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(短編集)
巴里マカロンの謎
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巴里マカロンの謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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忘れた頃に復活した小市民シリーズ。夏季限定、秋季限定と、扱う事件が刑事事件にエスカレートし、どうなる事かと思いきや、時系列的には夏季眼底より前で、小佐内さんを意識した? スイーツに関わる短編を集めた特別編。日常の謎らしいコンパクトなミステリで、安心した。 が、古城秋桜と言う中学生の新キャラをくわえて、どの作品も、安定した出来の一級品。個人的には、小佐内さんはほとんど絡まないのに、最後のオチであっと言わせる「あげぱんの謎」の完成度が高く、感心した。 総じて、過激さを抑え、「日常の謎」路線に回帰したのに、好感の持てる特別編。スイーツ女子小佐内さんの夢が叶ったハッピーエンドで、読後感も高評価。 | ||||
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過去のエピソードの短編集。 現在進行のも読みたい。 | ||||
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大好きなシリーズです。今回も楽しくあっという間に読み切ることができました。 | ||||
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皆さんの周囲にも「自分たちは特別だ」と感じている上から目線の方々が存在していると思います.本作は,そのような人々の不愉快さ(今風の言葉ですとウザさ?)を高校生の主人公二名に凝縮し,日常系推理小説のフォーマットを使って絶妙に描写しています.是非御一読をお進めします (^^)v | ||||
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久々のシリーズ最新作でとてもうれしいです! ただ、届いた本はページの側面に凹みがあったり、表紙に茶色い汚れ(べたつきのある)がついていたりとしていました。 在庫管理の時か、梱包の時についたものかと思いますが、本を楽しむ前に出鼻をくじかれたような気持ちになりました。 凹みは多少仕方のないことですが、べたつき汚れについては気持ちが悪いのと、とくに今の時期は衛生面が気になりました。 | ||||
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今回は二人の小市民的としてのあり方をめぐる衝突は見られず、普通に謎を解いて解決と言った流れです。ただ、各話毎に話の繋がりはありました。秋期の続きを期待したひとにとっては少し物足りないものになっているかもしれませんが、どの短編も面白かったです。最後の小山内さんの表情を直接見れないのは残念(笑) | ||||
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買ってよかったです。これからも応援してます。 氷菓、小市民とシリーズ物は本当に安心します。 | ||||
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米澤の「小市民」シリーズの第4弾、短編集である。第3弾の「秋季限定栗きんとん事件」を創元推理で読んだのが2009年なので実に11年ぶりの新作てある。 メインの登場人物は例によって小佐内さんと小鳩くん。テーマはこれも例によって甘いものが絡むのだが、表題作をはじめ、それぞれ都市名があたまについている(もちろんクイーンの国名シリーズのオマージュ?なのでしょう)。甘いものにからんだ描写が(小佐内さんの行動として)事細かに描かれるのでそれを楽しむもよし、小鳩くん(彼の視点でストーリーは記述される)のジャンプした発想の独白に吹き出したり(芋粥には笑ってしまった。学校の授業って大事ですね)。 個人的には第4作品「花府シュークリームの謎」にはうなった。小佐内さんの行動力も魅力的だが、小鳩くんの何気ない書店めぐりからこう結末を持ってくるか~という、さすが米澤というところか。 楽しかったです。この調子で「冬季限定・・・」も近いうちに読めると良いですね。 | ||||
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「米澤穂信さん」全開の最新刊! 大好きな小市民シリーズなので、とても期待していました。 軽やかな会話と緻密なプロットであっという間に読了。期待以上の作品だったと思います! | ||||
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表題作は2016年12月発表の作品です。 軽妙な内容のストーリーで、面白かったです。ウィキペディアで「小市民シリーズ」というシリーズとなっていることがわかりました。推理する者と行動する者とがペアで相互に牽制しあいつつ、相互に相手の能力をさりげなく高めあっています。 また、文庫表紙のイラストが、防寒着に身をつつんだヒロインをよく描き出していると思います。 『氷菓』の2組のコンビとはまた異なる魅力がありますね。続編に期待します。 | ||||
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よく誘拐され物語を進める小佐内さんといい性格をしている探偵役小鳩君のふたりの高校生が日常の謎に立ち向かう小市民シリーズ最新作。謎じたいは勘のいい読者なら解決してしまうかもだが、解決までのフェイントは優雅な装飾音のようにおしゃれ。 | ||||
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「小市民」シリーズの最新刊。鋭い推理で事件を解決しそれを自慢することで周囲から浮いていた小鳩常悟朗は、高校進学を機に目立つことをやめ小市民として穏やかに高校生活を送ることを自分に誓った。小佐内ゆきは復讐したくなる癖を抑えるべく常悟朗とお互いを監視し合う「互恵関係」を築こうとする。 前回からずいぶん時間が経ったのは、スイーツ(このシリーズには必ずからんでくる必須アイテム)をネタにするのは限界だからだと思ったのだが、よくここまで書けたものだ。小鳩くんと小佐内さんの距離が友だちから縮まらないのは、「古典部」シリーズの折木奉太郎と千反田えるの関係と同じ。 表題作「巴里(パリ)マカロンの謎」には新しいキャラクター・古城秋桜(こぎ・こすもす)という女子中学生が登場する。父親は有名なパティシエ。このシリーズにはぴったりだ。このあとの短編「紐育(ニューヨーク)チーズケーキの謎」や「花符(フィレンツェ)シュークリームの謎」にも登場する。 古城秋桜が登場人物に加わったことで、小鳩常悟朗たちの高校生だけの世界から、年下の中学生の世界へと行動範囲が広がっていく。しかも、自分たちがかつて経験したことがあるので、推理を働かせて事件を解決することは少しだけ容易だと思われるのだが…。高校生である小佐内さんが、中学生から生徒手帳を見せても疑われるのには笑った。その名のとおりおさないからねえ。「伯林(ベルリン)あげぱんの謎」の冒頭で、小佐内さんが涙を流していたのが、彼女には悪いが読み終わってけら笑えてしかたなかった。 それにしても、以前より皮肉やジョーク、ことば遊びが増えているのは気のせいだろうか。まるで西尾維新のようだ。無駄な饒舌は嫌いではないのだがね。 | ||||
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古典部シリーズとは異なるテイストの高校生を主人公にしたシリーズです。 4つの短編どれもが、ひねりすぎといえばひねりすぎなきらいがありますが、ちょっとした謎から、あるときは思わぬ悪意、あるときは微笑ましくも当人には悲しい失敗などが浮かび上がる物語は、かなり完成度が高いのではないでしょうか。 お勧めなのは、小山内さんの使い方が秀逸である3作目。2段階で明らかになる真相は意外性に欠けるかもしれませんが、物語としての面白さがあると思います。 また、最後の作品は謎の解決よりも、謎を解決するための行動を通して新たな関係を築いていく登場人物たちのラストシーンがすばらしく、短編集全体を通しての読後感をよりいっそう微笑ましいものにしてくれます。 何か嫌なことがあったとき、何かミステリを読みたいなら、この本をお勧めします | ||||
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面白いです。 今回は特にお菓子大好きガール小佐内さんのかわいさ・お茶目さに焦点が当たってます。 秋季~は割と重い感じでしたがこちらは比較的ゆるい雰囲気で 小佐内さんの一挙一動を楽しむことができます。 | ||||
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11年待ったシリーズ最新刊。本編ではなく、番外編の短篇集だけれど、小山内さんも小鳩くんも、11年前のまま。 米澤さんの凄さのひとつに、中学や高校の時の気持ちにぐっと引き戻してくれるところがあると思う。 変わらぬ謎解きの面白さと魅了的な登場人物たち。 やっぱり読んでよかったし、そう思うから10年以上待てるのだ。 | ||||
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高3の頃に米澤穂信さんの作品に出会い 卒業する頃に学友と次のタイトルを予想しあったものです 内容に関してはネタバレしたくないので触れませんが、またこの2人に作品を通して逢えた事に感謝です | ||||
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このシリーズは作者曰く11年ぶりとの事ですが、作品の古さは全く感じられないモノでした。目立たず、己を静かに演出する事が目的で行きたい小鳩くんと小佐内さんだが、世間は二人を巻き込んだ事件が持ち上がる(大半がスィーツ絡みで)。それでも2人は自身の思考力と洞察力で何とか無事に事件を解決へと導く。今回も難関と思われる難題であったとしても二人がポテンシャルを活かして解決してしまうことだろう。 | ||||
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短編集と言うことで楽しめるか不安でしたが、杞憂でした。心なしか小山内さんの描き方がちょっと深くなっている気がしました。なので、ファンの方は読んだほうが良いと思います。 | ||||
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11年ぶりなのか。 4編で、「伯林あげぱんの謎」以外は大人の事情が絡んでいた。 いつも通りのビターな結果だけれども、フィレンツェを花府と書くのは初めて知った。 冬期限定には秋桜ちゃん登場するのかな? | ||||
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自意識過剰故に「小市民」として日々の平穏と安定のため、中学三年の夏から友達でも 恋人でも依存関係でもなく『互恵関係』を結んでいる、推理癖が見え隠れする 小鳩常悟朗と甘い物と復讐をこよなく愛する小佐内ゆきを描いた短編集。 共通するゲストキャラクターは存在するものの、連作短編である季節限定各作品とは 異なり、基本的には一話完結となっており、時系列としては 『春季限定いちごタルト事件』と『夏季限定トロピカルパフェ事件』との間に 起きた出来事を四つの短編にまとめたものであり、偶然なのか意図したのか、 全四話中三話が地元ではなく名古屋を舞台にした話となっている。 また、本作は短編ということもあり、小佐内ゆきの『狼』としての側面は表には 出ていないが、それでも内容的には十分に楽しめる。 『巴里マカロンの謎』 理由も聞かされぬまま小佐内ゆきに連れられ、電車で一本で行くことができる 名古屋へ向かうこととなった小鳩常悟朗。車中での彼女の説明によれば、 名古屋出身で、イートインを重視する戦略が当たって東京・自由が丘そして 代官山の店を成功させたパティシエの古城春臣が、地元名古屋に東京の店とは 異なるコンセプトの店を出店し、その店の紅茶と三種類のマカロンがセットと なったティー&マカロンセットを食することが目的なのだが、自分が食べたいのは 四種類あり、二人分を注文して一個を常悟朗から貰うことが彼女の目論見だった。 ゆきはピスタチオ・マロン・ココナッツパパイアを、常悟朗はゆきから頼まれた パーシモンに加え、任意で選んだバナーヌとカカオを選び、ゆきはお手洗いへと 姿を消す。ところが、店員によってティー&マカロンセットが運ばれた刹那、 外のからくり時計に目を奪われている隙にゆきのマカロンが四つ、 しかもまだ名古屋で発売されていないこの店のシンボリックなフレーバーである 『コギ』が加えられていた。しかもこの『コギ』の中にはなぜか指輪が 仕込まれていた――が序盤のあらすじ。 指輪そして店の名前からゲスい結末を予想していたが、確かに結果的には ゲスいものの、実は本題はそこではなく、本当の結末は少しズレたたころに あるという描き方を通じ、実は個人的な醜聞と職業を一緒くたにして糾弾する 昨今の風潮に対するアイロニーなのではと感じた。 『紐育チーズケーキの謎』 ゆきと常悟朗は、偶然知り合い、なぜかゆきに懐くようになった有名パティシエ・ 古城春臣の娘・古城秋桜が通う千種区にある中学の文化祭を訪れ、彼女が属する お菓子作り同好会でニューヨークチーズケーキを食する。その後常悟朗は ゆき・秋桜と別行動を取ることとなるが、校舎の窓から見えたのは校庭の キャンプファイヤーで串に刺したマシュマロを焼いていた二人に激突する 男子生徒の姿そしてあとから追い掛けてきた屈強な三人の男子生徒の姿。 慌てて校庭に出ると、ゆきは既に屈強な男子生徒に連れ去られたあと だった――という、前章から引き続き、名古屋を舞台にした話。 情景描写を逆手に取り、どれが伏線でどれが単なる情景描写なのかを 分からなくすることで本作はハウダニットが重要であり、コンピュータ部が 結局どうしたのかは重要ではないということを暗喩していることが分かる。 『伯林あげぱんの謎』 放課後、校則改正の是非に関するアンケートを届けに新聞部を訪れた常悟朗。 常悟朗とは友人とは言わないまでも知らない間柄ではないという関係である 堂島健吾の依頼により、『世界の年越し』をテーマにした記事を書くべく、 先輩が用意した、四つのうち三つはジャム入り、残り一つはマスタード入り のベルリーナー・プファンクーヘン(ジェリードーナツ)を用意したはずが、 自分を含めた全員がマスタード入りにはあたってはいないと主張していたため 堂島は常悟朗に誰がマスタード入りを食べたのかを当ててほしいと 依頼する――が冒頭のあらすじ。 時系列や『信頼できない語り手』である登場人物たちのバイアスを丁寧に 紐解きながら少しずつ真相に近付き、最後の最後で序盤に提示された謎も 込みで解決するさまは胸がすく感覚を得ることができる。 『花府シュークリームの謎』 新年が明け新学期に入った早々、昨年起きた、いちごタルトが自転車ごと 盗まれたり、誘拐されたりといった散々な出来事の厄落としも兼ねて 甘味処でおしるこを食べることになったゆきと常悟朗。 それを思い出したのは、東海地方で売られているスイーツ関連の記事に 強みを持つミニコミ誌に掲載されていた、名古屋のホテルで開催された イタリア菓子のイベントの記事に満面の笑みを浮かべた古城秋桜の 写真があったからだった。そんな中おしるこを食べていたその時、 秋桜からゆきに、行ってもいない大晦日のパーティでの飲酒により 停学を食らい、学校に抗議をしても聞く耳を持たない。なぜこんなことに なったのか調べてほしいという電話が入り、土曜日に東山線覚王山駅 近くにある彼女が住むマンションを訪れる――が序盤のあらすじ。 この話もまた、『紐育チーズケーキの謎』同様事実が明らかになった上で 秋桜がどのような行動を取ったのかを敢えて描かないことでハウダニットが 重要であることを暗喩すると同時に、直接的な描写は無いにもかかわらず、 真犯人の敗北を窺い知ることができるのは作者の妙であろう。 | ||||
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