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(短編集)
夜よ鼠たちのために
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【この小説が収録されている参考書籍】
夜よ鼠たちのためにの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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| いやあ、面白かった。 連城さんがミステリー作家とは知らず、というか勝手に恋愛小説系の方だと思っていて、今まで読んでいなかったのですが、帯にある“『このミステリーがすごい』「復刊希望!幻の名作ベストテン」第1位”に魅かれ、手に取って正解でした。 謎解きの面でも物語の面でも読み手に緊張感と集中力を強いる。読まずにいられなくする。これって凄いですよね。 仕掛けたはずの人物が仕掛けられていた、犯人とは別の犯人がもう一人いたなど、すり替わりや二重性が謎解きのひとつになっていて、これは登場人物の類似点と相違点とか、文章に違和感を感じたところが伏線だなとか、丹念に読んでいれば謎解きはわかるようになっているのだけど、読み手の丹念さよりも読み手をミスリードにもっていく書き手の丹念さのほうが圧倒的に上回っていて嵌められてしまう。 そして、人称や時制などのトリックを駆使した謎解きもさることながら、その物語の面白さ。当時の社会性を踏まえた上で、ヒトの虚しさ、自己の揺らぎ、関係性への希求などが(変な表現だけど)乾いた湿っぽさで語られている。 推理が苦手な私などは特に、犯人と書き手のトリックが共にわからないものだから、登場人物それぞれに自らを重ねながら読んでしまう。それは言い換えると、感情移入できる話ということ、登場人物一人一人がちゃんと描かれているということ。 今までその作品を読まなかったことに対する連城さんへのゴメンナサイとともに、解説など付けずに再編集刊行した宝島社の自信と潔さに敬意を表したいと思います。 | ||||
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| 『戻り川心中』『恋文』を読んで連城さんにハマりました。絶版ミステリー小説の傑作という事で新古書店を探しましたが見つからず、諦めていた矢先の復刻版。宝島社もやるときはやりますね(^_^) 読了しました。感想は恐ろしく密度の高いミステリー短編集。ドロドロした人間関係(小説の醍醐味!)とアクロバティックな結末。お腹いっぱいです。 個人的には恋愛小説の体裁でありながらも、どんでん返しとガツンと心にくる『恋文』の方に衝撃を受けましたが、傑作の名にふさわしい作品だと思います。買って良かった(^^) 最後に、ホントどうでも良い話ですが作中「きょうこ」という名の女性が何度も登場します。全員別人で、共通点は生き方です。連城さん、何か思い入れでもあったんでしょうかね ちなみに私の片思いの人も「きょうこ」で非常に似ています。でも決して結ばれる事はないので、切ない気持ちで読み切りました。ホント、どうでも良い話 失礼しました(__) | ||||
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| 1980年代に書かれたミステリ短編集の復刻版。 どの話も古さを感じさせない見事な仕上がりになっている。 読者のミスリードをうまく誘うストーリーになっていて、最後はどんでん返しとなる展開は素晴らしく1つ1つの完成度が高い。 恋愛、怨恨、親子、やくざ、医療過誤、高校生の犯罪など、多くの社会的なテーマが取り上げられていたのもよかった。 個人的には、「奇妙な依頼」、「夜よ鼠たちのために」、「代役」が好きだった。 | ||||
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| 驚くべきは、収録された9編すべてが30年以上前に書かれた作品であること。 ケータイのあるなし以外、古さを感じたシーンがほとんどありませんでした。 9編それぞれに趣向が凝らされています。 「なぜ」そういう事態になっているのかというホワイダニットが中心のため、 とても興味をひかれ、同時に、それぞれの話の登場人物の熱い思いが ひしひしと伝わってきました。 読了後にもう一度前を読み返してしまう、それまで想像していた世界からの 「反転」。 とくにうならされたのは、表題作と、「奇妙な依頼」。 人間のなまめかしい感情を描きながら、ストーリーを形作るロジックが しっかりしており、短編ミステリのお手本のような作品でした。 | ||||
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| ずっと読みたかった「夜よ鼠たちのために」がなかなか手に入らず (3000円以上出せばいいのでしょうが)ようやく1472円にて 到着しました。復刻版にも一応申し込みをしたりして。 今朝コンビニにて受け取り早速「夜よ鼠たちのために」のみ読みました。 他に「二つの顔」「過去からの声」「化石の鍵」「奇妙な依頼」 「二重生活」の合計6篇が収録されてます。 「夜よ鼠たちのために」は一生を賭けた男の復讐劇なのでしょうが その暗さが独特。途中でもしかしたらのトリックがうすぼんやりと 見えてきて。伏線をこしらえるのがほんとに上手いというか 一気に読まされてしまいます。あと5篇読むのが楽しみです。 | ||||
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| ◆「夜よ鼠たちのために」 脅泊電話に呼び出された総合病院の院長と、その 娘婿で同じ病院の内科部長が相次いで殺害された。 二人の死体は白衣を着せられ、首に針金を二重に巻きつけられた。 そして、犯人は電話で、被害者の医師のことを、 「俺の妻を死に追いつめた殺人犯だ」 と言ったそうなのだが……。 叙述は、犯人である「俺」の一人称のパートと、複数の人々による 三人称のパートを、交互に展開していく手法が用いられています。 犯人に関する叙述トリックについては、カンのいい読者なら、 ある程度、気づいてしまうのかもしれませんが、その背景に ある、おぞましい社会派的構図までは、見抜けないはず。 死体に施された「装飾」にしても、犯人が孤児院にいた頃に飼っていた鼠を、 友人であるダボに殺されたことの《見立て》であるだけでなく、もうひとつの、 より痛ましい想いが込められたものであったことを読了後、思い知らされます。 | ||||
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| ミステリー小説の名品『戻り川心中』の著者・連城三紀彦(れんじょう みきひこ)の初期の短篇集。1983年(昭和58年)の作品で、「二つの顔」「過去からの声」「化石の鍵」「奇妙な依頼」「夜よ鼠たちのために」「二重生活」の六つの短篇を収めています。 話の途中で、がらりと景色が変わる反転の妙。読者を錯覚させる、だまし絵的な筆致。非常にトリッキーな趣向を凝らした仕掛けに、話の途中で必ず一度は、「あれれっ?!」と幻惑させられましたね。その反面、まず起こりえない不自然な状況が生まれるので、そこを現実味がないととるか、だまされる快感ととらえるかで、評価は全く逆になるでしょう。私は、話の絵柄が変わった時の鮮やかな印象が強くて、面白いなと思ったんですけれど。 なかでも気に入った作品は、「過去からの声」。一年前に刑事を辞めた男が、一緒に事件の調査にあたった年配の刑事に語りかける形式で、ふたりが関わった誘拐事件のあらましが綴られていきます。タイトルにあるように、過去に起きた出来事が話に深い陰影を与えるところ。話のメインとなる誘拐事件の裏側にあるからくりの、非常に風変わりなこと。トリッキーで、風情のあるミステリー短篇として心に残るものでした。 それから、作品全体の雰囲気が、ウールリッチ(アイリッシュ)のサスペンス小説に近い風味があるなあと感じましたね。殊に、復讐をモチーフにした表題作は、ウールリッチの『喪服のランデヴー』と通じる異様な恐さがあって、ぞくりとさせられました。 | ||||
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| 作者は叙情派作家として名高いが、デビュー短編集「変調二人羽織」は本格物だった。本作は原点に立ち戻り、更に人間模様の綾を織り込んだ読み応え充分の出来になっている。 「二つの顔」は自分にとって「二つの顔」を持つ妻を発作的に殺してしまった画家が、死体を庭に埋めて外出するが、何と自分のアリバイが成立してしまう。この不可能状態の中で混迷する画家に突き付けられた真の「二つの顔」の意味とは。「過去からの声」はデビュー短編「変調二人羽織」と同じく退職した元若手刑事の推理で、現職の先輩刑事が扱う誘拐劇を語る趣向。この形式は懐かしい想いがした。誘拐劇そのものも良く練られており、主要人物の苦悩が浮かび上がって来る。「化石の鍵」は少女と父、別居中の母の3人の思惑が異なり、不可解な事件が発生するが、少女の純粋さが家族の絆を強める。「奇妙な依頼」は興信所の調査員に課せられた奇妙な依頼によって、状況が二転三転するが、最後に見事なツイストが決まる。「夜よ鼠たちのために」はタイトル作で、少年の頃からのクサレ縁の2人の男を描いて、やるせない人間模様と叙述の技巧が冴え渡る逸品。「2重生活」は夫婦と夫の愛人と言うありきたりの3角関係を描いて、単なる心理描写だけでなく、最後に驚くべき仕掛けを用意していると言う秀作。 どれを取っても登場人物の卓越した心理描写と本格ミステリ的アイデアで読者を楽しませてくれる珠玉の傑作短編集。 | ||||
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| ミステリーの短編集だが普通のミステリーだとは思っちゃいけない。そのほとんどの作品が叙述トリックを用いた作品になっている。どんなに騙されまいと思って読んでみても結局騙されてしまうこの快感。連城マジック全快といった作品ばかりが並ぶ。こんな贅沢な短編集は無いといっても過言ではない。天才連城の放つ傑作短編集。これを読まなきゃミステリーは語れない。 | ||||
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