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狙撃手ミラの告白



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【この小説が収録されている参考書籍】
狙撃手ミラの告白 (ハーパーBOOKS)

狙撃手ミラの告白の評価: 3.57/5点 レビュー 7件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

【ややネタばれあり】アレクセイ・パヴリチェンコがうざい

今までなんとなく知ってたリュドミラ・パヴリチェンコだったが、
知らなかったことがたくさんあり興味深かった。
ただ、アレクセイ・パヴリチェンコが架空のキャラクター(実在はしたが)にも関わらず非常に不愉快でうざすぎる。
途中から読み進めるのが大儀になった。
最後の場面を盛り上げるためだと思うけどちょっとやりすぎ。

訳者の方の訳し方が上手で、とても読みやすかった。
この訳者の別の本も読んでみたい。
狙撃手ミラの告白 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:狙撃手ミラの告白 (ハーパーBOOKS)より
4596523185
No.6:
(3pt)

30章からやっとスピードが出てくる

ケイト・クインの「戦場のアリス」「亡国のハントレス」「ローズコード」と読んできた。
どれも魅力的な勇猛果敢な女主人公が印象的

前半7割くらいは、前作に比べ単調
ひたすら身を隠し影から敵を狙撃するのだからまあ仕方ないのだけど。
それに実在の人物だから、あまりな脚色はできなかったのだろう

それでも戦争を知らない世代の私に
日本ではあの戦時中「銃後の妻」という言葉しかなかった時代
ソ連では男と同等に、訓練を受けた女たちが最前線で戦い戦死していったことを教えてくれた。

ローズベルト大統領暗殺計画を、スリリングに脚色してあり楽しめたし
エレノアとの交流も殺伐とした中の温まるエピソードだ。

ただあのテディの指輪の件はあまりにも作り過ぎのように思われる。

リュドミラ・パヴリチェンコ  
回想録を残し家族に囲まれた最期を迎えられたことは、ある意味、報われた人生だったのかもしれない。

追記
 この史実を元に書いたと思われる直木賞候補とかアガサ賞とかになった「同志少女を敵を撃て」は
 本当に子どもじみたつまらない作品だと思った。
 そんな「カワイイお話」がもてはやされる今の風潮を怖いとも思う。
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4596523185
No.5:
(5pt)

実在した一人の女性の得意で過酷な人生に少しでも近づき、寄り添うことができたことを心から幸せに思う!

現在、現時点で、数少ない正統派冒険小説の担い手のトップ・ランナーは、間違いなくケイト・クインという女性作家である。印象的なヒロインと、緻密な考証に基づいて描かれるスケールの大きな戦争時代の冒険とロマン。かつての冒険小説のほとんどが男性作家であったことを思うと、今、この時代だからこそ、戦争の物語の渦中を駆け抜ける女性たちの存在が際立って見えてくる。

 現在の女性であったかもしれない過酷な戦争の時代を生きた女性たちの日々を、この作家はいつも活き活きと力強く描き切ってくれる。そして、ぼくのような男性読者であれ、戦争という最も過酷な状況を背景に、この作家が作品毎にこれでもか、これでもかと言わんばかりに叩きつけてくるストロングな女性の生き様にその都度、感動を覚えざるを得ない。

 本書では戦争中にソ連側の狙撃兵として300人以上のナチの兵士を射止めたと記録される実在の女性を描く。単独主人公としては本書が初だそうだが、やはりこの作家は主人公の周りに男女を問わず魅力的な個性を複数名配置して、ヒロインの人生に大きな影響を与えるというとても人間的な物語の進め方を得手とするらしく、本書でもぼくは印象的な数名のキャラクターの運命についてもヒロイン同様に動悸や興奮を抑えることができぬまま、物語世界にどっぷり浸かり込んでしまった。

 中でも舞台に加わった山の老猟師ヴァルタノフは印象的な存在であった。ナチによって全滅させられる猟師の経験と知恵とをヒロインが敬意とともに学び取ってゆく姿は、年齢の近い同僚や胞輩たちとの恋愛に近い友情とは別の何か生命力に繋がる糸であるようにも思われる。

 物語は1942年、第二次世界大戦の終戦が近づく時期、ワシントンDCに招かれたソ連軍の女性狙撃兵ミラことリュドミラ・パブリチェンコの登場に始まる。しかも彼女をつけ狙う謎の狙撃者の視線を通して。そしてその時代を遡ること5年、1937年にスタートするミラの過去とが交互に語られ展開してゆく。女性としての恋愛と結婚、そして十代での出産と夫との離別と軍隊での憎むべき再会。

 運命に翻弄される女性でありながら、誰よりも強く正確なスナイパーとして育ちつつ、惜しむべき同胞たちの死を体験させられる。残酷な死に囲まれながら自らも砲弾を浴び、さらに復活する志を持つまでの試練の時代。

 多くの世界、多くの時代が人間を消耗させ、そして別の人間を創出してゆく。そんな物語をこれまでの作品でも書き上げ、それでいて主人公の女性たちに高らかな賛歌を捧げてきたのがケイト・クインという著者である。物語力は秀逸だし、創り出される個性たちの魅力もまた、どの物語でも強烈である。毎年、一作、あまりに強烈で印象的な時代とそこに生きた女たち、男たちを描いて、今年も改めて愉しませて頂いた。

 知られざる狙撃者でありながら実在の人間であったことをここで物語られたミラという一女性の過酷な人生に、読者として少しでも近づき、寄り添うことができたことを心から幸せに思う。暴力を憎みながら銃を取らざるを得なかった時代の不幸を激しく憎悪しながら、だけれども。
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4596523185
No.4:
(4pt)

面白い!!!!!!!!!!!

読書だヨ!!
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No.3:
(2pt)

ハリウッド的

実在のスナイパー、リュドミラ・パヴリチェンコの伝奇をほぼそのままなぞったような内容。後半のアメリカ訪問である一つの事件(フィクション)が発生するが、解決が映画みたいな内容で脱力してしまった。ドレスを着たまま敵を追いかけるのは、主人公の魅力を損なってないか?
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No.2:
(5pt)

何と素晴らしき淑女‼️

一言では語り尽くせない波瀾万丈な人生を送っていた‼️
男性以上に勇猛果敢に戦場に挑み続けるしせいに共感する‼️
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No.1:
(3pt)

ライフルとアメリカでの宣伝ツアーで、祖国ソ連を救おうとした女性の物語(史実)

リュドミラ・パヴリチェンコは、実名そのまま実在した人物。第二次世界大戦下、女性ながら凄腕の狙撃手で、レーニン勲章を授与されているとのこと。
本作は彼女の回想録をやや色付けして小説化したものだ。
登場人物たちもほぼ全員実名で実在した。アメリカのルーズベルト大統領(ここではローズベルトとなっているが、実際そう表記されることもあるよう)の妻エレノアとミラ関係性も架空のものではないよう。
ただ、大統領が命を狙われていて、ミラが訪米中に巻き込まれたあたりは小説上でのことなのかもしれない。

前半は、過酷な前線でミラが死闘を繰り広げる内容。このあたりは2022年日本で本屋大賞を受賞しベストセラーになった『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬著)を彷彿させる。
本著者による『亡国のハントレス』では第二次世界大戦中ソ連の女性が爆撃機を操縦する内容であった(これも史実)。実際戦車の女性操縦士もいたそうで、欧米といえど女性をここまで活躍させたのはソ連のみであった(もちろん日本ではひっくり返ってもありえないことだ)。実績に応じて昇格もされたが、それでも女性差別や性欲のはけ口にされることは当然のようにあったらしい。

本編6割過ぎたあたりからは、ミラが戦時のさなかアメリカの支援を得るために、派遣団の代表になって訪米する内容になる。そこでは平和ボケしたアメリカ人に囲まれ、記者団等から間抜けな質問ばかりされ、心中では怒りを募らせながらも支援を得るために愛想よくしなければならない葛藤などが描かれている。
アメリカとロシアは当時はたまたま同盟国であったとしても、いつだって水と油なので、実際訪米はたいへんなことだっただろう。だが、本書では半分どうでもいいことが長く多く描かれ、クライマックスシーンに至っては過剰なドラマティック的演出で、この辺りは女性作家が描くものらしいと感じた。
私はそもそも戦争小説を期待していたし前半はなかなかシビアだったので、後半は何だか拍子抜けしてしまった。クライマックスシーンはそれなりに盛り上がったが。

私の気持ちが冷めたのは、そもそもローズベルト(ルーズベルト)大統領を個人的に好いていないせいかもしれない。この大統領はアメリカ人からはいまだに人気があるらしいが、実際日本人に対しては人種差別意識を強く持っていて、原子爆弾開発に着手した人物だ。
ソ連に関しても、第二次世界大戦終盤に日本に多くのひどいことをした。さらに昨年からのウクライナ侵攻により、本作とは無関係な内容といえど悪感情をぬぐい切れないのだ。
この時代のこのような女性の記録として手記はいいのかもしれないが、小説としては尻すぼみでどうかなと思うところがあった。終盤を盛り上げる加筆はされたようだが、その場面は都合のよさと女性的な華美な演出で半分しらけてしまった。
狙撃手ミラの告白 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:狙撃手ミラの告白 (ハーパーBOOKS)より
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