彼女の色に届くまで
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.67pt |
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これ、短編集だったっけ? | ||||
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画家を目指すが才能のない主人公と天才的な才能を持つヒロインが、絵画に纏わる事件を解決していくお話です。 | ||||
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良かった | ||||
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アートをベースにおいたライトな推理小説集。様々なアートの引用があるとのことだったが、私個人にとってはほぼ全て既知だった。推理ものとしてのストーリーテリングは状況説明だけで文章的な色気がなかった。美術や美術家の思い入れのある描写とストーリーテリングの薄味の表現に乖離があると感じたが、しかし美術界の本質の一部は捉えているし最後の全回収のストーリーは楽しめた。 | ||||
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長編の体裁を取ってはいるが、最終章以外は各章とも独立した短編としても読めるようになっている。だが、順番に通して読まないと本書の真の価値は味わえないので、「売るための偽装長編」(これでるっぷくさせられることもある)には当たらない。ただ、短編好きにも楽しめる作であることは付記しておく。 美術部員が主人公なのに「市立高校シリーズ」には美術ネタが意外と少ないじゃないか、とのご要望にお応えしての、青春アート・ミステリ連作、と思わせて・・・・これが、一筋縄ではいかない。 やや暗めの冒頭部、ミステリアスなヒロイン、と進んでいき、でもワトソン役はなぜかボディビル男というチグハグさ。ぽんぽんとギャグも弾けだし、第3話ラストのボディビル男のツッコミとか第4話の楽譜ギャグとかは爆笑もので(しかも前者は意外と深い!)、ちょっと表紙はミスマッチなんじゃないのと思わせるぐらいだ。でも最後はシリアスで、相当に気を揉ませる。個々の謎解きは小粒で、全体への仕掛けも意外性満天とまではいかないが、青春小説としては見事な、文句なしの仕上がりといっていい。感動の一冊だ。 | ||||
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満足しています | ||||
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構成としては連作短編の形。 一つ一つの短編に解決が与えられて、最後の最後にワイダニットがひっくり返す形。 ただ最後のワイダニット=なぜやったかに少々無理のある話がある。 最後にひっくり返すのに少々無理をしたのだろう。 あと、ヒロインが非現実的に寡黙過ぎて魅力に乏しい。ラノベにあるような無口系ヒロインだがしゃべらなすぎる。 解決はヒロインがほのめかし、それを察して主人公が解決する形で無理があるが本格ミステリーだとすれば許容範囲かな。 そういえばアニメにもこういう生活能力のまったくない天才アーティストってでてきたなあと思ったり。 作中の美術論は首をかしげるというか、そういう見方もあるよね程度の話。本当につきつめると面倒くさい話だ。 あと、アナグラム初見でわかるだろう。逆に主人公が何年も気づかないのが不思議だ。 総論、青春小説として悪くはないが本格ミステリー大賞の候補になるほどかというと、という感じ。 | ||||
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