■スポンサードリンク
クライマーズ・ハイ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
クライマーズ・ハイの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全217件 121~140 7/11ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作品の大筋や読みどころは、他の方が書いてあるとおり。長く続いた親子の葛藤がほぐれ、和解に至る最後の岩登りのシーンはぐっと来るものがあります。主人公の子役が、直接その場面に登場しないことが、感動的なシーンから、ベタベタ感を上手く排除しています。また、広告や販売部門の登場人物が、編集記者たちを罵倒するセリフは、新聞記者という仕事の限界の一面を的確に突いており、新聞記者礼賛一色に染まらない雰囲気が表現され、これにより作品全体のバランスが保たれています。一点だけ不可解なのは、日航機墜落の直後に、主人公の部下2名が、着のみ着のままで墜落現場に向かい、山中を彷徨った挙句に現場到着が大幅に遅れたところです。日本有数の険しさを誇る山中に、登山装備もなくワイシャツ姿で挑むとは、記者魂云々という問題以前に、軽率としか言いようがありません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
仕事、家庭を大事にすることは当然のこととして今、活かされていることを考えさせられました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
誰もが知っている御巣鷹山日航ジャンボ機墜落事故を背景に、一人の新聞記者の行動を描いている。この小説がリアルに感じるのは、生々しい事故現場へ主人公が出向かず、直接的な描写が少ないことだろうか。そして、作者が元新聞記者であったこと。故に事故に関しても新聞社に関しても、描写が詳細でリアリティがある。だから主人公に感情移入しやすいのだろうか。主人公は、決定的なスクープを逃すことになるし、大活躍するわけではない。しかし、この人間味のあふれる平凡な主人公に共感する人も多いのではないか。この小説は、ジャンボ機事故を主題にしてはいない。事故と報道、その報道に関わる者達の人間模様だ。横山秀夫作品のなかでも、特に好きな一作である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あの日航機墜落事故から25年。本書の出版当時の2003年、まだ私には読む勇気がなかった。ショッキングな場面を読まされるのではないか。作品として楽しむのは不謹慎ではないのか。そんな思いが邪魔をしていたしかし、読んでみてその心配は消し飛んだ。すべての人に感動をもたらす作品であると思う。 作者は、事故当時28歳で、上毛新聞社の社員だった。つまり、リアルタイムで当時を経験しているのだ。「いつか書く。」そう思って構想をあたためてきたのだろう。 だから、本書の北関東新聞社の様子、全権デスクを任された主人公悠木の立場や若手の記者たちの迸る情熱や苦しみなどが、極めてリアルに表現されている。当時の地元新聞社の社員たちのそれぞれの立場での真剣さが伝わってくる。 また、悠木の記者としての一面だけでなく、家庭人、特に父親としての姿を描けているのも作品全体を人間味のあるものにしている。 さらに、17年後、悠木が57歳になったときに岩上りに挑戦する場面が、事故当時の様子と交互に挿入され、作品に厚みをもたらしている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
左遷人事の数年後、同期から送れてデスクに就任した地方新聞社社員の物語。 しかも、そのデスクというのが、地方紙の地元で起きた世界最大の旅客事故について。 新聞業界に詳しくなかったので、その内情をリアリティをもって表現できている点は 素晴らしかった。部下と先輩とのはざまで、どのような決断を下すべきかの苦悩もよく描かれていた。 ただまぁ新聞社の事情を楽しく勉強できたが、読後感は可もなく不可もなくといったところか。 ページをめくる指が止まらないという感じではありませんでした。 謎解きやどんでん返し、鳥肌が立つような感動というのは期待せずに読む本ですかね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
周囲の評価が高かったので読んでみたのですが、いまいち心に響きませんでした。作者は以前新聞記者であったとのこと。私は報道関係者に対して常に懐疑的な意見の持ち主なのでなおさらそう感じたのかもしれませんが。 作者の言いたいこと「報道とは何ぞや」ということが、この悲惨な事故を対象にとることで、ひたすら矮小化されている感が否めない。報道を擁護する立場なのだろうに、主人公が一連のストーリーを通じてどんどんあさましく、情けなくなっていくように描くのはどうなのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
世界最大の飛行機墜落事故「御巣鷹山日航機墜落事故」その当時の現地新聞記者の葛藤と苦悩を描いたものです。「下りるために登る」山にアタックする仲間のこの言葉の意味が日航事故の新聞社内での仕事を通じて徐々に分かり始めます。本書は横山氏の体験記に近い小説のようで、それだけに人々の行動の一つ一つがリアルであり、会話内容にも力強さが感じられ、ものすごい緊張感が伝わってきます。とにかく新聞記者とういう仕事がここまで緊張感があり命をかけると言っても過言でない仕事ぶりに驚愕しました。まさにクライマーズハイ状態で日航事故という大きな事件を追いかけます。それはいつかその仕事や緊張感から下りるためだったのかもしれません。読むだけで勇気付けられる壮大な本でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本屋大賞1位ということで、読んでみた。 正直な感想はなぜこれが1位なのか?ということである 飛行機墜落事故の事を軸に仕事や家庭、友人のことを おじさん視点で描かれているのだが、どうも感情移入も 共感もしにくかった。自分が20代の若輩者だからなのか… はたまた読解力がなさすぎるからなのか 40超えて妻子ができればまた違った感想を抱けるのかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1985年、御巣鷹山に未曽有の航空機事故が発生し、衝立岩登山を予定していた地元紙の遊軍記者である主人公に全権デスクが委ねられる。 あらゆる場面において己を試される…。生き様とは何ものであるかを問う作品となっています。 「下りるために登るんさ。」 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めてこの小説を読んだ時、衝撃が走った。 なんと緻密で、なんとリアリティのある小説かと。 最近読んだ中ではベストの小説で、何度も読み返してしまう作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日航御巣鷹山墜落事故を題材に、それに奮闘する記者である主人公が、家族や会社の人間、周囲の知人たちにもまれながら、長年心に積もったわだかまりを払拭していくといった感じのストーリー 会社の上司に信じられないほどの悪態をついたり、会社の意向を無視し自分の過去を精算するため他者を巻き込んだ独りよがりな行動などには疑問甚だしくもありますが、記者をしている友人に聞いたところ昔の記者というのはどうやらこういった方も多かったようです。 しかし日航御巣鷹山墜落事故を扱っているのにその内容の詳細はペラペラでその必要性を全く感じず、ただ大きい事件を扱う記者の奮闘を描いているだけに終止収まっている感は否めない。 日航御巣鷹山墜落事故について小説を通して少しでも知ることができたらと思いこの本を手に取ったがその役割を全く担ってはくれなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ジャーナリズム。 セクショナリズム。 生き方。 心への深い、深い問いかけ。 若手記者が自信をつけ、 先輩記者を突き上げるほどになる下りは参考になった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
JAL123便墜落事故を舞台に、地元新聞を中心とした人間同士の葛藤や謎をめぐるストーリー。 実質的に主軸となるのは事故から1週間までの間だけだが、そう感じさせない広がりのあるストーリー展開は、性格や背景を含めた、作者による人間描写のリアルさ故だろうと思う。 事故の甚大さと人間の葛藤が非常な臨場感を持って迫ってくるので、続きが気になり読む手が止まらない。 「メディア」とは、「死」とは、「家族」とは、そして「山に登る」とは。様々な考察を与えてくれる読後感となっている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
完全に物語に引き込まれました。ページをめくる手が止まらない。 まず主人公の心理描写がたくみで、周囲の葛藤や組織のゆがみも、 目をそらすことなく描かれています。 読み終わりになると、最高にぐっときます。 この物語の人物たちに勇気をもらえました。 これからもがんばっていこうと思います。 ここまで書けるのは、実際に著者が事故を取材したからだと言いようがありません。 久々に良作に出会いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「下りるために登る。」 自らの信念に基づき、責任を果たすというのはどういうことなのか? 悩み、苦しみ、そして自分なりの結論を出していく主人公・悠木の生きざまに、強い感動と勇気をもらいました。 いい作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これはひとりの地方新聞社のデスクが、日航機墜落事故取材を通して、ひとの命の重さ、仕事のあり方、そして親と子の絆を描いた素晴らしい作品です。 当初、日航機事故のドキュメンタリー?かと思いましたが、そこに描かれる重厚な人間ドラマには引き込まれ、ハードカバーの421ページ、一気に読み終えてしまいました。 中に、墜落現場で取材した記者、佐山の記事があります。 『若い自衛官は仁王立ちしていた。 両手でしっかりと小さな少女を抱きかかえていた。 赤いトンボの髪飾り 青い水玉のワンピース 小麦色の細い右手はダラリと垂れ下がっていた。 自衛官は天を仰いだ。 空はあんなに青いというのに 雲がぽっかり浮かんでいるのに 風は悠々と尾根を渡っていくのに 自衛官は地獄に目を落とした。 そのどこかにあるはずの 女の子の左手を探してあげねばならなかった‥。』 思わず泪が出てしまいました…。 新聞の仕事は、このような事件や事故を報道することにより、命の重さや、大切さを伝えるだけでなく、二度と同じことを繰り返さないようにする警鐘を鳴らす大事な仕事と思いました。 また、他社との報道合戦、深夜までの編集会議、ぶつかり合って仕事をするひとたちのパワーを見せていただきました。 そして、表題の 「クライマーズ・ハイ」。 これは、登山者の興奮状態が極限まで達し、恐怖感が麻痺してしまう状態のことだそうで、もし、切り立ったがけを上っているときにこの状態が切れて、正常に戻ってしまったらもう、一歩も登れなくなるそうです。 ラスト、主人公が衝立岩にロッククライミングに挑戦し、登り終えます。そして今までの人生を振り返ります。 『生まれてから死ぬまで懸命に走り続ける。転んでも、傷ついても、例え敗北を喫しようとも、 また立ち上がり走り続ける。人の幸せとは、案外そんな道々出会うものではないだろうか。 クライマーズ・ハイ。一心に上を見上げ、脇目も振らずにただひたすら登り続ける。 そんな一生を送れたらいいと思うようになった。』 自分の人生は今までどうだったのか…、今後、こう思える日が来るのだろうか? 少なくとも、後悔しないよう、この主人公のようにこう思いながら日々を過ごしていけたらいいな…と思いました。 これは原田眞人監督により映画化もされています。 原作とは多少違い、端折ったところもありますが日本アカデミー賞を総なめしたことでもわかるように、力強い作品に仕上がっています。 原作同様、ぜひご覧になってください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『クライマーズ ハイ』登山で興奮が極度に高まり、感覚が麻痺すること。日航機事故の取材現場や新聞各社の社内は、まさにクライマーズ ハイ状態だったと思います。目に浮かぶようです。ほんとうにリアルな新聞社の内幕は、体験者でないと語れないエピソード満載です。事件を軸に息子との親子関係、同僚登山仲間の死、会社の上司部下の話をうまく絡めて一気に読ませます。臨場 (光文社文庫) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人間くさくて読み応えがあり、面白かった。 でも日航機事故についての情報がもう少し組み込まれても良かったと思う。 日航機事故を舞台とする必要があったのかと疑問に思うし 物語としても一部不完全燃焼だったような気がする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
スクープを打つ度胸が土壇場でしぼみ、見送った後に他社に抜かれて味わう内臓を握られるような焦燥感とか、販売や広告との諍いなど、記者であれば誰しも経験のある事象のリアリティはさすが。なんですが、素人が書いた投書の掲載で自分のキャリアをドブに捨て、それをヨシとする結末はやっぱりいただけません。記者であるか人間であるか、を厳しく問われる場面はもっと他にあります。もっと上に登りたいと願うものの、最近どうも仕事に身が入らない現役記者の自分の良い反面教師になりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「山」と「地方新聞社の群像劇」だけならもっと高く評価できます。 しかし、肝心要の「日航機墜落」を期待して読んだので失望しました。 結局の所、主人公にとっては日航機墜落よりも過去に起きた後輩の死の方が重要だったのです。 それも、必然性も無く唐突に挿入された要素なので「どうして主人公は『今』拘る必要があったのか」と言う疑問は消化不良に終わります。 主題さえ違えばもっと違う評価が出来るのですが残念です。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!