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悪魔が来りて笛を吹く
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【この小説が収録されている参考書籍】
悪魔が来りて笛を吹くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全78件 41~60 3/4ページ
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何となく読んでいると意外と気が付かないが、実は金田一は事件を防ぐことにも解決することにも、何も役に立ってない。 殺されるべき人は全員殺されたし、むしろ、下手に嗅ぎ回ったせいで殺されてしまった人がいるくらいで、結論としてはいない方がマシだったといえる。 事件の解決にしても、別に金田一がいなくても、犯人には最初から逃げる意図はなかったし、ご丁寧に事件の全容を記した告白文までしたためてくださっているという骨の入れようである。 その辺を作者が意図してやっているのか、やっているのだとしたら、なぜそこまで自分の作品の名探偵を虐めたいのかが私には最も興味深いところである。 | ||||
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今から、三十年以上前に読んだ本書ですが、読み返してみても引き込まれてしまう面白さです。 | ||||
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横溝作品・金田一耕助シリーズ初めて読みました。 40〜50年程前の作品とは思えない! 文章がとても読みやすく、内容も引き込まれスラスラ読めました。 内容的には昼ドラにありそうな題材かな? 推理小説はあまり読んだことがないのですが、推理を楽しむと言うより、人間ドラマに魅せられた感じでした。 ラストが怒涛の展開で読むのが止まらない〜!!と一気に読んんでしまいました。 如何にして悪魔が誕生したのか、タイトル通りのラストだったり‥終盤の辺りで物語に一気に引き込まれました! ラストの方は鳥肌が立ちっぱなしで読んでました。 とても面白かったので、他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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金田一耕助のシリーズでは一番好きな作品です。 ネタバレになるから詳しく言えないけど、やはり最後のほうで明らかになる事情がなんとも悲しく明快で素晴らしい。 | ||||
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戦後の昭和を舞台として没落貴族に繰り広げられる惨劇。果たして悪魔とはなんなのか? という展開で始まる本作品ですが、非常にドロドロしていて横溝作品らしさが出ているといえます。 作中に散りばめられている伏線等の推理小説的要素もさることながら、事件の動機というのもよく練り合わされています。 事件のキーワードとなる「悪魔が来りて笛を吹く」という楽曲に込められている意味というのも、よく思いついたなと感心させられます。 横溝世史の代表作と呼んで、差し支えない作品だと思います。 | ||||
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本作は、斜陽族や帝銀事件等、当時の時事的な事例をちりばめ、推理小説と言う形式をとりながらも、 前近代的な因縁話ともいうべき内容が語られます。 横溝は、継承される悪魔の紋章や偶然の相似等々、通常の推理小説では許されないような要素を、 確信犯的に盛り込むことによって、推理小説とは合理性だけが支配するものではないと言いたかった のではないかと感じました。 本作の金田一は、この呪われた因縁をめぐる物語の単なる案内役でしかありません。その点で推理小説 としては確かに物足りないのですが、全編を覆う陰鬱な雰囲気と強烈な登場人物達(シリーズ中でも屈指) のからみによって、忘れ難い読後感を与えてくれます。 またラストの爽やかさは「獄門島」と共通したものがあり、このような印象を残すことができるのは、 金田一のキャラクターだからこそのような気がします。 | ||||
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本作は、斜陽族や帝銀事件等、当時の時事的な事例をちりばめ、推理小説と言う形式をとりながらも、 前近代的な因縁話ともいうべき内容が語られます。 横溝は、継承される悪魔の紋章や偶然の相似等々、通常の推理小説では許されないような要素を、 確信犯的に盛り込むことによって、推理小説とは合理性だけが支配するものではないと言いたかった のではないかと感じました。 本作の金田一は、この呪われた因縁をめぐる物語の単なる案内役でしかありません。その点で推理小説 としては確かに物足りないのですが、全編を覆う陰鬱な雰囲気と特異な登場人物達(シリーズ中でも屈指) の絡み合いによって、忘れ難い読後感を与えてくれます。 またラストの一抹の爽やかさは「獄門島」と共通したものがあり、このような印象を残すことができるのは、 金田一のキャラクターだからこそのような気がします。 | ||||
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解こうとする謎の適度な複雑さ。 読者が捕捉できる程度の伏線の敷き方。 当時の風俗を垣間見ることができる社会描写。 過去と現在、東京と地方を行き来するスリリングな展開。 陰惨な事件ながらフィクション性を前面に出すことによる娯楽性。 そして、厭味が少なく不思議と飽きが来ない金田一シリーズのマンネリズム。 ミステリーの教科書のような作品だが、冤罪かもしれないと言われた帝銀事件とはトーンが違いすぎる。 | ||||
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解こうとする謎の適度な複雑さ。 読者が捕捉できる程度の伏線の敷き方。 当時の風俗を垣間見ることができる社会描写。 過去と現在、東京と地方を行き来するスリリングな展開。 陰惨な事件ながらフィクション性を前面に出すことによる娯楽性。 そして、厭味が少なく不思議と飽きが来ない金田一シリーズのマンネリズム。 ミステリーの教科書のような作品だが、冤罪かもしれないと言われた帝銀事件とはトーンが違いすぎる。 | ||||
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帝銀事件やら何やらで、ごちゃごちゃしているが、全体的な骨格は、「グリーン家」、「Y」と同じ。一家に秘められた悲劇の内容が、「Y」に比べると劣る。冒頭で死ぬ(自殺だか他殺だか、本当は死んでいないのかはともかく)当主の残した秘密の暴露も、Yのほうが鬼気迫るものがある。(「悪魔」では、犯人自身が最後に暴露することになるので、金田一の苦悩がいまいち。秘密自体の内容も、単に犯人を示唆するにとどまっているし。「Y」では、レーンがそれを見つけてしまうことにより、レーン自身が最後の決断をするわけで、こっちのほうがずっとつらそう。)帝銀事件とそれに関わる一連の話(死んだはずの当主が生きている?みたいな)のは、ないほうがかえってすっきりしたのでは?でもそうすると「Y」とそっくりになっちゃうから、無理やり挿入したのかね?「Y」を読んでなければ、それなりの出来、ということになったのだろうが。。。。。 | ||||
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帝銀事件やら何やらで、ごちゃごちゃしているが、全体的な骨格は、「グリーン家」、「Y」と同じ。一家に秘められた悲劇の内容が、「Y」に比べると劣る。冒頭で死ぬ(自殺だか他殺だか、本当は死んでいないのかはともかく)当主の残した秘密の暴露も、Yのほうが鬼気迫るものがある。(「悪魔」では、犯人自身が最後に暴露することになるので、金田一の苦悩がいまいち。秘密自体の内容も、単に犯人を示唆するにとどまっているし。「Y」では、レーンがそれを見つけてしまうことにより、レーン自身が最後の決断をするわけで、こっちのほうがずっとつらそう。)帝銀事件とそれに関わる一連の話(死んだはずの当主が生きている?みたいな)のは、ないほうがかえってすっきりしたのでは?でもそうすると「Y」とそっくりになっちゃうから、無理やり挿入したのかね?「Y」を読んでなければ、それなりの出来、ということになったのだろうが。。。。。 | ||||
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『獄門島』をクローズドな空間を舞台にした端正なパズラー(静)とすると、 本書は東京⇔関西と金田一耕助が捜査のために移動する、トラベルミステリ (動)の色合いの強い作品。 降霊術、密室、集団毒殺(帝銀事件がモチーフ)、亡霊など、ディクスン・ カー(カーター・ディクスン)ばりの趣向が凝らされていて、その趣味の 人にはたまらない一冊といえるだろう。 この作品の一番の謎は「椿男爵と思われる人物の正体」にあり、集団毒殺 事件に関する伏線の張り方はさすが大横溝。本格推理としては物足りない かもしれないが、没落貴族の悲劇を描くなど、風俗作家としての技量が いかんなく発揮されていると思う。表紙は相変わらず、怖い。 | ||||
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『獄門島』をクローズドな空間を舞台にした端正なパズラー(静)とすると、 本書は東京⇔関西と金田一耕助が捜査のために移動する、トラベルミステリ (動)の色合いの強い作品。 降霊術、密室、集団毒殺(帝銀事件がモチーフ)、亡霊など、ディクスン・ カー(カーター・ディクスン)ばりの趣向が凝らされていて、その趣味の 人にはたまらない一冊といえるだろう。 この作品の一番の謎は「椿男爵と思われる人物の正体」にあり、集団毒殺 事件に関する伏線の張り方はさすが大横溝。本格推理としては物足りない かもしれないが、没落貴族の悲劇を描くなど、風俗作家としての技量が いかんなく発揮されていると思う。表紙は相変わらず、怖い。 | ||||
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横溝正史の代表作のひとつ。 帝銀事件をモデルにして書かれたもの。ああ、これが横溝にとって、作品のヒントになったんだなという箇所があり、執筆の跡がたどれたりして、なかなか面白かった。しかし、内容はまったくの別物で、金田一の活躍する本格ミステリに仕上がっている。 旧華族、美人の奥方、黄金のフルートと、道具立てがそろっている。そこに、横溝お得意の味付けがされているのである。陰惨な血の問題、金田一をあざ笑うかのように跳梁する犯人(いつものことだが)と、ファンなら満足できること間違いない。 ただ、本当に傑作かというと、ちょっとためらうものがある。 | ||||
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横溝正史の代表作のひとつ。 帝銀事件をモデルにして書かれたもの。ああ、これが横溝にとって、作品のヒントになったんだなという箇所があり、執筆の跡がたどれたりして、なかなか面白かった。しかし、内容はまったくの別物で、金田一の活躍する本格ミステリに仕上がっている。 旧華族、美人の奥方、黄金のフルートと、道具立てがそろっている。そこに、横溝お得意の味付けがされているのである。陰惨な血の問題、金田一をあざ笑うかのように跳梁する犯人(いつものことだが)と、ファンなら満足できること間違いない。 ただ、本当に傑作かというと、ちょっとためらうものがある。 | ||||
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本書は推理作品としては「凡作」である。金田一は何一つ推理しておらず、事件が起こり謎があり、真相を説明してはいるものの、真相に至るまでの過程についての説明がないに等しい。 (まさか、「ウィルヘルム・マイステル」のおかげですよ」と美禰子に述べていることを推理だとは、誰も思うまい。) 例えば玉虫伯爵殺しを例にとると、なぜこの人物が犯人であり、どうしてこのような方法で密室が構成されたのがわかったか、という説明がなく、単に事実としての真相を語っているだけであり、全体がこのような調子なので、本書には推理作品としての価値はない。 では物語の面白さはどうかというと、本書は私の好みには合わないので「★3つ」。 好みに合わない理由だが、単に「暗くて救いのない物語」がキライということだけではない。それなら『夜歩く』もそうだが、私は『夜歩く』は『八つ墓村』と同じくらい面白い作品だと思っている。 (にも関わらず『夜歩く』が「★3つ」なのは、アンフェアな記述が多いため) だから好みに合わないというのは、本書は分厚いばかりで余計な描写が多く、遅々として物語が進展しないことに退屈を感じていたからだと思う。 なお、作者は本書を『真説 金田一耕助』の中で、金田一ものの自選ベスト10の第6位としている。 正しくは、田中潤司が選んだベスト5(1.獄門島、2.本陣殺人事件、3.犬神家の一族、4.悪魔の手毬唄、5.八つ墓村)を「妥当なもの」とした上で、次にくるものとして本書を挙げている。 ただ、次の7位に思い入れがあるという理由で『仮面舞踏会』なんかを挙げており、参考にならない。 作者の思い入れとそれが傑作であるかは別問題で、結局、その作品を面白いと思うかどうかは、作者ではなく読者が決めることである。 | ||||
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本書は推理作品としては「凡作」である。金田一は何一つ推理しておらず、事件が起こり謎があり、真相を説明してはいるものの、真相に至るまでの過程についての説明がないに等しい。 (まさか、「ウィルヘルム・マイステル」のおかげですよ」と美禰子に述べていることを推理だとは、誰も思うまい。) 例えば玉虫伯爵殺しを例にとると、なぜこの人物が犯人であり、どうしてこのような方法で密室が構成されたのがわかったか、という説明がなく、単に事実としての真相を語っているだけであり、全体がこのような調子なので、本書には推理作品としての価値はない。 では物語の面白さはどうかというと、本書は私の好みには合わないので「★3つ」。 好みに合わない理由だが、単に「暗くて救いのない物語」がキライということだけではない。それなら『夜歩く』もそうだが、私は『夜歩く』は『八つ墓村』と同じくらい面白い作品だと思っている。 (にも関わらず『夜歩く』が「★3つ」なのは、アンフェアな記述が多いため) だから好みに合わないというのは、本書は分厚いばかりで余計な描写が多く、遅々として物語が進展しないことに退屈を感じていたからだと思う。 なお、作者は本書を『真説 金田一耕助』の中で、金田一ものの自選ベスト10の第6位としている。 正しくは、田中潤司が選んだベスト5(1.獄門島、2.本陣殺人事件、3.犬神家の一族、4.悪魔の手毬唄、5.八つ墓村)を「妥当なもの」とした上で、次にくるものとして本書を挙げている。 ただ、次の7位に思い入れがあるという理由で『仮面舞踏会』なんかを挙げており、参考にならない。 作者の思い入れとそれが傑作であるかは別問題で、結局、その作品を面白いと思うかどうかは、作者ではなく読者が決めることである。 | ||||
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私が読んだ横溝作品、いやあらゆる推理小説の中で最も恐ろしく、暗い物語。 終戦直後という時代、没落貴族という舞台。そして、血をめぐる悲惨な結末と驚愕の事実。 物語が佳境を迎えたとき、まさしく私にも悪魔の姿が目の前に想像できた。 傑作です! | ||||
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私が読んだ横溝作品、いやあらゆる推理小説の中で最も恐ろしく、暗い物語。 終戦直後という時代、没落貴族という舞台。そして、血をめぐる悲惨な結末と驚愕の事実。 物語が佳境を迎えたとき、まさしく私にも悪魔の姿が目の前に想像できた。 傑作です! | ||||
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読んでる時はスリリングで面白いし、犯人の意外性も見事だけど、獲得形質は遺伝しない(分かりやすく言えば、腕を骨折した親から生まれた子供が遺伝的に腕を骨折しているということはありえない)のだから痣の件は非科学的では?あと、旧華族の普通じゃない言動が「華族だから」「平民とは違うから」という理由で簡単に説明されちゃうのも華族の存在しない現代に生まれ育った自分には理解しにくい。というわけで一点減点。 | ||||
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