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震度0



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【この小説が収録されている参考書籍】
震度0

震度0の評価: 3.46/5点 レビュー 96件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.46pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全96件 81~96 5/5ページ
No.16:
(3pt)

マンネリを良しとするか

謎の失踪を遂げた警務課長を巡って巻き起こる、県警幹部たちの虚々実々の駆け引きと足の引っ張り合い……。県警本部長以下、キャリア組エリート警務部長、準キャリア警備部長、叩き上げの刑事部長など入り乱れての情報戦の結末は? と来て、又かと思う人と、だから読みたいと思う人に分かれるでしょうね。ただ、阪神大震災が、時間経過を表すだけに使われたのは、どうでしょうか?小説に倫理を持ち込む必要は無いと思いますが、もっと効果的な使い方があったように思います。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.15:
(3pt)

劇画的警察小説

◆1月17日、阪神淡路大震災の直後、N県警の警務課長が姿を消し た。外部に漏れず処理するために、県警幹部たちが自分の部下を使い、 手持ちの情報を小出しにしながら主導権争いを展開する。保身に汲々とする県警上層部の慌てぶりを漫画的に描いた作品 で、短時間で読める。面白いことは面白いし、結末に「半落ち」を思い出させるような人情 話が語られるところまで、いかにもこの作者らしい作品。ただし、「クライマーズ・ハイ」のようなストーリー性と緊迫感がないの は、登場人物があまりにもステレオタイプだからだろう。
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4022500417
No.14:
(5pt)

最後のせつなさが震度0なのです。

私も組織の一員です。多かれ少なかれ、組織の人間関係なんて、そこが警察であろうがスーパーであろうが、あまり変わりはないと思う。私は最後の結末の方が人の心の表に出る感情とか策略とかよりも、どうにもならない愛情の方が悲しかった。どんなに周りの人に悪く言われたり、村八分や意地悪されても、最後に信じていた愛に裏切られるのは、どんな大きな地震よりもつらい事だと思います。だから、あえて震度0なのではないのでしょうか?とにかく最後まで、読んでみてください。
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4022500417
No.13:
(3pt)

甘い

 「警察小説はここまで進化した!」という惹句を真に受けたわけではありませんが、昔、某県警の実態を垣間見たこともあるので、初めて横山氏の作品を読んでみました。 震災を単なる「道具立て」としたことに対するの批判が多いのは、倫理の教科書を小説に期待することのない私には意外です。 この種の作品にとって最も重要なのは面白いか否かということに尽きると思いますが、ある程度警察の実態を知っており、そこに興味の中心がある読者には物足りないと感じられるでしょう。 確かに、警察という組織は露骨な階級社会で、権力欲を隠さない者の多さも漫画的ではありますが、それは、他の組織にもあるものが戯画化され実現されてしまっているに過ぎないとも言えます。 例えば、交通違反のもみ消しに良心の呵責を覚えるような者が所属する組織に「有能」と評価されることがないのは、警察に限らない悲しむべき現実であるはずです。 「警察小説」に対しては無い物ねだりかとも思いますが、警察の暗部だけではなく、政官業の「馴れ合い」を描けばもっと興味深いものになると思いました。(既に傑作が存在しているとしたら、管見をお詫びします。) 
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4022500417
No.12:
(5pt)

頁をめくるのがもどかしいほどの面白さ

■1995年1月17日早朝、阪神大震災が発生。同じ日、約700キロ離れたN県警も激震に見舞われた。春の定期異動案がほぼまとまり、マスコミが動き始めたこの時期に県警本部の不破警務課長が失踪したのだ。不破は有能で気配りもできる人格者。事件やトラブルの可能性は見当たらない。ただ不破の車が、以前警察署長として彼が赴任していた東部署管内で発見された。深まる謎。やがて各部署が抱える暗部が露出しはじめた――。■県警の威厳保持、幹部の経歴防衛のため、事態は慎重に扱わねばならない。特に絶対にマスコミにかぎつけられてはいけない。かくして、県警最高幹部6人の暗闘が始まる。6人とは、椎野本部長(キャリア)、冬木警務部長(同)、堀川警備部長(準キャリア)、藤巻刑事部長(地元ノンキャリア)、倉本生活安全部長(同)、間宮交通部長(同)。トップ2人が激しく口論し、ライバル同士の部長は情報収集に暗躍。■小説は、各部長室と公舎を中心に分刻みで展開し、息もつかせない。意外な事実が明らかになる終盤は、頁をめくるのがもどかしいほどの面白さだ。
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4022500417
No.11:
(2pt)

無感動ゆえに

横山先生の作品は随分と感動を覚えほとんど愛読してきました。本作品はその延長として期待していたのですが、最後まで感動を覚えることはありませんでした。多くの方々が犠牲になられた阪神淡路大震災を同時進行させるなら、最後は署内確執をやめて震災救援にセクション、立場関係なく突進するストーリを当然期待してました。次作品に期待を寄せます。
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4022500417
No.10:
(2pt)

阪神大震災をこういうふうに扱うなんて・・・・

部や個人の利害関係ばかりが優先され、不破の失踪を心から心配している人間はいない。内部の不祥事を、おおやけにならないうちに解決しようとする人間ばかりがうごめいている。はたして不破はどうなったのか?それぞれの部や人間の駆け引きの後見えた真実は意外なものだった!ラストは題名が生きていると思った。だが不破の人間像が描ききれていないと思う。だから、真実が明らかになったときも感動はなかった。それと、不破の失踪が阪神大震災の刻々と増える犠牲者の数、行方不明者の数、負傷者の数よりも優先だというこの作品の描き方には反発を覚えた。警察内部の自己中心的な考えを強調したかったのだろうとは思うが、とても不快だった。別に阪神大震災を持ち出さなくてもこの作品は書けると思うのだが。阪神大震災をこういうふうに扱うのは、犠牲者の方々に対してとても失礼だと思う。
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4022500417
No.9:
(3pt)

前評判にのせられて読んで見たけれど・・・

 警察の内部のキャリアとノンキャリアの人との対立や、それぞれの次期ポストへの思惑などが描かれていて、たぶん現実もこのようなものだろうな、と思いながら読みました。細かい描写で警察小説の作者ならではの作品です。 ただ、「半落ち」、「第三の時効」などのイメージが強すぎるので、それらに比べてストーリー性が欠けている感じでした。横山秀夫さんの作品はどちらかというと短編の方が切れがあっておもしろいと私は思っています。
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4022500417
No.8:
(2pt)

『第三の時効』のキレはない『半落ち』路線の本

横山秀夫で『第三の時効』に驚愕した読者です。『半落ち』は映画にもなり、横山秀夫の名を世に知らしめた作品ですがこの『震度0』は『半落ち』が好きとか愉しめた人には星はもっと増えるかもしれません。小説というより、台本として読むと映画化に最適な本です。複数の登場人物のキャラクターが画一的で、2時間ドラマの俳優を連想しそうな設定です。(もし、映画化予定ならこの感想申し訳ないのですが・・)警察を舞台にした人間模様で、ラストが2時間もののエンディングの音楽に最適な終わり方です。
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4022500417
No.7:
(1pt)

失望

 せめて文庫にして欲しかった。横山氏&新刊どうしても手に取ってしまいます。しかし、期待が大きすぎたせいか、値段に見合わない。また、絶妙なタイトルに騙された。 登場人物の背景描写が、延々と続き、半ばにして嫌気がさし、「いつ本題に入るの?」という感じで、読ませてくれたのは、後半の1/4程度。ストーリーに全く引き込まれないので、途中で読むのを投げ出したくなるが、かすかな期待で、無理矢理読み進める。最後まで読んでの感想は一言「疲れた」。警察上層部の魑魅魍魎さを表しているのでしょうが、会社組織を見ても同じ。不祥事をおこす会社や役所の実態は、こんなもんでしょう。女性問題まで絡み、サスペンスに分類するのはどんなもんでしょう。嫁姑の言い争いや浮気原因の夫婦げんか並の醜怪な話で、後味も非常に悪い。最後に、震災の被害者から見れば、震災という事象を無視した登場人物の言動・行動は、あまりにも不快すぎるのでは?登場人物の悪さを引き立てたかったのでしょうが、道具にしてしまっては、被害者から見て、あんまりだと思えます。
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4022500417
No.6:
(3pt)

警察内部の醜悪な人間模様はちょっともう…

作者得意の、警察官それぞれの立場での思惑や欲得を絡めながら展開して行く警察小説。今回はメインの事件が警察内部(それも上層部)で起こるため、そのドロドロ具合はこれまで以上のものがあります。群像形式に引っ張られて読み進めましたが、途中でやや胸焼け感あり。「踊る大捜査線」や作者の一連の小説により、警察という組織がいかに尋常でない論理のもとに成立しているかは、広く世間の知るところとなりました。事実、後をたたない警察官の不祥事報道は、それらの「フィクション」があながち全くの虚構ではないことを裏付けています。しかし、だから全ての警察官がおどろおどろしい人間である、とは決して言えないはずです。本書にも、警察官の古典的良心をとどめる(あるいは取り戻す)人物は出て来ますが、何にせよ大多数の登場人物がちょっと毒々しすぎるような気がします。今回の作品では、共感ではなく敵意、批判ではなく揶揄、をより強く感じました。最後にほんの小さな光明を演出してはありますが、どうにも救いがない読後感でした。作者のように影響力のある作家が警察組織をこのように取り上げ続けることで、果たして日本の警察は少しでもよくなるのか。むしろ、「どうせ警察官は…」という意識が社会を被い尽し、志願者は減り、組織の志気も地に堕ちる結果になりはしないか。(少なくとも今のところ、残念ながら後者の方向に進んでいるような気がしますよね。)日本人の一人としていささか不安になります。もう一つ。この物語と阪神大震災を同時進行させる意味はどこにあったのでしょう。震度0、震災の日を命日として手を合わせる、刻々と数を増し続けた犠牲者数の報道。あの大震災が、小説の単なる小道具として扱われたような印象がどうしても残り、そこも今一つ納得できませんでした。そうは言っても出れば読んでみたくなる作家です(こうやって出れば即買っているわけで…苦笑)。新境地を開拓されることを切望します。
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4022500417
No.5:
(4pt)

地味なればこそのリアリティ

 いつもの横山節顕在といったところでしょう。冒頭に謎めく事件が発生し、それを追ううちに、次々と表面に出てくる隠されていた事実。そして最後に収集されるという、よく言えば確立されたスタイル。悪く言えばワンパターンなのですが、横山ファンには久々の警察が舞台の長編小説を楽しめると思います。 いつもながらここまであくの強い察官キャラクターは横山さんならではのもの。最初はどうにも展開がとろくて少々間延びしてますが、中盤から終盤にかけての、怒涛のような展開は見事。N県警本部と県警幹部公舎だけで展開される、ある種の密室劇。そのため事件的には凄く地味ですが、なればこその臨場感、久々の横山警察小説を堪能させてもらいましたが、まあ正直なところ、氏の小説を本書で始めて読むという人には、ちょっと物足りないかもしれませんね。 ページ数こそ400ページですが、いつものごとく台詞でスカスカなので、読みやすい本ではありますよ。これもいつもの横山スタイルですけどね(笑)。
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4022500417
No.4:
(4pt)

鳥獣戯画

県警主要幹部6人の部長とその妻たちそれぞれの視点と立場からの叙述によって、物語(事件)が進行する。それぞれの欲望、保身、栄達、嫉妬、へつらい、優越感などが、戯画化されて、あからさまに語られる。多角的視点からの叙述には賛否があると思う。正義の味方の主人公になるべき人物はいるが、事件からは脇役の位置にいる。よって、読者は、感情移入できずに推移を見守るしかない。しかし、ご安心あれ。最後は見事な収束を迎える。いくつかのディテールが生かされ、重なり合う。小説を読む醍醐味が味わえる。そして、最後の最後にこの物語における「震災」の意味が明らかになる。お楽しみに。<追記>ネタバレ有り『半落ち』に叙述の方法や構成が似ていますが、「謎解き」部分は格段に優れています。ただし、ささやかな疑問もあります。ネタバレになるので、逆に書きます。未読の方は無視してください。ウドイノイタシ
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4022500417
No.3:
(4pt)

強いものと弱いもの

組織の中で、とてつもない大事件に振り回される。狡く立ち回り、メンツや実利を得ようと様々立ち回るが、結局は根拠のない情報に振り回される、弱いものたち=つまりは、私たちの物語である。 遠景に阪神大震災、中景に舞台にもなっている警察幹部官舎、近景に警察本部を置き、「震災」と「もうひとつの激震」が互いに狂言まわしとなりながら物語は進む。なぜ、このような構成を思いつくことができるのか。舌を巻く。 著者の、人物の陰影の細かさと、一人一人が石垣のごとくぴっちりとかみ合う構成の緻密さは相変わらず凄みがあり、濃密な筆裁きを堪能できる。登場人物が多いため冒頭に登場人物と舞台の見取り図があるが、全く必要ないくらい整理されて頭に入ってきた。本書では、作中で中心的に振る舞い事件を解決するような、感情移入できる強いキャラクターが作られていない。それが終盤まで読者を緊張させ引っ張っているが、魅力に欠けあるいは説得力に欠けると読む人もいるかも知れない。しかし、そのような形をとったために、組織人の悲しみや脆さ、混乱の中で透徹した視点を持てるのはどういう者なのか、が浮かび上がってきていると思う。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.2:
(1pt)

ついに作家の才能も底を打った駄作

読んで、あ、失敗した!金、損した!と久しぶりに思った本でした。そもそも、この物語の設定に阪神大震災の設定が必要なのか、新潟地震ではどうしてダメなのか?また、チャプター(シーン変わり)毎に表記されている時刻に、対物語にどんな効果があるのか。この二点だけでも、作家と担当編集者は恥ずかしくも雑な仕事をしていると自省すべきでしょう。この作家の本を何冊か読んで、だんだん分かってきましたが、横山秀夫は長編が苦手なんですね。そして、女性も書けない。だからいつも同じ素材を、違う角度で書くことしかできない。ある警察幹部の失踪、それに始まる警察内部の縄張り争い……この本に書かれたことは、すべてこの作家の過去の著作に散見されるものばかりで何の新鮮さもありませんでした。警察小説の旗手みたいな言い方をされていますが、その力量、内容の浅さは、高村薫のマークスの山と比べれば一目瞭然。今回はできの悪い半落ち、または1960年代、高度成長期に流行ったサラリーマン小説みたいな内容ですが、人の好みは様々ですから、それでも読みたいという方はどうぞご自由に。ちなみに、頭から30ページ、そして最後の30ページを立ち読みしてみるといいですよ。え、またかよ、ってことばかり書いてあるから。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.1:
(2pt)

著者得意の「警察小説」だけど…

著者お得意の「警察小説」。警察内の人間関係の滑稽さなどは、はじめて著者の本を読んだときに、誰しも愉快に感じることでしょう。しかしそういう滑稽さへの興味というのは2冊も読めば消えるもの。本書にはそういう滑稽さ「以外」を期待して読んでみたのですが、むしろその滑稽さのみにフォーカスされてしまった感じがあり非常に残念です。警察の内部事情を書くだけじゃなく、それを土台にした「ストーリー」を望みたいのです。閉ざされた世界の内部事情にお詳しそうな著者に、舞台を活かした「ストーリー」を期待します。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417

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