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震度0



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【この小説が収録されている参考書籍】
震度0

震度0の評価: 3.46/5点 レビュー 96件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.46pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全96件 61~80 4/5ページ
No.36:
(1pt)

ちょっとがっかりです

横山さんの本は、手に入る限り読んでいます。「第三の時効」や「クライマーズハイ」など、すばらしい完成度で何度も繰り返し読んできました。
しかし、この「震度0」にはがっかりさせられました。長編なので期待していたのですが、大震災との絡みも結局は意味不明。(クライマーズハイの123便とは全然違います)。警察内部のディテールはいつものように大変迫真に迫っているのですが、登場人物がやたら多く、図解までしても、結局誰にも絞り込んでいないため、読む方も感状移入ができない。そして最大のがっかりは結末。これだけ厚い本を読んで、最後にこれでは納得できない。
題材が良かっただけに、なんとももったいない感じがしました。
厳しいですが、お金を払って本を買った私は星一つしか付けられません。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.35:
(4pt)

凝った構成

関西大震災が発生時に震源地から遠く離れた県警の内輪もめを描く。
人事異動の季節に本部長初めキャリア組みの信頼の厚い警備課長が失踪と同時に関西で大地震が発生する。
県警として一枚岩として対処しないといけない事態であるが、キャリアとノンキャリアの幹部が集結しては、それぞれの幹部の保身や思惑の為の緻密な心理戦が展開される。
構成が面白いこともあり一気に読めてしまう小説であり、警察という巨大機構の構造的な問題も改めて浮かび上がらせる。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.34:
(4pt)

さすが

ストーリー展開☆☆☆☆
人物描写☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆
動機☆
人物描写と人間関係描写はさすが横山氏.
人間関係もおもしろい.
官僚としての警察官がよくかけている.
しかし,難点は多い.
最後に明かされる理由が弱すぎる.
他のレビューにあるように,大震災との関係も.はじめに「震度0」という題ありきかと疑わせる.
ちなみに,ドラマ化されたが,原作を読んだ方は見ない方がよい.
かえって不満が増す.
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.33:
(3pt)

ドロドロとした思惑

東野圭吾の「幻夜」を読んだ後にこの本。
両方とも阪神大震災を背景に物語りが進んでいく。
「幻夜」の神戸と、「震度0」のN県が微妙にリンクしている
ような錯覚。偶然だけど、両方とも人間の本質というか、欲望の
部分にフォーカスしている題材の共通点もあり、おもしろかった。
組織の中で各々がもつ男たちの思惑のぶつかり合い。
さらには警察官の妻同士のコミュニティでの駆け引き。
その中で生き延びる=上手くやることに執着することが人間の性なのだろうか。
皆川のような準キャリアがいたことでラストは少し救われたが・・・
久々の横山秀夫。読んでいて楽しかった。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.32:
(4pt)

N県警が震度0になるに必要なことは・・・

阪神淡路大震災・・・
あの震災後のテレビでの映像がまだ心には、何の被害にあっていない私にも強烈かつ鮮明に今でも心に残っています。
復興までには相当な大変な思いされていらっしゃる方ばかりですし
お年寄りの孤独死などもクローズアップされていて心からの復興は、まだまだ大きな課題を残していますね。
見た目はすっかり奇麗な街並みになっていますが、被災に遭われた方の心の傷は相当なものだと私は思っています。
この作品はそんな方々の心情を理解された上で書かれたものでしょうか?・・・物凄く疑問に思いました。
別に震災をあえて対照に引き合いに出すことまでしなくてよいのでは?
そんな思いに駆られました。
そんな 激震のなかでのN県警の内部のNo.2とも言われる人望も厚い不破警部の謎の失踪。
事件性があるのか?安否は?
県警内部での昇進をかけた キャリア組みノンキャリア組みの6名のそれぞれの思惑・・・安否を気遣うより自分の昇進、県警の不祥事発覚に繋がらないかと 様々な思惑が交差し醜い人間模様の描写になっている。
この辺の警察内部の推理は面白いものではありました。
警察内部を描く推移小説は一般的な推理小説とは趣が違いますね。
後半部分からの追い上げは 一気に読み込んでしまいました。
最期の展開は予想外!
一つ注文をつけさせて頂けるならば
N県警が震度0になるにはある意味
一言でも最期に震災に遭われた方々にお見舞いなり冥福を祈る言葉があってもよいのではないでしょうか・・・
皆さんは いかが思われましたか?
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4022500417
No.31:
(5pt)

ラスト近辺が猛烈に良い!

複線が巧妙に張られていて、最後にロシアこけしマトリョーシカ3体分くらいの謎が猛烈な勢いでスパッスパッと剥がされてゆく。
警察内部の暗闘。その異常な世界を緊密にを描いていて、各部の争い、女の戦い、闇社会とのつながりなど、長編らしい多彩さはある。そのサスペンスの盛り上がり具合などについては、、横山作品最高レベルとは言えないが、十分に一級の作品であり、親しい友にも薦められるレベル。
一番最後に感じたのは、どす黒くも描いているけれど、作家の、警察組織に対する、暖かい愛であり、応援したいという深い想いであった。作者の警察への熱い理解、熱い支持。それが一番感動的。いい感じの愛情だ。そこのところは、ずっと忘れないだろうと思う。
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4022500417
No.30:
(4pt)

人間と組織

N県警本部警務課長、不破義人の突然の失踪。
それは阪神大震災が起こった日のことだった。
延々と流される被災地の映像を尻目に
N県警をめぐる人々のさまざまな思いが交錯する。
怒りと悲しみ、追従と軽蔑、絶望と希望・・・。
キャリアとノンキャリアの対立、消えた婦警の話、
指名手配の男、地下社会の大物の動きなど激震が県警を襲う。
そのとき人々は。そして消えた男の行方は・・・。
さまざまな人物の目を通して
一つの出来事にフォーカスしていくのは
横山秀夫の十八番である。本作では途中まで読んだ段階では、
その手法が逆に話の展開をわかりにくくしているのでは?と思わされたが、
さすがは横山秀夫、最後の怒涛の展開と驚愕の真相にはうならされた。
なにがあろうとも「震度0」を貫き通そうとする男たちの哀しさと
それが覆されることを予感させるラストシーンに余韻が残った。
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4022500417
No.29:
(3pt)

展開の妙が素晴らしい!

警察公舎での内輪もめと大震災への対応。二つの激震が突如として襲う現場。錯綜する思惑に、翻弄されていく人々の姿が描かれている。
妙な世界の縮図ともいえる物語が面白い。
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4022500417
No.28:
(3pt)

閉鎖された組織の闇が見える

推理小説、刑事物としてはそれほどの感動はない。話は警察署内での人間関係に重点が置かれている。フィクションとは言え、実際の警察組織。官僚組織とは恐ろしいところだということがわかる。
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4022500417
No.27:
(4pt)

警察ものは、やはる横山秀夫!

震度0という題名のわりには、あまり阪神大震災は重要ではない。
何が震度0なのか、最後まで分からないが納得はする。
不破という警察官が一人居なくなる。それだけでここまで話を膨らませることができるのは素晴らしいと思う。 ・・・・が、登場人物の腹の中を細かく描きすぎて主題が絞りきれていない。
警察官でもあくまで、「一人の人間」であることを強調しようとして、まとまらなくなったのかもしれない。「自分さえ良ければ良い」と誰もが心の底ではいつも思っている・・・。それがそても悲しい・・。
そのことが、よく分かるヒューマンドラマのような作品だ。
読み終わった後で、じわー、と泣かせるのは、横山秀夫の筆力のなせる技だろう。
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4022500417
No.26:
(4pt)

噂って、コワイ!

阪神大震災が勃発した朝、N県警の金看板を背負う最高幹部の一人が失踪した。蒸発か?事件か?それとも・・・人望厚い警務課長の失踪にN県警が揺れる。「この件はトップシークレットです」・・・キャリア組の本部長と警務部長、準キャリアの警備部長、ノンキャリアの刑事部長、生活安全部長、交通安全部長からなる6人の幹部は、それぞれの思惑を胸に独自の捜査に乗り出した。
「公社銀座」と揶揄される公社で隣合って暮らす幹部とそれぞれの妻たち。ずらずら出てくる登場人物と各々の所帯の並び具合が気になり、読み始めはページを繰ったり戻したりでなかなか進まなかったが、後半を過ぎるとグイグイ読み進んだ。「キャリア VS 地元の叩き上げ」という横山氏が描き続ける警察内部の対立をベースに、妻たちも巻き込んでの利害、保身、出世欲、 競争を赤裸々に描きながら、人間の怖さを存分に思い知らせてくれる。
また、噂が情報となり、憶測がいつしか警務課長の別人格を作り上げていく過程や、刻一刻と拡大する震災被害の報道さえも幹部たちの眼の端を流れ過ぎるといった描写が空恐ろしく、思わず「刑事の気概はどこにいった!!!」と叫びたくなった。オチをぼかしたところが、唯一の慰めになった。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.25:
(4pt)

錯綜する警察本部幹部の思惑が興味深い。

 ストーリーそのものは非現実的でリアリティに乏しい。しかし,時系列的に話が進み,いくつもの伏線が用意されており,それが徐々に明らかになっていく過程は人を引き付けるものがある。登場人物ひとりひとりのの個性が際立っている。
 威厳を保てない本部長,他人を見下す独善的な警務部長,地元の権限に固執する刑事部長,沈黙する生活安全部長,風見鶏の交通部長,良識ある警備部長・・・6人の上層部の人々の思惑が複雑に絡み合い,情報戦の主導権争いをするあたりは,組織に生きる人間の業のようなものが感じられていて興味深い。ただ,これが警察組織の姿だとは思えない。単純にミステリーものとして読みたい。
 
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.24:
(5pt)

警察関連小説はやはり横山氏が光ってます

警察内部のことは一般の人間にとってはブラックボックスだし、関連の人はそう簡単に話さないだろうから、こういう小説をもって状況を想像するしかない。キャリア ノンキャリアの実態、各部署の対立、公舎内での家族まで巻き込む展開など、実際からは脚色されるところはあるだろうが、それぞれありうる話が出てきて、個々のエピソード、トピックスをジグソーパズルをつなぎあわすように最後に持っていく展開は見事です。またまた一気読みをしてしまいました。テレビ化や映画化を想定して自分で配役を考えていくのも楽しい。それだけ各メンバーの個性が明確に描かれています。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.23:
(3pt)

横山さん、ちょっと作りすぎな感じ。

 警察官僚たちの出世欲と保身。自分の将来が、自分にもまた他人にも見当がついてしまう世界。
あまりに一般人と違う世界にちょっと引いてしまう。
それがファンタジー的な”別世界”なら気持ちも良かろうが‥。
 キャリアとノンキャリ、立場の違いによる確執が組織に不協和音を生じさせ、やがてひずみとなってゆく。
登場人物は多くはないが、複雑に絡みあう相関図が次第に明らかになる。(ちょっと絡ませすぎだけど)
 舞台にしたらいいような、猥雑な人間模様が警察社会を舞台に描かれている作品だ。
 神戸の地震と不祥事に揺れるN県警の様子をダブらせ、県警トップの暗い影と
NO.2の出世欲をからませて面白く読ませてはくれるが、何となく「なんだかなあ‥」
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.22:
(4pt)

キャリア対ノンキャリアというテーマに踏み込んで書いている

N県警の警務部長の失踪事件をめぐる、警察署内でのキャリア対ノンキャリアの駆け引きを描いた作品。横山氏の小説の多くが、このキャリア対ノンキャリアあるいは個人対組織ということをメインのテーマに書いているが、この作品では、これまでに作品の中で最もキャリア対ノンキャリアというテーマに踏み込んで書いていると思う。作品としては、前半から中盤の展開が単調で退屈であるが、終盤の失踪の謎が解き明かされるあたりだけはうまく書けており、一気に読まされた。ただし、他の横山氏の作品と比べた場合とりたててこの作品が優れているかというと、そうではなく、平均点といったところであろうか。一方、他の方も話題にされている大震災との関連であるが、私自身は、これほど大きな実際の大災害を取り上げるのだから、当然、失踪の動機や捜査など、なんらかの展開で地震に結びつくものと考えながら読んでいた。しかし結局、時間軸として使われたにすぎないという印象を受けた。神戸の震災でも当初は情報があがってこず、正確な震度が伝わらなかった。N署にも警務部長の失踪という激震が襲ったが、つまらない対立から正確な情報があがらず震度がわからなかった。そして結局は、「地震」そのものがなかったつまり「震度0」であるという解決を得ようとするが・・・、ということを書きたいのだと思うが、このことを書くために多数の方が犠牲になった実際の災害を使うのはいかがなものかと思う。結局震災の救援を真摯に考えていたのは上層部のなかでただ一人というのも、小説とは知りながらも悲しく、不快に思った。ここで架空の災害を用いても読者を納得させるだけの筆力が作者にはあると思うのだが・・・。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.21:
(4pt)

引き込まれていく面白さ

神戸を襲った激震に日本中が震撼した日、N県警主要幹部の間にも烈震が走った。誰もが一目おく警務課長・不破義仁が昨夜から帰って来ていないという。失踪か、何らかの事件に巻き込まれたのか―――本部長・椎野勝巳、警務部長・冬木優一、警備部長・堀川公雄、刑事部長・藤巻昭宣、生活安全部長・倉本忠、交通安全部長・間宮民夫はそれぞれの思いを胸に、保身と出世を脳裏に不破の行方を掴むべく動き出すが…アパート型の公舎に住むそれぞれの妻たちや過去の出来事、あまりの惨状に当初は誰もその被害の大きさを把握できなかった阪神大震災の様子も加わって、複雑に展開していく。じりじりと進展していく事件と、それぞれの思惑、少しずつ露見していく隠された秘密が410頁を一気に読ませてしまう。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.20:
(5pt)

情報の機微

警察の操作を題材としていますが、その中核をなすのは警察幹部の情報合戦です。キャリア、ノンキャリアの心の機微をうまく捉え、現代版シャーロックホームズとも言えるかもしれません。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.19:
(5pt)

限界を享受したくましく生きていく人間像

県警本部幹部各々のキャラクターがありありと描かれ、心の機微が、手に取るように、伝わってきます。にもかかわらず、銘々が、憎めない存在として描かれているのは、人間の限界を知り、限界を享受し、その上で、生きていく人間像を描くことに、この作品でも筆者が真正面から挑んでいるからではないかと、思いをはせました。登場人物の共通項は、それそれ判断を誤りながらも、冷静にそれを受け止めて、あきらめずに、リカバリーを図ろうとする、たくましさではないか、その意味で、この作品でも、試行錯誤さえあれば進歩できるということを、主軸にしているように思います。勇気を与える書です。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.18:
(3pt)

うまい小説

警察小説、複数人物の一人称語りによる展開、謎解きを含んだプロットと来れば、横山秀夫の得意な三大噺のようなものだ。別々の人間が一つの事象を語り、複雑な人間関係と物語を貫く謎を読者に理解させ、引き込む流れはもはや職人芸。ただ、やや複雑に過ぎる人間関係にギブアップする人もいるかもしれないこと(警察各部署の職責やヒエラルキーの複雑さもその要因)、最後のどんでん返しに少し納得性が薄いこと、阪神大震災とプロットのかかわりの薄さなどを考えると、作者の別の作品にくらべてやや粗い印象がある。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417
No.17:
(5pt)

無震

 日本ミステリにおける「警察小説」進化の歴史――大沢在昌『新宿鮫』、高村薫『マークスの山』の達成点が、君塚良一脚本『踊る大捜査線』で更に乗り越えられたことは、ミステリギョーカイ関係者に(意図的に?)黙殺されているが、横山秀夫の一連の作品によって、新たな境地に達したことは疑いない。「探偵小説」的側面から見れば、市民社会における「正義」を実質的に担保する、一般市民に現前する組織体としての「警察」という機構――「警察小説」とは、この「正義」という表象がその内実を詮索され、以て相対化されていく過程にほかならない。しかし、従来のそれは、「警察」に対して肯定的であれ否定的であれ、「権力」システム(の内部)というフレームは自明のものとして維持されてきた。これが、キャリア‐ノンキャリアの対立、内部抗争、組織隠蔽などが主題化されていくにつれ、市民社会を統べている「権力」というシステム内部の持つ「社会」性があらわになり、小説作法、その語り口のレベルで、その「権力」性は溶解してしまう。 作者の登場によって、「警察」は様々な人間たちが交錯し交歓しながら奸計をめぐらす社会空間に変貌した。この空間内部のコードと個々人の思惟との差異を冷徹に見つめながら、作者は並の本格ミステリ作家は到底かなわぬミステリアスな世界を紡いできた。――本作は、「警察小説」の到達点である。警察官失踪に端を発する県警の受難に、警察村の面々は保身と面子に拘泥しながら、次々と入手される情報に翻弄される。作中に呼び出される阪神大震災は「社会」が崩壊する不気味な予兆として、県警幹部たちの熾烈な駆け引きに影を落とす。――「震度0」。果たして、余震は来るのか。
震度0Amazon書評・レビュー:震度0より
4022500417

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