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ノルウェイの森
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【この小説が収録されている参考書籍】
ノルウェイの森の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全558件 201~220 11/28ページ
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これほどせつない物語はあっただろうか。村上春樹はまだ2作目だが、不思議な世界を描く作家だと思っている。 登場人物が実に個性にあふれている。直子〜何と純粋でこわれやすいガラスのような謎に満ちた女性。 緑〜一見おてんば娘のように見えるが、そのくせ最も女性らしさを秘めた人 レイコ〜主人公ワタナベ君と直子の間に入り、励まし続ける。(最後にワタナベ君となぜ交わってしまうのか 理解に苦しむが) 永沢さん〜ワタナベ君とはまるで違う性格だが、どこか合うところがあるのか大学時代の数少ない友人となる。 突撃隊〜寮の同じ部屋にいる変わった男。 ハツミさん〜永沢さんの恋人、不思議な魅力にあふれた女性。 すべての登場人物が個性にあふれ、まるで本当に存在する人たちのような印象を与える。もっと性格を深く 研究したいと思う。まだ映画は見ていないが、これだけの個性を映像だけで表現することは不可能ではないかと 思われる。 時代背景が自分の学生時代と同じ時期でどこか共感するところがあった。 | ||||
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私にとっては、今後の生きるスタンスになりうるような深く心に残る作品だと感じたので、レビューを見て読みのズレや浅さを感じて驚きました。 はっきりした根拠はないのだが、処女作の"風の歌を聴け"を読むと、村上春樹自身が小説を書いていく中で啓蒙され、この作品を書くに至ったのではと思える。 作者自身、過去に実際に大切な人が自殺したように感じてならない。それについての結論がここに現れているのか? 自己主張を抑えているという意見が過去にあったが、 彼は、元々概念をはっきりと言葉に著すのが苦手で、決断力がない。だからこそ小説という媒介で物事を伝えることを選んだのだと思う。 女性のしかも若くして自殺した人間の心情を解釈をするのがおこがましく感じたから、当時の登場する人物の発した言葉を切り取って貼ったのだろうか。 そして"本質"という物を解しているからこそ、言葉にする事が困難になり、びっくりするぐらい聴き上手で、暖かく、強い人格を創っているのだろう。 sexシーンの件は人間関係にある種の親密さや人間臭さを求める、彼の特性かと思われる。この件について、私個人的には理解し難く、あまり重要でないと感じたので、これ以上語るのを控える。 そんな人の代表作がベストセラー、つまり「周りの皆が面白いって言うから」みたいな"本質を解さない様な人々"に買われ、名前だけが先行してブランド化するという何とも皮肉な現象が起きた。 何だか村上春樹のファンの大半は馬鹿なのに、ミーハーでカッコつけて思慮深いフリをしている現代のミスチルファンやジブリファンにも似ている気がする。それが、彼の学生時代のマルクス主義や早稲田の学生運動を差しているのだろう。 大震災の時の学生達の募金活動は、馬鹿だけれど、人を傷つけている訳じゃないので偽善でも讃頌する。それを他者に公表しない限りは。 一般的に、男性はだいたい18〜24歳の間で経験した事が一生の軸になる何かになると思うのだが、彼にとってのそれがこの作品に類似した体験、人間、勉強した事柄、人生に関するスタンスなのだろう。 作品の中身について述べると、 永沢と緑の父親の対比が何とも痛快。そして、緑の父親の類の人々がこの作品を読んで、"sexシーンが気持ち悪い"だとか"男の心理中心の恋愛"だとか何とも的外れなことを言っているのをみているのが痛快。 そして、主人公が最後には永沢のことを痛烈に批判しているところや下巻P167の発言、"君が残っている"という様に主人公が、緑の父親側の立場でいるのがよく、この温かさに泣ける。 "人生は驚くほど短い。時の洗礼を受けていない書物は読まないほうがいい。"という発言や"生きることに意味はない。あるのは紳士であるという行動規範。"自分のやりたいことではなく、やるべきことをやる" "自分に同情するな"、"不公平な社会は能力を発揮できる" 永沢の発言は本当になるほどと思わせてくれる言葉だ。 それから、上巻P176。女性であるのに直子が"正義"とか"公正"といっただぐいの言葉を発するのが素晴らしくいい。 この類の思想を軸に生きている賢い女性が実際にはどれ程いるのだろう。 大事なのは人からの評判でいかに自分が幸せ者であり、素敵な女性に見られるかを気にして常に演じているのだろう。そして、演じていないこと自体が正しいと勘違いして、汚らしい、好き勝手な言葉を馬鹿げた"女子会"なるもので言い散らかす輩も多数。 ただ、自殺した人間が公正や正義であることを実現したかは甚だ疑問である。 下巻P63あたりの、学問の意義や、マルクスのくだりもいい。上に述べたミスチルファンみたいなことだ。 大学入試だけ頑張って、学歴が高いのに何も学んでない(自分では学んでいると思っている)人間や、 "私、読書好きで素敵でしょ?"さんとか、"英会話できてかっこいいでしょ?"さんなど手段の自己目的としていていちいち自分のことをソーシャルネットワークでつぶやく、自己愛馬鹿、特別な自分馬鹿さんにぜひ読んでもらいたい。 これを読むと、テレビでとりあげられる馬鹿げたミステリー小説や、自己啓発本の類は本棚から消え去り、自身の人間関係や社会との関連の仕方が、少しづつ改まるのではないか。 私は、永沢の言葉通り、生きることの意味や社会や正義、人間について、例えばV.Eフランクルやイヌマエルカント、ジョンロールズなどの時の洗礼を受けた者から学びとっている。 大切な人、大切なものを選び取るセンスが身についた。 | ||||
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村上春樹を知ったのは、この作品が初めてでした。大学時代だから、ちょうど作品と同じ時期? だから、はまった。 今、改めて読み直して、まったく印象が違ってビックリした。 昔は緑の妄想とか、主人公の乱交ぷりが羨ましいような気もしたが、今は自殺した彼女の心理に痛みを覚える。なぜなら、私自身が二度自殺を経験しているからだ。 自殺を経験した人間にしかわからないこともあり、だからといってみなに自殺を経験してもらいたいとは思わない。そうならないためにも読んで欲しい。 私は幸い二度とも発見者に救われ、病院の人達に救われ、友人に救われた。だから生きていられるし、今は生き抜こうと思える。 でも、それぐらい生きづらい世の中だと、間違いなく思う。普通に何も感じないで生きれたらどれほど楽だろう。 感受性の強い人間にとって、今の世界は厳しい世界だが、美しい場所、人、物はいくらでもある。自然を見ればいい。そうすれば救われる。動物たちや植物たちの声に耳をすませばいい。そうすれば世界は救われる。 はやく、人間は猿だった頃に帰って、もう一度歩みなおすべきだ。 | ||||
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400人以上の方々がすでに論じれおられますし、中には秀逸な論を立てておられる方もおられます。よって、いまさら私個人の稚拙な意見はほとんど意味をなさないと思いますが、左記を承知の上でレビューを書かせていただきます。 ● 本商品は、音楽にたとえれば、次のカテゴリーにあると思います。 - クラシックかポップかといわれれば、本商品は後者 - ポップのなかにも、「歌詞」が秀逸なものと「メロディー(旋律)や声」が秀逸なものがあるが、本商品は後者 -「メロディー(旋律)や声」が優れている曲なので、繰り返し聴いて、大好きになった曲があったとする。そこで改まって歌詞をじっくりと読んでみたら、歌詞はミステリアスだったり面白いフレーズが入っているけれど、正直なところ内容的に大したものではないなと思わせる曲があったとする。本商品はそのような曲にたとえることができる。 - 歌詞は正直なところ内容的に大したものでなくても、ミステリアスだったり面白いフレーズが入っていて、「メロディー(旋律)や声」が優れている曲は、大好きな曲であることには違いない - たとえていうなら、わたしは井上陽水の大ファンで「氷の世界」をほぼ毎日聴いている。しかし、その歌詞は正直なところ内容的に大したものではないと思っている。けれど「氷の世界」は大好きな曲であることには違いない。 ● 文章に、音楽の「メロディー(旋律)や声」は直接的に入っていません。しかし、村上春樹氏の文章の「語りの良さ」が、音楽の「メロディー(旋律)や声」の良さに相当する効果をもたらしていると思います。「語りの良さ」はいいかえれば、流れるような読みやすい文章、心情描写表現および情景描写表現の文章の秀逸さです。 ● 村上春樹氏の文章は「語りの良さ」の面できわめて秀逸です。しかし上述のように改まって歌詞をじっくりと読んでみるように読んでみたら、ただただ人間の慾に基づいた描写が目立つので、内容的に大したものでないと思ったり、あるいは幻滅してしまうところがあります。 ● 人間の慾に基づいた描写の後、ワタナベ君による何かしらの考察が入っていれば(たとえば「人間の慾を満たしていくこと」と「精神的な自由を維持すること」の違い)、本商品の評価も変わったかもしれません。 ● 大好きな曲は、聴き手のこころに、何かしらの作用をもたらすには違いないと思います。これと同じように「語りの良さ」が読み手のこころに、何かしらの作用をもたらすには違いないと思います。読み手に慾があったときに、それを代わりにワタナベ君が満たしていくという点で、読み手にとって共感が得られるのかもしれません。 ● 読み手に慾がないと、ワタナベ君が満たしていくものについて、共感しにくいのかもしれません。 NOTE ● 文章に、音楽の「メロディー(旋律)や声」は直接的に入っていません。しかしたとえば宮沢賢治の文章は絵画的あるいは音楽的なうつくしさがあります。 ● 「氷の世界」の歌詞はミステリアスだったり面白いフレーズが入っていたりしますが、本商品にあるような人間の慾に基づいた描写はありません。 | ||||
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本作は言わずと知れた超ベストセラーで、様々な見解が論じ尽くされたとも思えるのだが、発表当時の初読から25年ほどたった今、自分なりの感想を述べてみたい。(私は今までの人生でこの本を3度通読した) 本書は1969年というエポックメイキングな時代を背景に精神を病んだ直子、そして生の象徴とも言える緑、主人公であるワタナベのある種の三角関係を描いたようなものとも読めるが、多くの人が論じているとおり、登場人物が安易に無意味に(みえる)自殺をすること、性描写がやや濃厚でその必要性に疑義が生じること、最後にレイコさんとワタナベが交わるのも理解に苦しむなど、全体的な物語としてはやや破綻が生じているように思える。 全体の因果関係のつながりと事態の意味合いが無意味に連なっているようにも思えるのである。 しかし、なぜかしら心を打たれる部分があるのも否定出来ないのは、やはり時代背景の部分が大きいのではないかと思われる。 69年は泥沼のような年だったというような描写が見られるが、村上春樹氏がしばしば小道具として持ち出す文物、例えばフィッツジェラルド、ビートルズ、ジム・モリソン、ビーチボーイズなどには(田中康夫氏が持ち出す文物と比べて)小道具以上の情念が累積しており、それらが時代の精神を彩るのである。 時代背景を前提として、高校時代の友人の自殺、その元恋人で(主人公を愛してさえいなかった)恋人の自殺、最後に生の象徴である緑との交流=再生を通して、この時代が村上氏に与えた諦念と再生を表しているように思えた。 | ||||
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文学になるにはまだ年月を経ていないだけだと思う。上手く時代を切り取っていて、人生の中で良いタイミングで読めばとてもシンクロする事ができる。でもそれも長くは続かないと感じる。学術的な評価は素人なのでできないけれど、書評とか気にしないで、一度読んでつまらなくても、数年後に読むと全く違う感覚で読めたりするので、是非、何度か読んで欲しい。自分もこの物語の時代に生きたわけではないけれど、今の若者よりは距離が近いし、この作品が描かれた頃に思春期を過ごしたので、そういう意味で読みやすいという事もあるかもしれない。今の若者がこれを読んでも、自分や自分と同世代とは全く違う感じ方をするのだろうなと思う。だから文学と言えないのかもしれない。これは、作者の作品全般に言える事。 | ||||
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ワタナベ君は、直子を失い、緑で再生。 直子は、キヅキ君を失うが、再生出来ず。 レイコさんは、ピアノを失い、旭川で再生。 喪失感と、再生までの過程。 喪失感の共有。 17才の出版時に読んだときは、よく分からなかった。 40才になった今は、突き刺さる。 | ||||
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生と死の関係とそのとらえ方を悩む若者達。 繊細なタッチで進む物語に魅せられました。 まるでフランス映画のように、淡々とすすむ物語。 筆者から受け身体制で物語の起承転結を求める方には会わない作品だと思います。 死を生の一部と捉えるか、生を死の一部おして捉えるか。 性表現が非常にでてくる作品ですが、死と対等の立場にある性をこの作品でのべないことは必然ではないでしょうね。 | ||||
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初めて読んだ村上春樹の作品は、このノルウェイの森だった。 私は文学について無知であるので、文体や作品の雰囲気については言及しないことにする。内容に関してもなるべく。 この文庫本に関して、単行本の場合を知らないので何ともいえないが、二冊に分かれていることがとても良心的に思えた。 読みやすくしてくれている。 話は逸れるが、この作品の映画を見たのだが拍子抜けした。ただの色気・濡れ場のない似非ポルノ、また、雰囲気を重視しすぎてそれに飲まれる恋愛映画のような感じだった。 逆に言えば本作はそのような内容ではないということだ。 何故、二冊に分かれていて、前半と後半のヒロインが違うのか? それが何にもとづいていて、何を表しているのか。それに気が付かねばオチの部分は意味不明であろう。 この物語の、そして私たちの生活の根底にまとわりつく白かったり黒かったり、または灰色だったりするものに目を向けながら読んでほしい一品だ。 | ||||
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一般常識対策本に日本人なら知っておかなければならない本と紹介されていたので、興味を持ち読みました。 他の本より際立った点は、恥らいなく突然性表現がでてきたり、語彙が豊富。 日本が題材の作品なのですが、外国文化が作品中に感じられ、カッコよく書こうとかなり自分に酔っていますね、終始キザ文章です。恋愛描写は、無理がありますね。読んでて恋愛感や性描写が気持ち悪くて、肌に合わない本でした。 ストリーは面白くありません。ライトノベル作家の方が面白いです 何故、この本が常識本なんでしょう?マスコミに扇動されているのでしょうか?女性読者は本当はポルノが好きなのだけど、嫌ったふりをする。でも文学作品だとすればエロも公に支持されるといったところでしょうか?色々と疑問を巡らしました。不思議です | ||||
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20年ぶりに読んだ。当時はイマイチ面白さが分からなかったけど、20年後の2回目はむちゃ惹きこまれた。おもしろすぎる。名作だな。なんで20年前は何とも思わなかったんだろう?とすごく不思議。感性が貧弱すぎたんだろ〜な〜?去年映画も見た。映画も楽しめたけどやっぱ原作が半端無く面白いな〜。また20年後に読んでみよう。 | ||||
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中学生のころに母親から一度読んでみたほうがいいと言われ、数年が経ち19歳となった今初めて読んでみました。 私自身、まだ人生において本当に大切な人と死別した経験がないのでなんとも言えないのですが、きっと私は尊敬する母を失うこととなったとき、このノルウェイの森を思い出すのではないのかなと思います。 人の生と死について考えさせられました。 | ||||
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私がこの小説を知ったのは14歳くらいの時で、きっかけは進学塾での国語講師の薦めだった。 14歳にはちと早熟すぎると思われるかもしれないが、いい経験だったと思う。 それから年を経る度に、35となる現在まで何度も読み直してきたが、読んだ時点での自身の人生経験、恋愛経験、読書体験によって 「ノルウェイの森」の登場人物達の捉え方、小説そのものの捉え方は幾度も変わってきた。 本書はそれだけ奥深く、読み手の感性によっていくつもの解釈が可能なプロットに富んでおり、10年以上を経た再読に耐える点で 明らかに優れた小説なのだと思う。 14歳で読んだ時の私は、あけっぴろげな性描写に強烈に戸惑い(そして憧れ)ながらも、緑を選ぶ主人公にどうしても納得がいかなかった。 そして直子を助けられなかった主人公に強烈な憤りを感じた。 20歳で再読した時の私は、筆者と同じくレイモンドチャンドラーやビートルズ、ビル・エヴァンスにはまっていたこともあり、主に文化的な 視点で読み進み充実した読了感を得た。武者小路実篤の「友情・愛と死」、夏目漱石の「こころ」といった、同じく喪失を扱う物語との比較も楽しかった。 昔は読み取る事のできなかった、脇役達の心の揺れ動きや主人公に対する立ち位置と役割が明瞭になり、 どう見ても直子と同じく「死」にとらわれる寸前だった主人公を(ある意味)救った「緑」と「レイコさん」に対する感じ方が変わった。 物語を語る主人公とほぼ同じ歳になった今では、若い頃感じた憤りや喪失感とは違う「達観」した何か、を感じる自分に驚いたりしている。 本書を読み進みどんな感想を持った方でも、何年も経ったあと再読すればまた違った感想を得られるのではないか。 一度きりで読むのを止めてしまうのは余りに惜しい小説である。 なにより若い方に読んでいただきたいと思う。 | ||||
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この作品はもはや「文学」を越えた「現象」である。 にも係わらず一方向的一元論で浅い部分しか見られない人間が多いことは絶望的だ。 特に最近、自分のアタマの理解を超えたものを、面白くないと負け惜しみする卑小な無能が多くなった気がする。 読みやすいと言うが決して読みやすいわけではなく、それでは村上のギミックにまんまと陥っているわけだが、 それに気づかず得意顔で廉価なロジックを並べる様には同情を禁じ得ない。 読むなとは言わないが随感を述べる資格はないと断じざるを得ない。 そういう徒輩は携帯小説でも読んで文学に触れたつもりになって、スカスカのカタルシスに浸っていればいい。 もう一度言う、浅薄な似而非批評家が多すぎる、夏休みの感想文にさえ劣る負け惜しみである。 | ||||
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この作品はもはや「文学」を越えた「現象」である。 にも係わらず一方向的一元論で浅い部分しか見られない人間が多いことは絶望的だ。 特に最近、自分のアタマの理解を超えたものを、面白くないと負け惜しみする卑小な無能が多くなった気がする。 読みやすいと言うが決して読みやすいわけではなく、それでは村上のギミックにまんまと陥っているわけだが、 それに気づかず得意顔で廉価なロジックを並べる様には同情を禁じ得ない。 読むなとは言わないが随感を述べる資格はないと断じざるを得ない。 そういう徒輩は携帯小説でも読んで文学に触れたつもりになって、スカスカのカタルシスに浸っていればいい。 もう一度言う、浅薄な似而非批評家が多すぎる、夏休みの感想文にさえ劣る負け惜しみである。 | ||||
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最初に読もうとしたのは中学生のころで、そのときは最初のわずか数ページで断念した記憶があります。 その後、高校生のときにやっと最後まで読めるようになってからは、ちょくちょく読み返すようになりました。 学生のころほどの新鮮さはないものの、いま読んでも(私は)ちゃんと楽しめます。 ただそれでも、この作品を嫌う人が多いというのも何となく理解できるような気がします。 私が「ノルウェイの森」を読んで感じるのは、「この作家はある種の霊媒みたいなものなんじゃないか」ということです。 だからその“霊媒くささ”のようなものがしっくりくる人はとことん好むでしょうし、違和感を感じる人にはただのインチキ霊媒師にしか見えないのだろうと(勝手に)思っています。 占い師もそれぞれ、自分なりの伝え方や言葉づかいがあるように、“霊媒的小説家”にも語り口や自分なりのモラル意識があるものだと思います。 私自身についていえば、肝心な(困難な)場面でのワタナベくんの感覚や振る舞いや、世の中に対する姿勢に共感できるところがあるので、この小説を好むことができるのだと思います(もちろん、ゆきずりの女の子と寝たりはしませんけど)。 評論家の加藤典洋さんもどこかに書いていましたが、「ノルウェイの森」のもととなった短編の「蛍」と比べると、該当箇所の文体がすこし変更されているようです(個人的には、やや稚拙な表現に変わったような気がします)。 その違いが意図的なものなのか、たまたまなのかは私にはわかりませんが。 | ||||
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この作品を初めて読んでから村上春樹ワールドにはまった気がします。 スプトーニクの恋人の方が私は好きですが、やはりノルウェーの森を読まずして 村上作品を語れないと思います。名著です。 | ||||
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私はどちらかというときっちりとした説明のある小説が好きです。しかしこの「ノルウェーの森」は肝心なところの説明はかなり少ないのですが不思議と読んだあとのモヤモヤ感はなかったです。きっと私が主人公の行動はともかくしゃべり方や性格が好きだからだと思います。んーなかなか言葉になりません。もし読む前に戻れたとしてももう1度読むでしょう。だからといって人にお勧めできるかと言われると微妙です。だた自分にとっては読んでよかったです。 | ||||
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自分がこの本に出会ったのは大学1年の時です。当時の心境(擦れていた自分)と、物語の主人公が重なって、物語に没頭できました。同じく、大学1,2年生、二十歳くらいの方に読んで頂けると、共感できると思います。是非お勧めします。 | ||||
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この小説を読んでると主人公に対して腹が立ちます。 誰にでも愛を告げる割には、行動にそれがあらわれない。 現実で会ったら嫌いなタイプです。それでも僕はこの主人公にかなり感情移入しました。 なぜなら自分自身がこういう筋の通らない事をした思い当たりがあるからです。 迷いに迷って、結局裏切ってしまう。あるいは良かれと思って傷つけてしまう。 実際に主人公の様に派手に女遊びをしていなくても、こういう願望は男であれば共感できる人も多いと思います。 大学生の主人公のまだうまく世の中と折り合いがつけられない視点を通して、 若い頃のみずみずしい気分を感じることが出来たのが良かったところです。 また話の筋を追う小説というより、会話文や手紙の形式での登場人物の気持ちの描写が多く、 わりと軽い感じの構成で男性よりも女性の方が楽しめるのかなあと思います。 読んでてカラマーゾフを思い出しました。あそこまで重厚じゃないけど。 注意深く読めば、19世紀ロシアの総合小説の様に寓話的な含意や宗教的な主張が見つかると思います。 最終的にヒロインがああなる事によって、誰かが救われたのかも知れません。 よって僕としてはかなり満足しましたが、そんなに誰にでも向けた小説ではないとも思います。 本当に個人的な小説なんです。なので☆は4つにしておきます。 昔18くらいの時に読んだときは正直面白くありませんでした。 年をとってから再度読んでみたい小説の一つです。 | ||||
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