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1793
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1793の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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賛否両論ありますが 歴史ミステリー小説として新しい切り口が良かったと思っています。中世ヨーロッパのお話が好きな方は読んでいて、名もなき人々の生活が目に浮かび実体験しているようで新鮮でした。 | ||||
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非常に残酷なシーンがでてきまして、何度もたじろぎました。でも最後まで読み切ったのは、冬のストックホルムの暗さを思い出し、その石畳の情景や教会と王宮横の坂などが現在と変わっていない(もちろん今はとても綺麗ですが、その位置や作りが)と感じ、230年、タイムマシンで戻ったような気持ちになったからです。探偵ものというミステリーというよりも北欧の冬の小説・・として読みました。ミレニアムの舞台とも重なり、スルッセンなどの地名の由来がわかりました。今では新しい環境の街となっているハマンビーがかつてはこんなところだったのかとも・・。また旅をしたくなりました。 | ||||
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北欧小説は以前よりハイレベルだと思っていたが、本書もやはりなかなかのもの。 長編で非常に重くて暗い。18世紀末のスウェーデンは実際こうだったのかと、生々しい描写に絶句する。 よく調べられており、とても興味深く読むことができた。 ストーリー自体も退屈させられることはなく、ページをめくる手は止まらなかった。展開が上手で、各部門で評価されただけの作品であると納得できる。 ただ、難というほどでもないが、遺体のあまりにも残酷な殺害方法や、一旦は死にかけていたヴィンゲがあれほど体力を取り戻すところなど、何か所かは読者の目を引き付けるための過剰な演出だと感じた。 反面、紡績所のくそ管理人は何らかの苦しませる方法で処分してほしかった等々、すっきりしない点もあったり…。 とは言っても、全体的にはおもしろく読み応えのある内容だった。 この秋に続刊が続けて2巻刊行される予定なので、読んでみようと思う。 | ||||
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1793年のスウェーデンが舞台ですが、当時の状況などが感じられる歴史的な重さと、発端となる溺死体の謎、 当時の人が置かれた状況の暗さなど、色々な要素が上手く混ざった作品でした。 雰囲気が暗く、主人公も暗い感じで、終始重い感じですが、一つずつ明らかになっていく事実に引き込まれます。 | ||||
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歴史物が好きなのとミステリー好きが高じて購入しました。翻訳物は、翻訳される方により好き嫌いが生じてきますので迷いましたが、面白さと相まって久しぶりに夢中になって一晩で読み上げました。1793年というフランス国王が処刑された激動の年がミソになっていて、当時の風俗等がリアルに描写され、フランス革命がヨーロッパ諸国にどれほどの影響を及ぼしたのか、窺い知ることが出来ます。流れ着いた陰惨な遺体。腐敗した貴族、おぞましい館、逃れるような快楽、堕落、酸鼻を極める四肢切断の描写と重々しい展開。推理物として読むには、ご都合すぎないか?と首を傾げてしまいますが、何故、犯人がここまでしなければならなかったのか、ヤンデレBLと言ってしまったら、軽すぎでしょうか。 | ||||
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正直、途中まではとまどいがあった。 この作品は全4章に別れているのだが、主人公の探偵コンビ、ヴィンゲとカイデルの調査に感情移入し始めたところで猟奇的な殺人事件を巡るミステリはいったん中断し、彼らが再登場するのは実に292Pからになってしまうのだ。 2章は流れ者の医者見習いブリックス少年のほの暗いビルドゥンスクロマンとして展開し、3章は無実の罪で刑務所同様の紡績所に押し込められた娘アンナ・スティーナの脱走と逃亡の物語になる。 本格的なミステリを期待して読んでいると「アレ?」という気分になるし、途中までは汚穢と残酷に満ちた時代背景もあって読むのがつらくなるほど重苦しい描写が続く。 状況が変わるのはアンナが脱走を計画し始める3章の後半から。 それまでに登場した人物が結びついて事件の全貌が明かされる4章は正に一気読みでした。 登場人物に本当の意味で無垢な「罪なき者」は一人もいない。ただ一人、「理性の人」として生きるヴィンゲは余命幾ばくもなく、そして彼が自らある「罪」を背負うことで物語は完結する。 読後感は「さわやか」と言うような軽い物ではありませんが、決していやな後味を残す物ではありません。 結局、この小説は本格ミステリと言うより、1793年のストックホルムという混沌の時代を生きる人々の「罪と罰」の物語なのだと思う。ひょっとしたらミステリファンよりディケンズやドストエフスキーを好む方にむいているかもしれません。 | ||||
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1793年スウェーデンはストックホルム。享楽に溺れる貴族、貧困にあえぐ庶民、酒と博打にあけくれるゴロツキ、娯楽と化した公開処刑、し尿と廃棄物のあふれた湖、その描写は、むせるような人いきれと漂う悪臭が感じられるほどです。そんなストックホルムの湖から凄惨な男性の遺体が発見されます。重い結核に冒され余命幾ばくもない法律家ヴィンゲは、知己の警視総監の依頼を受け、風紀取締官カルデルと共に捜査に乗り出します。常に嫌な予感がつきまとう展開は「どうなっちゃうの?」「もう勘弁して!」とハラハラし通しで、でも、先が気になりページを繰る手が止まりません。この作品はミステリを解く楽しみより(けしておろそかというわけではありません)、殺伐とした世の中で見せる人の心情が胸を打つ作品です。それは病に蝕まれながらも被害者の無念を晴らそうとするヴィンゲの信念、被害者を思うカルデルの怒り、誇りを捨てない人たちの行動です。最後に真相を知ったヴィンゲがとった行動とは…。三部作とのことで、続編が待ち遠しいです。 | ||||
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