死体埋め部の悔恨と青春
- 青春ミステリ (357)
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シュールでブラックな状況下で繰り広げられる謎解きミステリかと思いきや、最後の第四話「死体埋め部の栄光と崩壊」で、思いもよらない所へ連れていかれて、「うわあぁ!」て絶叫したくなったっす。 織賀善一(おりが ぜんいち)と祝部浩也(はふりべ ひろや)。 冒頭、運命的とも思える出会いをしたふたりが、反発しつつも惹かれ合っていくその異様なシチュエーションに、とりわけ、祝部が織賀に寄せる執着心の深さに、と胸を突かれましたね。 そして、第四話の終盤からラストにかけての展開が半端なく凄くて、ぞくぞくしっぱなしでしたわ。 本書を通して、通奏低音のように流れていた次の一節が印象深いです。 《何せ、織賀と祝部は恐ろしいほどに相性がいいのだ。理屈じゃない何かがそこにあったから、織賀の方もうっかり手を伸ばしてしまったのだろう。》p.216 あと、本筋とは関係ないんだけど、第二話の中でちらっと、映画『バグダッド・カフェ』の ♪︎コーリング、ユー♪︎ のメロディが流れたのが良かったっす。あの音楽は、わても好きだす。 | ||||
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語呂の悪い「死体埋め部」という名称が内容に相応しいミステリー。ミステリーなのか? と問われれば間違いなくミステリーではあるだろうし、青春か? と訊かれれば「まあ、そうかもしれない」と答えることになるだろう。殺人は描かれないが死体は出てくるという意味での異色作品でもある。四つの短編からなる本書は、端的に言えば死体を埋めるために移動する車中で「死体が持つ謎」を推理するミステリである。そして第三話までに張られた伏線が最終話で回収されるという点も、しっかりとミステリの文法を踏襲している。唯一最終話の決着的な出来事の詳細が分かりにくいという難はあるけれども。だがそれを補う「知的だが軽妙洒脱な文体」が何よりの魅力。 | ||||
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大学の先輩に「死体を埋める」という裏仕事を手伝わされるハメに陥った主人公。その境遇は不謹慎ながらも少しワクワクするものがあり、先の展開を期待させます。 ただ、他の人の指摘通り私も読んでいて気になったのは、処理する死体の謎、つまり作中で起こったであろう殺人事件が主人公たちとは基本的に無関係なので、彼らが謎を解かなくてはならない緊張感や切迫感が薄いという点。死体に残された少しの情報から真相を推理するのは面白いですが、やはりクイズを解いている程度の感覚です。 また、先輩のサイコパスなキャラクターがいかにも小説や漫画的なキャラ設定でリアリティが無く、主人公にしてもこの異常なバイトに順応するのが早すぎて不自然で、リアルな青春ミステリーらしさには欠けています。こうした特殊なシチュエーションありきな点に加え、彼らが共依存のような関係になって行く過程が描き切れていないため、今ひとつ感情移入し切れないものがありました。基本的にふたりしかいないメイン登場人物の少なさもストーリーや世界観に広がりが感じられない原因かと思われます。 主人公に関する真相も予想の範囲内でミステリーとしての意外性は薄いです。これが今まで処理した死体(殺人事件)に関連付けられていたらほぼ満点だったんですが…。ラストも生存ルートを匂わせるにしてはちょっと露骨すぎる印象。 取りあえず飽きずに最後まで読めたのですが、やはりもう少し「死体を処理しなくてはならない動機」に切迫した事情が欲しかったですね。 | ||||
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依頼を受けて他殺死体を埋めに行くことをサークル活動として行う。。。という出オチのような連作短編集ですが、1冊を読み通すと、ほろ苦なテイストの佳作でした。 4つほどの短編が含まれていますが、個々の短編としてのストーリーのほかに、全体を通しての起承転結が考えられています。最後の作品を読み終えると、一つ一つの短編で語られていた個々のエピソードが、別な意味を持って(というといささか誇張が過ぎるかもしれません)、読者に単純に割り切れない複雑な読後感を残します。 2020年末のミステリランキングで注目された著者の過去作品のようですが、単なるライトミステリとして、忘れられるのはちょっと惜しいと思わせる作品です。 | ||||
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文庫本を十年ぶりくらいに買いました。 作者さんをツイッターの短文投稿で知り、よくミステリーを読んでる方々の評価も良さそうなため購入しました。 タイトル通りのミステリー+青春で、ツイッターの短文投稿が好きな人にはかなりドンピシャな作品だと思います。 本って、感情を突き動かされるコンテンツだったな、というのを久しぶりに思い出しました。 | ||||
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