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双月城の惨劇
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双月城の惨劇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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16ページ上段で「ロケ・ハン」と いう語句を使ったり(時代は1930年代 始め。日本でも1943年に、徳川夢声の 日記で使用例はあるが違和感がないだろうか)、 ドイツ人の名前にノイヴァンシュタイン (Neuschwansteinからか)とか、ストロ ハイム(Stroheim? オーストリア出身の映画監督や、 プロレスラーでシュトロハイムと呼ぶところを、ストロ ハイムにしていた人物もあったが)としたり するのは、どうかと思う。 100ページ上段で、死体に妊娠の兆候が なかったから、そこから導かれる可能性 がA. B.の2つしかないと述べられているが、 さらにC. として「マリアが妊娠していたのは 嘘だし、死体もマリアではない」も考え なくてはいけないのでは(これは語り手の パトリックの思いなので、作者の立場から 言えば、後からいくらでもごまかせるが)。 | ||||
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すぐつきました。古き良き古典的推理小説。 | ||||
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「新本格ルネッサンス」と銘打っていますが、これはルネッサンスではなく「縮小再生産」です。そもそも探偵役のベルトラン氏には、名探偵を名乗る資格がありません。 ベルトランは第1の事件の現場を見て、およその真相を察していたはずです。にもかかわらず、その後もったいをつけている間に、3人もの死者が出てしまいます。それでいて不明を恥じるでもなく、なぜだか常に偉そうです。根本的に他人の生命を軽視しているとしか思えません。 おまけに身分差別丸出しの発言はするわ、罪もない人(としか思えないのですが)を殺した犯人を野放しにするわで、尊敬できるところが一つもありません。名探偵が出てくるから「探偵小説」なのであり、名探偵気取りのバカしか出てこない小説は、「バカ小説」とでも呼ばれるべきでしょう。 名(?)探偵がこの調子ですから、ワトソン役のパトリック君にいたっては、ワトソン史上ダントツの頭の悪さです。彼が書いているという設定だけあって、大袈裟で紋切り型の文章も見るに堪えません。 あえていいところを探すなら、第1の事件のメイントリックだけです。ただこれも、島田荘司あたりを読み慣れていれば、真相が見えてしまいます。その他の大きすぎる欠点を補うには到底足りません。 | ||||
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カッパワンからリリースされた加賀美氏のデビュー作で、推薦は二階堂黎人。二階堂氏の少々褒めすぎではないかというくらいの大絶賛推薦文が付いている。 カー好きの著者なので、さらに参考文献に二階堂氏の初期作を掲げていることもあり、二階堂氏の初期作路線の直球本格推理の力作である。 デビュー作でこの充実度はやはり凄いものがある。 最近の叙述トリックや変則的なプロットに異議を唱えて古き良き王道の不可能状況と物理トリックを駆使した作品であり、これは二階堂氏の初期作にも通じるが、伏線などがけっこう見え見えでトリックが判明しても意外性というのはさほどなく、驚愕というよりは納得の落ちになってしまい、インパクトは薄まるのが惜しいが、長編をものともしないリーダビリティの高さがあり、王道推理が好きな人には必読と言える。 | ||||
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2002年に新書版のカッパ・ノベルスとして出たものの文庫化。 587ページという厚さである。 著者の長編デビュー作で、名探偵ベルトランが活躍する。 ラインの古城で起こる連続殺人事件にフランスとドイツそれぞれの名探偵が挑戦するという趣向。首なし死体、密室、入れ替わり、推理対決と見所がたくさん。サービス精神に溢れたミステリだ。昔ながらの本格ファンにはたまらない一冊だろう。 しかし、謎の処理という点では不満が残る。全体的にフェアでないように感じた。 ひとつ、素晴らしい「動機」がある。 | ||||
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不可能犯罪を簡単に実行するには、どうしたらいいだろう? 答えは、『共犯者を増やす』だ。 密室殺人の起きたドアの前に見張りがいて、その見張りが「犯行時、誰もドアから出入りしなかった」と言えば不可能犯罪だが、その見張りが共犯者なら話は簡単だ。謎が謎でなくなる。 密室殺人が起きた部屋を開けられる唯一の鍵を、執事が「一晩中、決して身から離さず持っていた」と言えば不可能犯罪だが、その執事が共犯者なら話は簡単だ。これであっというまに謎が謎でなくなる。 この作品も似たようなもので、解決編を読んでやり過ぎだ、と思った。 だがしかし、メインの密室トリックが素晴らしい出来だったので許せた。この度肝を抜く美しい密室トリックは、古今東西密室トリックベスト100があれば、60位くらいには間違いなくランクインしているだろう。 これからも作者には頑張って欲しい。ただ、せっかく面白いミステリを書けるのだから、○○を密室トリックに使うのはやめてください。80年前じゃないんだから。 | ||||
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ミステリ好きの作者の手によるクラシックなミステリ。 作者は、カーが好きらしい。それは、探偵役を務める人物の名前にも表れているし、物語の舞台となる時代が1930年頃というのも、ミステリの黄金時代に対する思い入れの一つかもしれない。あるいは、作中に密室講義をしたという「ドクター・フェル」なる人物についての言及があったり、この作品の至る所にちりばめられたこういった装飾は、個人的にはど真ん中ストライクだ。しかし、だからこそその作品に対しての見る目は、他の作品以上に厳しくならざるを得ない。 個人的な評価を下すなら、面白いと思う。ただ、不十分だ。もっともっと面白くなければならないと思うし、また、そうあって欲しい。 執事やメイド、前々問題無し。不気味な伝説の残る城、大いに結構。少し単純でまた、頭の働きの鈍いワトソン役も必須だ。首無し死体に密室状況、素晴らしい。どれもこれも、大好きな要素ばかりだ。だが、しかし、解決部分(もしくは、真相)が良くない。途中の、事件が起きた段階で、色々と不可解な状況はあるが、それでもある程度先の展開が読めてしまう。もちろん、起きた事件すべての真相を完璧にわかったわけではない。しかし、部分部分、事件の要素を細かくしてみていくと、少なくない所でこちらの予想したものとそう違わない展開だった。 たとえば、カーやクイーン、彼らと同時代の作品であるならばこれでいいだろう。ある意味、非常に素直、シンプルであるといえる。しかし、それらの一連の作品を読んでからならば、少なくともそこはクリアしてしかるべきだろう。やや欲張りな注文ではあるが、もう少し、こちらの予想を超える水準のトリック、真相が欲しい。 これは本編の出来とは関係ないが、ノベルス版の最後についている作者インタビュー、これはもう少しまともなものにした方が良い。質問内容が云々というより、本文が2段組みでビッチリ、解説文も(1段組み)ビッチリ、の後にしては、余りに行間が空きすぎだ。特に深い考え無しに余白ページを埋めるためだけものものかもしれないが、やるならきっちりやり、体裁を整えるべきだ。そうでないなら、初めからやらない方が良い。立つ鳥跡を濁さず。 | ||||
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ミステリ好きの作者の手によるクラシックなミステリ。 作者は、カーが好きらしい。それは、探偵役を務める人物の名前にも表れているし、物語の舞台となる時代が1930年頃というのも、ミステリの黄金時代に対する思い入れの一つかもしれない。あるいは、作中に密室講義をしたという「ドクター・フェル」なる人物についての言及があったり、この作品の至る所にちりばめられたこういった装飾は、個人的にはど真ん中ストライクだ。しかし、だからこそその作品に対しての見る目は、他の作品以上に厳しくならざるを得ない。 個人的な評価を下すなら、面白いと思う。ただ、不十分だ。もっともっと面白くなければならないと思うし、また、そうあって欲しい。 執事やメイド、前々問題無し。不気味な伝説の残る城、大いに結構。少し単純でまた、頭の働きの鈍いワトソン役も必須だ。首無し死体に密室状況、素晴らしい。どれもこれも、大好きな要素ばかりだ。だが、しかし、解決部分(もしくは、真相)が良くない。途中の、事件が起きた段階で、色々と不可解な状況はあるが、それでもある程度先の展開が読めてしまう。もちろん、起きた事件すべての真相を完璧にわかったわけではない。しかし、部分部分、事件の要素を細かくしてみていくと、少なくない所でこちらの予想したものとそう違わない展開だった。 たとえば、カーやクイーン、彼らと同時代の作品であるならばこれでいいだろう。ある意味、非常に素直、シンプルであるといえる。しかし、それらの一連の作品を読んでからならば、少なくともそこはクリアしてしかるべきだろう。やや欲張りな注文ではあるが、もう少し、こちらの予想を超える水準のトリック、真相が欲しい。 これは本編の出来とは関係ないが、ノベルス版の最後についている作者インタビュー、これはもう少しまともなものにした方が良い。質問内容が云々というより、本文が2段組みでビッチリ、解説文も(1段組み)ビッチリ、の後にしては、余りに行間が空きすぎだ。特に深い考え無しに余白ページを埋めるためだけものものかもしれないが、やるならきっちりやり、体裁を整えるべきだ。そうでないなら、初めからやらない方が良い。立つ鳥跡を濁さず。 | ||||
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叙述トリック全盛の現代において、しっかりした本格の復活!いや新たな波?密室、不可能犯罪、癖のある登場人物…古きよき古典の雰囲気を土台にしつつも、21世紀の現代でも十分通用します。舞台は1930年代のヨーロッパの古城。そこで起こる不可解で謎に満ちた連続殺人。著者の描写力が優れてるのでしょう、まさにその古城に自分がいる錯覚になります。これが長編デビュー作品とは…。世の中には、まだまだ埋もれてる才能があるんですね。今後、三津田信三氏と並んで活躍が期待される作家です。 | ||||
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叙述トリック全盛の現代において、しっかりした本格の復活!いや新たな波?密室、不可能犯罪、癖のある登場人物…古きよき古典の雰囲気を土台にしつつも、21世紀の現代でも十分通用します。舞台は1930年代のヨーロッパの古城。そこで起こる不可解で謎に満ちた連続殺人。 著者の描写力が優れてるのでしょう、まさにその古城に自分がいる錯覚になります。これが長編デビュー作品とは…。 世の中には、まだまだ埋もれてる才能があるんですね。今後、三津田信三氏と並んで活躍が期待される作家です。 | ||||
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世には実に様々なミステリーが溢れているわけですが、これはその原点に帰ることを意図したような名作です。こういうのを“本格推理小説”と呼ぶべきでしょう。 時は1931年、場所はドイツの古城、不可能な密室殺人、解決するのはパリの名判事、読者への隠し事は一切なく、舞台設定を最大限に利用した凝ったトリック。ミステリー・ファンと呼ばれる人たちは、元々こういう世界に惹かれてミステリーを読むようになったのではないでしょうか。 もちろん、それは懐古趣味ということではありません。特に第1の殺人のトリックの懲り様は凄い!複雑なのにわかりやすく、そのトリックが完成する瞬間が見えるようでした。 文体もこれが事実上のデビュー作とは思えないほど堂々としたもので、適宜挿入される図解が謎解きの雰囲気を一層高めています。 犯人が途中でわかってしまいましたが、かといってそれは謎解き全体の半分未満で、それによって興が削がれることはありませんでした。 ミステリーを愛する全ての方にお勧めできる本です。 | ||||
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世には実に様々なミステリーが溢れているわけですが、これはその原点に帰ることを意図したような名作です。こういうのを“本格推理小説”と呼ぶべきでしょう。 時は1931年、場所はドイツの古城、不可能な密室殺人、解決するのはパリの名判事、読者への隠し事は一切なく、舞台設定を最大限に利用した凝ったトリック。ミステリー・ファンと呼ばれる人たちは、元々こういう世界に惹かれてミステリーを読むようになったのではないでしょうか。 もちろん、それは懐古趣味ということではありません。特に第1の殺人のトリックの懲り様は凄い!複雑なのにわかりやすく、そのトリックが完成する瞬間が見えるようでした。 文体もこれが事実上のデビュー作とは思えないほど堂々としたもので、適宜挿入される図解が謎解きの雰囲気を一層高めています。 犯人が途中でわかってしまいましたが、かといってそれは謎解き全体の半分未満で、それによって興が削がれることはありませんでした。 ミステリーを愛する全ての方にお勧めできる本です。 | ||||
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古城。通信手段なし。家族間の争い。美貌な女性たち。その関係をめぐる外部連中・・・とくれば、本格ミステリー・マニアにとっては触手が動かないはずはない。 設定やトリック、喜怒哀楽がタップリ盛り込んだ構成やプロット、張り巡らされた伏線の妙はまだデヴューしたてにもかかわらず、もはやベテランの域にある。 古城を取り巻く雰囲気も魅力的なので、ぜひ映画化をして欲しいところ。 惜しむべくは、犯人がすぐに分かってしまったこと。(トリックからということではなく、その雰囲気で) しかも、犯人が明かされてからサラリと終わってしまう感があったので、ちょっと消化不良だった。 でも、読みやすさとトリックの妙、雰囲気は素晴らしかった。和製ディクスン・カーの登場である。 | ||||
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黄金期のミステリー小説の面白さを現代に蘇らせた傑作!確かに設定はカーの『髑髏城』を踏襲しているけれど、そこに独自の密室トリックとフェアな謎解きを加え、ミステリーとしては第一級の面白さになっている。こうなるともう「本歌取り」などではなく、立派に独自の存在を主張出来るだろう。結末で明かされる驚天動地の密室トリックには驚愕を通り越して寒気さえ覚える。最近では珍しい直球勝負の正統派本格ミステリー小説。ぜひ貴方も作者の仕掛けたトリックにしてやられて下さい。 | ||||
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黄金期のミステリー小説の面白さを現代に蘇らせた傑作! 確かに設定はカーの『髑髏城』を踏襲しているけれど、そこに独自の密室トリックとフェアな謎解きを加え、ミステリーとしては第一級の面白さになっている。こうなるともう「本歌取り」などではなく、立派に独自の存在を主張出来るだろう。結末で明かされる驚天動地の密室トリックには驚愕を通り越して寒気さえ覚える。最近では珍しい直球勝負の正統派本格ミステリー小説。ぜひ貴方も作者の仕掛けたトリックにしてやられて下さい。 | ||||
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あからさまにディクスン・カーの「髑髏城」の舞台設定の上に二階堂黎人の「悪霊の館」をのっけた作品元はカーのパスティーシュとして書かれたものだから気にする必要はないのだけどそれに二階堂まで付け加えるとねやりすぎとしかいいようがないよ | ||||
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この作品がデビュー作となる作者。しかしデビュー作とは思えないくらい文章がこなれていて1000枚近い大作がサクサク読める。多少時代考証的におかしな部分があるが、プロットとトリックはそれを補ってあまりあるくらい面白い。カー、横溝、二階堂などの作品が好きな人は何も考えずに読んでみてください。 | ||||
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