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悪魔が来りて笛を吹く
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【この小説が収録されている参考書籍】
悪魔が来りて笛を吹くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全78件 61~78 4/4ページ
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読んでる時はスリリングで面白いし、犯人の意外性も見事だけど、獲得形質は遺伝しない(分かりやすく言えば、腕を骨折した親から生まれた子供が遺伝的に腕を骨折しているということはありえない)のだから痣の件は非科学的では?あと、旧華族の普通じゃない言動が「華族だから」「平民とは違うから」という理由で簡単に説明されちゃうのも華族の存在しない現代に生まれ育った自分には理解しにくい。というわけで一点減点。 | ||||
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月並みですが、金田一シリーズの中では一番好きです。 館に響く妖しげなフルートの音、常に先手を打ってくる姿を出さない悪魔。 妖しげでスリリングな展開に、一気に読んでしまいました。 そして、悪魔が最後に笛を吹くときに起こること! ミステリに興味がある人にはぜひ読んでほしいと思います。 表紙のイラストが怖いです。 | ||||
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月並みですが、金田一シリーズの中では一番好きです。 館に響く妖しげなフルートの音、常に先手を打ってくる姿を出さない悪魔。 妖しげでスリリングな展開に、一気に読んでしまいました。 そして、悪魔が最後に笛を吹くときに起こること! ミステリに興味がある人にはぜひ読んでほしいと思います。 表紙のイラストが怖いです。 | ||||
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個人的に横溝正史の最高傑作だと思っています。 横溝氏はトリックで勝負する作家というよりも、不気味な 仕掛けで読者をゾクゾクさせるのが上手い人だと思います が、この作品ではそのテクニックが存分に発揮され、最初 から最後まで、こちらをゾクゾクさせてくれます。 この作品にはリアリティーがないという批判がありますが、 この手の作品にリアリティーを求めることはナンセンスだと 思います。 映画「スターウォーズ」が徹底的に非現実的でも面白いのと 一緒で、現実には実現不可能なトリックでも、その世界の 中で納得できれば、私はいいと思います。 この作品はタイトル通り、笛(フルート)がキーワードで、 作中で本当に悪魔が笛を吹くわけですが、はたしてその悪魔とは 誰のことなんだ?というのが最大の謎になっています。 そしてその謎が解けたとき、私は戦慄を覚えました。 その悪魔の正体にではなく、その人物がなぜ悪魔になったのか、 その理由にです。 映像化された作品もいくつか見ましたが、はっきり言って原作の 足元にも及ばないと感じました。 この作品を知らない人はぜひ原作を先に読んで、金田一探偵と一緒に 悪魔の足跡を辿ってみてください。 | ||||
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個人的に横溝正史の最高傑作だと思っています。 横溝氏はトリックで勝負する作家というよりも、不気味な 仕掛けで読者をゾクゾクさせるのが上手い人だと思います が、この作品ではそのテクニックが存分に発揮され、最初 から最後まで、こちらをゾクゾクさせてくれます。 この作品にはリアリティーがないという批判がありますが、 この手の作品にリアリティーを求めることはナンセンスだと 思います。 映画「スターウォーズ」が徹底的に非現実的でも面白いのと 一緒で、現実には実現不可能なトリックでも、その世界の 中で納得できれば、私はいいと思います。 この作品はタイトル通り、笛(フルート)がキーワードで、 作中で本当に悪魔が笛を吹くわけですが、はたしてその悪魔とは 誰のことなんだ?というのが最大の謎になっています。 そしてその謎が解けたとき、私は戦慄を覚えました。 その悪魔の正体にではなく、その人物がなぜ悪魔になったのか、 その理由にです。 映像化された作品もいくつか見ましたが、はっきり言って原作の 足元にも及ばないと感じました。 この作品を知らない人はぜひ原作を先に読んで、金田一探偵と一緒に 悪魔の足跡を辿ってみてください。 | ||||
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2007年正月のドラマの原作だそうで、稲垣吾郎が演じる金田一がこの作品に挑戦するらしいです。 この作品の感想は、やはり悲しい!ということ。 没落貴族の行く末、出生の秘密、フル−トのメロディ―の秘密。 どれをとっても、悲しく救いようのない事件です。 昭和の転換期に社会に翻弄される、特権階級の無軌道な行動が数々の悲劇を生む。 視点を変えて読めば、日本戦後の不の遺産を表面化した作品とも読めると思います。 ドラマが楽しみです | ||||
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2007年正月のドラマの原作だそうで、稲垣吾郎が演じる金田一がこの作品に挑戦するらしいです。 この作品の感想は、やはり悲しい!ということ。 没落貴族の行く末、出生の秘密、フル−トのメロディ―の秘密。 どれをとっても、悲しく救いようのない事件です。 昭和の転換期に社会に翻弄される、特権階級の無軌道な行動が数々の悲劇を生む。 視点を変えて読めば、日本戦後の不の遺産を表面化した作品とも読めると思います。 ドラマが楽しみです | ||||
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黄金のフルートから奏でられる悪魔が来たりて笛を吹くのメロディ。そこには悪魔を暗示する秘密が…… 没落貴族ものとしては太宰治の斜陽より面白かった。ただ近親相姦ものなので全体的には暗い。そこがまたいいのだか…… | ||||
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黄金のフルートから奏でられる悪魔が来たりて笛を吹くのメロディ。そこには悪魔を暗示する秘密が…… 没落貴族ものとしては太宰治の斜陽より面白かった。ただ近親相姦ものなので全体的には暗い。そこがまたいいのだか…… | ||||
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個人的には「獄門島」と並ぶ著者の最高傑作である。最初に読んでから25年以上経っているのだが何度読んでも飽きない。 著者の“推理”小説で扱われる題材は、古い因習が色濃く残る農村(岡山・長野)、戦後の没落貴族の血の因縁を描いたもの、そして東京を舞台にした一般人?を扱ったものの3つに分類されるが、中でも最も陰惨なのが没落貴族を描いた作品である。その代表的な作品が「仮面舞踏会」とこの「悪魔が来りて笛を吹く」であろう。前者もいい作品なのであるが、やはり推理小説としての出来が素晴らしいのは本作である。数多く張り巡らされた伏線が良く練ってある。言葉のイントネーション、登場人物の発する一言、小物の使い方、どれも素晴らしい。そして何より最後に明かされる「悪魔が来りて笛を吹く」の“意味”…。 著者の作品の特長の一つはセリフを読んだだけで誰が話しているのかがすぐにわかり、その人となりまでも表現してしまう“会話体の上手さ“である。これが作品を魅力的なものとしているのだが、この作品ではその特長が際立っている。この事件の捜査は東京と関西(神戸・淡路島など)をまたにかけて行われるのだが、東京からきた刑事(あるいは金田一)と関西弁を話す旅館の女将の会話などは素晴らしい。 金田一耕助は名探偵ではないという意見は結構ある。否定できない部分も確かにあるが、これ程数多くの人に愛された探偵はいないのではないか。 すでに古典とされる作品であり、粗探しをすればないこともないが、日本的な設定やトリックを描き続けた作家横溝正史が生んだ傑作の一つである。 | ||||
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個人的には「獄門島」と並ぶ著者の最高傑作である。最初に読んでから25年以上経っているのだが何度読んでも飽きない。 著者の“推理”小説で扱われる題材は、古い因習が色濃く残る農村(岡山・長野)、戦後の没落貴族の血の因縁を描いたもの、そして東京を舞台にした一般人?を扱ったものの3つに分類されるが、中でも最も陰惨なのが没落貴族を描いた作品である。その代表的な作品が「仮面舞踏会」とこの「悪魔が来りて笛を吹く」であろう。前者もいい作品なのであるが、やはり推理小説としての出来が素晴らしいのは本作である。数多く張り巡らされた伏線が良く練ってある。言葉のイントネーション、登場人物の発する一言、小物の使い方、どれも素晴らしい。そして何より最後に明かされる「悪魔が来りて笛を吹く」の“意味”…。 著者の作品の特長の一つはセリフを読んだだけで誰が話しているのかがすぐにわかり、その人となりまでも表現してしまう“会話体の上手さ“である。これが作品を魅力的なものとしているのだが、この作品ではその特長が際立っている。この事件の捜査は東京と関西(神戸・淡路島など)をまたにかけて行われるのだが、東京からきた刑事(あるいは金田一)と関西弁を話す旅館の女将の会話などは素晴らしい。 金田一耕助は名探偵ではないという意見は結構ある。否定できない部分も確かにあるが、これ程数多くの人に愛された探偵はいないのではないか。 すでに古典とされる作品であり、粗探しをすればないこともないが、日本的な設定やトリックを描き続けた作家横溝正史が生んだ傑作の一つである。 | ||||
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こういったミステリーは読み進めながら犯人や隠された秘密を推測してゆくものなのですが、横溝正史の小説だけは犯人が最後の瞬間まで分かりません。 そして必ずぞっとするような真相が事件の闇深くに用意されているのです。 あいつが怪しい、こういう可能性はないか、などなどあらかじめ考えうる可能性は全て金田一耕介も考えるのですよね。彼によって読者が考えそうな推測は全て語りつくされ、考えつくされ、この上どう足掻こうとも真相が掴めない、という迷宮の中に巧みに誘われてしまうのです。 悪魔が来りて笛を吹く これ程この物語を集約し、かつ犯人を指し示しているものはありません。 この物語を終始占め続ける陰鬱な空気と、知らない方が良い真実でも知りたい、と思わずにはいられない悪魔的な誘惑。 金田一耕介と共に考え、迷宮を彷徨って、途方に暮れていたはずが、この天才探偵はその間に思いも寄らない可能性や推測に当たっているのです。読者は金田一と共に考えているつもりが、実は常に一歩先を見据えていた鋭い視点に終盤になる程に驚かされます。 一昔前の探偵小説だと思いきや、これは現代でも充分に通じる最強のミステリーです。 | ||||
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こういったミステリーは読み進めながら犯人や隠された秘密を推測してゆくものなのですが、横溝正史の小説だけは犯人が最後の瞬間まで分かりません。 そして必ずぞっとするような真相が事件の闇深くに用意されているのです。 あいつが怪しい、こういう可能性はないか、などなどあらかじめ考えうる可能性は全て金田一耕介も考えるのですよね。彼によって読者が考えそうな推測は全て語りつくされ、考えつくされ、この上どう足掻こうとも真相が掴めない、という迷宮の中に巧みに誘われてしまうのです。 悪魔が来りて笛を吹く これ程この物語を集約し、かつ犯人を指し示しているものはありません。 この物語を終始占め続ける陰鬱な空気と、知らない方が良い真実でも知りたい、と思わずにはいられない悪魔的な誘惑。 金田一耕介と共に考え、迷宮を彷徨って、途方に暮れていたはずが、この天才探偵はその間に思いも寄らない可能性や推測に当たっているのです。読者は金田一と共に考えているつもりが、実は常に一歩先を見据えていた鋭い視点に終盤になる程に驚かされます。 一昔前の探偵小説だと思いきや、これは現代でも充分に通じる最強のミステリーです。 | ||||
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ナイナイのやべっちお勧めです。映画も是非。 | ||||
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ナイナイのやべっちお勧めです。映画も是非。 | ||||
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氏の代表作のほとんどが地方を舞台としているのに対して,本作品は都会を舞台としている.没落貴族一族を中心とした凄惨な殺人とその裏側にある禍々しい真相などはこの作品でも健在.むしろ,地方の名士一族を描いている他の作品よりも現代の読者にはイメージが容易.本作品のキーとなるフルートを吹く悪魔とその曲目に隠された秘密が明らかになる場面は圧巻.後半はエログロな展開になるのでそういうのが苦手な人はお勧めしません. | ||||
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氏の代表作のほとんどが地方を舞台としているのに対して,本作品は都会を舞台としている.没落貴族一族を中心とした凄惨な殺人とその裏側にある禍々しい真相などはこの作品でも健在.むしろ,地方の名士一族を描いている他の作品よりも現代の読者にはイメージが容易. 本作品のキーとなるフルートを吹く悪魔とその曲目に隠された秘密が明らかになる場面は圧巻. 後半はエログロな展開になるのでそういうのが苦手な人はお勧めしません. | ||||
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緻密なプロット、終盤まで先の読めない緊張感を持続させる文章、最後の一行まで完璧に計算尽くされた本作の完成度は、当時の時代背景を実に良く描ききっており、因習の絡む土着色の強い以前の作風とことなり、都会の小説として成功している。没落する華族、終戦間際の混乱した交通事情、六本木・増上寺・鎌倉・神戸・大阪・淡路島と目まぐるしく展開するシチュエーション。会話によって登場人物を完璧に表現する文章力。これだけの複雑に絡み合ったシーンがやがて最後の一行へと結実していく様はたとえようの無い快感である。大風呂敷を広げすぎの感や、某重大事件の関わりの曖昧さもあるにせよ、この小説の醍醐味は、戦前戦後を通しての時代背景に裏づけされた壮大な怨念の物語にある。その証拠に犯人のモノローグから出征した戦争体験は何ら影響を及ぼさず割愛されているのだ。獄門島も八墓村もそうであるように、作者は戦争によって及ぼされた壮大な外堀を描写することで、その堀の中で淀む「ドス黒い」ものを描いている。 | ||||
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