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赤×ピンク
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赤×ピンクの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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この物語には3人+αの少女たちが出てきます。 そのどの人物もどこか心にちょっとした闇を抱えていますが ひたむきに、この秘められた格闘技に身を投じています。 この中に、一人いわゆるマイノリティを抱えている少女が出てきます。 最後に出てくる作品の子です。 彼女はそれゆえに女の子と戦う世界なのにかかわらず 女の子が嫌いでした。 その彼女の抱えるものが そのマイノリティに起因するものなのです。 他の子だと被虐待児だったり、 離婚して環境になじめなかったりと それぞれの闇を抱えているのです。 そしてもがいてもがいて、苦しんで… その叫びがとってもストレートで 読んでいて快いなと感じてしまいました。 YA向けの作品ですが 大人でも楽しめますよ。 | ||||
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1人1人のストーリーにわかれていてでも繋がっていてすぐ読み終わってしまいました。映画も見たくなりました | ||||
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少女と格闘技、と異色の組み合わせが、こんなにステキな小説になるなんて!と思いました。 実際に血を流さなくても、青春そのものが、心から血を流す戦いの日々なんてね | ||||
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こ、こうきたか・・・!こんなふうな文章も書くんだなぁ。砂糖菓子や七竈のあとに読んだせいか、よりコミカルさを際立って感じました。でも、面白い。リズム感もあって、すいすい読めます。かといって、内容が軽いわけでは決してなく、少女から大人になろうとするその過程を、3人の少女のそれぞれの葛藤から見事に描き出しています。桜庭さんらしい文章です。ただ、1人目の話の終わり方は、人によってはすっきりしないかもしれません。 | ||||
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ショートストーリーが3つある小説。 桜庭贔屓の男なんだか女なんだか良く分からない ユニセックスおなべちゃんもちゃんと出てくる。 ストーリーは至って普通。(一部目の結婚ENDは唐突な気がしたが......) ただ、相変わらず文章は桜庭クオリティー。 日本語のお勉強という意味では求めやすい1冊なのでは? (文量も少なめだし......) | ||||
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まず、非合法ガールファイトという設定が面白いなあ、と。 この本でキャットファイトのこと初めて知りました。 もっと暗い話になるのかな、と思っていたんですが温かい雰囲気になっています。 桜庭一樹さんの作品は以前にも幾つか読んだ事があるのですが、こんなにユーモアのある作品は初めてです。 途中で何度もクスリと笑ってしまいました。 三つの話で構成されてますが、個人的にはラストの皐月の話が好きです。 ただ、まゆのその後が気になってしょうがない。 | ||||
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『砂糖菓子・・』に続いて二冊目の桜庭作品です。ラノベ的でありながら大人にも充分楽しめる魅力はどちらも同じ。 私は格闘技に詳しくないので、キャットファイトの描写には魅力を感じませんでしたが、格闘技を「他のなにか」だとすると、描かれているのは普遍的な少女たちですね。与えられる「救い」も、突拍子もないように見えて、あとから「あー」と声が出るような、普遍性を感じます。山崎ナオコーラさんのあとがきは絶品です。 『砂糖菓子・・』と比べると、衝撃・感動は少なかったです。あちらがストーリー的に猟奇である、という点をさしひいても、十代の頃ならともかく、ひねた大人の琴線に響くまではいかなかった。 感動より、「くすぐり」的な場面の連続に、やられっぱなしでした。格闘技ファンならもっと楽しめるだろうと思います。個人的には皐月編が好きでした。テーマも秀逸ですが、「くすぐり」部分の、アルバイト先の店長とのやりとりがやたら可笑しい。日常の動作で「残心をとって」みたり、松田優作仕様のライターから長い炎が出たり、店長と皐月が、キューブリックVSリンチ、タルコフスキーVSクローネンバーグ、太宰VS三島、好みのちがいに気付いて「仲がよかったはずの二人の間に、この日、埋められない溝ができた」と言い切ってしまうのに爆笑しました。タルコフスキーとクローネンバーグ、私はどっちも好きですけどね・・・ | ||||
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コスプレをして檻の中で戦うプロレスショーみたいな所で、二十歳前後の少女達が働いているというちょっと変てこな舞台設定が興味深い。 この本が刊行された10年程前は、格闘技ブームで、ミルコ、ボブサップ等のちょっと懐かしい名前が少女達の会話に見られるが、内容自体にはむしろ新しさを感じさせる。 少女達は将来の事など色々悩んでいるが、意外に真剣に取り組んでいる格闘を通して答えを見つけていっている。自分とは何かと思い悩む女性にとって良い参考となりうる本だと思う。 なお、絶版のファミ通文庫版には、高橋しん氏のイラストが5カット程度入っている。 | ||||
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桜庭一樹が有名になる以前に、高橋しんの表紙に釣られて購入し、ずっと本棚に置きっぱなしになっていたものをようやく読めました。いつも投げっぱなしというか完成度はべつに高くないと思うのですが、独特の完成と切り取られたシチュエーションの特異さにやはりこの時期から輝くものがあります。ただ当時のライトノベルでこの作風はびっくりされただろうなぁ……。 (このまま続編などがつくれてしまいそうな、というか一部の登場人物については説明してほしいところもあるのですが、ここで終わるのが綺麗なのかも) | ||||
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タイトルのような区別をして、偏見を持って作品を判断することは嫌いなのだけれど、作者はライトノベルのようなテーマを文芸的な構造で書くことが上手い人なのかなと思う。いや、むしろ両方向に視野を持って活躍されている方ならではの執筆感覚なのだろうとも思うのだけれど。 文字を流すように読んで、作品世界を楽しむことが好きな人にとっては多分何が何だか分からない作品。女の子がキャットファイトしていて何だか知らないけれど悩みが解消できたみたいで良かったね、で感想が終わる。 待っていたら何かを提起してくれるような作品ならそれで良いかも知れないけれど、こじつけでも深いテーマを見つけないと納得できないような文芸マニアの人にとったら、多分少女が檻の中で戦うことに意味を見つけようとする。作者の意図とはずれていても、何かを感じる人がいるならそれは作品自体が持つテーマの一つになり得るんだろうけど。 そうは言っても、つまんないって言う人が多いんだろうなぁと思う。 | ||||
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ファミ通文庫から2003年2月に出版されたものの5年ぶりの「再版」と言う事になりますが、読んでみて、余りの充実ぶりに驚きました! 舞台は六本木。廃校となった小学校を使い、非合法?のガールファイトを売り物にする怪しい風俗風?の店。鉄製の檻の中で、夜毎繰り広げられる女たちの肉弾戦、あるいはそれに似たパフォーマンス。それを見つめる男たちの視線。酒を飲む客、指名されて相手をする女たち・・・。生きる意味を求め、漂よい、流される女たち・・・?読み出してすぐ、そんな雰囲気が伝わってきます。オイこれはファミ通文庫だったんだろう!!??と聞きたくなる。(笑)ヤバイな〜・・・と思いながらも、主人公たちの感覚的な会話や、濃密な情景描写に引き寄せられる・・・この異様なまでの筆力!5年前の作品だと言うが、「初期の作品」という感じが全くしないのは何故??(汗) 全体は三部からなり、一人語りの主人公は、前の章の脇役が引き継いで行く。都合三人の主人公が登場するが、話も後半に行くほど長くなる。結末は、苦しみ抜いてきた主人公が護るべきものを見つけ、未来に向かって歩き出す場面で終わります。作者はその苦しみの様をまるで自己の体験のように描き出していて、主人公の生々しい叫びに打たれます・・・。そして、最後は、全てを包み込む柔らかな光がさしこむ・・・。 独特の飛翔感と密着感が全編に溢れ、どこを読んでも桜庭一樹の世界が広がっています。きわめて今日的なエピソードも盛りだくさんで一気に読めました。 | ||||
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ガールズファイト「ガールズブラッド」のファイター達は、社長の趣味で適当な設定を与えられ、それに応じた衣装を身に着けて戦う。 彼女達は少女という年頃を過ぎており、本人たちも自分を「大人」だと認識している。 しかし、これは少女達の物語だ。女性達の心の中の少女達の物語だ。女性の赤と、少女のピンクが交差する。 主人公たちは、それぞれ、家庭に縁がない。居場所がない。帰る場所がない。 自分がない。自分のしたいことも、好きなことも見つからない。 檻の中は、奇妙な安心感を与えてくれる。閉じ込められているが、同時に、守られてもいる。 どこにも行けなくても、何かをできなくても、許してくれるのが、手錠であり、檻となる。 問題は、死にたくなるほどに、愛情が足りていないということ。 檻の外に出て行くことができた少女達の先行きが明るいかどうかはわからないが、少しだけしたたかにしぶとく、彼女達は生きていくことができるのだろうと思った。 | ||||
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作者自ら「自身の転向点」と位置づけているらしく、 当初ライトノベルとしての出版ながら、 テーマや感情描写等は一般的な小説に比し全く遜色無い。 確かに舞台選びや、登場人物造形、衣装など 設定面でのキッチュさは否めないが 都会の生活/孤独/閉塞感/生きがいなど 驚くほどストレートに、真摯に、 そしてきついほど生々しく描かれている。 本当にいい作家だ、と感じられる傑作。 | ||||
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……というのが、発売当初オビに書かれていた一文。 正直レビューしづらい作品ですが、自身の抱えているものから抜け出せず、格闘技という手段で戦う少女たちの物語。 彼女たちにとって格闘技は単なる「手段」で、檻のなかで足掻くのにはどうしてもそれが必要だったのかな、と今では思える作品。 | ||||
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かなり特殊な背景で書かれた作品です。桜庭作品で【ゴシック】シリーズが大好き、あの世界観が、キャラが大好き、な かたには抵抗があるかも。ガールズファイトを通じて人間模様みたいになっていますが、特に深くもないです。こうなったら勢いだけで読んでください。 | ||||
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かなり特殊な背景で書かれた作品です。桜庭作品で【ゴシック】シリーズが大好き、あの世界観が、キャラが大好き、な かたには抵抗があるかも。ガールズファイトを通じて人間模様みたいになっていますが、特に深くもないです。こうなったら勢いだけで読んでください。 | ||||
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これまた随分と扱いにくいテーマを掲げてきたな、と思います。('-,_ω-`)プッ 女の子たちが毎夜訪れる小学校。その中でファイトクラブというものが成り立っていて、それは観客を呼んで少女たちがその中で戦うんですよ。で、観客は彼女たちの必死な姿を見て喜んだりしてるわけです。 かなり特殊な設定なんですけど、この作品が内に掲げているテーマらしきものにはあまり合致していないかなぁというのが読み終わった後残った印象でした。('-,_ω-`)プッ まー、でも内容は良かったですよ。桜庭一樹は「少女たちが抱える閉塞感」を描くのがうまいとどこかの記事で読みましたけど、この作品ではまさに彼女の本領が発揮されていて、楽しかったです。「少女の閉塞感」、いやはや見事でした。('-,_ω-`)プッ 僕が読んできた桜庭作品のほぼすべてに言える事ですけど、この人の小説に登場してくる女の子ってのはこちらが目を覆いたくなるくらいどこか生々しく、リアルですね。男性作家が書く少女には無い味わいを持っていて、しかしその味わいがまた苦々しくて、だけど僕は桜庭さんをお勧めします! ラノベとしてはえらく異質な作品、と本人もあとがきで述べてますが、僕も同感ですね。だけどラノベとしての雰囲気を残しつつ、こういった他のラノベでは味わえないような深さ・重さを感じさせてくれる作品は好きですね。こういう作品、もっと書いてくれないかなと思いますね。 | ||||
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色々な読み方があるだろうが、僕はこの作品を反セカイ系と位置づけている。 男の手によるセカイ系作品は、概して少女たちを“檻”のなかに閉じ込め、自己満足に浸っていたという印象を僕はぬぐい得ない。自らの自意識の肯定のために少女を“生贄”として捧げるそのありようは決して全肯定できるものではないと僕は考える。 『イリヤの空 UFOの夏』のように徹底して主人公の全能感を打ち崩すような例外も存在するが、それとても少女を殺さずにはおれない。 彼女たちに生き残る道はないのか、彼女たちはどこにゆけばいいのか、桜庭は真摯に少女たちの困難さや戦いを書きとめようとしている。桜庭の結論はあまっちょろいものであるかもしれない。しかし困難さから目を背け、見ないフリをするのに比べるなら、必死にいまを書きとめようとする「作家」としての正しいあり方に、賛辞の言を禁じえない。 さて、そして問題なのは僕たち〈男の子〉が今度はどうするかということだ。〈男の子〉の戦いを僕たちはどう戦えばいいのか。いつまでも〈女の子〉に戦わせてばかりいないで、もっと真剣に考えようぢゃないか、諸君。 | ||||
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