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狙撃手ミラの告白
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狙撃手ミラの告白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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今までなんとなく知ってたリュドミラ・パヴリチェンコだったが、 知らなかったことがたくさんあり興味深かった。 ただ、アレクセイ・パヴリチェンコが架空のキャラクター(実在はしたが)にも関わらず非常に不愉快でうざすぎる。 途中から読み進めるのが大儀になった。 最後の場面を盛り上げるためだと思うけどちょっとやりすぎ。 訳者の方の訳し方が上手で、とても読みやすかった。 この訳者の別の本も読んでみたい。 | ||||
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ケイト・クインの「戦場のアリス」「亡国のハントレス」「ローズコード」と読んできた。 どれも魅力的な勇猛果敢な女主人公が印象的 前半7割くらいは、前作に比べ単調 ひたすら身を隠し影から敵を狙撃するのだからまあ仕方ないのだけど。 それに実在の人物だから、あまりな脚色はできなかったのだろう それでも戦争を知らない世代の私に 日本ではあの戦時中「銃後の妻」という言葉しかなかった時代 ソ連では男と同等に、訓練を受けた女たちが最前線で戦い戦死していったことを教えてくれた。 ローズベルト大統領暗殺計画を、スリリングに脚色してあり楽しめたし エレノアとの交流も殺伐とした中の温まるエピソードだ。 ただあのテディの指輪の件はあまりにも作り過ぎのように思われる。 リュドミラ・パヴリチェンコ 回想録を残し家族に囲まれた最期を迎えられたことは、ある意味、報われた人生だったのかもしれない。 追記 この史実を元に書いたと思われる直木賞候補とかアガサ賞とかになった「同志少女を敵を撃て」は 本当に子どもじみたつまらない作品だと思った。 そんな「カワイイお話」がもてはやされる今の風潮を怖いとも思う。 | ||||
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リュドミラ・パヴリチェンコは、実名そのまま実在した人物。第二次世界大戦下、女性ながら凄腕の狙撃手で、レーニン勲章を授与されているとのこと。 本作は彼女の回想録をやや色付けして小説化したものだ。 登場人物たちもほぼ全員実名で実在した。アメリカのルーズベルト大統領(ここではローズベルトとなっているが、実際そう表記されることもあるよう)の妻エレノアとミラ関係性も架空のものではないよう。 ただ、大統領が命を狙われていて、ミラが訪米中に巻き込まれたあたりは小説上でのことなのかもしれない。 前半は、過酷な前線でミラが死闘を繰り広げる内容。このあたりは2022年日本で本屋大賞を受賞しベストセラーになった『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬著)を彷彿させる。 本著者による『亡国のハントレス』では第二次世界大戦中ソ連の女性が爆撃機を操縦する内容であった(これも史実)。実際戦車の女性操縦士もいたそうで、欧米といえど女性をここまで活躍させたのはソ連のみであった(もちろん日本ではひっくり返ってもありえないことだ)。実績に応じて昇格もされたが、それでも女性差別や性欲のはけ口にされることは当然のようにあったらしい。 本編6割過ぎたあたりからは、ミラが戦時のさなかアメリカの支援を得るために、派遣団の代表になって訪米する内容になる。そこでは平和ボケしたアメリカ人に囲まれ、記者団等から間抜けな質問ばかりされ、心中では怒りを募らせながらも支援を得るために愛想よくしなければならない葛藤などが描かれている。 アメリカとロシアは当時はたまたま同盟国であったとしても、いつだって水と油なので、実際訪米はたいへんなことだっただろう。だが、本書では半分どうでもいいことが長く多く描かれ、クライマックスシーンに至っては過剰なドラマティック的演出で、この辺りは女性作家が描くものらしいと感じた。 私はそもそも戦争小説を期待していたし前半はなかなかシビアだったので、後半は何だか拍子抜けしてしまった。クライマックスシーンはそれなりに盛り上がったが。 私の気持ちが冷めたのは、そもそもローズベルト(ルーズベルト)大統領を個人的に好いていないせいかもしれない。この大統領はアメリカ人からはいまだに人気があるらしいが、実際日本人に対しては人種差別意識を強く持っていて、原子爆弾開発に着手した人物だ。 ソ連に関しても、第二次世界大戦終盤に日本に多くのひどいことをした。さらに昨年からのウクライナ侵攻により、本作とは無関係な内容といえど悪感情をぬぐい切れないのだ。 この時代のこのような女性の記録として手記はいいのかもしれないが、小説としては尻すぼみでどうかなと思うところがあった。終盤を盛り上げる加筆はされたようだが、その場面は都合のよさと女性的な華美な演出で半分しらけてしまった。 | ||||
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