ち物からその人の「過去」や「思い」が“見えて”しまうという特殊な能力を持った女子大生、遥(はるか)と出会い、彼女が雪藤の落し物から彼の「哀しみ」にシンクロして涙を流してくれたことにいたく感激する。やがて彼女から“救われた”と信じる雪藤は遥の能力をもっと多くの人に役立てたいという力に巻き込まれてゆく。 有名になった遥は、次第に組織化され、遂に≪コフリット≫という会員制の団体の代表にならざるを得なくなり、会社を辞めた雪藤は、世間から見れば新興宗教の教祖としかうつらない彼女を助けて奔走する。貫井徳郎の筆は、あくまで状況を粛々と描いているが、肥大化する遥をとりまく環境に突き進んでゆくその姿は、ある意味狂気を宿したかようでもある。 ストーリーは、≪コフリット≫がふたりの手の届かない部分で次第次第に大きくなってゆき、組織作りの経験者を名乗るいまひとつ心を許せない男の登場、若いスタッフたちとの軋轢などがあって、クライマックスの遥の講演会へと進んでゆく。そこで起こる事件が転機となり、結末に至るのだが、“救われた”と思っていた雪藤は、はじめて自らの立ち位置を自覚するのである。 本書は、特殊能力を題目にしたエスパー小説でもなければ、<新興宗教>を主眼に置いた社会派小説でもない。あえて言えば“救われる”とはどういうことなのかを世に問うた、貫井徳郎が抑えた筆致で切々と綴る人間ドラマの秀作である。 | ||||
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| 「空白の叫び」が良かったので再び貫井作品を手に取りました。 この人の何がすごいかと言えば、途中で本を閉じる事が出来ない、一旦本を閉じても次の展開が気になってしょうがない。 一気に読みたくなる様なある種、【先の読めなさ】があるからだと思う。 ラストをなんとなく想像は出来ても、(いや?ひょっとして…?)とある意味想像を裏切る形になったりする。 作中に出てくる子安嘉子の人物描写は恐ろしくも良かった。 | ||||
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| 雪藤は幼子との初めての遠出の帰路、交通事故に巻き込まれ眼前で妻子を失う。以来、居るはずのない妻と会話する異常に気づく事もなく深い悲しみの闇の中に居た。仕事に復帰してもミスが続き同僚からは同情からやがて苦々しく思われるようになり、孤独を一層強め世界にたった一人になったように感じていた時、天美遥と不思議な出会い方をする。不思議な出来事の真偽を確かめたくて遥を探し始めると・・・。突然降りかかる悲しみに茫然自失となった時どうしたら立ち直れるのでしょう?他に縋る事で救われようとしてしまう心の弱くなった時、笠置の言った『悲しみってのは絶対に乗り越えなければならないものでも立ち向かい克服して心の奥底にしまい込まなければならないものでもなく、悲しければ悲しいままでもいいんじゃないか。乗り越えられない悲しみもある。だったら無理に乗り越える必要はない。』は硬くなった心を解してくれるようです。 | ||||
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| 内容はともかく、貫井作品を読むときにスピード感、意外な展開を求める者としては、少々拍子抜けした。宗教というテーマに挑戦する意欲は買うが、まだご本人の中でこなれていないかな。「新興宗教のつくり方」では物足りない。ちなみに私は著者と同い年だが、こんなふうに落ち着かれてしまってはかなわない。もうちょっと走ろうよ、貫井さん。 | ||||
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| 新興宗教が誕生し,成熟していく過程が内部から描かれていて、身近と言う意味で非常にリアルに表現されている。 主人公達は「これは宗教ではない」と言っておきながら、この小説を振り返る読者は間違いなく「宗教の話」と括るだろう(本のタスキにも「再び宗教をテーマに…」と書かれているし)そんなところも,ある意味現代新興宗教を とても上手に表現できていると思う。 紅一点?の遥女史は、ちょっと輝きすぎでリアリティーが薄いが、その分"教祖"のオーラを感じる。(輝きすぎ…と言うのは、「これほど悪意のない、そしてアイドルみたいなルックスの美人が現実世界に存在するのだろうか?」という疑問と、「教祖ならありえる」みたいな超現実とをうまく兼ね備えているという意味) | ||||
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| 宗教もの・・・とは言ってはいけないのでしょう。 怒られる、主人公(雪藤さん)に。 目線が貫井さんらしくてこの題材にして新鮮。 苦しくて怖い話だけど 優しさにつつまれています。 貫井さんの本の中で、ストーリーのバランスが 一番とれていると思いました。 | ||||
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| 残念ながら前作「慟哭」は面白く読めませんでした。最初の50ページ程でラストの仕掛けがある程度予測できてしまったので、読書の残りは予測の為の確認作業っぽくなってしまったからです。今作は最後の1ページまで展開を楽しみに読めました。日頃から小説を読むことはないので、たまに小説を読むと「やっとあと何ページで終わる」等と思って読んでいますが、本作は読むことが楽しく、「あと何ページで終わってしまう。終わって欲しくない。」…との思いを持った珍しい経験をしました。続編を書いて欲しいほどです。本作の帯に「宗教をテーマに」と書かれていますが、宗教をテーマにした本だとは思いません。確かに宗教っぽい舞台ではありますが、サスペンスであり、ヒューマンドラマです。ただ現実離れした話が登場するので、「特殊な力」の存在など全く信じられない場合には宙に浮いた話のように感じることでしょう。また主人公男性の妄想による逸脱ぶり(これでは重度の精神障害では?)にはハリウッド映画のような非現実感はありますが、それはそれで娯楽要素として楽しめます。心の救いをテーマにしていますが、主張の強引な押しつけはないので素直に読むことが出来ます。全く別の二つの平行する話が登場しますが、それがどこでどのように絡み合っていくのかが絶妙でした。ただこのスタイルは「慟哭」でも同じでしたので、次回作では別の展開なども期待しています。有意義な本を有難う御座いました。 | ||||
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| 主人公は32才、男性。突然の事故で妻子を亡くして以来、生きる意味を見い出せず、仕事でもミスばかり。一日をなんとかやり過ごしている。そんな彼が、事故以来初めて自分の悲しみを共有してくれた、不思議な能力を持った女性にめぐりあいます。自分のために泣いてくれた人に心酔するのは分からないでもないけど、その根拠となる出来事が冒頭に少ししか書かれていないので、「そんなので、ここまでのめりこむのだろうか?」とか、「いわゆる恋愛感情に変化しないのが不思議だ」などと違和感を感じながら読んでいました。主人公視点で展開していく中盤まではそうでしたが、もう一人の子安嘉子が行動を起こし始めて、その言動に不安感を覚え、それとともに雪藤に向ける周囲の目が書き込まれるにつれ、急に足元が抜けるような感覚を覚えました。そうだったのか!前半に感じた違和感はすべて解消されました。この作者は初めて読みましたが、深い悲しみ、絶望を抱えた人間の描写に説得力があると思いました。どんなに辛くても、現実から目を背けている限り、立ち直ることは出来ない。他人がどんなに耳障りのいい言葉をかけてくれたとしても、立ち直るか否かは、自分次第。私はそういうメッセージを強く感じました。 | ||||
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| 事故により一瞬にして妻子を失い、生きる望みを無くした主人公・雪籐が、 ある能力を持つ女性・遥と出会い変わっていく様子を描いた物語です。 半分くらいまでは少しテンポが遅い様に感じ、 ちょっと飽きてしまいました。 丁寧に書いていると言えば聞こえは良いですが、 何となく物足りなかったです。 後半は続けざまに事件が起こり、あっと言うまでした。 更にラストは想像していたものと違い、 良い終わり方でした。 この物語を読んで、 人は、考え方一つでどうにでもなるものなのだなと、 改めて思いました。 嫌いだと思っていた人も、 見方を変えるととてもいい人に感じてくるから不思議です。 物事を悪く捉えるととことん悪くなるし、 前向きに考えればどん底にいても、光明を見いだすことが出来るのですね。こんな風にポジティブに生きて行きたいものです。 この本は、悩みを抱えている人に是非読んでもらいたいです。 | ||||
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|---|---|---|---|---|
| 心に食い込んでしまった悲しみがあっても、私達はそれを克服していかなければならない。 この本には、妻と娘を失った雪藤と、娘が消えた子安の二人が交互に描かれる。 喪失した問題を抱える2人がどう乗り越えるかのように見せてラストどんでん返しがくる。 悲しみを背負った人が、ある種の宗教的なものに走っていく様を描くように見せて、読者である私達にラストで明かすどんでん返しは、悲しみから目を背けたが故だけに溜飲ものだ。 | ||||
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