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だからダスティンは死んだ



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【この小説が収録されている参考書籍】
だからダスティンは死んだ (創元推理文庫)

だからダスティンは死んだの評価: 3.33/5点 レビュー 12件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

常に予想を裏切る、捻じれ。

ピーター・スワンソンの作品といえば、何気ない日常の中に紛れ込んだ些細な違和感がきっかけとなり、誰もが予想だにしなかった展開が次々と引き起こされていく。
ありとあらゆる要素が複合的に絡み合い、何が真実なのか読めば読むほど分からなくなってしまうのだ。
そうした物語の構成にとどまらず、視点の入れ替わりを加えることで、更なる捻じれを生み出すのが彼の凄いところ。
登場人物たちの知られざる一面を見せることで、誰が本当のことを言っているのか、誰が誰を憎んでいるのか、といった真相に関わるであろう情報が次から次へと出てきてしまう。
にもかかわらず一向に真相は見えてこない。

本作でもその手腕は遺憾なく発揮されており、主人公が隣人に抱いたある疑惑から物語はどんどん想定外の形へと変貌していく。
上記の通り、追う者と追われる者の視点の入れ替わりは本作でも採用されており、サスペンス特有のヒリヒリとした心理描写を堪能できるはずだ。
そして過去作以上に静謐さが際立っているが故に、じわじわと迫りくる不穏さに迫力が増している。

ただその一方でミステリーとしてはやや肩透かしを食らうかもしれない。
誰が犯人なのかというフーダニット的要素は物語の序盤で早々に取っ払われてしまうため、そういう類の物語を期待しない方がいいと思われる。
また、ラストに明かされる真相に関しても、物語の中盤程度で気付く方が多いのではないか。
もちろんそれはフェアに伏線を張っている証左でもあるのだが。
だからダスティンは死んだ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:だからダスティンは死んだ (創元推理文庫)より
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