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百年の恋
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百年の恋の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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一気に読ませて貰った。梨香子への疑心暗鬼から幸・不幸のアップダウンを繰り返す真一に引きづられ、本書を一気に読み終えた。細部の丁寧な記述を基にしたストーリー展開に脱帽する。 重松清氏の巻末「解説」の次の一文は本書の本質を的確に言い当てている。 「図式的な『理論』ではなく、てんやわんやの『現実』の側から描かれた物語」であると。(351頁) | ||||
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これは2000年に出版された本で、まだ婚活も妊活も言われてないのんびりしたころの雰囲気が出ていると感じた。 エリートのバリキャリで美貌のヒロイン梨香子33歳(年収800万)と、冴えない理系オタクライター30歳の主人公真一(年収200万円)は、雑誌の取材で運命的な出会いをし、その4ヶ月にはトントン拍子で結婚。しかし、フタを開けてみれば、妻は仕事と対人関係以外の生活能力はまるでゼロ。 夫である真一が、時間が自由な文筆業、不安定な収入という負い目もあり、家庭内の切り盛りを気づいたら負担 (なにせ梨香子と比べ、圧倒的な整理能力、家事能力があるものだから) 。 しかしそれに加え、些細なことでキレ荒れ狂う梨香子の世話…(便器が割れ、カップが宙を舞う)。 そこに梨香子の予想外の早すぎる妊娠が分かり、また妻の東大同窓生弁護士との親しすぎる関係も気が気でなく…。 現在、高学歴高収入女性の中には、結婚、妊娠が難しいという状況があり、それによって婚活、晩婚化による不妊から来る妊活も盛んに行われているようだが、 この作品は、そこはいともかんたんにクリアして、経済力と家事分担が男女逆転した夫婦を捉えている。 梨香子のキレぶりも面白く、安定し健気な主人公を応援する気持ちも湧いてくる。梨香子がキレるその理由と真一の不満の真の原因は、どこにあるのか。山あり谷あり、退屈する日間もなく、あっという間に読めてしまった。ほんとに面白かった! | ||||
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合作から付録的な位置づけになったという育児日記。 青山智樹の作という。 物語自体は面白いが、不均衡を感じるのはなぜだろう。 解説を重松清が書いているのも納得感がない。 | ||||
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高収入、高学歴の美人なエリート銀行員(女)と低収入、低身長、低学歴のモテないライター(男)。二人がであって結婚して・・・と言うと、ありがちなのは「バリバリ働く強い女性」×「気弱だが優しい男性」というを想像しがちなのですが、篠田節子はやはり格が違った。それだけじゃないんです。女性のずるさや不安定さ、男性の甘えや見栄。生まれてしまった子供を抱えながら、男性視点の育児日記を交えて、未完成な人間同士の子育てが描かれています。 | ||||
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読み物としてもとても面白いけれど、男はこうあるべき、女はこうあるべき、という刷り込みにも気づかせてくれる。暫く前の某大臣の「女は子供を生む機械」発言の素地は、日本で今を生きる男性にも、また女性にも十分にあるのだ。こうした刷り込みがあることは現実として受け止め、留意すればよいことだが、一番哀しいのはその刷り込みを自分の生活の精神的礎にしてしまい、共に暮らす相手の真実を見なくなることだろう。だからこそ、中年の編集長の「喝」は迫力と説得力があった。世代を問わず、男性にも女性にも薦めたい本。 | ||||
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東大卒のエリートキャリアウーマンと年収200万のライターとの結婚。非の打ち所のないように見える妻が、実は料理はもちろん、掃除もできないだらしな〜い女だった。 物語の前半はあまりにひどい妻の態度に、女の私でもいらっときたが、読み進めるうちに「完璧な女」を演じ続けた彼女が、結婚によって夫にだけは本来の姿をさらけ出しているという事実に突き当たり、彼女を「かわいい」とまで思えるようになっていた。出産後の病院で深夜「寂しい」と電話をかけてくるあたり、世界を股にかけて仕事をこなす彼女からは想像できないことで、そんな場所ができたことに安堵した。 語り手は最後まで夫であり、彼の被害者意識が滔々と語られていくが、「男だから」「女だから」という固定観念が次第に崩され、夫として、父として成長していくさまも心地よかった。 | ||||
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まあ、コメディなんですけど。 最初は梨香子が、とんでもない女と思いましたが、 よく考えてみると、世間の亭主なんて、もっとひどいかも? 梨香子の収入が、800万、真一200万。 この反対の夫婦はよくあると思うのよね。 で、家事は一切真一。梨香子はいま話題の「片付けられない女」もちろん料理も駄目。 梨香子の母というのがまた。女は女。男は男というタイプで。 その反発もあって梨香子がそうなっちゃったのかなぁと。 真一も、女なのにってのが、根にあってね。 離婚寸前で、梨香子が妊娠。今度は子育てでまたいろいろと。 ま、あんまりネタばれはあれなので、以下自粛。 | ||||
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基本的にはコメディタッチで描かれており文章が非常に読みやすくぐんぐん読める.容姿端麗,頭脳明晰,だけど極端に不潔でやや情緒不安定な梨香子に振り回される真一.それでいてドタバタばかりしているのかといえばそうでもなく社会の男性像女性像に対してそう説教くさくも無い意見が織り込まれていたりもして読みごたえはある. そんな作品だが気になったのが1点.梨香子の心理描写が殆ど無かったことだ.社会的には駄目な夫に対してどのような感情を抱いていたのだろうか・・・ | ||||
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奥さんが不潔でわがままで・・・というのは作品を面白くするためのエッセンスにすぎない。 テンポのいい面白い作品ではあるけれど、この本の本来の主題は現代の若い夫婦が抱えてるであろう 結婚から子育てに至るまでの問題の方だと思います。 今、社会ではお給料や仕事の内容に男女の差別をなくそうという動きが強まっていますが、 ある点ではそれはそうかもしれないけど別の方向を見たらそうとも言い切れない。 男女の差・・・どこを残してどこを切り開いていくか、 これをうまく見極めるのが夫婦円満の秘訣なのかも。 けど、ひどいなー、この嫁。 完璧な人間なんていないのはわかっているけど、 嫁、母として以前にこの不潔さとわがままぶりは人としてマズい。 コメディ小説としてはおもしろく読めたけど、これが現実だったらと思うとぞっとしました。 | ||||
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最初は随分極端な話だと思ったが、読み進むうちに 梨香子が気の毒になってきた。 もしも全然違うタイプの母親に育てられていたら 女らしさや母親らしさに縛られることなく 仕事に専念できたのではないだろうか。 梨香子ほど収入があれば、 家事のお手伝いさんを雇うことも可能だったはず。 「女らしさ」に縛られ、他人に家事をさせるのは恥だとする 感覚が染み付いてしまったのだろう。 飲んだ後のコーヒーカップをそのま放置している場面で 梨香子は家事が「できない」のではなく まったく関心がないのだと思った。 それならそれでいいではないか? 東大出のエリート社員と売れない翻訳家。 男女入れ換えて考えた場合、エリート社員が家事をしないと やはり責められるのだろうか? 中盤で編集者の秋山さんが真一に向かって言うセリフに 胸のすく思いがした。 | ||||
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面白くてかついろいろと考えさせられる本で読んでよかったと思います。ただしだまされないようにする必要があります。 ・百年の恋とありますが、恋愛に関する話は皆無です。「百年の恋も冷める」という意味だと思います。 ・帯にコメディとありますがこの本を読んで笑うことができる人は限られると思います。私は2回くらいしか笑えませんでした。篠田節子の小説の中では「ゴサインタン」に似ていると思うので、「百年の恋」がコメディなら「ゴサインタン」もコメディです。 ・「いまどきの話」とすると作者の狙いからは外れてしまうように思います。作者が描きたかったの昔から続いているテーマだと思います。 ・ | ||||
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面白くてかついろいろと考えさせられる本で読んでよかったと思います。ただしだまされないようにする必要があります。・百年の恋とありますが、恋愛に関する話は皆無です。「百年の恋も冷める」という意味だと思います。・帯にコメディとありますがこの本を読んで笑うことができる人は限られると思います。私は2回くらいしか笑えませんでした。篠田節子の小説の中では「ゴサインタン」に似ていると思うので、「百年の恋」がコメディなら「ゴサインタン」もコメディです。・「いまどきの話」とすると作者の狙いからは外れてしまうように思います。作者が描きたかったの昔から続いているテーマだと思います。・ | ||||
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物語の出産シーンを境に、前半と後半の内容が変わったように思いました。「あとがき」を読んで、この物語が合作であったことを知り納得。この部分に違和感を覚える人もいるかもしれませんが、それを除けば、現代社会の結婚・妊娠・出産・育児・共働きなどに関する問題点を豊富に織り込んだ小説であることには間違いないと思います。この小説の中では、あらゆる立場の登場人物が、その立場なりの価値観を持ち発言をしています。その発言を通じて、現代の男女共同参画社会の様々な問題(性差、年代差、職業差によって問題もいろいろ)が浮き彫りになり、ごった煮の形になっています。ですので、これを読む読者の立場や価値観によって、この小説の面白みや、登場人物への共感度は変わってくると思います。それこそ、男性が読むか女性が読むかによって、読後の感想やポイントが違うかもしれません。ただ、感度の良いアンテナを持っている人には、びんびん響く小説だと思います。また、作中の育児日記は赤裸々であり、経験者でしか書けないリアルな内容です。それを読むだけでも圧巻。妊娠9ヶ月でこの小説を読み、その後育児休暇を取得した私としては、読み応え十分の1冊でした。 | ||||
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キャリアウーマンと結婚した主人公が、主夫業を担う。でも、専業主夫になったわけではなく、時間の融通が利くフリーライターの仕事は続けていく。現実に、子供を生んでも仕事を続ける女性は、時間の融通が利く仕事を持っている人は、少ないと思います。比較的、子育てしやすい環境に置かれている主人公でさえ、同僚の女性からのバッシングなどを受け、ショックを受けたりしていますが、現実にフルタイムで働く女性は、これよりももっとひどい環境なのです。旦那さんは、子育てを奥さんに任せっぱなし。「子育てができないなら、おまえが専業主婦になればいい」と自分が負担するというようなことは、考えにないのか、そんなことを簡単に言ってのける。現実には、この主人公より、もっとあなたの奥さんは苦労しているのかもしれません。子供がいても働かざるを得ない女性の立場をこの本を読んで男性に分かって欲しいです。キャリアウーマンで(だからこそ?)家事が何もできない主人公の奥さんこそ、家事・子育てをまったく手伝わない仕事一筋のあなた(男性)そのものなのですから・・・。 | ||||
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とびきり美人で頭脳明晰なエリート銀行員梨香子が年収二百万の売れないライター真一と結婚することに。この奇跡のような成り行きに当の真一は夢みるような心地だが、実は世の中はそんなに甘くはない。なんと梨香子は情緒不安定な家事能力ゼロの、真一に言わせれば「男のようなだらしない女」だったのだ。いかにもコメディーという感じで始まる物語だが、実は本書は現代日本が抱えている男女の役割、結婚のあり方、など大事なメッセージが数多く含まれている。妻の代わりに家事全般を受け持って不平不満タラタラの真一を物語の後半に編集者秋山が諭す場面には拍手!これぞすべての女性が男性に理解して欲しい真実ではないだろうか。この本は既婚の男女はもちろんのこと、これから結婚を考える若い男女のすべてに読んでもらいたい。そしてこの本を通して自分たちがいかにバランスよくお互いをサポートしていけるかを考えるようになってもらいたい。 | ||||
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家事が全然出来ない美人キャリアウーマンと、年収200万の夫。設定のちょっとした工夫で、家事や子育てがどんなに大変なものかしみじみと分かる。NHKのドラマを見て買ってみたのだが、川原亜矢子はまるっきり適役。いったんテレビを見ると、あの梨香子は川原亜矢子イメージ以外ではこの原作を読めなくなった。妊娠出産のイメージは原作のほうがはるかにリアルであった。ともかく楽しんであっという間に読める本ではある。 | ||||
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バリバリのキャリアウーマンの梨香子が家のことは片付けから何から何までさっぱりできないどころか、不潔でさえあるというのが、真一に分かったのは結婚後だった。こういう展開はよくあるパターンかもしれないが、この本は真一の心情がありありと伝わってきて、とにかく読むことをやめられなかった。不潔な梨香子を最悪ではあるがどこかかわいいと思ってしまうのは、私が女だからだろうか?是非男の人のも読んで頂いて感想を聞きたい。ただNHKのドラマ化で、真一を筒井道隆さんが演じるそうだが、ちょっとかっこよすぎない? | ||||
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キャリアウーマンしかも年上の彼女と付き合った人は真一に感情移入できるはず。私もそんな一人でした。ページが進む度に、そうだよなキャリアウーマンってそうだよなと納得しながら、何度と頷いたことか。でも真一が鬱積していくのは、梨香子だけの責任なのだろうか?子供産んで育てるのが女性の役割、家庭を守って家の外に働くのは男の役割という価値観が崩れている今、結婚・恋愛の価値観も同じように変わろうとしている。この本はそんな流れからでてきた一つの作品だと思う。結婚を考えている人、恋に悩む人、育児に悩む人、育児をしたことがない男性、私のように年上の女性の彼女を持つ人、キ!ャリアウーマンの女性に是非読んで欲しい一冊です。 | ||||
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フリーライターの真一は、女性管理職への取材で知り合った梨香子に一目ぼれし、2人は急激に親しくなり、真一は知り合って僅かながら思い切って結婚を申し込み、結婚することとなった。真一の年収の4倍以上の収入の梨香子だったが、家事は全くできず、早くも結婚を後悔する真一だったが、妊娠が分かり、2人のドタバタはより一層激しくなることに。更に仕事を休むことができない梨香子、そしてその梨香子のストレスの激しさを耐える真一だが、出産後も様々な問題が……。 物語は性格も年収も全く違う男女が、知り合ってから結婚・出産・育児を経験していく中での様々な問題を小説としたもので、物語の中で主人公でもある真一がメールマガジンで育児日記を書いているのですが、その育児日記は著者名にも書いているように、青山智樹という人の育児日記をそのまま使っていて、実際の男性の育児日記を元にして物語が作られています。実際にこのようなカップルも実在しそうですし、単なる恋愛・結婚物語ではなく、その後の男性の育児や家族のトラブルなどを物語としているのは現実味があって、非常に面白かったです。また物語の中での2人の主人公の仕事上の出来事や、互いの会話なども実際にありそうで、つい自分が物語の真一だったら……と考えさせられましたし、共感できる部分も多かったです。 | ||||
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私は子供はまだですが、主人公真一の妻:梨香子のように働いています。これから出産&育児をどうやって乗り越えていくのかなぁ、と漠然とした不安を持っていましたが、この本の奮闘記を読み「私だけじゃないんだなー」という共感が得られ、なんだかとても励まされた気分でした。働く女性、、なんてかっこいいけど、きれいごとだけじゃない。それをこういう形で世に呈してもらえて、私はとても心強かったです。自分だけが特別、などと気負わず、これからの女性たちはみんな開拓者。だからみんなで新しい生き方を楽しみながら、21世紀も乗り切っていきたいなと明るい気分になれた1冊でした。 | ||||
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