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楽園とは探偵の不在なり



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楽園とは探偵の不在なりの評価: 3.11/5点 レビュー 38件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.11pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全15件 1~15 1/1ページ
No.15:
(4pt)

この世界は異様過ぎてピンと来なかったけど、〈真犯人〉の人となり、言動には、強く惹かれました。

主人公の〈探偵〉青岸 焦(あおぎし こがれ)がこの特殊な世界の有りようについて色々悩むところとか、異様な風貌の天使の役割とか、その辺のことがあまりピンと来なくて、中盤までは読みづらかったですね。

頁をめくる手が速くなり出したのは、探偵事務所の同僚たちに寄せる青岸の思いが半端ないぞってことが身に染みてきた後半からっすね。彼の気持ちが、常世島(とこよじま)での連続殺人事件の謎を解くことに前向きになっていくのに引っ張られる感じで、終盤はぐいぐい読んでいくことができました。

とりわけ、〈真犯人〉の人となりが魅力的だったなあ。探偵によって明らかになるその人物像と行動が、強く印象に残りました。

それと、詳しくは言えないんだけど、事件の真相のひとつが明かされるところ(文庫本で336頁~337頁辺り)、ここには「あっ!」となりました。意表を突かれたし、ビジュアル的にもなかなか凄ぇ光景だわなあと。

最後の「エピローグ」の〈 1 〉のくだりも、とても良かった。胸にぐっと来て、目頭熱くなりましたもん。

影山 徹の文庫本カバーイラストも、良いっす。空を舞う〝天使〟ってのがね、うんうん、まさにこんな感じなんですよ。
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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No.14:
(4pt)

謎解きの為に天使と云う舞台装置を前提とした処が変わっている

昔から探偵小説は苦手だ。何となれば事件に探偵の必然性を感じないからだが…物語では天使降臨の後の探偵の必要性を苦悶する探偵が登場し「…事件に巻き込まれた人を幸せにするのが役目…」などと穿ったような解釈に辿り着く場面もみられる。キャンベルの時代にはSFとミステリーの両立は不可能とされ、その後クレメントの『二十億の針』に始まりベスターやアシモフに依ってSF探偵小説の歴史が築かれてきたが、この作品は謎解きの為に天使と云う舞台装置を前提とした処が変わっている。そして最後まで死の不条理を訴えかけているように感じた。
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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No.13:
(5pt)

登場人物は苦悩するが

作中の天使、神について読者からすれば「作者がそう決めたから」で片付いてしまう。
なぜ世界はこうなのか?
なぜ善人が死ななければならないのか?
作者がそう決めたからです。終了。

ただ、青岸探偵事務所の面々がめちゃくちゃ魅力的なので、星5でいいと思います。
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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No.12:
(5pt)

タイトルが良い。内容も良い。

この作者の本に、出会えて良かった。
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No.11:
(5pt)

面白かったです。

面白かったです。
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No.10:
(5pt)

面白い

一気に読み終えた
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No.9:
(5pt)

実に良い作品だなぁ、とおっさんは思うのであった。

ダサい酷評レヴューが上位に居座ってますが、横山秀夫や東野圭吾が大好きなおっさんは、この若くて瑞々しい才能を最大限高く評価したい。良くも悪くも今風の本格寄りで作風は全然違うが、宮部みゆきの初期を彷彿とさせる謎の魔力がある。
この子は10年後には日本ミステリ史上に残る畢生の怪物作品を生み出す予感がするのであった。
楽園とは探偵の不在なりAmazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なりより
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No.8:
(4pt)

SFとミステリーの融合

こんな話よく思いつくなと感心する。若い人の感性でなければ書けない話だと確信する。天使が実在し、どこにでも居て空中を浮遊している世界なんて。SFとミステリーが混在したような舞台設定である。

 天使は二人以上を殺した人間を否応なく地獄に連れていくのに、連続殺人事件が起きる。あれ? そのパズルを解くのは確かに面白い。そして、提示された回答は複雑極まりない。

 まあ、それはいい。けれど、私はもっと人間中心のドラマが読みたい。謎解きはあくまでその背景にあって、人間を理解するためのツールなのだと思うのだが。でも、若い人はこういうの好きだろう。かつて私がそうだったように。

 276頁に「一、二も無く」とあるが、「一も二も無く」の間違いでは? 若くて有能なミステリー作家にはどうか日本語やその表現も磨いて欲しい。
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No.7:
(4pt)

謎解きよりも、世界が変わっても変わらない何か

特殊世界の下での本格ミステリというと、米澤穂信氏の「折れた竜骨」を思い出します。「折れた竜骨」が特殊世界で成り立つ論理を突き詰めることを目指したミステリといえることに対して、本書は今の世界から異なる論理で成り立つ世界に放り込まれた社会の変容を描くことに注力した作品といえるのではないでしょうか。
なので物語の主眼は、(異世界の論理を土台にした)事件の謎解きではなく、世界が変わっても変わらないものを見出そうという点にあるように思います。この意味において、探偵が不要になった時代、ということがアピールされている物語を通して、探偵役が何を見出すのか?という点が犯人当ての謎解きよりも、本書の読みどころだと思います。、
ミステリなんて、犯人を見つけたら終わりでしょ、と思っているような方にこそ読んでいただきたい一冊だと思います。
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No.6:
(4pt)

現し世の無慈悲さ

二人以上殺すと、“天使”によって地獄に堕とされる世界での孤島・密室 ミステリー小説 です。

言い換えると、
一人までは殺しても許される、殺人が謳歌する混沌の世の中が舞台です。
この制約こそが、物語のクライマックスで生きてきます。

ミステリーのどんでん返し部分や、トリックはあまり派手ではないので、そういったミステリーをお求めの方には違うかと。

私達の住む(とされる)世界に、突然やってきた“天使”は、まるで悪魔の形相で、
顔がのっぺりとした「表面」と砂糖を好む、という不思議な特徴があります。
ファンタジーのようでいて、読み進めると
「神の不在」を否が応でも想起させられる、強くて太い幹の通ったストーリーが通っていると実感します。

主人公・探偵の青岸焦が館の殺人事件を解決すべく活躍する「現在」と、
回想される、探偵事務所の仲間との「過去」が、同時進行で明かされていきます。
タイトルの意味を、主人公・探偵の青岸の心中を図るに
現し世の無慈悲さを感じずにはいられませんでした。

追記 館での登場人物達、皆それぞれの肩書等にまつわる名前が付いています。
例えば、「政崎→代議士」「報島→記者」「小間井→執事」

読んでいる最中に、人物を混乱しなくてすむ、という私には親切な小説でした(笑)
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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No.5:
(4pt)

タイトルがいい

二人以上殺害すれば地獄に引きずりこまれる世界で、連続殺人が発生するという設定が魅力的。
この世界ならではのトリックには驚かされた。最近読んだ本の中では一番面白かったように思う。
ただ物語にのめりこめたかというとそうでもなかった。読んでいるうちに過去編のキャラクターで違う話を読みたいという思いが強くなったせいかもしれない。
天使の設定がもっと詳細に書きこまれていたらなお良かった。
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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No.4:
(5pt)

本格なのに読みやすい!

本格ミステリーなのに、読みやすい
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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No.3:
(5pt)

特殊設定ミステリの傑作。

二人殺せば地獄行きの設定にも驚きましたが、人間がよく書けていることにも驚きました。
近頃の本格ミステリは登場人物が生き生きとしていてロジックも面白いことが特徴ですが、
この作者特有のエモさと丁寧なロジックがふんだんに詰め込まれています。
本格ミステリが好きなひとはこれを読むべきだと思います。面白いです。
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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No.2:
(5pt)

殺人の罪を裁く天使がいる世界と、起こらないはずの連続殺人事件に挑む探偵

2人以上の人間を殺すと天使によって地獄に落とされるようになった世界で起こる殺人事件を描くミステリ長編です。

1人殺すだけでは地獄には落ちず、2人以上殺せば地獄に引きずり込まれるということが明らかになったことで世界は大きく変容していくことになります。
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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No.1:
(4pt)

設定は面白いのでもったいないなぁと感じる作品

天使が降臨し、2人以上を殺害するとほぼ例外なく地獄に引きずり込まれるという、設定が最高に面白いし、バッチリ推理の中で生かされておりかなり楽しめました。
一方で、社会秩序の変容のあり方など、もっともっと魅力的に書けるところもあると思うので、この設定を生かした続編を読みたいな! と強く思わせる作品でした。
楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:楽園とは探偵の不在なり (ハヤカワ文庫JA)より
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