(短編集)
たまさか人形堂それから
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人形へ関心がある方には特におすすめします。 私は初めに日本人形専門の資料集を読み、その後『たまさか人形堂』、『~それから』の順に読みました。その甲斐があってか、すんなりと物語や情景が頭に浮かびました。 皐月人形や雛人形などへの関心から手に取りましたが、あまり広く知られていない人形の歴史や価値観が分かりやすく描かれ知見が広がりました。登場人物も魅力的です。 | ||||
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ごく最近までこの著者の存在自体知らなかった後発読者の特典は、新刊を待ち焦がれずにまとめ読みができるということです。このシリーズも2作続けてダウンロードし、スコンスコンと読めました。 今まで読んだ範囲の中で、もし私が著者の作品で最初にどれを読むのがよかろうと知人から問われたら、このシリーズになるでしょう。非常に読みやすく、ユーモアが横溢し(ジョンスコやシートベルトの下りは特に秀逸)、それでいて文章の美しさや技巧、かすかな幽玄も味わえます。髪が伸びる市松人形という、ありがちなネタの料理の仕方など、お見事の一言しか出ませんでした。 きっと著者も楽しみながら書いたのだろうと思ったのですが、あとがきを読んで職業作家の苦しみを知りました。作中のゴインキョが、努力の跡が見えるものは商品にならないと言う場面がありますが、まさにそのとおりなんですね。えらいなあ。 これの直前に別の作家の「ボダ子」を読んだのですが、あれが斧だとすれば、こちらは彫刻刀でした。読者でいるのが気楽で良いです。 | ||||
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「たまさか人形堂物語」の続編です。5編が収められていて、最初の3編「香山リカと申します」、「髪が伸びる」、「小田巻姫」は文芸春秋に掲載されたもの、残り2編の「ピロシキ日和」と「雲を超えて」は単行本のための書き下ろしです。そのためか、3編と2編ではっきり作風が違っていて、あとの2編は後日談的というか外伝ぽいというか軽い感じの作りです。 今回は、登場人物それぞれの成長物語にもなっています。人形の販売はやってきたけれど製作のことは何も知らなくて、職人の気持ちが理解できていないと反省した澪は、人形作りの教室に通い始めます。スランプに陥った富永君は長期の無断欠勤後、連絡が取れず行方不明になってしまい、関連会社の束前君は相変わらず棘のある物言いですが、澪の誠実さを理解して、だんだんと協力的になってきます。すぐれた職人の師村さんは相変わらずの安定ぶりです。 ただ、前作よりややトーンダウンしたというか、津原氏独特の尖った個性がかなりマイルドになってしまって、そういう意味では個人的にいまひとつだったというか・・・前作よりも評価が高いようなので、ほのぼの系の方が一般に好まれるのかもしれません。前作でとりあげられた人形は、たとえば顔だけを徹底的に破壊された美しい大型創作人形、ラブドール=ダッチワイフ、旧家に伝わる雛人形、チェコの人形劇団を主催する鬼才、恋に狂った清姫の文楽人形、などで、猟奇的で怪奇趣味がかったものもあったりして、いい意味で毒が含まれていたように思います。今回は、髪が伸びる市松人形と、海外流出していた貴重な小田巻人形以外はぐいっと引き込まれるものがなく、ちょっと残念でした。「蘆屋家」や「少年トレチア」好みの方は前作、「ルピナス探偵団」好みの方はこの作品の方がお好みに合うような気がします。 | ||||
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2013年に出た単行本の文庫化。 シリーズの第2弾。4話+αが収められている。 登場人物の関係に意外な発展があったり、このひとがこんな活躍をするのか、という場面が出てきたりと、ファンには嬉しい続篇である。 北森鴻の冬狐堂シリーズを思い出すような話もあったりしてストーリーとしてもおもしろい。 そして何より今巻でも新たな人形の世界が描かれており、その深みと怪しさにズブズブとはまってしまう。 | ||||
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良いシリーズになりましたね。 津原作品に有りがちな痛さ怖さ残酷さはなりを潜め、優しく温かなシリーズものになってます。 猿渡シリーズやルピナスシリーズや爛漫シリーズの系統と言うか。 一篇一篇、キャラの台詞の妙に笑ったり、キャラの涙につられて涙ぐんだりしながら、嘗めつくす様に読み終えました。 満足。 | ||||
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