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ハンニバル
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ハンニバルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 21~40 2/3ページ
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これは出版と同時に買いに走った。仕事さぼって一気一気。賛否両論あるのは知っているが、私はこの終り方、大好きだ。殺人鬼が幸せになっていいかどうかは別問題、レクター博士とクラリスだから許します。 うっすらと博士の過去が匂わされているあたりが気にはなったが、まあこの程度ならいいんじゃないという範囲。 これからという方、「ライジング」は読むんじゃない。 | ||||
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私の場合は、小説の出だしから衝撃的な結末で、全編を通して面白く読むことができました。大好きなイタリアの歴史や文化的側面がちりばめられて、特にフィレンツェのくだりは、手に取るように描かれていて満足しました。読者によってレクター博士やクラリスへの思い入れが違うので、賛否が分かれると思いますが、物語の展開や場面設定がよく構成されていて、読みごたえある作品でした。 | ||||
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前作、前々作と比べると一段落ちる作品です。 反道徳的な結末については否定しません。誰も道徳のお勉強のためにこの本を選ばないでしょう。 私も、悪の化身のようなハンニバルというキャラクターに魅力を感じている一人ですが、本作ではかなりがっかりさせられました。 まず、ハンニバルの狂気の原因が、えらく月並みなエピソードで説明されていること。 彼の神秘性が失われ、キャラクターが小さくなってしまいました。 また、ストーリーも、ハンニバルをヒーロー扱いすることで、かえって彼の魅力が損なわれています。 翻訳はよかったと思います。というか、これが標準で、前作がひどすぎたんですがw ちなみに映画もかなりがっかりする仕上がりでした。 | ||||
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「レッドドラゴン」「羊たちの沈黙」の続編ということで大いに期待し読んだが、結果は外れ。従来の「連続殺人犯と警察との対決」というテーマから大きく変わり、レクターとそれを追う者達の対決劇となっており、その点ではややがっくり。従来のテーマを深化させてほしかった。ただ、そういうテーマの小説として中盤まではある程度楽しむ事ができたが、終盤のクラリスとレクターとの展開にはただただ失望。読後も大きく不満の残る結果となった。20件近い殺人を犯したレクター博士に対する、あの終わり方は無いでしょう?憎むべき殺人犯を小説の中で一貫して美化しすぎで、不道徳極まりないです。 | ||||
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「週刊文春20世紀オールタイムベスト1」に輝いた『羊たちの沈黙』の続編。 ’00年、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第1位、「このミステリーがすごい!」海外編第3位にランクインしている。 あのレクター博士が帰ってきた。前作の不気味な拘束服姿とは打って変わって、黒い瀟洒なスーツに身を包んで。一方、本書のもうひとりのメインキャラクター、かつてレクターの犠牲となり、障害者としての生活を余儀なくされている異形の大富豪メイスン・ヴァージャーは、金にあかせてレクター狩りに狂奔する。そしてイタリア・フィレンツェ警察の思惑なども入り乱れるなか、事態は再び動きはじめ、レクターが冷血な連続殺人鬼として復活する。彼は、復讐に燃えるヴァージャーの触手をかわしつつ、返り討ちを図る。FBIの特別捜査官となったクラリスも健在だ。レクターを追う過程で、彼女もまた、レクターとヴァージャー両者の対決にいやおうなく巻き込まれていかざるを得ない・・・。 殺人場面の異常性とむごたらしさ、レクター博士の異常趣味と異常心理、ヴァージャーの悲劇的な最期とその妹の狂気、と昨今のサイコロジカル・スリラー界にあって、やはり本書には真打登場のインパクトがある。さまざまな模倣者やフォロワーを生んできたレクター博士とクラリス捜査官だが、やはり本家は迫力が違う。短い章立てで繰り出されるこれでもかというパンチの数々に、読者はあらためて本書こそ最強のサイコ・スリラーだということを思い知るだろう。 | ||||
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非常に理解しがたい。 この『ハンニバル』の中ではレクターが精神的に衝撃を受けた過去の一部が書かれている。 妹ミーシャについてである。ミーシャが人に食われた過去、 その妹の歯のかけらを糞尿の中で見つけた過去、 そういうショッキングな過去を持つ男が人食いになる、というのは有り得ない気がする。 非常に矛盾を感じる。普通逆ではないのか。 さらに、なんでクラリスがレクターと・・・?? もうわけがわからん。 私は映画を観たあとに本を薦められて読んだけど、映画の結末のほうがまだ納得できる。 たしかに映画は映画ならではの端折りが満載だけど、映画に出てこない登場人物とか ヴァージャーの結末の違いとか、そんなのは、この小説におけるレクターとクラリスの設定の ひどさにに比べれば大したことではなく、映画のほうが簡素にまとめられていてクラリスがクラリスで あり続けた分だけよかったと思うんですけどね。個人的に。 | ||||
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映画しか見たことない人にこそ読んで欲しい。他の方がたくさんレビューしているので多言は要しないが、私は映画を先に見たので小説は読んでいなかった。しかし、ハンニバルライジングの小説が読みやすく面白かったので、こちらも読んでみたが、こっちの方が面白い。映画ともかなり違うので、是非映画を見た人も読んで欲しい作品。 | ||||
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「羊たちの沈黙」と「レッド・ドラゴン」で強烈な存在感を与えたレクター博士。 本作はFBI側から犯人に迫っていくというサスペンスではなく、より登場人物の内面に迫り、単なる善悪の対決ではないものとなっている。 人間の醜さが強調されるとともに、「怪物」レクター博士の人間くささが強調される。 博士の過去とともになぜクラリスに執着するかが明らかになる。 狩る側でなく狩られる側になったレクター博士とクラリスの再会は想像を絶する結末をもたらす。 最後まで濃厚な魅力が詰まっており、目が離せない。 | ||||
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やっぱり◯◯◯◯が最後にはレクターの肉体的にも精神的にも奴隷になる というのがあまりにも衝撃的です。 ◯ョ◯ィーフォ◯ターおよびジョナサンデミが映画化を断ったのも 十分理解できる。 しかし、ラストも監督もキャスト(ホプキンス以外)も変えた映画が 小説よりはるかにつまらなかったのも事実。 このシリーズの次回作にはまた画期的なサイコサスペンスに戻ってほしい。 | ||||
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イタリアに逃亡したレクター博士が、イタリア警察の追跡を逃れ、 アメリカに帰国するのだが、そこには、メイスン・バージャーという 復讐に燃える強敵が待ち構えていた。一方スターリングは、子持ちの 女性犯罪者を公に射殺してしまったことから、世間から非難され、FBIを 退職することになった。どちらも、大ピンチに陥ったのだが、2人の運命は どうなるのか。今回は、レクター博士の逃げ場となったイタリアの風景や、 レクター博士による精神分析が一様に不気味な側面が含まれていても、 面白かったです。 | ||||
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レクター博士の芸術と知性と邪悪さと狂気の混じった完全なるレクター本。このレクターワールドは時に人を恐怖の彼方にさそい時には人を魅了させる。過去、独白、知性、狂気、残虐、芸術、「記憶の宮殿」レクターの魅力がたっぷり詰まった作品。レクターファンならぜひどうぞ。 | ||||
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‘無礼者’の蔓延る世界から真に純粋な魂を解放する救世主が‘怪物’とは、著者の意図は確かに辛辣ではある。博士と対比される‘彼等’の醜悪、その日常性・現実性には、健全な魂の持ち主なら誰でも厭世の感を禁じ得まい。著者は我々に日常の次元の愚か者(無礼者)と彼等の集団を思い出させ、安易な「善・悪」の要約化、即ち思考停止を皮肉り「脆弱な意識のじめついた贅肉」に鞭を打つ。日本人に対する見解や描写の部分がその象徴であろう。 一方で、本書は‘無礼者’と‘明晰な光’という二元論に結局帰結してしまい、結果として後者の正義が‘単純に’是認されるという矛盾を孕む。光の象徴たる‘彼女’の変化には違和感が残るし、‘明晰’どころか‘愚鈍’を印象付け後味が悪い。他にも散見されるこうした著者の隠微な部分は皮肉というより地なのではないか。 本書の核を垣間見るようであり、J・フォスターが映画出演を蹴った動機が分かる気もする。 | ||||
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監獄から逃れ、自由になったハンニバル。彼の、独創的なキャラクターが滲み出る。 任務遂行の為とはいえ人殺しをし、その過激な残酷性から一躍有名になるスターリング。彼女を包み込み守るようなやり方で、しかし舐るような視線で見詰める博士。この二人の行く先は何処なのか―――。待ち受ける運命の、なんと過酷と熱情に溢れていることよ。 前作品より、全体的にエロティックな要素を加味したストーリーはフェティッシュな刺激となり、作品の持つしめやかな残酷性に楽しさと快楽を増す。 | ||||
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『羊たちの沈黙』で、卓越した能力でスターリングを一躍スターの座へと導いた怪物、ハンニバル・レクターの内面へと、探索の目を向けた作品です。残酷とも取れる彼の狂気は、神の残酷さと比べればなにほどのことはないと信じてのことなのです。 ハンニバルは己の嗜好と思考に没頭するのを好みます。そして彼の興味は、再びスターリングへと向くのです。 | ||||
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前作と今作とでは、①クラリスの父性役が違う、②今作はクラリスの女性としての部分に焦点があたった、この2点が大きく違うところ。それゆえ、エンディングに向っていく一見予想もできない流れは、必然でもある。クラリスの意識の彷徨いが、物語にどんどんヴェールをかけ遠ざけていきながら、明らかに彼女は昇華していく。その描写は読む者が呆然と見送るしかないほど美しい。これはスリラーの形式をまとった、究極のラヴストーリーと考えたほうがいい。間違いなく、ハリスの最高傑作だ。 | ||||
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映画を見てから読んだが、かなりの違いがあったので驚いた。しかし私は小説の方が秀逸だと思う。なぜなら、映画のレクターはかなり超人的に描かれているように思うが、小説では人間的な部分も垣間見られ、魅力を増しているように感じたからだ。レクターの生い立ち、妹、怯え、そして正義感、それらが彼に存在感を与え、官能的ですらある。クラリスとのエピソードも、映画よりもまさに彼らしいと思う。レクターファンにはたまらない小説である。 | ||||
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レクター博士は、「羊たちの沈黙」で、自分を原因と結果という因果関係の中で理解されるのを拒否した。しかし、著者は、本書で、レクター博士の幼児体験を明らかにする。これを、レクター博士が超然とした悪でなくなってしまうとして残念がる見解もあるようだが、むしろ、これは、レクター博士も決して例外ではあり得ない、という著者の主張だろう。 桐野夏生氏は、文庫版「レッド・ドラゴン」の解説の中で、それでも、レクター博士の食人の理由は明らかではない、という。もう一つ、決定的な理由を挙げるとしたら、これでしょう。――美食家だから(笑)。きっと、レクター博士にとって、他人はただの動物性蛋白質で(幼児体験がそれを裏付けるわけだが)、こいつの胸腺が美味しそうだ、と思ったら、食べずにはいられないんだろうなぁ。 それにしても、レクター博士の生い立ちまで明らかにしながら、彼と対峙するヴァージャーは、ただの滑稽な骸骨にしか思えない。クラリスと対峙するクレンドラーも、「羊たちの沈黙」ではチルトン博士の心の孤独まで丁寧に描いたトマス・ハリスにしては、あまりに表面的な人物造形ではないだろうか。 細部の描写が非常に面白くて、そのときは夢中でページをめっくても、全体的な読後感に何となく物足りなさが残るのは、そういうところに原因があるのかもしれない。 | ||||
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前作『羊.....』で逃亡に成功したレクター博士は、イタリアで優雅で静かな逃亡生活を送っていた。だが、正反対にFBIで苦境を強いられていたクラリスにちょっとしたプレゼントを送ったことから、メイソン・バージャーのレクター捜査網に引っ掛かってしまう。ここから、残忍で想像するのもおぞましいメイソンのレクター狩りがはじまる。このメイソンというお方、若いころ幼児レイプで逮捕されたが、大富豪であるがゆえに刑務所入りを免れ、レクター博士による心理療法の末、顔の皮をはがれ、片手以外は麻痺状態で、暗がりの中で人工呼吸装置につながれている身だった。そんな彼の一番の楽しみは「どうやってレクターにかつてないほどの苦痛と驚愕の死を与えるか」を想像しながら過ごすことだった。はたしてメイソンの思い描く復讐とは・・・何故?どうして?ウソ~!と身を乗り出して読んだ結末にしばし愕然とした。だが、時間と共に当然の成りゆきのように思えてくるのは何故……?? 圧巻は美食家レクター博士のもてなす厳かで優雅なディナー。うへっ。 | ||||
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前作に比べシノプシスの低下は否めない。それでもタマネギのように幾層にもなった本を、トマス・ハリスは書いた。だから何度でも、暗黒のアポロンレクター博士と一緒にその上を滑走することができる。星は沈黙する。クラリスも沈黙する。一抹の寂しさを感じながらも、安堵する人はいるだろう。 | ||||
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レクター博士は、残虐ですが、知的で美学を感じます。殺人の手口も、過去の歴史を下地にしてあったり(中世の頃など、今の感覚からすると、ものすごかったから)。残虐さではレクター博士にひけをとらない男達が次々と出てきますが、欲望がむき出して醜悪に思えるだけ。 彼女とレクター博士はどうなるの? 作者はどうしてここまで知っているのだろう? 読み出したら止まりません。 | ||||
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