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(短編集)
亜愛一郎の狼狽
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亜愛一郎の狼狽の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 1~20 1/2ページ
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密室ミステリを紹介した本に、当短編集の「ホロボの神」が推されていたのが読むきっかけでした。 ミステリ界の有名探偵はどうにもルックスが悪い人物が多いのに、亜愛一郎(あ・あいいちろう)は今で言うイケメンらしいという話も聞いており、そちらにも期待して(笑)。 当初は亜の印象が薄かったのですが、3~4話読んだら徐々に「オモロイ奴や」と分かってきました。 事件の真相に関して何かひらめくと「白目になる」とか。 彼の着眼点や思考回路は凡人とはかけ離れていて、他の登場人物や読者には何がなんだか分からないことを口走ったりしますが、最後には不可解な事件もスッキリ謎が解け、物語のあちこちに巧みに伏線が張られていたことに気づきます。 この亜独特の「解法」が肌に合うかどうかで、当短編集の好みも分かれると思います。 私は超ハマったというほどではありませんが、普通以上には楽しめたので、この後に続く「亜愛一郎の転倒」「~逃亡」も読んでみたくなりました。 | ||||
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推理小説として読んではいけません。現在では成立しないであろうトリックが満載です。 エンタメ小説として読むといいかもしれません。 | ||||
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主人公が同一の短編がいくつか。 あっさりしていて読みやすい。 | ||||
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所謂「奇妙な味」系統の和製作品では逸品中の逸品。多様な顔を持つ泡坂妻夫さんの真骨頂。合わない人には「なんだ?これ?」と思わせるところに妙味ありですよ。 一夜ファルスの饗宴に浸りたい方。薦めます。 | ||||
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トリックは今見ても面白いと思います。 文章はデビュー当時とあって、少々読みづらいところもありますが、 ページが進むごとに解消され、作者の上手さが出てきます。 1つ問題なのが、主人公が出てくるまでの間が、笑いナシ、ドキドキ感ナシなので、かなり退屈でした。 そこへ主人公が現れると、一気にテンポがよくなり面白くなるんですけどね。 ドラマ化するなら阿部寛さんでお願いします。というか見たいです。 | ||||
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泡坂妻夫は社会派ミステリがミステリ界を席巻し全て塗り潰さんとしていた7、80年代、かろうじて黄金期の遺志を紡いで後世に伝えた希少なトリック偏重非社会派本格ミステリ作家の内の一人。彼らがいなければ島田荘司「占星術殺人事件」が静かなヒットを飛ばし市場を開拓し、綾辻行人「十角館の殺人」が新本格ムーブメントを開闢することもなく、現代様のミステリブームの気勢は大きく変わっていたかもしれない。 多種多様な魅力的な謎と、その全く意表を突かれるエレガントな解決、伏線のアイデアの連打と、亜愛一朗シリーズはその中でも最高到達点級に面白い。 計算され尽くした構築美という意味では至上の作品(先例があるかは寡聞にして知らずなのだが)である「ヨギ・ガンジーの心霊術 しあわせの書」は名作の域だと思うが、全体のクオリティという観点ではこの連作短編シリーズが最高傑作かもしれない。 話がシリアスになりすぎないのも良い。謎が魅力的なので、その解決が気になるということだけで物語の緊張感が生まれリーダビリティが維持される。一昔前の小説はどのジャンルでも、物語の前時代感というのは出てしまっていると思うが、トリック重視の短編は色褪せる部分がほとんど無い。 既に大成することが判っているので贔屓目に見る点があるにしても、デビュー作でこの本の一発目の「DL2号機事件」にミステリ作家としてのポテンシャルが内包されている。 この飛行機の爆破予告事件の犯人の動機は、身近だけれど意表を突かれるもので、こういうアイデアは誰しも人生でそういくつも出てくるものではないだろう。 | ||||
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本書は、まず、長身で容姿端麗、高級なスーツを着ているのに、運動神経が全くなくドジだという亜愛一郎のキャラクター設定が秀逸。 収められた作品も、奇抜な論理展開の「ⅮL2号機事件」、視覚的効果の鮮やかな「右腕山上空」「掌上の黄金仮面」、伏線の張り方が上手い「G線上の鼬」「ホロボの神」など逸品が揃っている。 本書は、日本で生まれたミステリ短編集の中では古今を通じても屈指、と言っても過言でないであろう。 | ||||
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ずいぶん前から読みたいと思いながらなかなか機会がなくようやく読了。 今の時代にはやや分かりにくかったり、成立しない部分もありますがそれは仕方ないかと。しかし、話の引っ張り方、伏線の巧みさは短編集としては白眉。特に「黒い霧」に関しては一読の価値ありです。 シリーズ三作読了しましたが本作、狼狽がベスト。 まあ本作を読まれた方は三作と亜智一郎も読まれるでしょうからどれがベストと決める必要もないですね。 | ||||
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泡坂氏の幻影城でのデビュー作から始める亜愛シリーズの1作目である。 いずれの短編も奇想天外な事件や現象が発生し、それらを主人公が抜群の推理力で合理的に解釈解決していく趣向。 軽いタッチながらこの著者ならではのマジックトリック的な常識の盲点を突いたどんでん返し的奇想がうまく作用している。 | ||||
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苗字が実に、実に手抜き(笑)と言うかわいそうな探偵役です。 そんな手抜き過ぎる苗字ゆえに 彼のデビュー作でははたの人が聞くと「カラスのような声」だそうです。 …確かにそう思われても仕方ないですね。 そして、その手抜きみょう(以下略)のせいなのか、 そんな彼は、イケメンだけれども どこか肝心のところが抜け落ちているのです。 それゆえに、女の人はかっこよさに惹かれても… という残念な結果に。 だけれども、彼の頭脳の鋭さはピカイチです。 挙動不審ながらも、 数多くの事件を解決に導きます。 それと弱そうに見えても、ある事件では 見事に犯人をのしています。 今のミステリーに比べると おっとり系ですが、 それでも面白いですし、 著者がちゃっかり名前だけ出ていたりして 面白かったです。 | ||||
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泡坂氏の本を読み始めたばかりのものです。 書名や作風はチェスタートンの「ブラウン神父の無心」シリーズ風。 「三角形の顔をした洋装の老婦人」がモブズの一人として各話に登場。 手塚治虫のヒョウタンツギのようなスターシステム。 | ||||
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泡坂ワールドとしかいいようのない世界の、独特の論理にのっかった事件や殺人なので、本格推理が好きというひとのなかには、だめなひとがいるかもしれません。実際ある友達に、何かおすすめの推理小説を、といわれたのでおすすめしたら、ユニークだけど正当な推理小説というとうーん、、、といわれたことがあります。 ただ、一度ハマると熱狂的にはまる作品・作家さんだと思います。どうユニークかは、ファンとしては是非一冊読んでほしいし、それならこのシリーズかな、と思うのですが。曽我佳城シリーズとともに一番好きなシリーズです。自分、キャラクターものに弱いのか?でもどれも単純なキャラクター名探偵ものじゃなくて、トリッキーで、推理小説として十二分に楽しめると思ってますが。 この短編集で一番好きなのは「掘出された童話」です。 | ||||
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本業は紋章上絵師だが、奇術の腕前はプロ並み、そして小説家という 泡坂妻夫氏。もう新作を読めないのかと思うと本当に残念ですが、 こうやってKindle版で読み直す機会が与えられたのはうれしい限りです。 泡坂氏の小説はとにかくどれも、言葉の魔術師、と呼ぶにふさわしい 小説ばかりで、この人ほど言葉の隅々にまできめ細やかな配慮をする 小説家はそれほどたくさんいない。その上、亜愛一郎シリーズのような ユーモアミステリーも特級品で、文庫本はページがばらけてしまうまで 読んだものです。Kindle版ならいつでも読めるし、ページがばらけて しまう心配もない。一人でも多くの人に味わってほしい小説です。 | ||||
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八件の事件を見事名探偵亜愛一郎が解決します。 登場の仕方は全てすこし間抜けな感じで探偵とは思えない程のかっこ悪さ。 しかし推理となっても自ら出しゃばらず周囲から突かれて申し訳なさそうに見事に解決する様が面白い。 又叙述トリックが冴えわたり、なるほどと唸らせるトリックです。 作者が奇術師の為か発想が独特な印象を持ちました。 | ||||
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高校時代に読んだ本、すーっと面白かったのを 覚えてて、又アマゾンで発見し、買っちゃいました。 すごーくおもしろい。傑作だと思います | ||||
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目ん玉が飛び出るほど巧妙な伏線。脳ミソがひっくり返るような奇抜なトリック。奇矯な舞台設定に楽しい人物キャラ。それらを、甘いユーモアのジャムやクリームを合わせて一つにデコレーションした、まるで極上のスイーツのような連作短編集。収録作がどれも傑作でハズレなし。ユーモアと驚愕でお腹も脳ミソも飛び跳ねる。『掌上の黄金仮面』は、逆転の発想という概念を、小説の形に具現化したような作品。『掘出された童話』は、暗号ものを面白いと思ったことがない私を、夢中にさせた暗号ものの傑作。『黒い霧』は、パイ投げドタバタコメディに大笑いしてると、ちゃ〜と巧妙な謎解きに連れて行かれ唸らされる代物。『DL2号機事件』は、日常的な人間の行動のなかに驚くべき狂気を発見する、最後はちょっとブラックでもある怪作…。語り出したらどの作品も凄くて、いくらスペースがあっても書き足りないくらい。とにかくオススメです。とにかく傑作です。とにかく極上の職人技! 日本の短編推理小説集のベスト1です! | ||||
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著者が「幻影城」誌上で新人として「DL2号機事件」でデビューしたとき、そのつかみどころのない作風に唖然としたことを、昨日のことのように覚えている。 私は当時、大学生だったが、まだミステリのマニアとしてはその玄関に立った程度のものだった。 しかし、それでも、著者の作品のミステリ度の高さ、論理の飛躍、そしてなにより徹底的なロジックの展開にしびれたものだった。 その第一回新人賞の、入賞と佳作の受賞者の中では、やはりピカ一の存在だった。 入賞者の村岡某の作品なんて、まったく眼じゃなかった。 だから、著者がすぐに亜シリーズの短編作品を同誌上に掲載し、さらには「11枚のとらんぷ」なる長編作品を刊行したことに喜んだものだった。 その後の著者の活躍は、周知のことである。 その著者の、「幻影城」に掲載された亜シリーズの初期の作品が、本書に収載されている。 本シリーズも後半になると、掲載誌が「野性時代」になったり、著者の創作志向が「湖底のまつり」以降、かなり文学的になったせいもあって、かなりゆるいものになる。 しかし、初期の作品では、もちろんそんなことはない。 ユーモアの皮を被ってはいるが、ガチガチの本格ミステリである。 バラエティに富んだ作品群なので、ひとそれぞれに期すな作品があるだろう。 私は、非常にヴィジュアルな「掌上の黄金仮面」が一押しだ。 不可能興味満点な「右腕山上空」もいい。 とにかくこの一冊、読んで損はない。 短編のガチミステリのお手本としても、十分なものである。 | ||||
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ユーモラスにしてトリッキー、奇怪な好奇心と遊び心に満ちた連作短編集です。奇術師としても知られた泡坂先生の作品はミステリ=推理小説 としての側面もさることながら、ミステリ=ワクワクするような謎という側面がとても前面に出てるのが特徴だ。 本書にはデビュー作となる「DL2号機事件」を始め、色彩豊かな独特の世界観がタップリ。その独立独歩の世界観を文字通り狼狽する探偵役の 亜愛一郎(あ あいいちろう)は誰にも愛されるナイスガイだ。 全部面白いけど、個人的に「掌上の黄金仮面」は尋常じゃないなぁ。。理屈じゃないフィーリングで、ただただ素直に純粋に愉しんでみて! | ||||
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チェスタトン張りの逆説、丁寧な伏線、魅力的な探偵、達者な文章、意外な結末、日本の推理小説も捨てた物じゃないと思わせて来くれる良作。読むべし!! 日本の探偵の中でいの一番に来るようにと命名された「亜愛一郎」シリーズの記念すべき第1作。作者の意図通り、日本で一番魅力的で、日本で一番頭の切れる探偵であろう。 お奨め作品は「G線上の鼬」と「掘出された童話」。 「G線上の鼬」は日本史上最高の密室物(これを短編に惜しげもなく使うというのが凄い)と言って良く、読んだ時思わず膝を叩いてしまった。 「掘出された童話」は、最初に長々と脳天気な童話が掲載されていることから暗号物と分かる作品である。と言ってまず解読した人はいないと思うが、半ばまでは大抵の人は到達できる筈。作品の中で亜愛一郎が「そこからが大変」と言っている様にそれからが難しいのだが、幾つかの手がかりは用意されており、解読の道程は納得出来る物だ。 その解読された内容の(暗号文たる童話は脳天気であるだけに)に、大抵の人はぞっとするはず。暗号物として、日本史上屈指の傑作。 | ||||
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二枚目だがドジでかっこわるく、しかし推理力は抜群という探偵が主人公。 亜という苗字もしだいに違和感がなくなって、むしろ魅力的に思えてくる。 これ、ジャニーズの人が主演すればぴったりじゃないかと思う。 | ||||
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