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顔のない男
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顔のない男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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社会的属性が全くない中年男性の変死体という発端から、宮部みゆきみたいな社会派的なミステリーのように一見思えるが、実際読むと、社会派シリアスな要素はあまりなく、北森氏のメビススレター系のどんでん返し落ちの技巧作である。 いくつもの周辺の事件が短編となっていて、それらが連作となっている。まあほぼ長編と見なしてよい作品。 例によって終盤の入り組んだ展開が北森氏らしいが、やや落ちとしては弱い感もある。 | ||||
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顔のない男という題名に、いったいどんな内容かと思い手に取りました。予想とは全く違う内容で、一人称の主人公らしき人物が殺されるシーンから始まります。全体的にテンポが速く、次々に登場人物があらわれては次の展開へと移行し、また新たな登場人物が出て来て・・・・・!登場人物が多くて混乱し、あの人はどうなったんだろうとか、この人は誰だっけ、というような感じで、それでもその場面場面での話が面白く一気に読み進んでしまうような本でした。謎が謎を呼ぶという形容がぴったりの本です。推理小説やサスペンス好きな人にはお勧めです。そして、終盤での意外な展開!それまでの謎が一気に繋がってきて、そういうことだったのか!といった全く予想していなかった結末。この著者の本をいくつか読んでみようと思った次第です。 | ||||
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一つ一つの出来事をモノの見事に収束させている。 そして最後のどんでん返し。映像化したらさぞかし見物だろうなぁと思ってしまう。 ぜひ、2時間ドラマでつくって欲しいと思う作品だ(2時間なら短いかもしれないけれども)。 | ||||
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2000年に出た単行本の文庫化。 もともと雑誌『オール読物』に不定期連載されたもので、連作短編集としても読むことが出来る。が、「解説」を読むまでは連作短編であることなどまったく気付かなかった。それだけ、全体の謎、トリック、伏線が巧みにつくられている。さらに、連作短編であるがゆえ、一話ごとにきちんと結末がつき、1ステップずつ事件が進捗していくのも面白い。 トリック、結末のカタルシスも良く考えられている。真犯人の割れるのは早いと思うが、もうひとひねりあるので、期待して読んで欲しい。 北森作品のなかでも一、二を争う名作ではないか。 | ||||
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北森氏の作品は、それぞれにいろんなカラーがあって、どれも楽しめる作品なのですが、これもまた一押しです。 読みすすめていくと、真犯人の見当はある程度ついてしまうのですが、それでもこの先はどうなるの?と続きが気になって、どんどん読みすすめていってしまうのは、やはり文章のうまさでしょう。謎のかけ方が絶妙なんですね。 『顔のない男』の正体はもちろん知りたいけれど、それを追う原口&又吉刑事のコンビについつい感情移入してしまいます。若い又吉くんの気持ちも分かるけれど、ちょっとくせのある原口刑事もいい味出してる。 長篇とはいいながら、連作短編集なんですね。一話ごとの間に挿入されている”風景”は文庫書き下ろしだそうです。これによって、謎の解き方が変わりますね。単行本で読んでいたら、どんな感じだったかな。 余談ですが、小説の中にちょっとだけ”三軒茶屋のビアバー”が登場します。北森ファンにはお馴染みですね。マスターは出てこなかったけれど、北森氏の作品を読むと、いろんなところでなじみの顔にあえる、という別の楽しみがあります。 | ||||
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「空木精作」という男が殺された。刑事の原口と又吉が担当した殺人事件の被害者は、過去の人のつながりが見えない男だった。たまたま見つけた手がかりから事件の捜査を進めていくうちに、原口と又吉は新たな殺人事件に次々と遭遇することになる。厭な事件ばかりが続く連作短編集。ふと気づくと、誰の目線で事件を見ているのかわからなくなっている。最後の七話目になってくると、誰が誰だか、何が何だか、どの事件がどうだったか、混乱の極みになる。それぞれの話の間に、犯人に近い人物たちの登場する「風景」が挟まれて、ようやく個々の事件の『顔』の目鼻立ちがわかってほっとする。叙述トリックのミステリなので、じっくり文章を読むと面白い。ただ、本当に厭な人ばかりが出てきて、厭な事件を起こすので、後味が良くない。文章とか構成とかじゃなくて、登場人物のせいで。 | ||||
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この作者には、凡作がありませんね。タイトルがいいですね。殺害された被害者には顔が無い、って言っても文字通りの顔ではなくて、生きている証と言うものが、見えないと言うものです。経歴と言うか、何をして生活していたのか、どんな生活をしていたのか全く見えてこないと言う、ある意味恐ろしいことではあります。犯人は誰か?って言うのは当然でしょうけれど、被害者はどんな人物だったのか?って言うのも充分ミステリーのテーマになるわけです。短編の連作で、全体として一つの長編として完結すると言う、『メインディッシュ』と同じような手法で書かれています。本当に贅沢な小説ですよ。三回は読めます。ですからお買い得なわけです。 | ||||
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