キリング・ヒル
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あらすじ
死ぬには美しすぎる場所だった――。心に痛みを抱えた捜査官が追う寒村の変死事件の真相は?フォークナー『サンクチュアリ』を想起させる、罪と罰のミステリー。ケンタッキー州山間にある田舎町ロックソルトの窪地で43歳の未亡人の遺体が発見された。争った形跡はなく性交前後に死亡したことが判明。はじめて事件を担当することになる郡保安官リンダは、別居中の妻を訪ねて故郷に帰還中の米陸軍犯罪捜査官である兄ミックに捜査協力を依頼する。だが、不貞のあげく妊娠した妻との関係に悩む彼は、酒びたりの日々を送っていた。痛む心に鞭を打ち捜査にあたるミックの前に立ちはだかるのは、一様に口を閉ざす田舎町特有の複雑に入り組んだ人間関係だった……。ハードボイルドを超える硬質な文体で、ジム・トンプスンのパルプ・ノワール諸作、ウィリアム・フォークナー『サンクチュアリ』を連想させると、《パブリッシャーズ・ウィークリー》や《カーカス・レヴュー》などの辛口書評誌も絶賛する、罪と罰のヒューマン・ミステリー!(「BOOK」データベースより)
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評判
キリング・ヒルの評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 C ランク
キリング・ヒルの総合評価:
7.75/10点 レビュー 4件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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Amazonレビュー
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63歳で長編3作目という遅咲きのアメリカ人作家の本邦初訳。ケンタッキー州東部、アパラチア山脈の片田舎で、短期帰郷した米陸軍犯罪捜査官が殺人事件を捜査する犯人探しミステリーである。
妻・ペギーが妊娠したことを知り海外任地から戻ってきた米陸軍犯罪捜査官のミックは、郡保安官である妹のリンダから「町はずれの森林で発見された女性殺人事件の捜査を手伝って欲しい」と依頼される。女性であるがゆえに町の有力者たちから軽んじられているリンダは捜査から外されそうになっており、兄に助力を求めたのだった。妻の妊娠を機に帰郷したもののペギーとの仲がしっくり行かず鬱屈を抱えていたミックは、自分のためにもと捜査に関わったのだが、濃密な血縁関係と変わらない因習に凝り固まった町の住人はミックに対しても容易には心を開かず、事件の全体像も見えないうちに事件に誘発された殺人が起きてしまう…。
まるで大正・昭和前期の日本の片田舎のような重苦しい町の雰囲気がいやで陸軍に入ったミックの故郷に対する複雑な心理が重要なテーマとなり、犯罪捜査は二の次とまでは言わないが、本作の主要テーマではない。従って、純粋なミステリーとしてはやや力不足であるが、アメリカの複雑さ、捉えどころのなさを理解するには有益である。アメリカではすでに第3作まで書かれているようで、次作を見てから再度評価してみたい作家である。
アメリカ・ディープサウスの泥臭さを好む読者にオススメしたい。