■スポンサードリンク
『アリス・ミラー城』殺人事件
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
『アリス・ミラー城』殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.16pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読了直後、「どういう事?犯人は???」という情けない状態だった。が、後から思い返せば、ちゃんとヒントは書かれていた。誰も信じない形で明示されてもいた。でも、見事に騙された。これぞ叙述トリックの魅力である!! …と読了直後は興奮した。 でも、ふと考えてみれば、よく似たトリックどこかで見たなぁ。似すぎかも。等と後からじわじわと不穏な感情が沸き上がってくる。 このように、読了後にいろいろ考えさせる作品であり、作者から読者への挑戦状といえるかもしれない。ただ、これは確かに好みは分かれるかと。 フェアかアンフェアかと言われれば、フェアだとは思うが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
【ややネタバレ注意】 犯人当てのアンフェアさ・難しさに文句を言ってる人もいるようですが、叙述トリックなんだから多少アンフェアで当然(難しい!と言ってる人は読解をもう少し頑張っては?)。物理トリックも意図ありきで設計されていたし、何より読んでいてずっとゾクゾクできた。最後の2転3転もいい。中盤のスリルとトリックの整合性がトレードオフになりがちな中、スリルの種を撒き散らしつつ割と全部回収してくれたバランスのいい作品だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この手の推理小説はだいたい、本の最初に登場人物の一覧と舞台の地図が記載されるもので、特に複数人が入れ替わり立ち替わり登場するこのような話では、読者としては登場人物一覧が欲しくなる、と読みながら思っていた。 また、広大な城内を登場人物が移動しまくる作品なので、城内地図もやはり欲しいなあと思いながら読んでいた。 上の2つがない理由、が本作のトリックの答えのようなものなので、登場人物一覧はもちろんのこと、城内図は登場人物の部屋割りを記載しないと不自然なため用意しなかったのだろう。 上記二つがないため、人の動きと城内がイメージしにくく、若干読みにくい。 ただ、雪降る孤島で1人ずつ探偵たちが殺されていくという筋立てがそもそも好物なので自分としてはとてもおもしろかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とても楽しめた。 いわゆる、新本格(けれんみがあって、パズル的で、どろどろしていない)好きにはたまらない作品。 人間が書けている作品はそれはそれで面白いけど、きわめて記号的な作品も、読後感がどろどろしていなくて、それはそれで尊重したいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
"きわめて単純なたった一つのルールです。『アリス・ミラー』を手に入れられるのは、最後まで生き残った人間のみ。"2003年発刊の本書は物理トリックにこだわる著者による城シリーズ3作目にして、古典名作世界に挑んだシンプルかつ大胆な叙述トリックミステリ。 個人的には『不思議の国』と『鏡の国』2つのアリス作品にインスパイアされた作品として、興味津々に手にとってみました。 さて、そんな本書は著者が影響を受けた『十角館の殺人』(『そして誰もいなくなった』でも可)よろしく、東北の孤島にある『アリス・ミラー城』に集まった癖のある探偵たちーそれぞれに城に眠っているとされる『アリス・ミラー』を探すように依頼された。がチェスの駒に見立てられて何者かに1人ずつ殺されていくのですが。 探偵たちが語り合う『物理トリックの条件』物理法則に適っていること、単独による施行、新規性、必然性、殺人に関連していること。などなど、ミステリ、特に【本格ミステリ好きな方だと多分にニヤニヤしてしまう会話】が続き、楽しませていただきました。(『アリス』作品への言及も良かった) また、アリス狂が造ったとされる異様な『アリス・ミラー城』では、扉が増えたり、人形が動いたりといった怪現象、そして『やっぱり』密室殺人がおきるわけですが。ちゃんと【合理的に意図が説明されている】し、また『完璧に隠蔽された犯人』自体も(すっかり騙されましたが)読み直すと【ヒントはちゃんと明示されている】し、不条理さはなく、意外にも親切かつ丁寧な作品の様に思いました。(え?『犯行動機』は?いや『それはそれ』イメージ的に美しいし、まあ良いのではないかと) 『十角館の殺人』などの本格ミステリ好きな方や、『アリス』の2次創作として興味ある方にもオススメ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
低評価が多いのはさもありなん、という感じである。 なにしろこの小説、使われているメイントリックがかなりハイレベルな上に、いわゆる「答え合わせ」のパートがまったくないのだ。低レベルの読者は完全に置き去りにする構えである。 このタイプのトリックは、序盤中盤でどれだけ「ぬけぬけと」真相を書きつつ読者にそれを悟られないか、というのがキモになってくるのだが、本書の「ぬけぬけ」具合は抜きん出ている。なんか他のレビューで「作中人物が真犯人に言及しないのはおかしい」とか書かれているが読めていないだけである。ぬけぬけと真犯人を名指しで指弾している場面さえ中盤に出てくるのだ。 メイントリックが素晴らしい一方で、全体的な小説としてのできはどうかというと、手放しで褒められたものではないと思う。これがたしかデビュー三作目だったか、若書きなのもありありとわかる。個人的に、メイントリック以外のほとんど全部が失敗していると感じる。探偵が大勢集まるとか、それぞれの殺人にいちいち凝った物理トリックがつけられているとか、漫画っぽいキャラ付けとか。おそらくもっと達者な作家にこのメイントリックのアイデアを渡したら、メイントリックを補強するキャラや描写だけを投入したもっとコンパクトで端正な作品にまとめたことだろう。そして多分その方が評価も上がったのではないか。 しかし、だ。声を大にして言いたい。 これが北山猛邦なのだ! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
そして誰もいなくなったのオマージュ。当該作品に、ほぼ全員名探偵という設定が追加されたもの。 注意深く読んでいると、最初の方で気づく叙述トリック。ただ、それを差し引いても全体を通して惹きつける内容であり、読むべき作品の1つであろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
メイントリックはかなり最初の段階で可能性を考えたが、すごくあからさますぎて違うかなと思いながら最後まで読んだところ、結果はその通りだった。 すごくあからさまな伏線と、伏線とは言えないような微妙なレベルの伏線しかなく、「ちょうどいい伏線」が少なかったのが、この作品が低評価を受けやすい理由だろうと思う。 メイントリックのせいで非常に書きづらそうに苦労している感じが伝わってきて、おそらくトリックを成立させるだけで精一杯だったのだろうと思われる。少しこの作者の手に余ったトリックであったが、この作家の作品の中では一番記憶に残っている作品である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何の作品にも言えることだが、作品の知名度が上がると有象無象が群がって来る。 トリックの切れ味が鋭すぎると、理解が追い付かない読者層が難癖をつけるのはお決まりのパターン。 意味が判らないというのはもはや読解力の問題なので論外とするにしても、 最低限のステップを踏んでいることを前提とした内容で、結果的にそのターゲット向けに書かれている。 読者の中で一旦''折り返す''からこそ成立する作品。 それが理解できなければどこに作者のアイデアの煌めきがあるのかわからず、最後まで読んで結末自体は理解できても、 ポカーンである。 しかもただワントリックの作品ではないので、このころの他の名作群同様、解決編は腹が張ち切れんばかりにお腹一杯にしてくれる。 「建物」シリーズは数あれど、その中でも屈指の傑作と言って良いはず。 こないだ青山剛昌 の仕事場がテレビに映っていたが、デスク真後ろのすぐ手の届く位置の本棚にこの本が収められているのを見てニヤリとさせられた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んだあと、もう一度読みたくなりました フェアかどうかと言われると微妙なところですが・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
密室 人間消失 館 そして誰もいなくなった 見立て バカミス(例のピタゴラ) ホラー もうすべてをつっこんでミステリファンを 楽しませ、だまそうという筆者の意欲に脱帽。私が嫌いなあの小説をディスるのも私的に気持ち良い。(ゴムボートが・・・の件) 最後の大技が〇〇トリックだったというのも気づかなかった。気持ちよく騙されました。紙の本ならではの最後の修辞も類を見ない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
雪の孤島。城に集められた登場人物。これだけでもう、ワクワクします。 読みやすい文章なので、すいすいと読めました。 また、ありきたりなトリックじゃ、読者が納得しないことも登場人物の一人に言わせているあたり、そう!そう!ってなりますね。 次々に登場人物たちが殺されていくんですが、結構誰が犯人でもきっと本格ミステリ好きには納得いなかいんじゃないかなぁ、と広い心で読みました。 登場人物たちにはそれぞれ個性があって物語として喋っているだけでも面白いと思います。展開も密室の謎解きからのバトルロワイヤル的になったかと思うとと、二転三転して面白かったですし、随所に散りばめられた雑学も大好物なので引き付けられました。 結果として、自分の読解力では犯人は当てられなかったわけなので、楽しく読めたんじゃないかな、と主観的には思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者がメフィスト出身ということもあってか、登場人物たちは皆個性豊かであり、所謂萌え要素のようなものも多く楽しい。 ただ、惜しいのがラストのオチだ。 ミステリに読み慣れた人間なら、そこにどんなトリックが生じたのかはわかるが、いかんせん分かりづらいのだ。 改めて読み直すにも、時間を取られるので私は解説サイトを見させてもらった。 それでようやく内容を理解した。 私はどちらかといえばミステリに寛容なので、こういった方法でも小説を楽しめたが、きっちり本の中だけで解決して欲しいという人にはいささか骨の折れる小説かもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリ通レベルで評価が分かれる作品だと思います。 初心者が読めば、大絶賛でしょう。 全体を覆うトリックに始まり、恐怖をためてためて、 驚きを重ねる中盤~後半の畳みかけは秀逸だと思うはず。 ある程度かじった人は、他作品をあげ、 独創性を批判し、また、序盤のほったらかし密室が あっけらかんと解かれたことにも難をつけ、低評価かと。 私的には、密室トリック等にあたりをつけても、 犯人特定の手がかりにならない点が、興冷めでしたが、 ちりばめられた大きな謎への伏線は秀逸でした。 また、古典作品を意識し話題にあげ、2度3度とお約束を 覆す話し運びに驚かされ、好印象でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
かくいう私もその一人でした。 「探偵たちが犯人に目星をつけていないのはおかしい」という意見もあるみたいですが、これは大きな間違い。思いっきり疑っています。もろにです。 ただし意図的に隠されている部分もある。しかし、用意されている多くの伏線を考慮すれば、フェアなミステリだと判断していいかと。いや、中には伏線どころか……っとこれ以上はネタバレになるかもしれないので自重します。 わかりやすい伏線とわかりにくい伏線があり、読了後に首を傾げた方はタイトルでGoogle検索をしてみてください。かなり詳しく解説しているサイトがあります。 それらすべてを把握して初めて傑作と呼べる作品になるミステリだと思います。 ※『鏡の国のアリス』が重要な役目を担っている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
北山氏の著作は本作が初めてであったが、城を舞台にした物理トリックという触れ込み通りの作品だなあと思いながら、そこそこ最後までそして誰もいなくなった調で楽しんで読んでいたが、ラストで突然犯人が明かされた瞬間、衝撃というより正直、誰これ?・・・状態でした・・・・(笑)。改めてサイトとかで検索して、叙述トリック作品だったと分かりました。そう言えば読み返すと確かに出てきています。 こういう叙述トリック系の作品は予備知識なしで読んだ方がいいですが、本作に関しては叙述トリックが仕掛けられていると意識してから読む方が面白いと思います。 内容的には次々殺人が起こる割にはあまり緊迫感がないのと、無理やりな物理トリックだなあという印象で軽く読んでいたのが災いして、ラストのオチが気付けないという最悪パターンの読み方になってしまい反省です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
化けた化けた あらすじ ルイス・キャロルの作品にちなんだ孤島の城。 その城に呼び寄せられた登場人物は、探偵たち。 彼らの推理も虚しく、 アリスの世界に見立てられた殺人は延々と続き・・・ 感想 『うんな、馬鹿な。そんな見落としがあってたまるか』 それが、読み終わって、三分後の感想です。 ですが、その三分に至るまでは、 『凄い。これは傑作だ』そう思いこまされました。 三分の思考停止。それを生み出すために作者は、 悲哀感漂う物理トリック講義を始めたり、 壮大な捨てネタを用意したりと相当の攻撃を仕掛けてきます。 これ一冊だけで本が数冊書けてしまうような情報量。 作者の意気込みが伝わってくる怪作です。 読んでからの一言 たとえそれが三分でも作者の圧勝と言わざるをえません | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ルイス・キャロルゆかりの鏡の捜索を依頼され、北陸の 孤島にある『アリス・ミラー城』にやって来た8人の探偵。 やがて凄惨な連続殺人劇の幕が上がり、不可能状況のもと、探偵が一人、また 一人と殺され、そのたびに、館内のチェス盤からは駒が一つずつなくなっていく。 果たして、犯人は誰なのか? 物理トリックの雄・北山猛邦が、『そして誰もいなくなった』に挑戦――。 そうした趣向自体が、読者に先入観を抱かせる、 強烈無比なミスディレクションとなっています。 作中では、密室殺人、顔のない死体やバラバラ死体、そして人間消失といった、 本格ミステリのガジェットが満載で、それらに対峙する探偵たちも「物理トリック 談義」といったメタ的な議論を交えながら、あくまで古典的な物理トリックの解法 に基づいて事件の謎を解明しようとします。 しかし、本作のメイントリックは、そこにはないのです。 とにかく、叙述の細部にまで作者の精緻な技巧が、凝らされていて、 ぼんやり読んでいると、重要ポイントを読み飛ばす恐れがあるため、 絶えず注意深く、読み進めていかなければなりません。 本作は『そして誰もいなくなった』を本歌取りした作品ですが、新本格の 『十角館の殺人』以後の作品だということも、忘れてはならないでしょう。 リアリティや犯行動機などはどうでもよく、ミステリによる 言葉のマジックを堪能したいという方は、ぜひご一読を。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み始めた当初、正直テンションが上がらず読みづらかった。というのも、「登場人物一覧」のようなものがなく、変わった名前の登場人物が多くて非常に覚えにくかったから。 密室に関しても「ま、どうにかしてやったんだろう」といまいち関心がわかなかった。 しかし途中から「えっ、そんな展開!?」と驚きつつもストーリーはテンポアップし、いつの間にか引き込まれていた。 前半で気になったキャラの曖昧さはストーリーの進行とともに解消されるし、後半はこの手の作品特有の緊張感があり、映像が浮かぶようだった。 突っ込みどころは多々あるが、それもコミで楽しんだほうが良い。 リアルさを追求するよりも、素直に物語の世界にハマることをお勧めする。 私の場合、途中まで適当に読んでいたせいか推理はぜんぜん当たらなかった。 ぜひもう1度最初から、今度は真剣に、伏線に注意して読みたい作品である。 なお、ルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』を未読の方は、そちらを先に読んだ方がより楽しめるだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
孤島の城で繰り広げられる連続殺人…集められたのはアリスミラーを手に入れようとする探偵たち… 王道の設定にゾクゾクしながら読みすすめるとラストには衝撃の結末が待っている。動機は『地球を救うため』?動機はもはや関係ない。純粋エンターテイメント。読後に訪れるどんでん返しに騙された!という幸せな感覚を味わいたいなら黙って読んでいただきたい。 アガサへの挑戦であり、読者への挑戦である。クロック城と同じ作者かと疑うような仕上がりに北山猛邦を見放した方々にも今一度読んでいただきたい一冊。 是非、一読。 多くの人は 結果、二読(笑) 周囲には途中で犯人を当てる人もいたので、フェアなミステリといえます。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!