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シリウスの道
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シリウスの道の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 21~40 2/3ページ
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主人公を中心とした現在と幼少時を結びつける展開はとても面白いです。 なにか大事件が起きる!という感じではないのにストーリーに一気に引き込まれました。 広告代理店で働く主人公とその主人公の少年時代を中心に話は進みます。 某雑誌で「広告業界の業界研究に最適」とあったので読みましたが、決してそういうものではなく主人公のまわりでおきるエピソードを中心に展開します。主人公がしきりに「広告業界なんてのはそんなに華やかなものではない」と言いますが、僕には十分華やかに見えました。 上下あわせても2〜3日で読みきれると思います。 | ||||
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忘れがたい少年時代を持つ2人の少年と1人の少女 別れて長い月日がたってから彼らの人生は再び交錯する 主人公の辰村が身をおく広告代理店を主舞台に、 広告業界の熾烈な競争、内部の人事抗争などを織り交ぜながら、3人を再び引き合わせた事件は終幕を迎える 最後まで一気に読ませます 広告業界の内情を上手く取り入れ企業小説としても良くできていると思います 暴力的衝動を内に抱える主人公、互いに恋心を持ちながらかなうことの無い主人公と暗い過去を持つ幼馴染の重役婦人の関係など 藤原さんらしいちょっと暗い設定はかわりませんが、テロリストのパラソルにも登場した浅井の存在により 裏社会とのかかわりが納得いくものに描かれ違和感を感じさせません 幼馴染の浜井、若手社員の戸塚・・・・決してハッピーエンドではない藤原さんらしいストーリーが展開します それでも読後に絶望は感じません 藤原さんの作品の中では最も多くのかたに納得いく作品といっていいのではないでしょうか | ||||
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主人公辰村のいつも瀬戸際だがけじめのある生き方は臆病な自分にとって勇気を与えてくれた。 多種多様な会社にいきるビジネスマンにとって実践できる生き方ではないが、レイモンドチャンドラーの小説がかっこいいように、ビジネスマンとしてかっこい生き方が「ビジネスハードボイルド」といわれるゆえんであるに違いない。 「まっとうな仕事」を行うポリシーはだれもが見習わなくてはいけない事だと思う。「何故働かなくてはいけないのか?」とかいう下らん質問に答える本ではなく、「どうやって働かなくてはいけないのか?」をとらえてゆくのが本当に面白かった。男として社会人になれたことにうれしさを感じることもあった。 背水の陣で臨める覚悟と勇気。臆病を兼ね備える自分にとってこの2つは今後心がけるべき事だ。 | ||||
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広告代理店もサラリーマン社会だ。 その辺にごろごろしてる何の変哲もない場所。 特別なところじゃない。 | ||||
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広告代理店に勤める辰村祐介が突然思い出す、明子、勝哉という二人の幼馴染と過ごした遠い過去、そしてある出来事。25年のときを超えて、離れ離れになった3人の再開を促す事件の真相は。 多くの人々が、自分ではない、誰かの影響で喜んだり怒ったり哀しんだり楽しんだり。広告業界の内幕を描きつつ、人の連なりを描いた作品。 シリウスってのは、おっきい星とちーさい星の連星。連星ってことは互いの重力によって結びついているわけで、人も質量があるわけで、重力を持っていて互いに結びついているわけで。 | ||||
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WOWOWでドラマ化されていたので見ました。大手広告代理店で 働く男の話し。仕事の中での事件とともに子供のころの親友に 出会っていく。その出会いは男にとって幸せだったのかそれとも・・・。 内容的には明るくはないが、複雑な大人のサスペンス。 | ||||
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しばらく新作が出ないなーと思っていたから、期待度は高かったのは否めない。それだけに拍子抜けした。大体、この方の作品に出てくる、知性と教養と正義感にあふれているが、アル中だったりデイトレーダーだったりするダメな人間は、結局は作者の分身だろう。その登場人物に「地上の星」が好きだと言わせてしまうあたり、本音だったのだろうが、そこでまず一気に引いた(曲自体は好きだけど、我々の世代は自分に重ねることはできない)。藤原氏は、自分も「地上の星」の一つだったと思っていわけで、ちょっとなーと思う。知りたくなかったぜ。やっぱり人間、体が弱ってくると、精神的にも弱ってくるのかな。この本以降、彼らしい傑作はかかれなくなったから。 | ||||
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辰村の周りの人間関係および人物の特徴が細かに描かれており、リアリティがあってとても読みやすかった。広告業界のことをよく知らなくても競合やプレゼン、イベントのことが分かりやすく表現されていて内容も分かりやすかったし、社内の人事問題もおもしろかった。また、個人的には辰村の上司の立花という女性に惹かれた。年齢を感じさせない若々しさや頭の良さ、器量などまさに理想の女性だと思った。 | ||||
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ほんとにてんこ盛りですよね。 場面1:広告主に対する競合のプレゼンに向かって有能なメンバーを集めチームを引っ張る主人公、辰村。 場面2:幼馴染の男の子と女の子と遊んだ貧しい大阪の中学3年生のときの記憶 場面3:事件に関係している幼馴染を探すため街を彷徨う 場面4:ツマミがホットドックしかない場末のカウンターバー めまぐるしく場面が替わるたびに空気とスピード感が変わる絶妙なタッチ。 ちょっと喧嘩っ早い辰村だが、がチームの新人を育てつつ、優秀なメンバーを引き抜いてくる。 美人の上司と幼馴染の人妻との微妙なバランス。 終始女性には甘い言葉を掛けないってとこがハードボイルド? 著者がもと広告マンだけあり、プレゼンまでの流れが具体的で読ませます。 最後、幼馴染の絡んだ事件の解決と、競合の結末になだれ込み。。。 結構さっぱりした気分で終われます。 | ||||
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一言で言うと、読みやすい。 そう感じました。そして、おもしろい。 おすすめの本です。 登場人物のキャラも立っていて、イメージしやすく あっという間に読み終えました。 いろいろな要素を詰め込み過ぎで、若干「やりすぎじゃないか」とも感じましたが そこは著者のサービス精神のあらわれなのでしょうか。 もう少し丹念に仕上げているともっと重厚感のある作品に出来たような気がしますが あえて、筆者はその種作品に陥りがちなのを読みやすく仕上げたのでしょうね。 テレビドラマにするならうってつけの作品のような気がします。 | ||||
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何年か前「好きな作家」と私が挙げた方がまだ寿命までかなりなるというのに数人なくなった。 藤原さんもその一人である。 藤原さんの描く世界の男、いわゆる破滅型、どっか崩れていて、頭はとてつもなく切れて、硬派、まさにハードボイルド。危険とわかっていても女性が惹かれてしまう男、まさに男が”惚れる”(同性愛じゃないくて)男、そんな世界にいつも引き込まれる。 今回は藤原さんが身をおいていた広告業界の内情を知る事ができた。華やかな世界で繰り広げられる広告マンたちの厳しい現実。 それはそれで非常におもしろかった。しかし、広告というものをあまり知らない者や興味がさほど無い者にとってはいつもの藤原作品のハラハラさ、ドキドキさがなく物足りなかったかもしれない。 そういう点では(広告や証券業界をあまり知らない私にとっては)今までの藤原作品のようなおもしろさは感じませんでしたが、広告業界に身を置く人、サラリーマンなどには非常に身につまされ、同調できると思います。広告業界でならした、文章の明瞭さ簡潔さ、余計なものを省いたその冷静な筆致は健在。本当なくなられたのが悔やまれます。 サラリーマンとしてさまざまな不条理に耐えている人、耐えた人、これからサラリーマン(広告マン、銀行員、証券、メーカーなどなど)になろうとする人には特におすすめです。 | ||||
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詳細は忘れてしまったのですが、おもしろかったです。 横山秀夫「臨場」の倉石や本書の主人公の辰村などと同じく私も組織の中でのやさぐれなので(?)共感を感じました。 辰村、明子、勝哉の間系はテロリストのパラソルと通じるものがありますね。 女性上司(名前忘れてしまった。)とのその後の関係も気になるし、お偉いさんを父に持つ戸塚のキャラと潔さも気持ちよかったです。 作者の藤原さん過日お亡くなりになりましたが、御冥福をお祈り申し上げます。 | ||||
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ある意味で、「ビジネス小説」である。 主人公の辰村は、藤原作品の主人公に共通する「美学」を持っている。 それは、過去に生きてしまって、過去にこだわり、それでも今を シニカルに生きている、ややキザな男だ。 これが鼻につく人は、そもそも藤原伊織の小説は読めない。 ここに、気の強い女性、インテリヤクザなどがからむ。 これまでこのパターンを、藤原伊織は頑なに崩そうとしなかった。 書評などでさんざん叩かれても、どこ吹く風で自分の小説スタイルを変えなかった。 もしかしたらそれが藤原伊織本人の美学だったのかもしれない。 末期癌を宣告されても平然と死ぬのを待ったのも彼の美学だったのか。 もちろん葛藤はあっただろうが、それを表に出さない痩せ我慢だ。 この「シリウスの道」は、主人公辰村はむしろ脇役で、 戸塚英明という若者の「成長物語」だと感じた。 最初はお坊ちゃんだった若者が、ひとりの骨のあるビジネスマンに育っていく、 その過程がむしろメインストーリーだと言ってもいい。 異論はあるかもしれないが、そういう読み方をしてもいいと思う。 最後に―― もう藤原伊織の新しい作品が読めないことは残念でならない。 ワンパターンだ、団塊の郷愁だと揶揄されながら、 我が道を行く作品を書き続けて欲しかった。 | ||||
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作者が藤原伊織でなければ星5つとしたところだ。 しかし、藤原伊織のクオリティはもっと高いはず。 物語のいくつかの柱がもっと密に絡み合うことを期待したのは、厳しすぎるか。 なんかあっさりしかもきれいにまとまりすぎたという気がする。 とはいえ、エンターテイメントとしての出来は無論いい。 人物が書けているから、多少の強引さもそんなに気にならない。 非常に引き締まった小説である。 老若男女を問わずおすすめの小説である。きっと楽しい時間となるはずである。 | ||||
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冒頭シーンからラストにいたるまで、緊張感と疾走感を失わず一気に読ませる力作であると思う。 主人公辰村の過去と広告業界の内幕の絡ませ方も、申し分なく面白かった。 ただ、藤原作品を読んでいつも思うことだが、ラストを余韻ととるか後味と取るかで微妙に評価が分かれるのではないかと感じた。 辰村の期待に、驚異的な努力で見事に応えて見せた戸塚青年の処遇に納得できない感が残ってしまったのが非情に残念だった。 読み終わって、よかったとホッと感じられるものがあってこその余韻ではないのだろうか。 今回に限らず、藤原作品のラストには微妙に溜飲が下がらない感がのこることが多い。 この作品も評価は文句なく星5つとしたいところなのに、ラストの後味が今ひとつすっきりしないせいで一つ脱落してしまった。 | ||||
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広告業界を舞台にした物語。2005年の「このミス」6位にランクインしたが、ミステリーともハードボイルドとも、企業小説、青年のビルドゥングスロマンとしても読める。その多面性がこの小説の面白さでもあり、ジャンルにこだわらず一篇のすぐれた小説として読めばいいし、文庫本の方のレビューにもそう書かせていただいた。 でもあえてひとつの読み方を選択するのなら、個人的には、主人公である広告代理店の副部長・辰村の部下、中途入社1年目の戸塚のビルドゥングスロマンとして捉えた時、一番強く、長く、心を揺さぶられたように思う。彼の姿は極めて鮮烈。こんなふうに一人の成長を手に汗握って見守れる小説はありそうでなかなかない。また戸塚に焦点を当てて読むと、戸塚を育て、彼から全幅の信頼を得る辰村の輪郭が一層くっきりし、より魅力的に見えてくるという構造を指摘できはしないだろうか。なんとも心が熱くなる師弟関係。徐々に戸塚を認め、バックアップする他の社員たちのセリフも利いている。 本書刊行時、藤原伊織氏は逢坂剛氏との対談で、最初から計算ずくで戸塚を描いたわけではないといった主旨のことを語っていらっしゃった。一人の青年の驚くべき頑張りが、清々しい生き方が、期せずして「個性的なサブキャラ」という範疇を越え、物語全体のトーンに影響を与えるまでになった、と書いてみたくなる。 藤原氏の小説をもっともっと読みたい。病状のご回復を願うばかりである。 | ||||
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大手広告代理店の営業局副部長辰村は、今の仕事を続けることに疑問を感じはじめていた。 そこへ大手の弱電メーカー大東電気から名指しで競合の申し込みがあり、本来担当していない辰村の営業局が指定されてきた。 大東電気には辰村が個人的に会いたくない人物がいて、それは、幼い頃の思い出がからんでいる。 広告代理店の競合の様子にあわせて、主人公の幼い頃の事件が織り込まれ、お話が展開していきます。 主人公の仕事のさばき方や、部下のやりとり、手腕を発揮する女性上司の様子など、現実味を帯びていて、とても面白く読めます。 | ||||
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テロリストのパラソルをはじめ、著者の書く主人公は格好いい。男がこうありたいと望む理想像だ。 物語中の言葉にも考えさせられるものがある。 ・背筋を伸ばせ胸を張れ。 ・職業に貴賤はないがプロと素人はいる。 ・省略とは重要な能力。 ・満足に自己満足以外のものがあるか。 ・やっかいに利息はつきものだが複利のケースがある。 広告業界を題材にしたビジネスのやり取りも、スピード感があって楽しめた。力作である。 | ||||
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東邦広告京橋営業局で営業に従事する辰村のもとに,銀座営業所が担当するクライアント 大東電機から広告コンペの話が持ち上がる。主人公には25年前,大阪で幼なじみの3人しか 知らない秘密を持つが,現在3人に面識はない。しかし,このコンペは3人の過去に関係し, 現在の3人を引き寄せていく… 読み始めが少し話の展開が急で広告業界の専門用語を多用しているため取っつきにくい 感じがある。全体的にはアウトローな主人公辰村を中心に部長の立花,部下の戸塚など の個性豊かな登場人物達が物語を盛り上げ,人間ドックの間に一気に読み終えてしまった。 会話の中に 「それはあなたの自己満足でしょう?」 「満足に自己満足以外の満足があるんですか」 と言う部分があり,思わずニヤリと笑ってしまった。現実にはありえないとは思うが, 渋い主人公であった。 | ||||
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会社ハードボイルド、ギャンブル好きで崩れた主人公に仕事もルックスも完璧な 女性がなぜか惹かれる、でもなぜか一線は超えない、ゴールデン街で飲んで そのまま出社・・・ これだけ見ると夕刊フジのサラリーマン小説かと思いますが、そこは藤原伊織 ワンダーランドとしか言いようのない世界で、もう読者は好きか嫌いかの二択しか ありません。 私はもちろん大好きです!理由を聞かれても困りますが。 ちなみに鉄道員では泣けないけど、雪が降るでは泣けるタイプです。 | ||||
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