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(短編集)
ジョーカー・ゲーム
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ジョーカー・ゲームの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全170件 61~80 4/9ページ
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歳を重ねると「面白いっ!」と心から思える作品に巡り会う機会が少なくなってきます。 読書量の多い人ほどそうでしょう。 何しろ、古今「名著」と呼ばれるものには既に目を通してしまい、経験の増えている分、 ハードルも自分の中で上がってしまっているのですから。 それでも時々「面白い」作品には出会えるものですが、その多くは、友人からの口コミ によるものか、ネット友達からの情報です。 この作品も、友人からの紹介で読み始めました。 「陸軍中野学校」シリーズ(市川雷蔵)を幾度も観た身としては、どうしても映画のイメージ がダブってしまうのですが、中野学校よりも遥かに洗練された「D機関」の面々の活躍は、 短編であることもあり、痛快です。 何より彼らを率いるリーダーが、中野学校よりも遥かにクールで現代的です。 シリーズが終了したのか継続中なのかは判りませんが、継続中であるとしたら、中野学校 を超えるシリーズになることを願います。 映画化決定のようですが、キャストを見た限り「勘弁してください」というところで星ひとつ減。 | ||||
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たぶん、舞台の時代を知っていたら、読まなかったかも。 作者の出身県が同じ、タイトルに惹かれなければ。 個人的ですが、読んでいてル・シャスールを思いだしました。 雰囲気がなんとなく、書物狩人に似てる? | ||||
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ミステリー要素と、エンターティメントが見事にミックスされた快作にして、日本推理作家協会賞受賞作! 記念すべきジョーカーシリーズの第一作目です。 「人間をどれほど超越し、それを隠して生活してゆけるのか?」 超凡でありながらその見てくれは平凡であり、だれにも素顔を見せないことがD機関の人間としての条件。 その精密さぶりは変態そのものであり、まったく新しいスパイ像を、読者に投げかけてくれます。 ジョーカーシリーズはどれも面白いですが、私はこの一作目が好きであり、おすすめもします。 | ||||
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ファンタジーレベルの才能を持ったスパイたちと、それを束ねる結城中佐を中心とした物語で、 話が始まって数ページもすれば事件が発生と、内容自体はそこまで凝ったものではないが、 展開がスピィーディーなので読んでいて飽きることが無い 読書が苦手な人でも楽しんで読める作品ではないだろうか ダブル受賞の肩書きが伊達じゃない素晴らしい一冊 | ||||
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友人に勧められて読んだ。興味深くはあった。しかし、謎を主体にしたという意味ではミステリーでも、本書は推理小説ではない。推理に必要な情報が、提示されないからだ。書きながらにして素通りさせている、あるいは気付かないよう誤魔化している、のではない。本当に全く与えられない。読者の知らないところで、主人公が勝手に知っている。最後にそれがショーダウンされて、驚かされる。エンターテイメントとして優秀だが、推理小説ファンとしては、少しばかりずるい印象がある。また、一話目の義手には、苦笑させられた。たとえ薄暗くとも、すぐ側にいる人間に悟られないほど自然に物を持ち上げられる義手。コンピュータや脳波入力の導入により近年になってようやく実現しはじめた技術だ。それが当時に存在したとは、どうしても許容できない。フィクションながら、有り得そうで有り得ない調子で話が進んでいただけに、いきなり実現不可能な領域に突入したのが残念だった。 | ||||
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ありがとうございました。とっても面白い本でした。続編も読みました。 | ||||
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友人に勧められて読んだ。興味深くはあった。しかし、謎を主体にしたという意味ではミステリーでも、本書は推理小説ではない。推理に必要な情報が、提示されないからだ。書きながらにして素通りさせている、あるいは気付かないよう誤魔化している、のではない。本当に全く与えられない。読者の知らないところで、主人公が勝手に知っている。最後にそれがショーダウンされて、驚かされる。エンターテイメントとして優秀だが、推理小説ファンとしては、少しばかりずるい印象がある。また、一話目の義手には、苦笑させられた。たとえ薄暗くとも、すぐ側にいる人間に悟られないほど自然に物を持ち上げられる義手。コンピュータや脳波入力の導入により近年になってようやく実現しはじめた技術だ。それが当時に存在したとは、どうしても許容できない。フィクションながら、有り得そうで有り得ない調子で話が進んでいただけに、いきなり実現不可能な領域に突入したのが残念だった。 | ||||
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値段が安いのが、嬉しい! しかも、綺麗で 早い! 大変、便利ですね〜 | ||||
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「このミス」や週刊文春のミステリーランキングで08年度の上位に常に位置づけされている作品だ。日本陸軍の中に創設されたスパイ養成期間 「D機関」。その指揮官である「魔王」こと結城中佐とその部下達の活躍を5話の短編に纏めている。もともと日本文学 の中でなかなかスパイものの名作が少ないこともあってか、この作品への評価は軒並み高い。作品そのものの持つ 雰囲気やストーリー展開は、ブjライアン・フリーマントルの近いように思う。それぞれにストーリー性や謎解きも加わり、いい味と 上質のエンターテインメントに仕上がっていることは事実だ。然しながら、もともとスパイもので文学性とエンターテインメントとストーリー 展開の上手さでいつもあっと言わせてくれる英国文学に比べるとまだまだの領域と思うけどなあ。 | ||||
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陸軍内に設立されたスパイ養成学校『D機関』を舞台にしたスタイリッシュな本格スパイ小説 「魔王」と呼ばれる結城中佐の元に集められた精鋭たちがさまざまな条件下で諜報活動に挑むというお話。 頭の切れるスパイたちの優秀な仕事ぶりにたちまち引き込まれました。 スパイ小説は小難しいという印象がありましたが、ミステリ要素もあり、連作短編スタイルで読みやすかったです。 | ||||
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戦前の日本に一時期存在したスパイ養成学校「陸軍中野学校」。その学校と受講生をモデルに、この小説は組み立てられている。日本では珍しいスパイ小説である。非常に面白い内容であり、一気に読める。本書は、文庫名の「ジョーカー・ゲーム」を含め、全5作の短編で構成されている。全ての作品に登場するのが、日本陸軍内に設けれた秘密組織「D機関」とその創設者兼指導教官である結城中佐である。結城中佐の教え子であり部下の機関員が、東京、横浜、ロンドン、上海で活躍する姿が描かれている。本書に出てくるD機関での指導内容は、戦前に実在した中野学校の教えと重なり合う。同校については、「秘録・陸軍中野学校 (新潮文庫)」で詳しく紹介されている。 本書の解説は、作家佐藤優が執筆している。「国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)」で一躍有名になった元外務省主任分析官である。佐藤優はモスクワ在勤時代に中野学校の創設者である秋草俊少将の墓前に手を合わせている。秋草少将は1945年8月15日にソ連軍に投降し、モスクワに移送される。1948年12月に内務人民委員部(NKVD)特別法廷で有罪と認定され、刑務所に収容される。翌1949年3月、病死。享年54歳であった。本書は、インテリジェンス大国であった戦前の日本の姿を今日に紹介する貴重な作品となっている。そしてスパイの生き様を我々に教えてくれる。本書で紹介されている「優れたスパイとは、己以外の全てを捨て去り、愛する者を裏切ってなお、たった一人で平気で生きて行ける者たちのことなのだ」というスパイ像が印象的である。 本書は、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞を受賞している。(2013/5/6) | ||||
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戦前の日本に一時期存在したスパイ養成学校「陸軍中野学校」。その学校と受講生をモデルに、この小説は組み立てられている。日本では珍しいスパイ小説である。非常に面白い内容であり、一気に読める。本書は、文庫名の「ジョーカー・ゲーム」を含め、全5作の短編で構成されている。全ての作品に登場するのが、日本陸軍内に設けれた秘密組織「D機関」とその創設者兼指導教官である結城中佐である。結城中佐の教え子であり部下の機関員が、東京、横浜、ロンドン、上海で活躍する姿が描かれている。本書に出てくるD機関での指導内容は、戦前に実在した中野学校の教えと重なり合う。同校については、「秘録・陸軍中野学校 (新潮文庫)」で詳しく紹介されている。 本書の解説は、作家佐藤優が執筆している。「国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)」で一躍有名になった元外務省主任分析官である。佐藤優はモスクワ在勤時代に中野学校の創設者である秋草俊少将の墓前に手を合わせている。秋草少将は1945年8月15日にソ連軍に投降し、モスクワに移送される。1948年12月に内務人民委員部(NKVD)特別法廷で有罪と認定され、刑務所に収容される。翌1949年3月、病死。享年54歳であった。本書は、インテリジェンス大国であった戦前の日本の姿を今日に紹介する貴重な作品となっている。そしてスパイの生き様を我々に教えてくれる。本書で紹介されている「優れたスパイとは、己以外の全てを捨て去り、愛する者を裏切ってなお、たった一人で平気で生きて行ける者たちのことなのだ」というスパイ像が印象的である。 本書は、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞を受賞している。(2013/5/6) | ||||
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このシリーズは全部読んでいますが、1作目の最初の作品がいちばん印象に残ってます。 面白かった! | ||||
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暇つぶしのつもりで、義妹から借りた本を読んでみたら、予想以上の面白さで、一気に読んでしまいました。 世界大戦前頃の日本を舞台にしたスパイものなのですが、派手なアクションはほとんどなく、「諜報活動で、一番やっては行けないことは、死ぬこと、殺すこと」と言っている程なので、007と対局にある、スパイものというよりストイックなインテリジェンスものといった小説です。 | ||||
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「死ぬな、殺すな」、 グロテスクや、残酷が大の苦手のわたしが、夢中になって読みふけりました。 怖くありません、だいじょうぶですから、、、 続編が読みたくなる、きら星のように輝く、まさに異形のスパイ小説。 | ||||
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本書のスパイたちは、戦時中の日本が国民に求めていたことと正反対のことをやってのける。 それは、スパイの特性上、透明な存在でなければいけないこと、誰とも群れないでいることも大きいと思う。 一番、印象に残っていることは、自殺が最悪の選択だということだ。 自殺をすることで存在が公になり、それまでの諜報活動が無駄になる可能性があるからだ。 フィクションでありながらリアリティがあり、違和感がない。 最後までスパイの世界に浸ることができる。 | ||||
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スパイ物…といってもハードボイルな スパイ小説ではなく地味(?)な インテリジェンス・ミステリー。 短編のためさくさく読める。 出てくる人物の能力が若干チートっぽいところも あるけれど、その辺がメインではなく、 あくまで知略である所に主眼が置かれているので それほど気にはならない。 | ||||
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恥ずかしながら、作者柳広治については、旧友鈴置君のFaceBookの記事で始めて知った。いやあ、面白かった。これまでの日本のミステリー、スパイものに欠けていた、スピード感とインテリジェンシーが短編の連作に凝縮している。 非常に硬質で、ある意味男臭いはずなのに、うっとおしくない。余計な贅肉が一切ないせいか、オトコくさいと言っても、北方のハードボイルドとは、随分異なる。この緊張感は、ちょっと、癖になるね。ヨーロッパの香りもして。 ただ一点。余計な部分のないテンポの良さが快感だけど、その代わりというか、人物への踏み込みは少ない。かすかに垣間見えるところから、それぞれの登場人物の人となりを、思いや心を慮るほかないのだが。そのほんのかすかな人物像のどれもが魅力的なだけに、ヒトとしての魅力をもう少し知りたいと思うのは贅沢というものかしら。 D機関シリーズは第三巻のパラダイス・ロストまで出ている。第二作のダブル・ジョーカーもまだ手に入れてないが、代わりにと言うか、柳の他の作品に手を出している。 魅力的な作家を知ることができたよ。修ちゃん、ありがとうね。 | ||||
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舞台は第二次大戦中に陸軍に設けられた架空のスパイ養成学校である「D機関」。 たとえ、敵に捕らえられて、拷問を受けることになっても、少しも恐れることはないと結城中佐は部下に言う。 「人の心を叩き潰すのは、苦痛そのものではない。苦痛への恐怖心、内なる想像力だ。苦痛への過大な恐怖心さえ克服すれば、拷問自体はなんら恐れるものではない」(p.124) 自分の内側から生まれる「恐れ」を克服すれば、困難な状況にも逃げないで立ち向かうことができる。 コーチングの名著として読んでも楽しい。 | ||||
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タイトル通り。 この小説の肝は、「現実感」(リアリティ)ではないだろうか。 フィクションであるので、一部荒唐無稽とも言える描写も当然ある。 だが、そういった描写があって尚、この小説には妙なリアリティが、確固たる物として存在するのだ。 特定の主人公がいない、連作短編形式でテンポ良く紡がれる物語の中に登場する人物達、 そして発生する事件、その真相、それらのどれもが「ありえそうな雰囲気」を醸し出している。 無論、あくまでそえは「雰囲気」であり、実際にはどうであるかを突き詰めていけば、 噴飯物の荒唐無稽さであると断じられる事になる部分も多々あるのだろう。 だが、この小説は、そんな風に突き詰めていこうとする気を失わせる、そんな「雰囲気」に 満ち溢れている。一種の「空気」を発生させ、上等な酒を呑んだ時にそうなるように、 それを酒であると意識せずして酩酊に陥っているように、この作品は読む人間を ぐいぐいと物語の中へと引きずり込み、酔わせていく。 筆致であったりと言った、細かい分析は、素人故にできない。 舞台装置であったりの配置の妙なのかもしれないが、その辺りも詳しい分析はできない。 だが、厳然としてこの作品には「雰囲気」がある。それだけは、実感として断言できる。 そんな「ありえそうな雰囲気」の中で「ありえない事」をやってのける、各話に登場するスパイ達が、 また揃って「カッコいい」。その誰もが、どのような困難に相対した時であろうとも、 「自分ならこの程度のことはできなければならない」という強烈なまでの自負心と、 己の中に叩き込んだスパイとしての”技術””知識”でもって切り抜けていく。 「ありえない事」をやってのけるのだから、そんな彼らも「ありえない人間」で あり、実際にそう描かれている。 それでも、彼らは「超人」ではない。「超人」としては描かれない。 ”魔王”の異名を持つ結城中佐ですら、それは変わらない。 「ありえない人間」つまりは(良い意味での?)「ヒトデナシ」ではあっても「人を超えている」ようには、 決して描かれていない。 だが、だからこそ「カッコいい」と、そう素直に思えるのだ。 だからこそ、「ありえそうな雰囲気」が生まれ、酩酊させる「空気」が生じ、 ぐいぐいと物語に引き込まれるのだ。 素人批評としては、せいぜいそんな風に「思う」のが精一杯である。 先にも述べた通り、連作短編形式で、各話には(少なくとも第一作である「ジョーカー・ゲーム」時点では) 直接の繋がりもないので、気軽に一話ずつ読み進める事も可能だ。 故に、忙しくて最近小説とか読む時間が・・・という人にもオススメできる。 ・・・とはいえ、これもまた先に述べたように、グイグイと引き込まれる物語に はまってしまえば、いつの間にか時間が経っていた、などという事になる可能性も 十分考えられるので、そこの所は要注意だ。何故なら自分がそうなったからだ(笑)。 シリーズ続刊も早速注文した。届くのが楽しみだ。 | ||||
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