琉璃玉の耳輪
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レトロで奇想天外な物語だしキャラクターもなんか可愛いいし楽しく読みました。 しかしこれが津原さんの腕によるものなのか尾崎さんの原作が優れてるせいなのかいまひとつ解らないので、尾崎さんの他の著作を買うべきかどうか迷ってます(笑) 色んなキャラが沢山出て来ますが皆丁寧に書き込まれてて可愛いし、 悪人は見事に悪人だし、 ストーリーも気持ち良く二転三転して楽しかったなあ。 楽しい冒険活劇でした。 | ||||
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まずもって、今作のアウトラインは随分と変わっている。原案は尾崎翠。まさしく知る人ぞ知る、という類の作家だが、彼女が1926年にとある映画の公開募集に送った映画脚本がその大元。およそ六十年のときを経て『定本尾崎翠全集』に収録された脚本、それを眼にした津原泰水。そんな長い長い時間の流れと、2つの才能の奇跡的な邂逅をもって本書は生まれている。 「三姉妹を探して下さい。手掛かりは、三人とも左の耳に、一粒の瑠璃玉が嵌った白金の耳輪をしています」 舞台は、素晴らしき猥雑さが闊歩する昭和の東京。謎の貴婦人の依頼により、瑠璃玉の耳輪をした三姉妹を探し出すことになった女探偵・明子。手掛かりを手繰り寄せながら、隠微な気配漂うナゾのシルエットへと近接するほどに、どこか現実離れした夢幻的な世界が立ち昇る。背徳的な官能に煙る南京町の阿片窟、モダンなものへ熱狂する人々の熱気ひしめく電気館、異様を放つ見世物小屋、謎の療養所etcetc... 舞台も舞台ならば、登場する人物も女探偵から掏摸、売笑婦、貴族の放蕩息子、医師、物理学者、芸人、警部と多岐にわたり、かつそれぞれが多重人格に異常性癖、ヘタレ、天才などなどとクセありまくりの個性をもって、それぞれの思惑の下に歩き回る。活き活きとした狂騒をもって。 登場するモノたちの魅力的な息遣い、ときにグロテスクにも膨張するユーモラスな機微に富みながら、全体は決して濁らず、明度の高いスマートなシルエットとして構築される。そんな津原泰水の素晴らしき手腕が、尾崎翠が用意した素材を最高の形で料理した、そんな感じもする。昭和初期の探偵小説というフレーズが醸し出す、どこかゾクゾクするような興奮を、見事に体現してくれる快作小説。 | ||||
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まずもって、今作のアウトラインは随分と変わっている。原案は尾崎翠。まさしく知る人ぞ知る、という類の作家だが、彼女が1926年にとある映画の公開募集に送った映画脚本がその大元。およそ六十年のときを経て『定本尾崎翠全集』に収録された脚本、それを眼にした津原泰水。そんな長い長い時間の流れと、2つの才能の奇跡的な邂逅をもって本書は生まれている。 「三姉妹を探して下さい。手掛かりは、三人とも左の耳に、一粒の瑠璃玉が嵌った白金の耳輪をしています」 舞台は、素晴らしき猥雑さが闊歩する昭和の東京。謎の貴婦人の依頼により、瑠璃玉の耳輪をした三姉妹を探し出すことになった女探偵・明子。手掛かりを手繰り寄せながら、隠微な気配漂うナゾのシルエットへと近接するほどに、どこか現実離れした夢幻的な世界が立ち昇る。背徳的な官能に煙る南京町の阿片窟、モダンなものへ熱狂する人々の熱気ひしめく電気館、異様を放つ見世物小屋、謎の療養所etcetc... 舞台も舞台ならば、登場する人物も女探偵から掏摸、売笑婦、貴族の放蕩息子、医師、物理学者、芸人、警部と多岐にわたり、かつそれぞれが多重人格に異常性癖、ヘタレ、天才などなどとクセありまくりの個性をもって、それぞれの思惑の下に歩き回る。活き活きとした狂騒をもって。 登場するモノたちの魅力的な息遣い、ときにグロテスクにも膨張するユーモラスな機微に富みながら、全体は決して濁らず、明度の高いスマートなシルエットとして構築される。そんな津原泰水の素晴らしき手腕が、尾崎翠が用意した素材を最高の形で料理した、そんな感じもする。昭和初期の探偵小説というフレーズが醸し出す、どこかゾクゾクするような興奮を、見事に体現してくれる快作小説。 | ||||
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ブームなんでしょうか。私自身は尾崎翠に注目したことがなかったのですが、こういう本が出たと知り、気になって読んでみました。いいですね。読んで正解でした。匂い立つような、それでいてテンポのいい文章にぐいぐいと引き寄せられ、エロティックでミステリアスな世界観に、読めば読むほど、この世界から出たくないという気持ちにさせられました。登場人物一人一人の人生も数奇で、本当に予想外で、もったいないぐらいに楽しめました。なんと言っても、著者が乗っている感じが伝わってきて、それが心地いいです。これほど楽しめるエンターテイメント小説って、そうは読めないんじゃないでしょうか。尾崎翠に興味があってもなくても、カバー絵を見て好きそうだと思ったら、読んでみたほうがいいと思います。背表紙のクエスチョンマークもいいですよね。おすすめです。 | ||||
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ブームなんでしょうか。私自身は尾崎翠に注目したことがなかったのですが、こういう本が出たと知り、気になって読んでみました。いいですね。読んで正解でした。匂い立つような、それでいてテンポのいい文章にぐいぐいと引き寄せられ、エロティックでミステリアスな世界観に、読めば読むほど、この世界から出たくないという気持ちにさせられました。登場人物一人一人の人生も数奇で、本当に予想外で、もったいないぐらいに楽しめました。なんと言っても、著者が乗っている感じが伝わってきて、それが心地いいです。これほど楽しめるエンターテイメント小説って、そうは読めないんじゃないでしょうか。尾崎翠に興味があってもなくても、カバー絵を見て好きそうだと思ったら、読んでみたほうがいいと思います。背表紙のクエスチョンマークもいいですよね。おすすめです。 | ||||
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