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(短編集)
香菜里屋を知っていますか
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香菜里屋を知っていますかの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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新装版での、10年振りの再読です。北森鴻先生の作品を未読の方にはぜひ手にとって頂きたいシリーズです。何度読んでも、例え結末を知っていても、読む度に味わい深く心の奥がじんわり温かくなります。自分が年齢を重ねて、また新たな発見もあり、この先何度も読み返したい大切な作品です。 美しい新装版をありがとうございます。携わってくださった全ての皆様へ感謝を込めて。 | ||||
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配達の仕方が悪かったのか、擦れや汚れ、折れがあり、ちょっと残念な気分になりました。 それでも来てくれた物なので大事にしたいと思います。 | ||||
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北森鴻の小説は初めて読んだ。ビアバー香菜里屋の主人工藤哲也が、バーに集う客の謎を解く短編集の最終巻らしい。推理自体はそうなのかもしれないという感じかな。謎を解くなかで人生を感じさせるというのが持ち味なのだろう。工藤が出す料理が素晴らしく美味しそうなのだが、結構手が込んでいて、しかも素材も厳選されているようで、なかなか家では作れそうもない。 工藤が店を畳んでしまって終わりになるのだが、ちょっと終わり方に唐突感がある。続きを想定していたのかな。作者は亡くなってしまわれたそうだが。 | ||||
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工藤マスターはどこへ行っちゃったんでしょう。 どこかで元気にやっていると思うけど、また会いたい。 北森さんにも… | ||||
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とにかく北森鴻にはまってます!この世界観。 。 。 体験してください!登場人物全員が魅力的です! | ||||
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工藤さんの過去が 全てではないですが、明かされたりしますが 店の閉店は 寂しいですね。 工藤さんの行方は知れずですし。 でも、越名さん、陶子さん、蓮丈那智、ミクニ君、安積(このキャラ好き)が大集合するエピソードがあり、 そこは楽しかったです。 人も店も永遠ではないのだから 一期一会の気持ちを大切にしようと思ったり。 お酒が飲める年齢が20歳。そこから10年だとしても かなり人生の岐路がありますよね。 長年の土地から旅立つ人も多いでしょう。 しかし工藤さんて 謎でした。過去よりも その性質?青い炎のような 。一見読むと 喜怒哀楽を感じることができません。 でも赤よりも青い炎を秘めた人だったのね。 かなり老成した感じですが。 待ち人の香菜さんへの想いは 愛なのか? いろいろ消化不良な点が多いのですが 工藤さんが 幸せなら それで良しです♪ いや幸せでもらわないと、残されしメンバーが悲し過ぎます(^^) | ||||
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2007年に出た単行本の文庫化。新たに「双獣記」が加えられている。 「香菜里屋」シリーズの終巻で、5篇が収められている。最後の一編はオールキャストといった感じで、主人公の工藤の過去も明らかになる。シリーズを読んできた読者には嬉しいというか、終わってしまって悲しいというか、ともかくきちんとした結末が付いている。 「双獣記」は、蘇我蝦夷を主人公とした伝奇小説。しかし、著者の死により未完。物語の発端しか書かれておらず、まあ、熱心な北森ファンなら読んでもいいかも。 | ||||
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この本は、食の悦びに止まらず生きるための知恵の言葉が選んである。 .バーは、茶室に通じている。 .優れた酒場は賢者の集まりだ。 .われわれはお客様への奉仕者であると同時に単なる置物です。 .相当酔っていたにも拘らずよく冷えたガラスに唇をあてた瞬間、居住まいを正していた。端正で澱みがなくそれまで味わったことのない、にもかかわらずひどく懐かしい香りのするマティニーだった。 .皿の中身は消え幸福な沈黙がその場に居座った。 .ソーダ割りと侮ることなかれ。一流のバーマンが一流の腕を一切手抜きすることなく振ったソーダ割りは一飲の価値がある。先ず、半分ほど喉に飲ませてやる。かすかに鼻腔をくすぐるコーンウィスキーの香り。至福のひと時よ。残りは舌でゆっくり味わう。 .あいつの眼は一流だ。素材を見るだけで良し悪しはおろか瞬間的に献立も組み立てることが出来る。 .時に胸のうちでどれほど歓喜の叫び声をあげたことか。 .若者よ、この店は最高の称号を与えるに十分なレパートリーと対応をするが決して完全ではない。耐えることを知りなさい。足りぬことの幸福を自覚しなさい。 等々。 香菜里屋を舞台とする会話は気分を瞬時に変える。 そして、その名の由来、一日も休むことがなかった理由、それは事情あって別れたかっての恋人香菜の帰還をひたすら待つ意味だったたのだ。 著者に哀悼を捧げる。 | ||||
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ついに完結。ここに持ち込まれる謎は必ずしも鮮やかに解き明かされるわけではなかった。それでもよかったのだ、おいしい料理とビールを堪能できれば。それをもう2度と味わえないのかと思うと、なんともいえない淋しさが漂う。 それにしても、このマスターらしい消え方だなあと思った。店を畳む理由がはっきりしないもの逆にいいのかもしれない。それは、またどこかで出会える、という希望が持てるから。「香菜里屋」という屋号はそういう意味だったのか。そこからマスター工藤の過去も、付き合いの長いバーテンダー香月の口から語られる。これまでの香菜里屋シリーズとはちょっと趣きの違う作品だったな。 作者が健在だったら、きっとどこかでまた出会えていたに違いない。店の常連さんたち、宇佐美陶子や蓮丈那智、雅蘭堂主人など、他の作品の面々とも、ここなら一同に会して楽しいひとときを過ごせたのに。そう思うと、とても残念。 | ||||
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三軒茶屋のビア・バー「香菜里屋」のマスター・工藤が活躍する短編連作ものの完結編。昨年、北森鴻も亡くなってしまったので本当に本当に完結なのである。謎解きもだが、よだれがおちそうな料理の数々が何気なく供されるシーンが魅力のひとつ。できれば、本作より前にシリーズ前半から順次読んだほうがさらに楽しめると思われる。 さて今回は、隣町にある姉妹店(?)ショットバーのマスター・香月がいろいろと活躍する。それというのも、前作あたりから少しずつ見えてきた工藤の過去にからむ話がメインになっているのだ。読み進むにつれ、これまで店をにぎわしてきた常連客たちが一人二人といろいろな事情で去っていく、そして「香菜里屋」自体も・・・、という形で事実上の終結宣言がなされるのだ。そして、当初は後日談的に展開されるかと思われた完結話、話はどんどん人物的空間的に広がりを見せていき、そして謎は最後には収まるべきところに収まって・・・、というわけで、堪能しました。もう続きを読めないと思うとさびしいけれど、綺麗にまとめてくれているのでほっとしているというか、そんな感じ。 巻末に収録されている「双獣記」は前後関係が不明で入り込みにくかったが、異形オカルト系の歴史SFといった風。かなり毛色が違うが、まあしょうがないですね。 | ||||
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本作品は、ビア・バー香菜里屋を舞台とした連作ミステリ短編集の第4作にして、完結編となる作品です。 東京・世田谷区、東急田園都市線「三軒茶屋」駅を出て、世田谷通りを路地に入ったところにある「ビア・バー香菜里屋」。 マスター・工藤哲也は、客から持ちかけられる謎を抜群の推理力で解き明かす…。 表題作が平成11年度(52回)日本推理作家協会賞を受賞した【花の下にて春死なむ】を皮切りに、【桜宵】【蛍坂】と続いてきた連作ミステリ短編集も、いよいよシリーズ終了に。 本書の5番目の収録作【香菜里屋を知っていますか】が最後の短編となります。 このシリーズの特徴は、「日常の謎」を中心としたマスター・工藤の推理もさることながら、客との会話の合間に「つまみ」として出される「料理」が絶品なこと。 「さぞかし酒がすすむだろう」と感じられる料理の数々に、このシリーズのファンになった方も多いのでは。 「ミステリ」と「酒」の両方が好きな方なら、一読の価値あり、と大いにオススメしたいところです。 ただし、本書巻末解説にもありますが、出来れば第1作から順番に読んでもらいたいものです。 というのも、このシリーズ、短編なのでそれぞれ独立した作品としても楽しめるのですが、ある作品に登場した人物が後の作品にも登場し、当初の作品の後日談的な話をする、という場面があり、時系列的に作品が収録されているからです。 また、本書の収録作で見ても、第1編【ラストマティーニ】で最終話を予兆させる出来事が描かれており、以下【プレジール】【背表紙の友】【終幕の風景】と、最終話に向けたエピソードが積み上げられていきます。 著者は、2010年に48歳という若さで亡くなりました。 本書は2007年に単行本で刊行されていたものを、文庫化されたのを機に読んでみたのですが、このシリーズが何らかの形で復活することは永久になくなってしまったことを思うと、大変に寂しい気がします。 | ||||
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作者が亡くなって、もう新作は書かれないんだ、と思うと、読むのが切なくなりますが、香奈里屋シリーズは、そんな気分もそのままに受け止めてくれるような気がします。 シリーズラストということで、作者の他のシリーズのスターたちが特別出演(友情出演?)しているサービスもうれしかったです。北森さんのファンなら、特に必読。 ただ……香奈里屋の由来や工藤マスターの過去については、もっと濃く書き込んでほしかったような……ちょっとだけ物足りなかったので、星1つ遠慮しました、ごめんなさい。 | ||||
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この本を購入したのは、北森さんがこの世から居なくなったことを、そのことは、本屋に寄ったとき、文庫本の「き」の所を探す楽しみが無くなってしまったことを、鋭さと優しさが何とも言えず混じり合ったあの世界に入っていくことが新たにできなくなったことを・・・知った日でした。 北森さんにとっては、文庫本だけの読者はあまりありがたくないのかもしれませんが、自分の中では、最も好きな作家でした。特に香菜里屋シリーズは・・・。 あの日、自分の中で何とも切り替えができなかった時、未読だったこの本をクリックしていました。 届いて、すぐに読みましたが、まるでこの日を予期していたかのような内容に、正直いたたまれないような気持ちにもなりました。しかし、読み終わってからは、どこか納得し、でも、どこか、まだ、マスターがそして、北森さんが戻ってくるような・・・、そして、間違いなく、北森ワールドへ誘ってくれ、やはり、大事な人であったことを、そしてその人がいなくなってしまったことを確認できた一冊でした。 ありがとうございました。 | ||||
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もったいない気もするし、本当のお店がなくなったようでかなり寂しいが、どんなお話もいつか終わりがくるのだから、これはなかなかいい終わり方だったのではないか。他の作品の登場人物も顔をそろえて、読者サービスもあったことだし(笑)。 | ||||
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このシリーズもこれで終わりかと思うと、読んでしまうのがとてももったいなく 感じた。「香菜里屋」の雰囲気、素敵な料理、そして工藤の謎解き、どれもが いつもと同じで心地よい。こんなお店が実際にあったならと、今回も読んでいて 何度も思ってしまった。この作品では、前回までのシリーズに登場した人たちも 再び登場して、完結編にふさわしい構成になっている。ただ、工藤が独立した きっかけ、「香菜里屋」の店の名前の由来、工藤の秘密など、ずっと知りたくて うずうずしていたものが意外にあっさりだったので、拍子抜けだった。もっと余韻が 残る展開を期待していたのだが。ともあれ、工藤がまたどこかで「香菜里屋」を 開いてくれたなら、こんなにうれしいことはない。そのことを期待したい。 | ||||
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作品を終わられるために書かれた連作にしか思えない。まだまだ世界を広げることが出来そうな感じなだけに残念だ。今までの秘密を公開していくことには何とも思わないけれども、終わらせ方が強引すぎる。 | ||||
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三軒茶屋の奥まったところにあるビヤ・バー「香菜里屋」。 アルコール度数の違うビール四種と 読むだけで涎が出そうな創作料理が大きな魅力。 そこのマスター工藤が安楽椅子探偵となって 「日常の謎」を解いていく連作短編シリーズ第四弾。 最終巻は主人公工藤の過去に、徐々に迫っていく一冊。 ここまで付き合ってきファンには名残惜しさ満点。 最後の書き下ろし短編では他シリーズの探偵も勢揃いし ファンサービスも欠かさない一冊。 | ||||
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北森さんの文章はとても誠実で、どこか厳かな雰囲気があります。 それは香菜里屋のマスター・工藤哲也と共通していますね。 この本を読んでいると、なんだか安心するんです。 それはつまらないという意味ではなくて、 何があっても最後は元のさやに戻してくれるだろうと思えるところがです。 実際に香菜里屋に行ったらこんな気分になるんでしょうね、きっと。 5作の短篇からなる本作ですが、オールスターキャストの様相を呈している 「香菜里屋を知っていますか」はもちろん楽しかったですが、 わたしは「背表紙の友」が良かったです。 ある男が子どもの頃にした一つのいたずら(犯罪とも言う)の波紋を、 30年後に知るというものです。 長い手紙部分にとても心が温かくなって、じーんとしました。 この短篇のように、一作だけでも面白いものもありますが、 やはりこの本は全ての”香菜里屋シリーズ”を読んでからの方が楽しめる一冊です。 そして”骨董屋シリーズ”や”民族学シリーズ”も、 やっぱりおさえてから読むことをオススメします。 本作はファンには☆五つですが、そうでない方には今ひとつかもしれませんので、 トータルで☆4つとしました。 | ||||
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「香菜里屋」シリーズの最新作にして、最終巻です。 前巻の「蛍坂」でもちょっと予兆めいた話はあったんですが、その危惧が現実化してしまいました。 すごく残念なことですが、この巻でこのシリーズは完璧に完結となりました。ファンは、もうビアバーの工藤さんの「お帰りなさい」の声も「いいものが入ったんですが・・」との声とともに供される素晴らしい料理の数々も、「こういう考え方もできますが」と披露される見事な名推理ももう聞くことができません。いいシリーズだっただけに残念極まりないですが、北森さんのことですから、また素晴らしいシリーズを作ってくれると信じましょう。 さて内容の方ですが、著者の北森さん自身もこのシリーズを終わるのにはかなり名残惜しかったのか、このシリーズ最終巻では、とあるバーマンが店を畳む話にまつわる謎、かつての同僚の香月大吾の身辺の変化、常連客の人生の契機の話、そして香菜里屋そのものの閉店の話とすべてにきちんと結末を設けてくれています。全編を通じて別れを告げるような構成です。 また、ファンサービスにと、最後に設けられたタイトル作「香菜里屋を知っていますか」では、「雅欄堂」シリーズの越名集治「冬狐堂」シリーズの宇佐見陶子「蓮城フィールドファイル」シリーズの蓮城那智などがオーキャストで登場して、工藤が修行していた店を辞めた理由についての謎を解き明かしてくれます。 最終巻ということで、ファンサービスもたくさん詰まった一作です。シリーズファンなら必ず読むべき一冊です。 | ||||
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度数の違うビール、読んでいるだけでお腹のすいてくる絶品料理、 お客様の持ち込む謎、 解決の糸口を示すヨークシャテリアのエプロンをしたマスター工藤哲也。 とても魅力的で懐かしさすら覚えてしまう、バー香奈里屋が完結しました。 今回の「香奈里屋を知っていますか」では少しづつ、常連客の足が香奈里屋から 遠ざかっていくお話が続き、ああ、ほんとうに終わってしまうんだなぁ、と さみしい気持ちになりながら読みました。 今回、工藤の過去、香奈里屋という店の存在意義が語られます。 そのため、工藤のライバルであり、親友の、バー香月のマスターが多く登場しています。 工藤の謎を解くための、証言者であり、探偵役にもなってます。 そして、書き下ろしの最終話では北森さん得意の登場人物総出演もあります。 いろいろな作品同士が思わぬところでつながっている。 これも北森さんの小説のおもしろさのひとつでしょう。 できれば、香奈さんと二人で、どこかの街で開いているであろうバーに またお邪魔したいものです。 | ||||
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