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震度0
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震度0の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全96件 41~60 3/5ページ
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震度0、読了。 冒頭に登場人物の氏名と役職名、部署名(刑事、警備、警務、交通など)。さらにキャリア、ノンキャリア、そして準キャリアの表記。官舎地図、県警本部庁舎地図。 この表と図を度々参照することに。準キャリアというものも初めて知った。この辺も本編中に詳しく説明が出てきます。 阪神大震災の朝から物語が始まる。N県警は神戸には微妙な距離。応援は出さないと本庁指示。 それは置いといてこのN県警では警務課長が失踪する。地震とは全く関係無く役職、部署、キャリアが捩れて、入り混じって交錯する思惑、謀略。 各章が冒頭に説明があった人物の主観で描かれる。各章ごとにそれが入れ替わるという手法。各章は短いものでは1ページとか。細切れで移り変わる。最初は混乱したがすぐ慣れます。 失踪した警務課長の自宅の机の中には何が…。是非とも開けたい人、開けたくない人。警務課長の奥さんに誰がどうやって接触するのか。さながら机の中の争奪戦の様相に。 警察内なので暴力は無いですがすさまじい争い。欺瞞情報を出しても揚げ足を取られるので情報を小出しにしたり、情報を隠したり。隠されたので、こっちもしばらくの間、隠すという陰湿な報復。その他、権謀術数の限りを尽くした権力闘争 警察ネタの読み物は記憶にある所ではゼロの外事警察ぐらいしか思い当たらない。 でもこれもスパイではないけどエスピオナージュ的な匂いがぷんぷん。組織内で、各組織を挙げて、上司と部下と、様々な駆け引きが延々と蠢く。 最後のカタルシスはすさまじかった。読後感も圧倒的で満足。最後の冬木対その他の会議の件は何回も再読してしまった。 著者は、横山秀夫ね。半落ちの。うーん全くこの辺押さえてなかった。ブックオフで色々揃えちまっただ。 調べたら、映画化されてたのね。震度0 [DVD]。 上川隆也が冬木役か。これはちょっと見てみたくなった。 | ||||
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横山さんの本としては・・・ 内容も、人間関係も、タイトルとの関連も・・・ 横山さんはもっと面白い本がいっぱいあるので これは自分には合わない気がしました。 | ||||
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物語の舞台は、警察署と官舎・公舎のみ。登場人物は多い。しかも突然でてくる。なのに、話が繋がるから不思議。すごい作家だと思う。でも、この作品を映画化したらどうなるのだろう。人々の駆け引きと葛藤の内面をどう表現するか?とても難しいと思う。でも、観てみたいな。まさか、もう映画化されてたりして? | ||||
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事件は警務課長の突然の失踪から始まります。 本部長と各部の部長たちはお互いにライバル視し、それぞれに情報を入手しようと疑心暗鬼となり、部下を動かしてしのぎを削ります。情報を一刻も早く握ったものが勝ちなのです。県警本部のなかの人間模様はいかにもドロドロしていて、野望と陰謀が渦巻いています。 官舎住まいをしている奥様連中も、夫の地位をカサに来ながら、毎日、角突きあわせています。警察官が大変狭い社会に住んでいることがよくわかります。 キャリア組の本部長が、金貸しから賄賂(英国高級紳士服のお仕立券、35万円相当)を受け取ってしまい、それを返さなければならないことがストーリーの伏線になっています。県警本部と暴力団・右翼、そして財界との結びつきは想像以上に強いようです。 同時に、県警本部の部長たちが、退職後に天下りしていく先を確保するのにやっきになっている様子も描かれています。 マスコミへの情報漏洩は、気に食わない上司を叩く、腹いせに顔を潰す目的で行われる。これは警察でも当たり前のことになっているというようなウラ話や、交通部長より生活安全部長の方が格が上。刑事部長は、さらにその上。しかし、その上にキャリア組の警務部長がいる。警備部長は準キャリアなので、公式の記者会見では交通部長より下に座らせれるというような、いろいろな意味で警察組織の内側を垣間見ることができるのもおもしろいです。 そして、本書のタイトル「震度0」というのが、なかなか粋だと思いました。 阪神大震災では、震源地付近が壊滅状態になったために、神戸の震度が報道されず、事態の深刻さが伝わらなかったといいます。本書も、本当は激震なのに、組織の機能が麻痺してしまってそれが伝わらず、事態の深刻さがわからない、まさに警察組織内の震度0状態といえそうです。 | ||||
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タイトルに惹かれて「震度0」という小説を読んだ。地方警察を舞台に若造キャリア警官と地元採用のベテラン警官が対立していくという、ありがちな話なのだが、心理戦が多く話の進みが非常に遅い。そのあげくに結末はお粗末。本のタイトルはよかったんだけどねえ。作家の力不足。 | ||||
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これはすごい!と、思った。 今という状況だからよけいはまったのかもしれない。 関西方面で起こった大地震、それを援護すべきN県警察ではしかし、 組織の肝であるキーマンが一人、行方不明になっていた。 キーマンの周りの部長たちの思惑が複雑にからむ。 汚職のもみ消しを頼んでいた本部長、天下り先を保全したい部長、 なにかあるとにらんで立ち回る若い野心家の警務部長。 完全なパワーゲームが進む裏で、官舎にて留守を預かる妻達もまた、 嫉妬と腹の探り合いとに忙しい。 本当の意味で助けを求める人がいて、さらに人が一人行方不明で、 だのに自分の立場と保身だけを考えて汲々とする愚かさをでも、 実際に何人が笑えるんだろうか? 自分をここにおいてみて、この不正直な嘘ばっかりの世界で、 だけど自分だったらどうできたかと考える。 あたしは誰だろう? | ||||
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未曾有の大災害と同時進行で起こる、一警察官の失踪をめぐる地方の警察内部での醜い権力争い。本人の安否はもちろん、国民の安全や正義などまるで眼中になく、ひたすら自分の出世や退職後の天下り先のことだけを計算して動く人間たちの醜悪さを徹底して描いている。 そして、そんな醜悪な論理とはまったく異質の、人間らしい感情でキーパーソンが動いていたことから訪れる意外な結末。 最後に一抹の清涼感を得られる。 大掛かりなトリックなどなくても、十分読ませるミステリーを開拓した作者の、今のところ、最も好きな作品である。『影の季節』(上川隆也が主演した2時間ドラマがシリーズ化されている)、『半落ち』よりも良かった。そもそも、やたら評価されていた『クライマーズ・ハイ』はどこがいいのかさっぱりわからなかったから。 | ||||
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震災を経験したものとして、 あの天災がどんなふうにからんでくるのか??と期待したんですが。 失踪した係長が、ボランティアでもやってる。。。。とかなら まだ震災を描いた意味もあったかもしれないです。 が、テレビの向こうの遠い遠い話、、、としてしか扱われないのなら インド洋の津波でよかったんじゃないでしょうか。 また、男たちの対立はとても鋭く、リアリティがありましたが 妻たちの描写が面白くなかった。 けっこういろんなタイプの妻を出してる割には、活かせていない。 もったいないと思う。 最初の「赤いスカートの幼女」も意味不明。 出口のない海は良かったし、半落ちも良かったけどこれはあまりおすすめできません。 | ||||
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なーんかダラダラした展開だなぁ。阪神大震災はどう絡んでくるのよ。 などと思いながら、惰性でページをめくる。徹夜して続きが読みたい!と思わせる小説ではない。 しかし、ラストが予想外でしかも心に響いたので、かろうじて星四つに。 県警における、キャリア同士の思惑、キャリアと地元採用の叩き上げノンキャリ幹部の思考過程、 読み応えがありました。 現実の県警組織がどこまでリアルに描かれているのかは分からないけど、 幹部の妻たちもポイントポイントでいい味を出していたと思う。 ただ、自分的には、県警幹部の妻たちの心理描写がやや稚拙だったように感じた。 さすがに同期のライバルの家庭がどんな家電製品を買ったかまでは気にしないのでは・・・? | ||||
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阪神大震災の起きた頃、ある場所でも警察署を揺るがす事件がおきていた。キャリア官僚、ノンキャリたたき上げの警部などそれぞれの思惑が絡まり、全然、事件が解決に進まない。最後に真相が明かされるという、著者の「半落ち」に似た展開である。「クライマーズ・ハイ 」の日航機墜落事故ように、阪神大震災が絡んでくると思いきや、ほぼ絡まず、ちとがっかりである。まぁ、舞台が新聞社と警察署という違いもあるけど。 | ||||
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地方のN県警本部警務課長の不破が阪神大震災の朝に失踪する。 県警では、キャリアである県警本部長、警務部長と、たたき上げである刑事部長、交通部長、生活安全部長が、それぞれの思惑を持って捜査し、捜査会議にあたり、一方、官舎ではそれぞれの妻たちが、またそれぞれの思惑で、情報戦を繰り広げる。 キャリアとたたき上げの対立や、キャリア同士の対立に加えて、たたき上げ同士のライバル感情、天下り先の確保や、不祥事の隠蔽など様々な損得勘定、自己保身といったものが邪魔をして、県警本部はばらばらで、捜査は全く前に進まない。 最後には、意外な結末が。 といったような内容です。 ここまでひどい警察官僚がいるとは、ちょっと信じたくないというのが正直な感想です。 リアリティにかけるのでは、と思いたいです。 それなりには楽しめたのですが、登場人物は幻滅するような人物ばかりで、感情移入はしにくかったです。 | ||||
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横山秀雄という作家は、非常にレベルの高い作品を書く人で、私は、彼の全作品を順番に読んできて、この「震度0」に至るまで、凡作と思う作品にはほとんど出会ったことがない。この作品に先立つ「出口のない海」と「ルパンの消息」も、「陰の季節」で作家としてデビューする前に書かれた作品を改稿したものであったにもかかわらず、いずれも彼の代表作といえるレベルの、完成度の高いものだった。それだけに、私は、純粋な新作であるこの作品には、それ以上の大きな期待を抱いていたのだが、率直にいって、この作品は、期待外れの凡作と思わざるを得ない。 この作品は、阪神大震災を題材に、県警幹部の世界を描いた作品であり、これは、御巣鷹山の日航ジャンボ機墜落事故を題材に、ジャーナリストの世界を描いた「クライマーズ・ハイ」と相通じるところがある。おそらく、作者も、当然、人気作、「クライマーズ・ハイ」を意識し、その線を狙って、この作品を書いたのだろう。 しかし、「クライマーズ・ハイ」が、日航ジャンボ機墜落事故を題材としたことに十分過ぎるほどの説得力があったのに対し、この作品は、実質的には、N県警警務課長不破の失踪事件だけが題材となっており、あの未曾有の大惨事、阪神大震災は、刻々と被害の状況がN県警に伝えられるだけの位置付けにしかないのだ。ラスト近くに、阪神大震災の震度6の惨状に対し、「N県警の本部長室内は震度0」という記述があるのだが、私などは、阪神大震災は、この比喩を言いたいがためだけに設定された題材という気がしてしまうのだ。不破の失踪事件だけに絞れば、それなりに内容のある作品だとは思う。しかし、阪神大震災まで大風呂敷を広げてしまったがゆえに、作品としては、消化不良のままに終わってしまった感が否めないのだ。彼は、この作品の後、ピタッと新単行本の発表が止まっている。新作が書けなくなってしまっているのでなければよいのだが…。 | ||||
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初めて読んだ横山作品だったが、一般社会に生きる人間から見ると 呆れるほどの警察社会の幼稚さをよく表している。 事実を知らない私にも「実際この程度のことで揉めてるんだろうな」と思わせてくれる。 それほど人間関係の点はリアリティがある。 横山氏の独特の視点に魅力を感じ、他の作品を拝読するきっかけにもなった。 ただ、事件そのものと阪神大震災の関連性は今ひとつピンとこなかった。 結末もどことなく消化不良。 | ||||
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人間なんて、一枚薄皮を剥がせば皆化け物さーーー。 ある映画の主人公がそんなことを言っていたとか言っていないとか、適当にセリフをでっちあげてみたものの、あながちそんな感じの一冊。地方の県警幹部同士の軋轢、疑心、泥沼。 「事件は会議室で起こっているんだ!」ということを僕たちは忘れてはいけない。 | ||||
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N県警警務課長不破の失踪。阪神大震災の発生。N県警上層部は揺れた。事件か、事故か。誰が捜査を主導するのか。様々な思惑が交錯する中、テレビの向うでは次々と死傷者数が増加していく。 身近な出来事、遠くの出来事。対比が非常にうまいと思いました。親しい一人の人間の命。テレヴィの向うの、見ず知らずの人間の多くの命。 きっとほとんどの人間が、テレヴィの向うの命を悲しみはするけれど、そのことに心を乱されることは無いでしょう。建前の奥にある現実が良く描かれていると思います。 ただ、地震がもっと深く関わってくると思っていたので、案外関係なく終わりちょっと拍子抜けしてしまいました。 | ||||
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阪神大震災の最中に、N県警警務課長の不破が姿を消した。その手がかりを得るための、6人の最高幹部たち各々の思惑と駆け引きがあって面白いですね。キャリア組とノンキャリア組の攻防と非常事態なのに6人が一枚岩にならず、それそれ内輪もめをすることに関しては、阪神大震災の被害の大変さと対比して余りにも滑稽に見えました。この大変なときに、警察は何をやっているのかと思うのでしょう。 自分だけがよければいい、自分の仕事だけがうまくいっていれば後のことは知らない。結局、保身と野心だけ。本書の中の警察内部はそういう社会なんだろう。 震度0というタイトルは、何もなかったということなんだろうが、本書ではどういう意味なんでしょうか?阪神大震災の6から7に関しての対比なんであろうが、結果の詳細が記述されていないので、いまいちわかりずらいように感じます。 私の感想としては、最高幹部6人のそれぞれの攻防と思惑は面白いとおもいます。それでも、結論はどうなのかなという感じがするね。結局誰も気持ちが晴れないままなのではとおもいますからね。 | ||||
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神戸大震災と同時期に起こった隣県N県の県警内部で起こった幹部失踪事件を追ったものだ。 神戸大震災を時間軸に使い、県警内部の複雑な人間関係、出世、嫉妬、ねたみ、など人間の抱える部分がすべて出ている。 官舎という視点から、幹部の妻たちの複雑な気持ちなども重厚に書かれている。 ミステリー度は低いものの、人間模様を見事に描いている。 | ||||
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警察のどろどろした権力争いを描いた書。 ひとりの課長の失踪から人のいろいろな動きが見られて面白い。 現実もこうなのか?と思う。 で、このタイトル。 確かに「震度0」なのだがわざわざ震災にかこつけてつける必要あったのだろうか? ここは疑問に思う。 捻らず素直なタイトルのほうが良かったと私は思う。 | ||||
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警察内部の権力闘争がありありと描かれている。自分が警察官ではないので実際のことはよくわからないが、興味深く読ませてもらった。阪神大震災をよそに各々が自己の利益に固執して足掻いている様は人間の醜さを表していると思った。ただ、震災の当事者が読んだら腹立たしくなるのではないかと感じた。 | ||||
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警官同士の権力争い のような話が好きなので加点気味。 警察といっても地方の話で、コジンマリとした話で、登場人物 も小粒な人ばかりで大作感はないが、逆にそのせせこましい 感じは微笑ましかった。 大地震で何千人死のうが、個人の利益に繋がらないのならば おざなりになるのは当然の事であり、人間の正しい真実の姿 が描かれていると思える。 | ||||
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