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神器-軍艦「橿原」殺人事件
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神器-軍艦「橿原」殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
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日本右翼の矛盾を悪ふざけしながらよく突いている。半世紀前だったら確実に不敬罪でとっ捕まっているだろうなってレベルの悪ふざけ。笑いのつぼは人によって違うだろうから、パロディの面白さは保証できないけど、滑稽な国粋主義も今現在、戦争している国では現実的なのかもしれないと思うと考えさせられるものがある。また、国内で流行している「ウヨク」に対して、日本右翼の矛盾点を突きつけているようでもある。 天皇との関係、実社会から乖離した場所で精神論へ特化している様、議論のすり替え等の矛盾点をよく突いているのだけど、少し論点から外れて、だらだらとしている部分は、全体が難解だけに万人にはウケないだろうな。このテーマについて言えば、痛烈な問題提起もおふざけ度合いも、生業としている浅羽通明の方が一枚上手だ。 | ||||
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今、読み終えて、ただ、ひたすらに良かった...。 現在に生きる「ニホンジン」として向けられたこの鋭い眼差しをこんなにも一級のエンターテイメント性をもって一気に読ませる本作品は近年の文学界において傑出した完成度だとおもいます。 作品の性格上ネタバレは厳禁でしょうから、多くを語りません。 ああ、おもしろかった。 | ||||
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今、読み終えて、ただ、ひたすらに良かった...。 現在に生きる「ニホンジン」として向けられたこの鋭い眼差しをこんなにも一級のエンターテイメント性をもって一気に読ませる本作品は近年の文学界において傑出した完成度だとおもいます。 作品の性格上ネタバレは厳禁でしょうから、多くを語りません。 ああ、おもしろかった。 | ||||
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待ち望んでいた最新長編。 読み始めると最後まで一気に読んでしまうのはほかの奥泉作品と同じ。 文章の力だと思う。 奥泉作品に慣れている身としてはラストは十分に消化できる。でも… SFチックな仕掛けが、この作品を生かすことになったのか、ちょっと疑問に 感じたのも事実。 ほかのレビュアーの方も指摘されている通り、奥泉作品は「このジャンル」と 規定するのがすごく難しくて、人に勧めても「それミステリ?純文学?」と聞かれて 「うーん、純文学の要素もあるしミステリーも入ってるけど、時々SFも…」 なんて言ってるうちに尻すぼみになってしまうのが常なのである。 すごくおすすめなのにもどかしい。 ご本人は面白くなければ小説ではない、という立場のようだし、 ジャンル分けは無意味とは思うけれど。 個人的には福金豊が好きでした。 次の新作が読めるのはいつだろうか。 | ||||
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前編までは推理小説タッチに惹かれて読み進んだ。もっとも前編後半あたりから何となく妙な感じがし始めたが・・・。そして後編、最後まで読んだ結果の感想は・・・、これって推理小説?純文学か??そもそも何かの雑誌のレビューに前述の評価があったから読んでみようと思ったのだが。そういえばシェイクスピアのマクベスなんかに似たような感じの部分もある。インディアナ・ジョーンズ、“失われたアーク”の雰囲気もある。私の感想としては、推理小説のように進行して、夢枕獏氏的魑魅魍魎の世界で締めくくった不思議な、不思議な物語です。 | ||||
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前編までは推理小説タッチに惹かれて読み進んだ。もっとも前編後半あたりから何となく妙な感じがし始めたが・・・。そして後編、最後まで読んだ結果の感想は・・・、これって推理小説?純文学か??そもそも何かの雑誌のレビューに前述の評価があったから読んでみようと思ったのだが。そういえばシェイクスピアのマクベスなんかに似たような感じの部分もある。インディアナ・ジョーンズ、“失われたアーク”の雰囲気もある。私の感想としては、推理小説のように進行して、夢枕獏氏的魑魅魍魎の世界で締めくくった不思議な、不思議な物語です。 | ||||
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ミステリーファンから見ればミステリーでなく(かつては「葦と百合」とかいい作品があったのに)、純文学ファンからすれば純文学でなく(芥川賞当時は期待させたのに)、難解すぎてエンターテインメントとしても成立していない(「鳥類学者のファンタジア」とかもうちょっと軽くて面白かったのに)。 小説という「ジャンル」に関する著者の認識が、一般読者とは乖離しているのではなかろうか。著者の考える「小説」は自由度の高い表現手段で、それは著者の好きなジャズにも共通するものかもしれない。クラシックやフォークその他様々な音楽を自由に取り入れ発展したジャズは、一般聴衆の支持を失い、コアなファンのみのものとなった。著者はジャズと同じ規模の読者マーケットを獲得できればいいと思っているかもしれないが、ジャズの中でもかなり非主流派。これでは友達にも家族にも薦められない。。 著者は以前の作品でも捏造された過去をめぐっての物語を描いてきたが、本作では、これまでのような私的な物語でなく、太平洋戦争と戦後日本といった大テーマを持ち込んできた。いかにも本当らしく書かれた多くの歴史小説の欺瞞に比べれば、捏造された過去をめぐっての捏造された物語だ、ということが明快で、いかにも誠実な書きぶりではあろうが、多くの読者は違和感を覚えたまま、この物語に没入できることなく終わるのであろう。 | ||||
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ミステリーファンから見ればミステリーでなく(かつては「葦と百合」とかいい作品があったのに)、純文学ファンからすれば純文学でなく(芥川賞当時は期待させたのに)、難解すぎてエンターテインメントとしても成立していない(「鳥類学者のファンタジア」とかもうちょっと軽くて面白かったのに)。 小説という「ジャンル」に関する著者の認識が、一般読者とは乖離しているのではなかろうか。著者の考える「小説」は自由度の高い表現手段で、それは著者の好きなジャズにも共通するものかもしれない。クラシックやフォークその他様々な音楽を自由に取り入れ発展したジャズは、一般聴衆の支持を失い、コアなファンのみのものとなった。著者はジャズと同じ規模の読者マーケットを獲得できればいいと思っているかもしれないが、ジャズの中でもかなり非主流派。これでは友達にも家族にも薦められない。。 著者は以前の作品でも捏造された過去をめぐっての物語を描いてきたが、本作では、これまでのような私的な物語でなく、太平洋戦争と戦後日本といった大テーマを持ち込んできた。いかにも本当らしく書かれた多くの歴史小説の欺瞞に比べれば、捏造された過去をめぐっての捏造された物語だ、ということが明快で、いかにも誠実な書きぶりではあろうが、多くの読者は違和感を覚えたまま、この物語に没入できることなく終わるのであろう。 | ||||
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予想通り、各紙誌の書評では碌なものが出ていない。幾つかのものでは、プロの書評家でも、戸惑ったようなものが多い。褒めているのか、あるいは実はよくわからないのかというものもある。一般読者にとっては、これはミステリじゃあない、純文学にしてはSF過ぎるといったコテコテ「古典的」な感想が大半であろう。 奥泉光が『石の来歴』で登場したとき、この人こそ文学の希望の星だと思ったものだ。その後、『ノヴァーリスの引用』を読んでさらに確信した(こちらのほうが『石の来歴』より早い作品)。『ノヴァーリス』は、瞠目反・文学賞(選者は島田雅彦だったと思う)という輝かしい(?)栄誉を担ったものだった。 希望の星は、その後、漱石の『猫』や『坊ちゃん』のパロディのようなミステリを書いているが、評者の視界からは外れ(単に他のを読んでいたのです)、『モーダルな事象』『バナールな現象』でまた視界に捉える(厳密には発表順に非ず)。『鳥類学者のファンタジア』は途中で放り出したが、『浪漫的な・・』で接近し、本書『神器』で最接近するところとなった。 本作品は、これぞ小説であり、小説でしか出来ないことを追究した稀なる成果である。 もっと「お話」を作ることが巧みなエンタメ作家であれば面白かったのになどという評言は、このチャレンジングな作品には妥当しない。読むことの危機、物語ることの危機、ジャンル自体の危機。それはハッキリと文学の危機であるが、それをあくまで軽妙なタッチで引き受けているのは、この小説家以外に一体誰がいるというのか? コアな読者に受けるように奮闘する上手い作家は幾らもいるが、生が形式との桎梏のうちに喘いでいる事態を、全的に描き得るのは小説でしかあり得ない。このジャンルの危機こそ、我々の生の危機そのものなのであると言うことを改めて想起させてくれる作家が一体どれだけいるのか? レビューの数を見ても、大して売れないだろう本作の読者は、それだけロイヤルティの高いコアな読者と言えるかも知れないが、彼らも戸惑っているのであろう。その事態は、所謂コアな読者と人気作家の構図とは異なるのである。 こんなレビューごときで喋々できる作品は、どだい大したものではないことは明らかであるが。 | ||||
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書評の評価が高いので、読んでみました。読後感を述べますと内容がよくわかりませんでした。私の頭も悪いのでしょう。下巻がとくにそうでしたが、訳がわからず読み飛ばしながら最後まで到達しました。 それでも結末が理解できませんでした。部分的には、日本人の特色を描写する場面があるのですが、だからなんなのだと思ってしまいます。とにかく脈絡がつかめませんでした。 男色の場面など不愉快な話もあり、キャッチ22のように時系列がむちゃくちゃでもあることも読みづらい一因です。純粋にミステリーを楽しもうとする人は避けて、難解な作品に取り組もうという人にだけはお勧めします。 | ||||
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