■スポンサードリンク
(短編集)
家日和
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
家日和の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全138件 81~100 5/7ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どの話も共感するところがたくさんあった。 中でも会社が倒産して旦那が主夫で奥さんが働きに出る話がぴたりときた。 これ以上はみつからないと思うくらいぴったりな表現がところどころにあって、さすがライター出身だなー、と思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
家日和というタイトルからは、どういったジャンルの小説なのかはわからないが、6編の夫婦の短編集だ。夫側からの話と妻側からの話があり、それぞれ日常に起こりそうな話題を取り上げてそれなりに、読み手をうまく引き込んでおりおもしろく読んだ。 それにしても、奥田英朗という作家は、いろんなジャンルの読ませる小説を書く。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
“ 家 ”では、急激でドラマティックな事なんてたまにしか起きません。 もしくは緩やかな変化が日々起き、日々積み重なっていきます。 今回の奥田作品は“ ウチ ”もしくは“ カゾク ”で起こるドラマを描きます。 6つの短編の内訳。 『サニーディ』 :ネットオークションにハマる有閑主婦 『ここが青山』 :会社の倒産後、主夫業を天職のようにこなす夫と、 会社に復職し、イキイキと働き出す妻 『家においでよ』 :別居により一人暮らしとなったマンションに、自分の趣味を反映した城を築く夫 『グレープフルーツ・モンスター』 :家に出入りしだした、若い男からインスピレーションを得て、 夢の中で性的欲求を満足させる主婦 『夫とカーテン』 :山師の夫は、事業を思いつく度に仕事を変えていく 安定した生活を望むイラストレーターの妻は、 夫から思わぬ影響を受けていたことに気付く 『妻と玄米御飯』 :夫の小説が売れ出し、生活が余裕が出てきたことで、ロハスにハマる妻 夫も最初は付き合っていたが・・・ 『ここが青山』、『家においでよ』、『夫とカーテン』は いずれも大きなイベント・変化を伴なう物語で、かつ夫婦が主人公です。 お互い違った性格を持つ2人が、それぞれどういった行動を取り、 相互にどういった効果をもたらすかが、見どころです。 『サニーディ』、『グレープフルーツ・モンスター』、『妻と玄米御飯』は より日常生活に焦点が当てられています。 緩やかに調和の崩れてきた家・家庭において、 登場人物は最終的にそれを認め、良い方向へと軌道修正します。 奥田さんは、何らかのピークを既に迎えた人々を描くのがとってもお上手です。 個人的に『ここが青山』に登場する、夫婦の関係は、 短編集【ガール】の『ヒロくん』に出てくる、やはり妻が仕事に情熱を持つタイプながらも、 夫は対抗心も肩肘も張らず、マイペース。という夫婦に似てると思いました。 相性がかみ合っており、どちらも自然体というのが、読んでいてとても気分がよく、 奥田さん自身の、理想の夫婦像ではないかと感じます。 家庭は、人間の関わり合いの最小単位。大事件は、夫婦仲と仕事の不調。 テーマはベタだけと、登場人物の行動は現代的で、奥田作品的な温かみがある。 安心して読めるホームドラマでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とっても面白い短編集です。 奥田さんは大好きな作家ですが、本当に文章がうまい。「最悪」「邪魔」「オリンピックの身代金」のようなクライムノベルの長編から、本作「家日和」や「東京物語」「イン・ザ・プール」「ガール」のような短編まで、そのきわめてテクニカルな筆力と巧みな描写力でカメレオンのように書き分け、決して読み手を退屈させない。眠くさせない。 この「家日和」も、ごくごく狭い世間である「家の中」をテーマに織りなされた短編集です。 登場人物の人数も必要最低限、それぞれのキャラクターの行動範囲も必要最低限。というか大半が家の中。べつに大きな事件も起きない、どこにでもありそうな平々凡々な日常。 そういったものを題材にしても、きちんと小説は書けるよ。物語は作れるよ。そんな奥田さんの声が聞こえてきそうです。 その背景にあるのは他でもない奥田さんの才能です。この人の筆にかかれば、冴えないおっさんがちょっと近所のコンビニにタバコを買いにいく情景すら小説になることでしょう。優しくてあったかい短編集ですが、奥田さんの凄みは充分に伝わってきます。 星をひとつ減らしたのは、全体的に作者が時間に追われて書き急いだ部分が多少見え隠れし、若干手前味噌に感じたためです。この人が時間をかけて本気で小説を書いたら、こんなもんではないですよ。 とはいえ佳作であることには間違いありません。読んで損することはないと約束します。新刊で買っても決して後悔はしませんよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
奥田氏はこのような短編がとてもうまい。 他の短編同様、平凡な生活を営む一般的な人々の日常の心理描写が秀逸。 ネットオークションにはまってしまう主婦や、 妻がロハスにはまって辟易する夫なんてまさに絶妙。 また、ロハス、ネットオークション等、旬の要素も取り入れるのが非常にリアリティーがある。 ま、確かにロハスは胡散臭いw | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
家族の、というか、夫婦の物語、短編集です。 結婚して数年が経ち、生活が単調になりつつある中、 夫婦間に訪れて来た変化を描いています。 こうした日常を女性の作家が書くと、向田邦子さんをはじめ、 立派な先人がたくさんいるためか、展開が読めてしまいそうなこともあるのですが、 男性が書いた本書には新しい刺激を感じます。 本筋とはずれますが、結婚して多くから離れるのは女性ばかりと今まで思っていたのですが、 (実家の家族とか、名前とか、友達との時間とか) 本書を読み、新しい生活のために、男性も随分たくさんのものを倉庫にしまうことを知りました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ネットオークションを通じてプチ幸せ探しを始める主婦。 会社のリストラから生活が反転した夫婦。 妻に出て行かれた夫の部屋づくり。 刺激を求めた妻の、一風変わった楽しみ。 飽き症の夫と、仕事の神が降臨した妻。 ロハスに目覚めた妻と、それを題材に本を書きたい小説家の夫。 一見、どれも小説の中だけの話見えるが、随所に現実味が盛り込まれている。 その中で共通するのは、「幸せ探し」だ。 ネットオークションを通じて人から評価される喜び。 家事の腕を上げる楽しみ。 自分好みの部屋を作る楽しさ。 おそらく普通の人が求めているであろう、些細で確実な幸せと、それに喜ぶ人の情景を見事に描いている。 すべての話が共感でき、納得できる。 少々ボリュームが少なく感じるが、逆に短いから一気に読み、熱中できる。 この本を読むと、ついつい自分も新しいことを始めてみたくなる。 人を不愉快にしない、とても面白い本です。 ぜひ家で電話線を抜いて、お茶を用意して読んでほしいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今日川越のブックファーストで見かけてからというもの、一日で読んでしまいました 私自身、最初は暖かな家族ものを期待して読んだんですが、妙な現実感があって面白いです(笑) 男性目線から見た家庭、女性から見た家庭・・・すべてがこの本に詰まっています。 はやりのものを否定しつつ、嵌っている妻はついつい許してしまう・・・ ビターな面だけではなく、愛する故の葛藤が心に響きます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
実にほのぼのとした本です。「休日の暇なときに日向ぼっこしながら読むのに最適の本」と形容するのが一番ふさわしいような本です。なぜならタイトルにもあるように「家」「部屋」をテーマに本書が構成されているからです。そのためすべてが受動的であり、主人公たちの行動範囲が狭いこともほのぼの感に拍車を掛けているのかもしれません。特別感動したり、ドキドキしたりというものではありませんが、なんとなく心温かくなる本でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作画を担当されている『西村拓」さんの大ファンということで、探していたのですがようやく読めてうれしいです! (じゃん・ぽ〜る西さんと同一人物っていっっていんですよね? 西さんの「パリの迷い方」を読んで3度目と渡仏をしたくらい大好きだ!) 原作付きの、しっかりとした内容の読み切りが6話収載されています。 どれも本当に良作なのですが、強いていうなら 「ここが青山」「妻と玄米ご飯」「夫とカーテン」の順です。 「青山」は。ある日リストラされた男の話。 「玄米ご飯」は急に成功して生活がかわった一家がロハス思考に苛まれる話。 「カーテン」は(巻末にもありますが)凸凹夫婦の不思議な話。 「サニーデイ」は、オークションにはまった専業主婦の話。 自分とかぶって笑えない内容となりました・・・。 西さんが、今後どういうお話を作っていかれるのかとても興味があります! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全体的に、あえて抑揚のない感じが「マドンナ」なんかに近いかなあ、と思わされました。 笑えるほどではなく、でも深刻でもなく。 それでもやはり、いつもながらの「ああ、分かる分かる」感と、奥田さんの描写力には舌を巻いてしまいます。 さらっと読めてしまうのに、何か「残る」。 私にとって、これからも読み続けたいと心底思える作家さんです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
奥田英朗の「家日和」です。現代の家族小説です。昭和とも違う、バブル期とも違う「現代」の家族小説になっています。ですから感情移入もしやすく、どこかの部分で自分と同じや、共感できる部分も多くあると思います。そしてその作者の視線は現代の家族のあり方を、やや批判めいて見つめています。その部分に共感と同意が生まれます。その感覚が作者の作り出す「家族」に我々読者がひきつけられる理由になっています。ネットオークションにはまる主婦。会社が倒産し、突然「主夫」となり家事全般に目覚める夫。妻が出て行き、残された家で自分の城を作り上げる男。内職中の妻の妄想。山師の夫を持つイラストレータの妻の思い。ロハスにはまる妻を冷ややかな目線で見つめる作家の夫。 どの作品も素晴らしいです。個人的にはラストの「妻と玄米御飯」です。現代批判と妻への愛情が交差する秀作となっております。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こうくるか。 やっぱりなあ。。。 46くらいになってくると、とんでもないサプライズもいいが、 「にやっ」とくる表情を誘うストーリーに、やっぱり嬉しくなる。 【ここが青山】では、港区の青山あたりの洒落た通りに安息を吹きかける物語と思いきや、 出来た女で、女房が会社が倒産した夫を、カラリと支え夫は見事なまでにさらりと家族を支える。 【家においよ】では、ひと昔前の片岡義男を彷彿とさせながらも、石田衣良が漂い、ちょっとうらやましくもある男女のランデブー。 【夫とカーテン】では、とにもかくにもイケイケな男に、振り回される奥方の、微笑ましさ。 【妻と玄米御飯】では、白髪の男と黒の似合う女房の、信頼の駆け引きが「にやり」なストーリー。 ほんのちょっとだけ、非日常の共感に溺れて、作り笑顔でない「にやり」を求めたい方に、 やっぱりオススメしたくなる短編集です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
奥田英朗全開。 本人は真剣そのものなのだが、はたから見るとちょっと面白い。 そんな日常を切り取った作品。 ちょっとずれていて、少々滑稽な人々をユーモアたっぷりに描写している。 P225「やはり小説には毒がなくてはないけない。」 この毒がたまらなく面白いのだ。 そして毒だけに終始せず、優しさに満ちているのがたまらない。 今までの奥田英朗が好きなら、間違いなく買いでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何篇かの家といいますか、家族、家庭にまつわる話から成り立ちます。 そのどれもがどことなくユーモラスで面白く、それぞれの家庭の事情が親近感を生みます。 読んでいて楽しく、ほんわかと暖かい気がしました。 私が好きなのは、奥さんと別居して独身に戻ったサラリーマンが家具やオーディオを揃えていって男の城を築いていく話と、一発勝負的な事業を起こす憎めない旦那さんとその奥さんの話。 それとリストラにあったサラリーマンが主夫になってちょっと人生を見つめなおす話。 なにか小さな希望が見え隠れして、人生ってそんなに悪いもんじゃないなって気になりました。 読んで損はないお勧め本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編6編。冒頭の作品でネットオークションにハマる主婦を描いた「サニーデイ」に大笑いしてしまいました。ネットオークションにはまる人は誰かから褒められたがっている・・・面白いけどちょっとドキっとする話。勤め先が突如倒産して家事に目覚める「主夫」を描いた「ここが青山(せいざん)」、別居して奥さんが出て行ってから趣味のもので部屋を埋めていったら意外な展開に驚く「家においでよ」も何だか著者本人がこんな経験をしたんでは?・・・と思ってしまうリアリティ。毎度のことながらヒマつぶしにはもってこい、面白い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「マドンナ」や「ガール」のような雰囲気で書かれている作品。 夫婦をテーマに夫が主人公だったり、妻が主人公だったり、 色々な角度からそれぞれの本音を奥田流にサラっと爽やかに書いた短編集。 馴れ合いの日常から生じるほんのちょっとした心の隙間、 または誰にでもきっとあるであろう"出来心"。 この作品に出てくるネットオークションにはまる妻も、 ロハスに夢中になる妻の滑稽さを小説に書いた夫も、 誰だって時には自分の欲望のままに突っ走りたくなる瞬間があるはず。 でも、なかなか最後までやりきれないのは、 夫であり、妻である自分の立場を思い出してしまうから。 そういう結婚の"不便さ"も軽くサラっと書きながら、 最終的には落ち着くところに落ち着いて、 「まぁいっか、これで」という風に物語をしめているのがやっぱりうまい。 夫婦なんてそう簡単に離れられない運命共同体だから、 ああだこうだと言ったって、結局は互いの存在の大きさの前に屈してしまい、 最後はホロリ苦笑い。 その書き方が押し付けがましくなくて、かつ説教くさくもなく、 「あぁ、こういうのあるある。分かるなぁ」と思わせられるから、 やっぱり奥田さん好きだなぁ・・・・とあらためて感じた。 最後の「妻と玄米御飯」はご自身がユーモア小説を書くための心得なのかな? と思われることもチラっと書かれてあって興味深かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白かったです! 今まで読んだ奥田 英朗作品の中では一番好きです。 【家】をテーマにした6つの短編集 どれもテンポ良く、気持ちの良い流れで読み進みました。 読後感も爽やかです! HAPPYになれる本間違いなしです♪ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は家庭にフォーカスを当てた短編集です。何かあるあると思わず言ってしまうようなものばかりですね。全体的に女性に優しい感じがしますね。一番良かったものは妻と玄米御飯ですね。何か嘲笑の目で見ている感じが伝わってきますね。 各短編の紹介をします。 サニーデイ:ネットオークションにはまる主婦の話。自分の楽しみを見つけてから、若々しく見える主婦。 ここが青山:会社が倒産して、主夫になる夫の話。だんだん家事に目覚めていく。 家においでよ:離婚して独身貴族になった夫が趣味の世界に没頭する話。「男の隠れ家」として自分の部屋をもつ。 グレープフルーツ・モンスター:内職の若手営業にはまる主婦。その人の夢を見るのが楽しみ。 夫とカーテン:突然カーテン屋として起業したいという夫とイラスト作家として家で働いている妻。二人が協力してカーテン屋を軌道に乗せる。 妻と玄米御飯:妻がロハスにはまる。その生活を押し付けられる他の家族たち。ロハス生活がいいと他人に薦めてくる余計なお世話をしたがる夫婦。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
6軒の家庭が出てきますが、三浦さんは、家庭における夫、妻、そして夫婦というものをよく分かっているんだなぁと感心しました。 それぞれの家庭には様々な事情があるけど、要は本人達が幸せだと感じられるならそれでいいじゃんと、思わせてくれる本です。 私自身は前半の「サニーデイ」「ここが青山」「家においでよ」が、それぞれの『趣味の追究』という点で共感させられ、好きです。 好みにもよりますが、好きなものは後から食べる派の方は「グレープフルーツモンスター」から始めてもいいかもしれませんよ(笑)。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!