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模倣の殺意(新人賞殺人事件)
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模倣の殺意(新人賞殺人事件)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 21~40 2/3ページ
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時代を感じさせない内容と大胆なトリック。これらを実に明快な文章で流れるように読ませる。 作者の天才ぶりに驚愕しました。 | ||||
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7月7日に坂井正夫が死んだ。 服毒死であった。 その死に疑問を持つ2名が探偵のように死の真相に迫っていく、という内容。 物語は2名の探偵役それぞれのパートに分かれて進んでいく。 坂井正夫は殺された、という視点に立ち、怪しい人物のアリバイを崩そうとする。 探偵役の強引さが目立つが、アリバイ崩しの過程は納得できた。 物語の途中では「あれ?」という程度であった矛盾が、 最後の30ページで「そういうことだったのか!」に変わる。 物語全体のトリックとしては、確かに現在では見慣れたものだが、 良い意味で驚きを覚えた。 最終的には、物語内に出てくる「○○イコール犯人」という大テーマに挑戦したこととなる。 約30年前の作品ということもあり、多少の時代設定などの古さは感じるが、 今でも通用する内容であると考える。 | ||||
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最後のほうで一気にきます。 あまり時間をかけて読むと わからなくなります。 最後の最後になるほどと、それまでの 話の流れが繋がります。 また、時間を空けてあらためて読みたいです | ||||
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推理小説としての内容については文句なし、一気に読了した。 プロットやトリックについては、何を書いてもネタバレになってしまうので、何も書けない。とにかく読んでいただきたい。 Kindleで読んだので、「だから電子書籍で読むのはダメなのかな...」と感じていたことが、最後に修収斂したのは驚愕である。 1973年初出の作品ということだが、インターネット、デジタル技術、個人情報保護が、いかにこの40年で推理小説を変えたことか。 「本格」受難なのは当然と思える。 | ||||
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ネットで本を買ったのは今回が初めての、ミステリジャンキーです。 サークル仲間から聞いて、こういったレビューなんてものも最近知りました。学内でよく書評をやらかしている私には、かなり画期的です。それならと、まず筆をとるのが本作品。 ふむふむ、なんて普通に読み出してしまうイントロ部分から、罠が始まっています。かといって、そろりそろりとページを捲っても、間違いなく穴に落ちます。皆様のレビューにかぶる部分は、出来るだけ割愛しますが、初版時からタイトルは変わり改稿も重ねられた、これぞ、といった本格ミステリです。どこが?と言われれば、叙述トリックの金字塔的な作品だからです。 ミステリのトリックには様々な手法がありますが、私的にはこの叙述トリックこそが、王道でハイなものに思えてなりません。しかも勝手ながら、この叙述トリック。密かにブームが来ているのを感じるのです。 | ||||
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最近、再び新聞やマスコミで取り上げられ、脚光を浴びている作品です。信濃町の駅前でも平積みされていたので、先日読み直してみて、改めて感動!中学生の時に家にあったものを読んだのが初めてだったけれど、やっぱりこれはなかなかない。同じ著者の〈田沢湖殺人事件〉という名作もラストがどっきりですが、本作はデビュー作だというから恐れ入ります。 使われているアイテムや言葉が、時代と共に古くなってしまうのは仕方ないけれど、基本ギミックは全てを弾き返す!今でもかなり新鮮な本格推理小説です。 | ||||
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噂には聞いていましたが、本当に面白かったです!あ、中古なりにしっかり綺麗でした。もう人に貸してます 笑 | ||||
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なかなか面白い仕掛けのミステリー。今から四十年前の作品というだけあり、時代を感じる描写が多い。終盤にあれっと思う描写があり、少し混乱するのだが、謎が明らかになると、なるほどと納得する。 新進作家の坂井正夫の死の謎を出版社に勤める中田秋子とルポライターの津久見伸助のそれぞれが調査を進めるうちに… 確かに仕掛けを見破れなかったが、帯に書いてある『これはすごい!』という程ではない。数多くの伏線が張り巡らされ、読者への挑戦といった感じであり、正しい推理小説を読んだなというのが読後の感想だった。 | ||||
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後半の途中から何となく犯人と叙述トリック(勿論、具体的なことは何も書けませんが)は判ってしまったのですが、間違いなく一気読みの傑作でした。それにしても、この叙述トリックを正確に理解するためには、二度読みは必須かと。法律の条文のように、短文を並べて敷き詰めた一枚のタペストリー。作者の几帳面な性格が顕われているかのようです。 一体、幾つの「模倣」が何重に隠されているのか、数えてみるのも一興です。急に読みたくなって、出張先の名古屋駅前でわざわざ二冊目を買い求めた甲斐がありました。 | ||||
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構成やトリックは今となってはそう珍しいものではありません。 読み始めてぼんやりとトリックが頭に浮かぶ人も少なくないと思います。しかしそれでも面白い。 トリックだけ楽しむなら箇条書きの要約でいいのですが、当然そんなものは面白くない。 トリックを考える力と小説を作り上げる力は別のものだと改めて思いました。 読み終わったあとじんわりと広がる感動があります。あああれも伏線だったと思い当たるとまた嬉しい。 ただ結論ありきで多少急いでしまったように感じる描写が少々あったように思います。 キャラクターが察しが良すぎるのではと思うこともいくつかあり、無駄がないことが逆に違和感を持つことも。 その点で-1にしましたが、総合的には良作だと思います。面白かったです。 | ||||
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ぼくがさいきん読んだミステリのなかでいちばんおもしろかったです。 ちなみにぼくはミステリはよく読みますが(特に本格、変格)、そこまで詳しいわけではないです。そのため、ほかのレビュアーのかたがおっしゃっている「最近のミステリにもよく見られるトリック」というのはよく知りませんでした。だからこそ、とてもたのしめたのではなかろうか、ともおもいます。 比較文学者で作家の小谷野敦さんが『小谷野敦のカスタマーレビュー』という本のなかで褒めていたので知りました。ミステリの系のムックに載っているとはまったく知りませんでした。もうしわけないです。 こんなにすばらしいものは復刊すべきではないでしょうか。ちなみに、『新人賞殺人事件』の名でこれは出版され、それから何度も名前を変えて復刊され、本書のタイトルに落ち着いた、と解説にあります。 トリックについてはネタバレになるので書けませんが、「アレがアレで」、「え、アレはアレで?」、「えええ、アレはアレなのぉ?!」と幾重にも楽しめること請け合いです。 以上です。 | ||||
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1973年に発表された本作品は、現代の日本ミステリでは、ひとつの分野として定着した観のある「叙述トリック」の先駆的作品――という情報を得て読んでみました。 本来は、その作品に「叙述トリック」が使われていることを記述すること自体、ネタバレのような気がするのですが、本書の著者紹介に「叙述トリックを得意とし」と明記されているので、その前提で、読み進めました。 しかし、そこがこのトリックの弱さか、予断を持っていると、容易に仕掛けに気付いてしまうのです。 冒頭、坂井正夫と言う人物が青酸カリで死亡。 以後、自殺と言う処理に疑問を抱いた中田秋子と津久見伸助のふたりの視点の章が交互に綴られ、事件の真相に迫っていく…という展開なのですが、最初の二章の辺り(40頁くらい)で、気付いてしまいました。 しかし、それも止むを得ないと思われます。 このトリック、1980年代後半から、多くの作家が使い出しており、初めて接すると衝撃度は高いのですが、その代わり、耐性力の身に付くのも早いのです。 とは言え、トリックに早々に気付きながらも、本作品を高く評価したいのは、仕掛けを隠すために、文章が不自然になることが避けられていること、ラストに明かされる意外な犯人像が違和感なく、物語に溶け込んでいることが要因です。 本作品は、第17回(1971年)江戸川乱歩賞の最終候補となりながらも、受賞には至らなかったそうです。 そのため、ミステリマニアのみが知る幻の傑作となっていたとか。 本書の裏表紙で、鮎川哲也が「クリスティの初期のある傑作を思いうかべ…呆然とした」と述べています。 あくまで私見ですが、1970年代当時はそのクリスティの作品について、「フェアかアンフェアか」評価が分かれており、「叙述トリック」への抵抗感が強かったことが、本作品が埋もれてしまった一要因だったのでないか、と推測しています。 | ||||
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中町作品で最高傑作と思うのは『田沢湖殺人事件』ですが、本作品も素晴らしい出来です。叙述トリックが見事で、結末はびっくりさせられます。中町作品にもっと触れたい方はマイナーながら『田沢湖殺人事件』も是非どうぞ。絶対に犯人を当てられません。 | ||||
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昭和後期の幻の傑作と呼ばれている作品。確かに、1970年代に発表された作品としては意欲作と言える。ただし、冒頭2頁を読んだ瞬間、ある古典が頭に浮かぶ辺りに難があると思う。更に、普通に読んで行くと、何が謎の焦点なのかという点で求心力を欠く点もミステリ構成上の脆弱さを感じる。トリックの中心となるある物の偶然性が異様に高過ぎる点も苦しい。 それでいて、作者がミステリに賭ける情熱が伝わって来て中々楽しめる。2人の主要登場人物の一人称で綴られる章を交互に持って来る構成、本線以外の小刻みなトリック、剽窃という業界内の問題をトピックスにしている点など意欲満々である。最終部の前に、「読者への挑戦状」を挟んでいる稚気も嬉しい。文章も簡潔でテンポ良く読み進められる。 ここ2,3年の間に評判を呼んだ幾つかの叙述形式ミステリより余程出来が良い。昭和後期のミステリを再評価する上で貴重な作品だと思う。 | ||||
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マニア的なフアンは多いが、一般読者にあまり知られていなかった中町作品を、新装出版したもの。このシリーズで、改めて本格ミステリー作家・中町氏が再評価されたといえます。 いわゆる、読者を、欺く「叙述ミステリー」の傑作。 小説の叙述形式そのなかにトリックがしかけられているというのが叙述ミステリーですが、この作品は、ある一つのトリックが効果的に使われ、最後のほうで、あっと驚かせます。 中町氏のデビュー作なので、叙述に、まだぎこちないところがありますが、素敵な作品です。 中町作品はもっともっと読まれていいと思います。 小説家が出てくるミステリーとしては、中町氏の「天啓の殺意」、折原一氏の傑作「倒錯のロンド」などもあります。 また、叙述ミステリーとしては、セバスチャン・ジャプリンの「シンデレラの罠」なども傑作で、この作品がよかったら、そちらもぜひどうぞ。 | ||||
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著者のデビュー作にして最高傑作とされる作品。 かなりタイトルと内容の変遷がある。タイトルは、乱歩賞応募作品『そして死が訪れる』→雑誌『推理』連載の『模倣の殺意』(1972年)→『新人賞殺人事件』(双葉社,1973年)→『新人文学賞殺人事件』(徳間文庫,1987年)→『模倣の殺意』(本書)と変わっている。内容もどんどん進化したようで、本書の刊行に当たっても大きな修正が行われているという。その意味ではこれが決定版と言えるだろう。 ものすごいトリックが使われていることで有名。真相が分かったときにはギョッとさせられる。ミステリファンとしては必読の一冊だろう。 登場人物に魅力がなく、文章に味わいがないのが欠点。読みにくくはないのだが。 | ||||
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清張のような小気味良い文体、複雑に絡みあったプロット、意外なトリックと意外な犯人・・・、著者の作品に全くふれていなかった小生にとって、この作品は新鮮な驚きだった。 最終章で犯人がわかった末に再び本書を読み返すと、ところどころに粗がありそうで、実は全く見当たらない完璧さにまたまた驚愕させられる。 前述したように、文体の小気味良さは時間を忘れさせ、ぐいぐいと引き込まれていく。 何度読み返しても面白い魅力たっぷりのミステリーを堪能あれ。埋もれた名作ここにあり!! | ||||
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僕は推理するのが面倒なタチなので、あくまでラストの意外性重視でサスペンス映画をよく見るのですが、そんな僕が推理小説に手を伸ばしてみたのは、中町作品だからこそです。多分、この作者の作品の中でナンバー1なんじゃないかと思うのですが、なにせほとんどの作品が絶版になっているので、何とも言えません。もっと多くの再販を望みます。 | ||||
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ミステリーの種明かしになってしまうため、中身に触れることはできないが、数十年前の作品にもかかわらず新鮮さがほとんど失われておらず、トリックに若干むかつくところがある点を除けば良作だと思う。 | ||||
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~もしもミステリが好きだと自負する癖に、この作者の名前も作品名も知らなかつた(私のやうな)人がゐたら、これは急いで読まないとイカンし、大いに遺憾だね。鮎川哲也の「黒いトランク」、土屋隆夫の「影の告発」と並べて、強引なベスト3を選ぶとしたら、これを入れてもいいかな、と思ふくらゐ気に入りました。読み易い文章で、さらさらと読める。ただ、ちよ~~つと迷ふのはオレ自身が納得出来てない疑問がまだあつて、それがなにかを言つてしまふと、恐らくネタバレになるのでせう。兎に角もうちよつとしてから、ゆつくり読み直さう思ひます。紆余曲折があつたみたいですが、題名についてはこのはうがいいと思ひます。~ | ||||
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