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地検のS Sが泣いた日
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地検のS Sが泣いた日の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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「地検のS」というシリーズものだとも知らず、伊兼源太郎さんの作品も初めて読んだ者です。筆力のある作者でしたし、「S」の魅力も十分伝わるものでした。そういう収穫は確かにありました。 とはいえ、連作モノだとは知らずに手に取ったわけで、収録の5編を読み進めてもラストに行き着かないのは困りました。続きがあるのは仕方がないとしても、ある程度の収まりを期待するのは読者としての普通の要望でしょうから。映画でも人気シリーズのタイトルで、「続」や「続々」とついた時代もありました。それを知っている愛読者はいいですが、知らない者は中途半端な読後感になってしまうわけです。 最初に主な登場人物として14人が書かれていたのですが、これは必要ですね。各編とも伊勢雅行の関係者たちのサイドストーリーのような趣でした。周辺の人物をメインに書き込んであり、毎回視点の変化に戸惑うのと同時に、心情移入する人物が変わっていくことにも慣れませんでした。 また、人間関係が複雑になり、諜報モノの色彩を帯びてくると、誰が見方で誰が敵と通じているのかが読み取れなくなり、筆者の掌の上で弄ばれている気もしました。 巨悪と戦う地検事務官という珍しい設定ですから、警察モノや検察モノを読み飽きた当方としても新鮮な気分で読了できたのは事実です。満足と不満が交錯していくという珍しい体験をしたミステリでした。 | ||||
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