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警部ヴィスティング カタリーナ・コード
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警部ヴィスティング カタリーナ・コードの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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悲しくて悲しくてやりきれないですね。 面白かったです。 | ||||
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テレビドラマを見て、この本を読んでみた。ドラマでは娘のリーネはまだ子供は産んでなかった。はじめ動きが少ないが飽きることはなかった。終盤では結構緊迫感があり、引き込まれた。 | ||||
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静か・深い・人間が描かれている・決して暗くない・仕事だけじゃない日常がある(この作品の場合は赤ちゃんのお世話)・ストーリーに無理が無い・主人公に共感できる・脇役も魅力的・美味しそうなご飯が登場する・確かな緊張感 等等、個人的「好みのツボ」を押さえられまくった作品。出会えてよかった。 | ||||
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北欧ミステリは面白いけど暗いものが多く、どれを読もうか考えてしまいます。この作品は、そこまで暗くないし、謎もあって、ミステリとしてよくできているように感じました。とても面白く読めました。 | ||||
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北欧ミステリーのファンだが、このシリーズは初めて読む。 本書では20年以上前の未解決事件の捜査が描かれるが、未解決事件とはいっても表題のカタリーナは不自然な失踪であり、事件性すら疑問である(日本なら捜査に着手しないのではないか)。しかし、ノルウェーの警察はこれを殺人事件として大規模に捜査し、今なお主人公のヴィスティング刑事は記録を持ち帰ってまで調べている。 そこに同時期の誘拐事件で未解決の大事件が交錯して、新たな展開が起きるという物語である。 著者は元刑事ということだが、さすがに捜査のディテールはリアルに描かれており、特に目星をつけた被疑者の通信傍受や発信機の追跡という捜査手法の実態が生々しい。通信傍受は電話だけでなくSNSやインターネットにも及び、ウェブサイトの閲覧状況までリアルタイムで把握される。もちろんこれらは人権侵害の強い捜査だから、嫌疑と必要性を疎明して裁判所の許可を得なければならない。 ミステリーの謎解きよりも、こうした捜査手法で犯人を追い込む手に汗握る臨場感が楽しめる小説だ。 なお、この捜査では新聞とテレビが警察捜査に利用され、その場面が物語の重要な筋となっている。一般的な情報提供を超えて、被疑者を追い込む具体的捜査に取り込まれる形でメディアが犯罪捜査に協力させられるのは、報道倫理の点で議論がありうるところだろう。 | ||||
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新本で購入したものの全体に日に焼けたように黄色く変色していた。購入時に分かるように記載して欲しかった。 | ||||
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ざっくり言うと、昔の未解決事件を再捜査するという筋立てです。ただし、その事件後から ヴィスティングと付き合い始めて、友だちになった人物が被疑者になるというのが新規軸です。 人間は、どんなに長く深く付き合ってはいても、相手の事を完全には分からないのではないでしょうか。自分のことさえ分からないのだから、当然ではありますが。 何か、突発的なことが起こって、周章狼狽した時に、人がどのような行動に出るかという事は、その時にならないとわかりません。隠すか、逃げるか、きちんと責任をとるか、究極の選択を迫られて、あなたならどうするでしょうか。私自身、弱い人間なので、良心に従えるか、自信がありません。 そのような、迷える人間に対する、愛のこもった言葉、眼差しを感じました。 そういう難しい話だけでなく、ノルウェーの人々の暮らしぶりにも興味を惹かれます。山小屋で釣りを楽しみながら休暇を過ごす様子、ワクワクします。憧れますね〜。 | ||||
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きれいな状態で届いています。本体の汚れもありません。 | ||||
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最初にハヤカワミステリの「猟犬」を読み、その後に本書を読んだ。 どちらも主人公が過去に担当した未解決事件が主題となるのだが、内容的には終盤の大きなどんでん返しや派手なアクションとは程遠く、淡々と主人公(とその娘)が事件の見直しに関わっていくことになる。 特に本書などは容疑者と主人公のやりとりに終始していて、まどろこっしく感じることもあるが、その会話は余韻があって十分再読に耐えうる作品になっている。ハラハラドキドキのサスペンス好きには向かないかもしれないが、じっくり北欧のミステリを楽しみたい人にはお勧めする。 このシリーズは12長編あるそうなので、是非最初から翻訳をしてもらいたい。 ヴィステング警部の娘リーネの結婚の経緯や息子トーマスの軍隊での活躍も気になる。またこの本の主要な登場人物である国家犯罪捜査局捜査官も今後出てきそうな気配もあるし。小学館か早川書房に期待する。 | ||||
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人間に寄り添った小説、と巻末解説でミステリ評論家杉江松恋が書いている。ミステリ―国籍では珍しいノルウェイ。人口2万3千の地方都市ラルヴィクは著者の住む町でもある。ヒーローは初老の警部ヴィスティング警部。ジャーナリストの娘リーナは、組織的に対立に近い立場でありながら、作品の一方のヒロインでもある。 この地方都市にやって来たのは、出世頭であり冷血ぎみの手段を択ばぬ実績主義者の捜査官スティレル。鑑識技術の進歩により、27年前の未解決失踪事件の新たな証拠が出たという。ヴィスティング担当した25年前の別の未解決事件の被害者の夫がスティレルの第一容疑者として狙われる。マッティン・ハウゲンは妻が暗号を残して失踪し、その後毎年命日が近づくとヴィスティング警部の訪問を受け、私的に親しくなっていたので、スティレルは警部を利用しようと考えたのだ。 スティレルはマスコミをも捜査に利用としてリーナにも近づき、古い事件の捜査再開ののろしをあげる。かくして出来上がる捜査のトライアングル。ヴィスティング警部と娘のリーナ、最新技術を駆使して捜査計画を描くスティレル。中心には失踪したカタリーナの残した暗号。 地方都市の暗い10月が良い。警部と容疑者の25年の関係がもたらす距離感が良い。二人の間に流れる静かな男同士の血と温もりが良い。ヴィスティングを取り巻く家族たちの温かみが良い。容疑者マッティン・ハウゲンとの山小屋でのアウトドア・キャンプのシーンがクライマックスとなる。映画の如くノルウェイの美しい森と湖。小さなボートでのルアー・フィッシング や薪ストーブにコーヒーとコニャック。 とてもとても大切に事件を扱うヴィスティングを、とてもとても重厚に、人間愛で包み込むように描く作家のペンが良い。疾走型のサービス過剰な作品が多い中で、時にはゆっくりした時間の中で、人間たちの営みを深く描きこむようなシック極まりない作品に飢えることがある。そうした望みを満たしてくれる時間が、この作品にはこめられている。 極上のミステリ。優しさと残酷さが交差する北欧の家族や兄弟や夫婦や恋人たちの物語。本編は毎年一作ペールのシリーズ作品ということだが『猟犬』(こちらも素晴らしい作品である)以来邦訳は二作目。これだけ魅力的なレギュラー・キャラたちだ。日本でも人気シリーズとなって邦訳が進むことを強く願いたい。 | ||||
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ヨルン・リーエル・ホルストが書いた「猟犬」を読んだのが2015/4月。同じ警部ヴィスティングによる「警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~」(ヨルン・リーエル・ホルスト 小学館文庫)を読み終えました。 舞台は、ノルウェーのラルヴィク。ヴィスティングは、24年前にいなくなった女性・カタリーナの未解決事件が諦めきれず捜査資料を持ち帰っており、毎年、そのいなくなったとされる日に彼女の夫であるマッティンの元を訪れています。警察官と事件関係者を超えて、一人の友人との交遊と言ってもいい。24年目、いつものようにマッティンを訪れたものの彼は留守にしており、今までそのようなことは一度もなかった。方や、国家犯罪捜査局のコールド・ケースを担当するティレルがラルヴィク署を訪れ、1980年代後半に起きた「ナディア・クローグ誘拐事件」についてマッティンが関わり合いがあるとのプルーフを得て、ティレルはヴィスティングに対して、事件の関係者かもしれないマッティンに接近してほしいと要請します。まるでマフィア映画の<アンダーカバー>のように。 二つの事件は関係しているのか?カタリーナはどこにいるのか?カタリーナが残した書置き(カタリーナ・コード)は一体何を表しているのか?ナディア・クローグの誘拐は誘拐事件だったのか?多くの謎が提示され、ヴィスティングによる身体を張った捜査とティレルのシャープで強引な捜査とが縒り合わせられ、そこにタブロイド紙「VG」の記者、ヴィスティングの娘・リーネもまたティレルの一線を超えているかもしれない捜査をメディア側の代表として見届けようとします。 事件の展開はとても地味ですが、伏線は綺麗に回収されていると思います。そして、サスペンスが強い。少なくはない(犯罪者を含む)登場人物たちは、ある意味とても「まっとうな」人間たちです。釣りに出かけ、山に登る。マッティンと行動を共にする警部ヴィスティングの心情と多くを語らないマッティンの葛藤とが、このスリラーの魅力なのかもしれません。「正義」とは何か?友人が罪を犯していたら警官としてどう振舞うのか?人としてどう接するのか?おそらく人が友に寄せる思いは、天上に確かにあって、どんな展開が訪れようともその思いは変わらないという「真実」がゆっくりと深い余韻を残して立ち上ります。 スティーグ・ラーソンを引き合いに出すまでもなく、北欧のメディアの「姿勢」もまたとても興味深い。また、もうひとりの主人公?国家犯罪捜査局・ティレルの存在が、この作品(2017年)以降の作品に反映されているのかどうかもとても知りたい(笑)と思います。 | ||||
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