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存在のすべてを
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存在のすべてをの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 1~20 1/4ページ
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ラスト4分の1くらいで、急激に引きずり込まれた。これだけの長さと人物が必要なのかと思いながら読んだけど、全部必要だったな。 | ||||
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30年前の誘拐事件を追うのに元刑事達も新聞記者も何故被害者である内藤亮に事件について話を聞かなかったのだろう?さすがに亮の帰宅当時は試みたものとは思うが、彼が長じてからも地道に関係を作り、事件について少しでも話を聞くということをやりそうなものだ。しかしそれを刑事たちも新聞記者たちも行った気配がない。あんな全く関係なさそうな手がかりを求めて日本各地を飛び回るという雲を掴むような努力を重ねていたにもかかわらず、だ。 ずっとそのことが気になっていました。 | ||||
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内容はかなり面白かったです。 ただ、そこまで伏線として機能していないガンプラ、恋愛小説でもないのに長々とした恋愛模様、各人の仕事での挫折など、主軸から逸れた話しがかなり長ったらしいのでもっとコンパクトにまとめられたのでは?と思ってしまいます。 その上、各人の視点も時間軸も行ったり来たりして読み辛さはありますが、挫折しかけながらも最後まで読ませる力のある本だと思います。 | ||||
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最後の部分を描きたいから前半中盤があったのだろうけど 前半中盤は茫々として何が言いたいのかよくわからなかった。ただ描写は近頃くだらない本しか読んでなかったからか、頭に浮かぶような描写で気持ちよく読めた。ただ、現実だとするといろんなところで非合理な方法や行動・思考などに疑問や矛盾を感じていた。 後半空白の3年間の部分は私が子供をもっているからというのもあると思うが没入感がすごかった。 後半だけですごくよい評価になると思う。逆に言うとそこまで読んでから感想をもつかどうかでこの本の価値は変わってくる気がした。 | ||||
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最初から最後まで没入感があり、一気に読み進めてしまいました。 心情の描写が細かく、読了後もいろいろと思いを馳せる事ができる1冊だと思います。 | ||||
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予備知識なしで読んだ(聴いた)。※以下ネタバレあり 隣接する所轄を跨いだ2児同時誘拐というセンセーショナルなオープニング、緊迫する犯人と警察とのリアルな攻防から、バリバリの警察小説かと思いきや、事件は未解決のまま時効を迎え、いつしか誘拐された子どもの過去〜現在、そこに関わる者たちの心の交流と葛藤がメインテーマとなる。 美術界では日陰者だった写実派の境遇や、絵画のモチーフを探すロードムービー的な要素を織り交ぜながら、お涙頂戴的な人間模様が描かれる。 しかし、それぞれが浅く、掘り下げが物足りない。 そもそも冒頭の期待を裏切られた上の、感情移入できない、ぬるい人間ドラマを延々見せられ、鼻白む。 2児同時誘拐という高度なテクニックを使った割に、その後の対応がお粗末すぎる犯人グループ。 犯人を取り逃した刑事の心情とその後を、新聞記者が追うという、犯罪モノあるある展開。 不要と思われる、被害者と同級生の恋のエピソード。 ガンダム好きをなんとしてでも盛り込みたい浅薄な作者の意図、などなど。 ダラダラ長い全編を通じて、ぬるく、浅く感じた。 | ||||
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最初の緊迫感から、続く背景描写、絵の知識は全くありませんが、実際の絵を見たくなりました。 ストーリーが良く¥考えられてして、一気に読みたくなります。 後半の別れのシーンは泣けました。 映像化して欲しい作品でした。 | ||||
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物や情報が飽和した社会の中で、本当に価値があるものなのは何なのか作品を通して我が事のように考えさせられました。 | ||||
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この先の彼らの人生の続きも読みたいと思った。どうか、心の豊かな人が、豊かな人生を送れる世の中であってほしい。 | ||||
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写実画の「写真みたい」というレビューは、画家にとって必ずしも褒め言葉にならないんですね。 昔読んだ大江健三郎の作中に、何でもない自転車のシーンを克明に描写していたのを思い出しました。 当時はそこまでリアルに描写する必要ある?、と疑問に思ったけれど、 大江氏はこの小説の写実画家のように、リアルの先にある芸術の高みをひたすら追求していたのかもしれませんね。 そう思うと、本作品も最初は無駄にリアルに思えた個所もだんだん、作者の意図した意味があるような気がしてきました。 読み終えたときには、この小説自体があたかも作中の写実画のような印象さえ受けました。感動の力作だと思います。 作者は元新聞記者のようですね。地に足のついた堅実な筆致はさすがだと思います。 | ||||
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序章の誘拐ドキュメントにおいて、奥田英朗ばりの緊迫感ある警察小説としてスタートする本作ですが、その後の展開は、犯罪小説としての枠組みを超えた物語の奥行と広がりがあり、胸キュン青春小説的な章もあり、そしてラストは涙必至の感動作となっており、2023年度に出版された日本文学のベストとして名を残すのも納得の出来栄えです。 また、本書を読むと、きっと写実絵画についても俄然興味が沸くと思います。 見たままをそのまま忠実に描く写実絵画、いまや誰でもスマホなどでも簡単にデジタル写真が撮影できる今「写真のように」見たままを描くことにどんな意味があるのかと、これまではそれほど関心もなかった写実絵画ですが、本書を読み、本書に登場する写実絵画専門美術館「トキ美術館」のモデルであろう千葉市の「ホキ美術館」に展示されている作品をネットで見ると、その迫力に度肝を抜かれます。実際に生で美術館で鑑賞すると、とてつもない存在感に圧倒されるのではないかと想像します。 そんな美術の世界においても、国立大学医学部における「白い巨塔」同様、派閥権力闘争が存在し、権力を持つ巨塔に一度にらまれた若手は二度と浮かび上がることができないという現実の存在を垣間見れるなど俗悪な現実世界の厳しさを感じさせます。 本書の物語を牽引するのは新聞記者門田。 平成3年(1991年)に発生した未解決の誘拐事件の真実を、30年後の今、地道な取材活動によって解き明かしていくというスタイルの本作。 調査報道とは、ジャーナリズムが検証を重ねることで、最終的に捜査能力や防犯意識の向上に繋げることを目的とする。 しかしながら、その真っ当な視点のみでは、犯罪報道は「自分たちとは縁遠い悪人たちによる出来事」で終わってしまう。でも現実は被害者も加害者も人間であるということ。 本書物語の牽引者門田記者の「きちんと人間を書きたい」との信念が、人の心を動かし、真実に近づいていく。 実にすてきな作品でした。 | ||||
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中古なら、気にならないが、新品で、背表紙に破れがあった。考えられない。 | ||||
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中盤若干だれるものの、一気に読ませる。おすすめの1冊。 | ||||
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. 平成3(1991)年12月、神奈川県内で二人の男児が別々の場所で誘拐される事件が発生する。被害者のひとりは小6の立花敦之、もうひとりは4歳の内藤亮で、互いに面識はない。敦之は後日、無事保護されるが、亮のほうは1億円の身代金のやり取りに失敗した後、被害者当人の生死も、犯人の行方も不明のまま、月日が流れる。 それから30年が経った2021(令和3)年、大日新聞の記者・門田次郎は、この誘拐事件の真相に迫るため独自取材を開始する……。 ------------- 元神戸新聞記者の作家・塩田武士が昨2023年に出した最新ミステリー長編です。堪能しました。 ミステリーとしてよく出来ているかというと、実はその点、私は首を傾げるところがあります。30年前の誘拐事件の手口の真相が、最後まで明確に描かれているという形跡がなく、囮ではないかとされた敦之くん誘拐のほうは、早々に物語の後景へと退いていってしまい、少々食い足りない気がします。 つまり、この物語は誘拐劇のトリックを見ていく意思は早い段階で放棄している気配があります。上質のミステリーファンの中には肩透かしを食った思いが拭えない人もいるのではないでしょうか。 ですが私は、この30年という歳月の中で描かれる人間関係、家族の絆、社会人としてのキャリアへの思い、そして著者が写実絵画に象徴させる「存在」の重さ(と軽さ)など、実に人間臭いドラマが紡がれている点に魅せられたのです。 事件を追う門田は、「あくび一つで宿直勤務明けの疲れを吹き飛ばせる若さを手放し、二十代の記者から見れば何が楽しくて勤めているか分からないような管理職に収まっている」(169頁)男です。それでも古い事件を追う彼は、「情熱と非効率は親和性が高い」(278頁)とばかりに、愚直に足で稼ぐ調査を続けることに喜びを感じていきます。身につまされる思いが胸底に残りました。 そして後段、見えてくる“事件後”の真相が、人間の「存在」の意義を読者に突きつけてきます。ヘタをすれば易きに流れがちな選択をする人間を諭すかのように、「苦労のない人生は振り返り甲斐がない」という言葉が出てきて虚を衝かれます。苦労が自らの存在に重みを増すのだということを噛み締めたくなりました。 ------------------- この書を読みながら、以下の2冊について思い返していました。 ◆池田満寿夫『 美の値段 』(カッパ・ホームス) :『存在のすべてを』では日本画壇の年功序列制度や派閥争いが事細かに描かれますが、1990年に光文社から出た『美の値段』がまさに日本画壇の裏事情を赤裸々に描いていました。日本人画家は生前と死後ではどのように、そしてなぜ作品価格が変わるのか、等、ここまで書いて大丈夫だろうかと思うような内情を晒してくれています。著者は画家の池田満寿夫氏ですから、画壇事情に通じているだけに、その描写は実に生々しいものです。 ◆武田惇志/伊藤亜衣『 ある行旅死亡人の物語 』(毎日新聞出版) :共同通信の記者二人が書いたノンフィクションです。二人が追ったのは、2020年4月に兵庫県尼崎市のアパートで死亡した高齢独居女性。室内の金庫には現金3400万円が残されており、遺留品の年金手帳から氏名と年齢は判明しますがが、大家と交わした入居契約書は男性名になっており、その男性の姿は見当たらない、という怪異な事件です。 『存在のすべてを』の門田記者は警察すらたどり着けなかった誘拐事件の真相に到達しますが、この『ある行旅死亡人の物語』も、まさに警察顔負けの取材力で、死亡女性の過去にたどりついていくのです。 . | ||||
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全体的にみれば傑作の部類にはいると思う。 | ||||
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グリコ森永事件をモチーフにした塩田氏の作品が本屋大賞にノミネートされているとのことで よんでみました。 今回は誘拐事件をモチーフとして作品が書かれています。 思わぬ展開にぐいぐいと引きずり込まれページをめくるのを止めることができなくなりました。 犯罪をベースにしてはいるのですが想定外のヒューマンドラマとなっており 正直最後の方は涙腺が緩んでしまい落涙してしまいました。 小説で落涙してしまうのは恐らく数年ぶりです。 素晴らしい小説でした。 自分は年間50冊ほどは本を読むと思いますが間違いなく近年では出色の作品だと思います。 読んでよかった。星5の割合が高いですが納得です。 | ||||
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世に散見される薄っぺらい文章はなく、読むのに集中力が必要でした。 時系列が目まぐるしく変わるので時間を置かず、読み続けることで登場人物や物語の流れが頭に入ってくる。 気づかぬうちに登場人物に感情移入して、涙している自分に気が付きました。 読書が趣味で日々読み物を買い漁る自分ですが、しばらくはこの本が残してくれた余韻に浸りたいと思っています。 | ||||
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本屋大賞ノミネート作品を読みたくなり購入。 塩田作品は読んだ事がなく「騙し絵の牙」を映画で鑑賞した事があるだけ… 結論から申し上げると、とても読み応えがある重厚な作品であった。 少年の誘拐事件と画家の苦悩、家族の絆を複雑に織り交ぜており非常に難解な内容となっている。 端的に言ってこの作品、作者に出会えたことに感謝したくなるほど満足感のある作品であった。 特にミステリ愛好家にお勧めしたい。 | ||||
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登場人物それぞれの視点から事件への関わりへの描き方が丁寧で、すんなりストーリーに没頭できる。 人としてのアイデンティティといか立ち位置をどうするのかという根底がぶれていないので、それぞれの人物描写がぶれない。 時間軸も大きく取っているにもかかわらず、だれることなく誘拐事件から発生する主人公を追いかけていく。 著者らしい読み応えある骨太な物語であった。 | ||||
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ストーリーとは別だが、過去に確かに存在していた物が朽ちて衰退していく描写が散りばめられており、それを写実という風景の切取りによって、時間を超えても想像によって推理させていく感じが面白かった。長い本だがスピード感があり飽きない内容。作者が男性だとは思えないような女子高生の胸キュンストーリーも面白かった。 | ||||
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