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神器-軍艦「橿原」殺人事件
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神器-軍艦「橿原」殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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上巻の最初半分は読み続けるのに忍耐が必要で、それが後半には一転しておもしろくなり下巻の真ん中あたりまでは一気に読み続けてしまいました(上巻のレビューは星4つでした)。 ここまですごい話になって、いったいこれをどう回収するんだろうとわくわくしながら読み進みましたが・・下巻後半から話がぶっ飛びすぎてメタメタに。 絨毯のように足元を埋め尽くすネズミの大群とか、瓶にネズミの死体を詰めて飲料水を作ろうとしてる水兵とか、腐っていく死体とその臭いとか、軍艦のあちこちで繰り広げられる男色の性行為とか、軍特有の残酷で理不尽な拷問とか、つるし上げといじめに熱中して権力欲を満たす上官とか、腸が飛び出てくる切腹の様子とか、異様で気持ちの悪い話ばかりが続き、この描写は本筋に必要あるのか?ひとつひとつ意味があって書いてるんだろうか?とわからなくなってきました。 左寄りの考え方で戦争絶対反対の人だと、敗戦に向かう軍艦の中での地獄のような軍隊生活に「そうだそうだ、戦争は絶対いけない、軍隊は悪である、戦時中の軍国主義はひどかった、天皇崇拝もひどかった、二度と戦争をしてはいけないのだ!」というメッセージだと取るでしょう。 「雪の階」では”帝位に座るべきでない純血ではない今の皇室”という話が出てきますが、ここでも同様に”今の天皇は偽物である”という思想が出てきます。 今まで、「吾輩は猫」「雪の階」「グランドミステリー」と読んできたのですが、この3作品から作者はマジックリアリズム的な楽しめる純文学を書く作家だと思ってきました。が、この作品を読んでわからなくなりました。 ひょっとしてこの方は戦争反対、天皇反対主義者なのか?作品の中でそのテーマが繰り返し出てくるのは、作品には政治的なメッセージがこめられていて結局訴えたいことはそれなのか?何を思って小説を書いていらっしゃるのか・・。 そしていずれにせよ、ここまで支離滅裂にする必要はなかったのでは・・。「雪の階」や「グランドミステリー」もメタでしたが、それなりに格調高く美しいといっていい小説だったのに。 あとがきは渡辺直己という文芸評論家の方が書かれていますがこれもまた微妙でした。 ここに書かれているのはちゃんと作者から取材した話なのか?それともただの推測で書いているのかどちらなんでしょう。もしただの推測なら、独りよがりな分析で突っ走っているだけの感ありです。つまりは熱狂的に作品をほめたたえているのですが、やたらと難解な文章で自分の知識と分析力を誇示したいだけのようにも見えます。 途中まではよかったのに、最後に向かって思いっきり失速しました。残念です。 | ||||
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上巻では大胆に風呂敷が広げられるだけ広げられて終わります。 余りに先行きが読めず下巻まで進むのを止めました。 | ||||
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奥泉版「黒死館」をやろうとしたんだろうな。作中にも「緑死館殺人事件」なんてものが出てくるしね。 でも、ミステリではないし、収拾がついているともいえないし、第一この結末には納得できない。私は面白くなかった。読み終えるのが大変つらかった。好きな人には面白いのかもしれない。しかし、伏線のようなものが提示されたのにもかかわらず、それが最終的に生きていない。私には、著者がこの作品で何を表現したかったのかが、さっぱり分からなかった。 上巻の後半はたしかに面白い。前半で提示されたいくつかの謎が発展するし、新しい謎も出てくる。しかし、上巻の終わりのほうから下巻にかけては、私には「なんじゃこりゃ」というものだった。 もちろん「〜殺人事件」と表記したものがすべてミステリでなければいけない、ということはない。だから本作が非ミステリであることには文句は言わない。「〜殺人事件」というタイトルの文学作品なのであろう。しかし小説というものは、なにかしらのテーマと、著者が読者に訴えるものを持っているものではないだろうか。それがたとえエンタティンメント作品でもである。読者を楽しませれば良い、でもいいのだ。たとえ読後に何も残らなくても。 本書は、けっしてエンタティンメントではない。しかし著者の筆は、文学とエンタティンメントの間で錯綜したようであり、残念なことにどっちつかずの作品になってしまった感がある。この感じはコリンズ「月長石」を読んだときと似ている。著者の「葦と百合」は面白かったので、少なからず期待していただけに、残念である。 | ||||
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奥泉版「黒死館」をやろうとしたんだろうな。 作中にも「緑死館殺人事件」なんてものが出てくるしね。 でも、ミステリではないし、収拾がついているともいえないし、第一この結末には納得できない。 私は面白くなかった。 読み終えるのが大変つらかった。 好きな人には面白いのかもしれない。 しかし、伏線のようなものが提示されたのにもかかわらず、それが最終的に生きていない。 私には、著者がこの作品で何を表現したかったのかが、さっぱり分からなかった。 上巻の後半はたしかに面白い。 前半で提示されたいくつかの謎が発展するし、新しい謎も出てくる。 しかし、上巻の終わりのほうから下巻にかけては、私には「なんじゃこりゃ」というものだった。 もちろん「〜殺人事件」と表記したものがすべてミステリでなければいけない、ということはない。 だから本作が非ミステリであることには文句は言わない。 「〜殺人事件」というタイトルの文学作品なのであろう。 しかし小説というものは、なにかしらのテーマと、著者が読者に訴えるものを持っているものではないだろうか。 それがたとえエンタティンメント作品でもである。 読者を楽しませれば良い、でもいいのだ。 たとえ読後に何も残らなくても。 本書は、けっしてエンタティンメントではない。 しかし著者の筆は、文学とエンタティンメントの間で錯綜したようであり、残念なことにどっちつかずの作品になってしまった感がある。 この感じはコリンズ「月長石」を読んだときと似ている。 著者の「葦と百合」は面白かったので、少なからず期待していただけに、残念である。 | ||||
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前編までは推理小説タッチに惹かれて読み進んだ。もっとも前編後半あたりから何となく妙な感じがし始めたが・・・。そして後編、最後まで読んだ結果の感想は・・・、これって推理小説?純文学か??そもそも何かの雑誌のレビューに前述の評価があったから読んでみようと思ったのだが。そういえばシェイクスピアのマクベスなんかに似たような感じの部分もある。インディアナ・ジョーンズ、“失われたアーク”の雰囲気もある。私の感想としては、推理小説のように進行して、夢枕獏氏的魑魅魍魎の世界で締めくくった不思議な、不思議な物語です。 | ||||
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前編までは推理小説タッチに惹かれて読み進んだ。もっとも前編後半あたりから何となく妙な感じがし始めたが・・・。そして後編、最後まで読んだ結果の感想は・・・、これって推理小説?純文学か??そもそも何かの雑誌のレビューに前述の評価があったから読んでみようと思ったのだが。そういえばシェイクスピアのマクベスなんかに似たような感じの部分もある。インディアナ・ジョーンズ、“失われたアーク”の雰囲気もある。私の感想としては、推理小説のように進行して、夢枕獏氏的魑魅魍魎の世界で締めくくった不思議な、不思議な物語です。 | ||||
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書評の評価が高いので、読んでみました。読後感を述べますと内容がよくわかりませんでした。私の頭も悪いのでしょう。下巻がとくにそうでしたが、訳がわからず読み飛ばしながら最後まで到達しました。 それでも結末が理解できませんでした。部分的には、日本人の特色を描写する場面があるのですが、だからなんなのだと思ってしまいます。とにかく脈絡がつかめませんでした。 男色の場面など不愉快な話もあり、キャッチ22のように時系列がむちゃくちゃでもあることも読みづらい一因です。純粋にミステリーを楽しもうとする人は避けて、難解な作品に取り組もうという人にだけはお勧めします。 | ||||
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