爛漫たる爛漫:クロニクル・アラウンド・ザ・クロック



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初公開日(参考)2012年11月
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長編小説

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爛漫たる爛漫: クロニクル・アラウンド・ザ・クロック (新潮文庫)

2012年11月01日 爛漫たる爛漫: クロニクル・アラウンド・ザ・クロック (新潮文庫)

熱烈な支持を受けてきた“爛漫”のボーカル、新渡戸利夫が急逝した。音楽ライターの娘にして絶対音感を有する不登校児、向田くれないが、その死にまつわる謎を追いはじめる。くれないを導くのは、利夫の兄鋭夫、そして彼女が父と信じるギタリスト岩倉理。人気ロックバンドに襲いかかった嵐、それに翻弄される青春の惑いを描いて、著者の少女小説時代をも甦らせた、全く新しい音楽小説。 (「BOOK」データベースより)




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No.6:
(4pt)

登場人物の個性が際立つ青春音楽ミステリ

ストーリーは他のレビューアさんたちが書いていらっしゃるのでそちらに譲ります。若かった頃、ロックバンドのいわゆる”身内”として青春を送った自分にとっては、なつかしい思いがした音楽青春小説でした。

登場人物の個性が際立っていて、どの人物も大変魅力的です。

まずはヒロインの向田くれない。母親は音楽ライターの向田むらさきですが、原稿の締め切り前ともなると風呂も入らず部屋に閉じこもって、娘が数日外泊してうちに戻らなくても眼中にない、祖父母に娘を押し付けて子育てよりも自分を優先する、母親としては失格人間。シングルマザーで、父親が誰かも明らかにしてくれない。そんな環境で育ったせいか、くれないは母親を人間としては欠陥品とみなして、年の割にはクールで醒めた自意識の強い性格です。繊細になりすぎて、言葉の選び方が風変わりで、人付き合いが苦手。そんなことから登校拒否になり17歳だけれど高校には通っていません。絶対音感を持ち、そのことが余計に彼女を人並みはずれてデリケートにしているように見えます。

爛漫というバンドのメンバーたち。ボーカルの新渡戸利夫。”愛らしく、神々しく、眉目秀麗”。不審の残る状況で薬物過剰摂取で亡くなってしまいます。そして影に隠れて実は曲のほとんどを作っていた双子の兄、鋭夫は、作曲もボーカルもギターも利夫よりうまく、事実上、爛漫の中心でした。
一度聞いた音楽は絶対に忘れないベーシストの板垣。獅子のような髪をした酒豪で華やかなギタリストのレオ、唯一の妻帯者で落ち着いたドラムスの福澤。
そして、脇役には、くれないが実は自分の父親ではないかと思っているアメリカを拠点としているベテラン・ギタリスト岩倉。優れた才能を持つのに表情の暗い女性は、コンサートのステージ機材担当、和気。音楽業界のドン、武ノ内氏、などなど。

くれないが新渡戸利夫の死亡事故を追っていくうちに、兄の鋭夫がステージで感電事故にあい、また、和気も自殺を装った状況で殺されてしまいます。音楽業界に蔓延する薬物汚染の裏事情を描いて、音楽小説、青春小説と同時にミステリ仕立てにもなっています。また、作者は大変音楽に詳しい方らしく、各ジャンルの音楽、楽器、ミキシングなど、専門的な言葉と表現がたくさん出てきて、自分でも音楽をやっている人にはとても興味深く読めると思います。事件の解決も、音楽の専門的知識がネックになっています。自分は正直、そちらの方はよくわからないのですが、私が好きなイスラム風やインドの音楽が、絶対音感を持つ人には、ひたすら調子が狂いっぱなしとしか認識できないというのは、びっくりでした(^^;。

コンサート裏やスタジオなどの雰囲気を思い出して、とてもなつかしい思いで読みました。続編が2つあるようなので、これからそちらを読むのが楽しみです。
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No.5:
(3pt)

これ一冊では……

「クロニクル・アラウンド・ザ・クロック」シリーズの第一作。もともと『yomyom』に連載されたもの。
 ロック界を舞台に、殺人事件の真相を探ろうとする少女が活躍する音楽ミステリ。マニアックな音楽ネタがいろいろもりこまれており、詳しい人には楽しい本だろう。
 本作の後半でとりあえず事件は決着するのだが、かなり不満の残る内容。モヤモヤが残る。ただ、「あとがき」によれば、第三弾までの構想があり、一冊ごとに前作をひっくり返していく趣向なのだとか。そうだとすると、3冊目まで読んでみないと、なんとも評価できない。
 気の短い人は完結してから購入し、一気に読んだ方がいいかも。
 なお、2013年1月に第2弾『廻旋する夏空』が出ている。
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No.4:
(4pt)

即興演奏

名演奏家が即興で演奏したような小説。正直言ってプロットを掴むまで大変だった。いきなり演奏が始まって、Bメロからサビに行ってAメロから転調?いったいどうなっているんだと思ったら、曲は終わっている。不思議なことに終わってみると、全体の辻褄はあっているのだ。これって、計算されているの?それとも即興?一見ライトノベルな感じなのだが、実際には難しい。実験的小説なのか?読者は試されているのか?
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No.3:
(4pt)

往年のロックファンとしては非常に興味をそそられるが・・

「ブラバン」を読み、作者の音楽に関する作品に興味を持った。また、店頭で本書のあとがきに、はっぴいえんどについて書かれており、ゆでめんの「12月の雨の日」をイメージして爛漫の「雨の日曜日」ができているのだということも興味をそそった。
最初から1/3ほどの話の展開が今ひとつつかみきれずに読み進めたが、主人公くれないは絶対音感を持ちピアノの腕も良いが、不登校で高校には通っていない。その母むらさきは音楽ライターのシングルマザーだ。人気ロックバンド“爛漫”のボーカル利夫が事故死したが、くれないは不審に思い調べ始める。利夫の兄悦夫と一緒になって事故の真相を解明していく・・という話なのだろうか。音楽(特にロック)を扱っているという意味では興味をそそるが、話そのものはまだよくわからないというのが正直な気持ちだ。
「クロニクル・アラウンド・ザ・クロック」三部作の第1部とのこと。続編も読んでみる予定だ。
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No.2:
(5pt)

『ブラバン』から『爛漫たる爛漫』へ

最近、津原泰水さんの『ブラバン』(新潮文庫)の予見性に驚いたことがあります。
今の日本のジャズ・シーンでは、アイドル扱いではない、本格派の若手女性プレーヤーが
大変な勢いで増えているのですが、その殆どが吹奏楽部=ブラバンの出身なのです。
特にホーン奏者の元ブラバン率が異常に高い。彼女達は毎晩のようにジャズ・クラブで演奏し、
日々8時間以上の練習をしている、アスリートです。

『ブラバン』という小説が長く広く読み継がれているロング・セラーである理由の一端は、
こうした「ブラバン出身・女子ジャズ・プレーヤー」の興隆と無関係ではないでしょう。
なにしろ『ブラバン』の音楽描写は、プロのミュージシャンをも納得させるハイ・レヴェルなもの
なのですから。

同じ新潮文庫から、「クロニクル・アラウンド・ザ・クロック」三部作の第一弾として刊行された
『爛漫たる爛漫』は、ロック小説です。ライヴ、楽器、チューニング、音楽ビジネス、スタジオ・ワーク、
そしてロック・ミュージックの位置と本質が、正確な言葉で描かれています。
そこにミステリアスな事件が絡む。小説として、三部作の幕開けとして抜群に面白いのですから、
続編が楽しみで仕方がありません。

そして、『爛漫たる爛漫』を含む「クロニクル・アラウンド・ザ・クロック」三部作が、
ロック・ミュージックのどのような未来を予見しているのか、期待と興味が尽きません。
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