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陰摩羅鬼の瑕
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【この小説が収録されている参考書籍】
陰摩羅鬼の瑕の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 21~33 2/2ページ
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謎解き小説というジャンルと捕らえなければ、かなり楽しめる一冊。事件の原因と結果だけみるなら、かなり早い段階で見当が着く。シリーズで読んでいれば誰がどうやって謎解きするのか、今さら読まなくてもわかる。シリーズも巻を重ねて来ると、ある程度形骸化する。「そこ」には意味がない。登場人物もそう言っている。やがては腐る肉の部分に、主題があるのだろうと思うと面白い。館の主の名前も、調べてみるとなかなか奥深く、話に新たな彩りを添えてくれる。休日1日あれば読了できるが、その後アレコレと調べ物するとそうもいかない。これも、このシリーズならではの愉しみ。 | ||||
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全巻読んできたファンには、しょぼすぎたのでは?とにかく、誰が、どんな動機で犯罪を犯したのか、すぐわかる。そして、今まで、その予想が裏切られたのが京極堂シリーズの真骨頂なのだが、今作はそのまんまだ。かつ、このシリーズにおいて、トリックなんてのはどうでもいい。ただ、こんな考え方で、人は犯罪というものをしでかしてしまう、そしてそれは、誰にでもありうる、それを実感させるのが京極作品のすごいところだと思っていたのだが。しかし、これはちょっとおそまつだ。また、今回は、知識の披露も効果的でない。この人は、民俗学など、文系的な知識の大家というイメージがあるが、実は、テーマは理系的な素養であることが多く、それが私にとって新鮮だった(「うぶめ」は量子力学、!「もうりょう」は大脳生理学、など)。この「おんもらき」はややそれっぽく「ハイデガー」が出てくるが、消化不良。かつ、文系的伏線である「うぶめ」の形状が土地によって異なる(=伯爵は死の概念がちがう)なんてのも、あまり感銘を受けなかった。京極夏彦が、このシリーズを上梓することを長く休んでいた理由がわかった。彼は、当シリーズを書き続けることに苦しんでいるのではないだろうか。それでも、800ページ弱の作品を読ませる筆力には敬意を表するものである(だから★3つ)。 | ||||
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何と言うか、待った割には・・・、という作品である。冒頭にクライマックスの一部を持ってくる点で「絡新婦の理」の構成に似た感じであるが、その効果、読後の感想はあまりにも違いすぎる。これまでの京極氏が出してきたものとの比較をするのがあまりにも酷な作品である。「死」について繰り返されるやり取りや鳥の説明などまどろっこしい事この上ない。京極氏の特徴といえばその通りであるが、程度問題だと本作に関しては感じた。個人的には多々良先生主役の「今昔続百鬼―雲」以来の「駄作」である。 | ||||
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「姑獲鳥の夏」を読んだときに一番感心したのが、この人の作品には傍若無人な探偵・榎木津や、鬱を抱えた小心な関口が登場するわけですが、このアクの強いキャラ設定が、小説に彩りを添えるためにではなくて、作品の成り立ちになくてはならないものとなっている、ということでした。そういう意味でこの作品は、一読して最初の作品に還ったと思ったのです。関口の壊れかたは一層進んでいるのですが。前作を読んで京極堂はどこへ行くんだ、と不安に思っていた人には、やっぱり鮮やかに憑き物落しをしてくれなくては、とすっきりする読後感です。反面、こんなにすっきりしていいのか?という気もします。マンネリを通すことで人気を維持しているシリーズ作品は他にいくらもあるのに、変わってほしくな!い、でも意表をついてほしい、読者とはわがままなものです。謎も過去の作品に較べると、ちょっとわかりやすかったかな。 | ||||
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ついに「京極堂」の新刊が!!あの厚みすら楽しみで手に取った作品ですが、妖怪ミステリー(?)らしいどこか禍々しいモノや妖しさがトーンダウンとていたような。犯人についてはなんとなく「あの人」と予想ができるところもあって読みごたえに欠けるかもしれません。何よりいつものメンバーが登場しきっていないのもがっかり?というわけで☆☆☆でした。 | ||||
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~Who done it? ではない。Why done it? でも How done it?でもない。すべては最初から分かり切っていること。「世の中には、不思議なことなど何もないのです」すべての京極小説は、言葉の力で不思議を不思議でなくす醍醐味が魅力であったが、この陰摩羅鬼に関しては、最初から不思議なことがない。全くない。~~ものすごくシンプルな、長い話を、それでも読ませる京極の筆力には驚嘆するが、このシリーズの中で傑作かといわれると疑問が残る。とはいえ、一夜にして読んでしまったことには変わりがないが。~ | ||||
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もう肩が凝るわ筋が張るわ。久しぶりに京極作品の重さを実感。(言葉通り、肉体的な意味合いでですが)★の数が3つというのはこのシリーズの前作達に照らし合わせて、というところ。からくりは様々な人が言われるようにこれまでと比べ容易にわかりますが、著者としてもそこは承知の上でしょう。それに気づいたとしても面白いというのが京極作品の魅力だと思いますが、今回は私の中では3つ、です。まあそんなことを言いつつも、あの小説家の哀れなことやらあの探偵の相変わらずなことやらあの刑事の出番の少ないことやらあの古書肆のうんちくの長いことを存分に楽しめ、ついつい京極の掌の上で踊らされてしまうのです。 | ||||
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白樺湖畔にある通称「鳥の城」でおこる30年越しの連続殺人事件の真相とは。。榎木津、関口、中禅寺と京極夏彦作品のAllStar?が揃い踏み。姑穫鳥の夏からのファンにはたまらない作品ではないだろうか。三人の登場人物が各々一人称で語っていく手法をとっており、読む者をぐっと引き込む。但し展開が読みやすく、犯人が誰であるのかがすぐに想像がついてしまう。また従来の作品よりも妖怪の薀蓄の部分がへったように感じるのは残念なところ。ファンならば読むべし。京極堂登場作品を読んでいない方は「姑穫鳥の夏」からどうぞ! | ||||
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発売までずいぶん待っただけに残念です。今まで京極堂シリーズは(外伝は別にして)どれをとっても、どれから読んでも面白かった。個性ある登場人物とその描写、織り込まれた知識、謎解き、、いくつもの面を持った宝石のような作品ばかりでした。もちろん本作にも、すべての要素が含まれているのですがどうも、好評だった映画の続編のようなイメージを思い浮かべてしまいます。犯人?と犯行の理由?が、早い時点でわかってしまったからでしょうか?京極堂シリーズは単なる探偵物ではないのですが、探偵物をベースにしている以上、致命的だと思います。次回作に期待しています。 | ||||
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発売までずいぶん待っただけに残念です。 今まで京極堂シリーズは(外伝は別にして) どれをとっても、どれから読んでも面白かった。 個性ある登場人物とその描写、織り込まれた知識、謎解き、、 いくつもの面を持った宝石のような作品ばかりでした。 もちろん本作にも、すべての要素が含まれているのですが どうも、好評だった映画の続編のようなイメージを思い浮かべてしまいます。 犯人?と犯行の理由?が、早い時点でわかってしまったからでしょうか? 京極堂シリーズは単なる探偵物ではないのですが、 探偵物をベースにしている以上、致命的だと思います。 次回作に期待しています。 | ||||
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白樺湖にある鳥の城、伯爵が住む洋館に訪れたのは小説家、関口と探偵、榎木津。そこは主の花嫁が初夜を迎える前に花嫁が命を奪われるという館だった。今回の妖怪シリーズは前半意外な同業者と関口が会ったり、探偵の目が見えなくなったり・・。妖怪、儒学、民俗学が主に語られていて読んでいて京極先生らしい作品だった。京極ファンなら読んで損はない作品です。 | ||||
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さっそく読破しました。死の定義とは?分かりません私には。環境は人を変えてしまいますか!変えるんでしょう。久々の京極堂シリーズを待ちわびた一人です。京極夏彦さんの書き方が変わったような気がします。…?映画に例えるなら吹き替えの声が主役と違う印象を感じました。私だけかな?微妙に感じます。作品はすばらしいです。皆さんも必ずお読み下さい。 | ||||
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5年振りの京極堂本シリーズ新刊です。情報を小出しにされていたエノさんファンには、色々な意味で待望の内容かと。『理』や『宴』での(個人的には不快だった)「無くなり方」や「敵」はなりを潜め。事件が綾辻氏の館シリーズを彷彿とさせるような「鳥の城」と呼ばれる限定された空間内で起こったり、予想外のリンクや、常とは違った方向に進む関口君と。いつもとは様子の違った作品になっています。ただ。京極方式に慣れてしまった人間には、最初の数頁で、京極堂が解体することになる理と、其処に至る朧気な道筋が見えてしまうのではないかと思ってしまいました。答えを突き付けられながらこの量を読み進めるのは、正直かなりの苦痛で。京極堂の蘊蓄や3人目の狂言回しである伊!庭氏の話が入ってきて、途中から気にならなくなりましたが・・・。言葉の裏にある意味を追求するあまり、眩暈感が稀薄になってしまった印象です。ノベルズ版『狂骨の夢』くらいの短さで纏めてしまっても良かったような・・・。それでも、やはり読まずには居られないのですが。寂しく、悲しい話ですが、誰一人として憎めない。静かな読後感でした。 | ||||
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