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封印再度
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封印再度の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
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口頭で超高速、超反応で理解力を試されるような試験のような会話を「なんの話がしたいんだろ?」と思いながら、聞いて答えていると、どんどん話題が拡大していき、「どこまで広がるんだこの会話…」みたいなのを聞き答えていると、さらに「結局なにの話がしたかったんだろう?」と思い、「狸に化かされるってこういうことをいうのかな…?」みたいな経験を隔週どころかときどき毎日。二年ぐらい。 やることになると、このセリフのような言葉をはきたくなる。 残念なことはこの発言者の女史のように電撃結婚もしてない。未婚者だ。 気持ちはよーくわかる。 まったく対処法は見つかっていない。 興味や関心のあるもの/ないものは知っている/知らないし、当然としている/していないものもある。あと何故だかわからないが知っている/知らないものもある。 完全防御の時はこーんな気分。 もしかしたら、電撃結婚してしばらくするとおだやかーになれるのかもしれない。 今我が家は避雷設備の保守点検予定ありだ。 雷には打たれたくはない。 もしかしたら、雷に打たれたなら結婚できるのかもしれない。 そういうことには無縁そうに思われてる。丁度良いタイミングかもしれない。 | ||||
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ストーリーとは全く関係ないところ、ほんの最初のエピソードで、やられてしまった。主人公の萌絵と友人の世津子との会話だ。 待ち合わせの時間に世津子が遅れる。理由は、出がけにコンタクトが見つからなかったからだという。そして、「なくしたら見つけるのが難しい物のベスト3があるとしたら、第1位はコンタクトだ」と愚痴る。そして、萌絵に残り二つは何だと思うかと尋ねるのだ。 ここまで読んで、自分だったらあと二つは何かを考えた。スマホ、家のカギ、面白そうなパズルが載っていたので後でやろうと思ってとっておいた新聞、スーパーで買う物のメモ…など、経験からいくつか答えを挙げて、当たりはあるかなと思いつつ読み進めたところ、全く思いつかない二つが書いてあった。 萌絵は、「自信と信仰かしら」と答えたのだ。読みながら、自分の回答のつたなさに赤面する私。いや、素晴らしい。私のどこをどう叩いても、この答えは出てこなかった。この質問と回答だけで、筆者は萌絵の性格を見事に描写している。友人に同じ質問をして、この答えが返ってきたら、「森信者だ!」と手を取り合うか、違う世界の住人だったかと、その後の付き合いを考え直すかのどちらかだろう。 それを聞いた世津子もなかなかの曲者で、「違うわよ。仕事と恋人よ」と言う。1位がコンタクトで2・3位がなぜそっちに行くのかと不思議だが、カメラマンという設定の彼女が答えそうな模範解答だとも思える。 二人の答えを読んだ後も、これを超える答えはないかと考え続けているのだが、秀逸な回答は思いつかない。思いつくのは、「親友(友人)」「夢・目標」「希望」など、二番煎じのようなものか、「とても居心地のいいお気に入りのカフェ」「ちょうどいい濃さのカクテルを作ってくれるイケメンバーテンダー」などという考え過ぎの回答ばかりだった。 ミステリーの入り口にも辿り着かないうちに、こんなに楽しめた本は最近ない。本筋の謎も、思いもつかない形で解けていく。ミステリーだけに、何度読んでも同じように楽しめるというものではないが、もう一度くらいゆっくり読みたくなる1冊だ。 | ||||
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白いバージョンの表紙が欲しかったのですが、それだけが残念です。 | ||||
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ミステリーの主要な要素であるはずの事件のトリックや伏線ももちろん楽しめたが、それとは別に、犀川先生が目の前に広がっている事象をどう捉えて、それをどう言語化するのかという点でも凄い楽しめた。 そしてそれらの言語化された犀川先生のユニークな物事の捉え方が、事件を解く上での重要な要素である点が凄いと思った。 恐らく著者の小説を書く手順は以下の通りだと思う 1普段の生活の中で得られた優れた普遍的な洞察をピックアップする 2それらの洞察から得られた普遍的な法則を適応しないと解けない謎を考える 3、1と2をバランスよく織り交ぜて小説を完成させる。 自分もちょっと真似してミステリーを書きたくなった。 | ||||
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叔母さん、痛快すぎます。 佐々木倫子(動物のお医者さん)あたりにコミック化して欲しい、と思いました。 | ||||
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理系なのでこれは好き。 犀川先生が説明し始める2行前で あっ! ってなれた。 良かったを | ||||
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今作ではキャラクタの人間味がぐっと増したように思います。特に犀川と萌絵。 理系の人間、としてイメージされ易そうな、生活感が無く静謐で、随所に細かな拘りがある30代の男性。 知的で好奇心旺盛、育ちが良い故に他人からの好意を臆面なく受け取れるお嬢様。 そんな定規で引いたような綺麗なイメージが、萌絵のある行動をきっかけに崩れました。いやあ、あの部分はトリック云々よりどきどきしたなあ。 意外と単純でわかりやすく、悪く言えば身勝手、わがままな部分が露呈されます。その辺りがこれからの二人の関係性の発展とどう結びついていくのか。楽しみです。 | ||||
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内容については他の方のレビューにて。 こんなにも秀逸なタイトルを目にしたことがあるでしょうか。 「封印再度」「who inside」 ・語呂が合っていてスタイリッシュ! ・両題とも本書の核心を一言で表している こんなに素敵な言葉遊びに触れられるだけで幸せですね。 | ||||
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今回は旧家に伝わる謎の遺産の話。 遺産というか、その家で当時の当主が死んだ謎が壺と箱に隠されて、それが未解決なんですよ。 そして、次の当主も同じ様に謎の死に方をしたのです。 犀川先生の出番がやってきました! 今回は犀川先生ファンにはニヤニヤの展開ですよ。 いつものツンツンな先生が一瞬デレるのです。 一瞬ですよ。ほんとに。 という理由で★多めです。笑 事件はまたまた専門的なことで、でも普通の人はそんなこと考えないような発想。 いくつかの偶然が重なって難事件になったんですね。 娘の事故、孫の証言、犬の証吠え、落ちていた娘のタバコ、鍵のかかった扉、誰の何を信じるのか! いや、みんな嘘をついているわけではないんですけどね。 最終的な動機は人間の死とか死後の世界について達観した人達にしかわからない思想なんですね。 きっと、私はそんなこと真剣に考えないで人生を終えると思います。 ただ、誰かの死を受け容れるためにそういう考え方が必要なんだというのはわかる。 私は死を美化するのは嫌ですけどね。 | ||||
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S&Mシリーズを読んで好きな人にはいいと思います。この作品はシリーズもので、主人公の人間関係が続いているので、はじめて読む人にはあまり向いてません。 この作品は、謎解きよりも主人公の気持ちに重点が置かれているように思います。 | ||||
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相変わらずタイトルにはっとさせられ、「なるほど!」と唸らずにはいられません。 最後の最後まで意味は分かりませんが、それを理解したとき、 やっぱり今回もファンなら読んでよかった、と思うに違いありません。 しかし、今回はメインのトリックが少々強引だったなぁ感じました。 物語全編を通して謎とされた「壷と箱」ですが、 犀川先生も仰るとおり、分かってしまうと「なぁんだ……」というようなもの。 勿論細部に至っては非常に練られたものではありますが……やっぱり強引。 そして殺人事件に関しても、幸(それとも不幸か?)な偶然が積み重なってのこと。 5巻の最大の魅力は、他の方も仰っている通り、萌絵ちゃんと犀川先生の、 とんでもない進展でしょう、いやそれはもうすごいです。 しかし、序盤クリスマス・イヴにあれだけで終わってしまうのは、 なんとも二人らしいというべきか、微笑ましいというべきか……(苦笑) 未読の方はそこら辺を楽しみに、是非ご一読下さい。 ところで巻末の解説ですが、あれ解説なんでしょうか。 完全な自己満足の電波文章というか、ある種気持ち悪さすら感じました。 あんな内容でOKでるならプロもたかがしれますね、女優さんだそうですが。 森ファンならあんなものよりよっぽど親しみやすく分かりやすい文章を書ける人が、 石投げれば一発で当たるくらいいそうなものですが……。 | ||||
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タイトルでやられた。 内容に関しては是非ともお読みなってからということで。 Vシリーズにもあったよね。同じ様なタイトル | ||||
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儀同世津子の土産話として、50年前の密室死の現場に残された、取り出せない鍵の入った壺とその鍵で開ける箱の話を聞いた西之園萌絵は、現場となった旧家を訪ね、現物を見せてもらう。その後、50年前に亡くなった香山風采の息子、林水も、父と同様の状況を残して死体で発見される。萌絵から話を聞いた犀川創平は、嫌々ながらも事件に巻き込まれていくのだが…。密室と家宝の謎に関係はあるのか、果たして自殺なのか、他殺なのか? 提示された謎に対して、問題を分割し、状況を再現する仮説を立て、実際に検証するというのが、解決へのステップ。この際に作者は、問題を、論理的に解決できる問題(=どうやって密室を作ったか、何のために密室を作ったか)と、解決できない問題(=事件の動機、など)に分け、後者に対しては不定のままにしてしまう。一方で前者については、一意に解を定めるのだが、その際に使用する道具立てとして、おそらく一般読者があまり知らなかったであろうことを平気で使用する。これをアンフェアだと否定する向きもあるかもしれない。しかしこれは、作品を読むに当たって前提とする常識の、拡張的再定義を読者に求めているともいえる。あなたの知らない常識が世の中には溢れているのだよ、というわけである。 この、これまでの常識と新しい常識の接触と融合というプロセスは、犀川と萌絵の関係の変化という形でも比喩的に表現されているのではないだろうか。このようなミステリーの枠組みを拡張するための試みがなされていることが、本作を、単に読み捨てられるのではない、再読可能な物語たらしめている原因ではないかと思う。 | ||||
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純粋なトリック(いわゆる本格ミステリ系)としては、??な内容ですが、 タイトルと、その英語バージョン(サブタイトル)と、 あと各章ごとのタイトル、全て含めて見ると、二度三度と見る楽しみが増すのでは… ある意味、それがこの「ミステリ」一番の「トリック」だと個人的には思いました。 森博嗣初心者にはあまり、お勧めしませんが 別の「M&Sシリーズ」(森博嗣氏の、初期〜10作品)を読んで、もう一作読んでみよう、という人にはお勧めです。 | ||||
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岐阜県、恵那市の旧家、そこの倉で、先代の当主は何かで胸を突かれて死んでいるのを発見された。 そして、現在の当主は、倉に血痕を残し、近くの河原で死体となって発見される。倉にはこの家に代々伝わる、天地の瓢(こひょう)、無我のハコ(漢字が出ませんでした)が。 ハコの鍵は瓢という壷の中に、だがハコは鍵が掛かっている。消えた凶器はこの中にあるのか? 森博嗣氏の本、久しぶりに読みました。当主が何やら見えない糸によって操られているかのように感じました。 似たような雰囲気として、全然ちがいますが、京極夏彦氏の「鉄鼠の檻」を思い起こさせました。 ヒロインの執事、今回はお茶目です。私も騙されました。 | ||||
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今回は開かない箱の謎と密室殺人のトリックがワンセットになっており、そこらへんは前の 「笑わない数学者」に似ている。 やはり今回もトリックをあっさり解明してしまう犀川がかっこいい。 それよりも本作で一番の読みどころは話の序盤でクリスマスを一緒に過ごす時の萌絵の ヒステリック。これがかなり笑った。 その後にも色々二人の間で事件が起きてて、物語全体のターニングポイントになっているのがわかる。 というか犀川がどんどん普通の人間になっている気がする。 それと毎回珍獣のような扱いをされる国枝桃子。今回も色々なアクションを起こして笑わせてくれる。 最後のオチもよかった。 | ||||
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大好きです、この作品。タイトルも洒落ていますね。森先生の作品はタイトルも面白い。 今回は犀川・萌絵のラブ・ストーリーも含まれているのですが、それがまた面白い。 森先生はミステリィを書かせたら超一流ですが、ラブストーリーもいけるんじゃない? と思いました。まぁ、ご本人は否定なさると思いますが。(笑) 今回の作品を読んで今まで以上に犀川・萌絵が好きになりました。特に萌絵はこれまで 持っていたイメージから大分変わりましたよ。(勿論良い方に) トリックはイメージしにくいものだったのですが、なかなか面白かったです。是非。 ps.まぁ、本格派ミステリィではないかもしれませんが。 | ||||
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人に勧められて『すべてがFになる』を読み、おもしろかったので次も…と読み続けていた四作目の『封印再度』で一気にはまってしまいました!まずタイトルが好きなのと、鍵のトリックが好きで森さんの中で一番好きな本です。 | ||||
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S&Mシリーズの5作目。元々はこのシリーズは5部作として構想されたものなので、本来はこれが最終作だったことになります。犀川と萌絵の関係に変化が生じるあたりに、最終作として構想された頃の名残があるのでしょう。また、これまでは全て学術関係者の間に起きる事件だったのに対し、本作は芸術家一家に起きる事件で、“文系ミステリ(?)”に進出しようとしてるのかなという気もします。この作品はタイトルが面白いです。森博嗣のたいていの作品には日本語のタイトルとは別に英語のタイトルが付いていて、本作の英語タイトルは“Who Inside”です。日本語タイトルと読み方が同じで洒落になっているのです。しかし、両者の意味は異なるものです。日本語タイトルは“もう一度封印する”という意味であり、英語タイトルは“中に誰がいるのか”という意味です。この2種類の言葉が本作の2種類の謎解きにそれぞれ対応しているわけです。これまでの作品では日英併記のタイトルに大した意義を感じませんでしたが、本作ではその意義は大きいと感じました。 | ||||
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シリーズが進むつれて登場人物の個性がどんどん鮮烈になっていくように思います。それにしても犀川先生のオヤジギャクは1回で充分でしょう。謎解きは専門性が強いので、人生の年輪を重ねることや芸術を極めることとの関係が持たせににくく、読後に腑に落ちないものを感じました。 | ||||
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