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神様のカルテ
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神様のカルテの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全234件 201~220 11/12ページ
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他の方のレビューが結構良いのですが、全く良さが分かりませんでした。登場人物は個性豊かで読み始めは面白くなりそうだと期待しましたが、最後まで話が軽くて上滑りしている感じで、読後の満足感みたいなものは感じられませんでした。命について書かれているのですが、主人公の思想は割とありきたりで既に多くの人が語っていることだと思いました。次回作に期待します! | ||||
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医療問題は、本当に表すことが難しい問題だと思います。 現場と患者の求めるものはそれぞれですし、、 その中の一つの切り口を、示唆した作品だと思います。 文体は必要性があるかどうかちょっとわかりませんでしたが。 | ||||
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私自身が松本に近い町に暮らしているため、登場する病院、神社、居酒屋がどこのことなのか想定できてストーリーとは別のところでも楽しませてもらいました。 登場人物の「安曇さん」「豊科さん」「明科さん」とはまさしく地名で、作者の地域へのこだわりが、同郷者としては、うれしくもあり、くすぐったさもあり…。 物語は医療物にしては、最初淡々と事実だけを語る形ですすめられていきます。地域医療の医師不足の問題、大学病院の医局制度にたいする疑問、これらもさらりと触れられて、ちょっと浅いかな〜?と思って読み進めていたのですが、ラストに近づくにつれぐんぐん惹きつけられ、不覚にも泣いてしまいました。 現役医師ならではの臨場感、事実から見えてくる問題と感動。次回作に期待です。 登場人物のキャラクターの描き方も秀逸で、それぞれが好感の持てる素敵な人々でした。 | ||||
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信州の病院で地域医療に従事する若い内科医の物語。 作者が現役医師であって、自分のことをモデルにしているのでは?と思ってしまいました。 (もし、そうだとしたらかなりのナルシストですが…) ペンネームからも分かるように、夏目漱石を完全に意識した文体…。 物語自体よりもまず、その古臭い文章や会話に馴染めませんでした。 今時、こんな喋り方する人はいないだろう…。 患者のことを最優先する真面目で優しいドクターがハードな病院で頑張ってます。 患者との交流なんかもあって、たしかに心温まる感動物語なのかもしれません。 たぶん、自分が病気になったら主人公の医師に診てもらいたいと思う人は多いだろうな。 でも、理屈っぽくて、すぐに自己嫌悪に陥るような主人公、私はあまり好きになれませんでした。 | ||||
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古風な話し方がやけに印象に残る主人公ですが、読んでみると、その古風な話し方ゆえになかなかの魅力を感じる作品になっています。現代医療の現場からの声を小説風に仕上げたものですが、それだけにとどまらない奥行きの深さも心に刻まれます。続編が今夏に刊行されるらしいので、本書を読んでファンになったかたはきっと心待ちにしていることでしょう。医療に関心があるないにかかわりなく多くの人に眺めてほしい一書です。 人は生きているうちは、「生」というものにあまり敏感ではありません。もちろん元気に健やかに暮らせる有難さを感じてはいますが、そもそも「生きるとは何か」という問題を真剣に考えるゆとりはあまりないのではないでしょうか。それはまた「死」についても当てはまるでしょう。「生と死」という人間にとって根源的なものを日常的に直視している職業の1つが医師でありましょうが、「こんな医師もいるんだな」、また「いてほしいな」と思うのです。不器用ながらも要所要所はきちんと締める、そんな医師がここにいます。 本書は地方医療の現状を描くとともに、主人公の医師を取り巻く珍しい人たちとのやり取りも読み応えを増す要因になっています。とくに印象的であるのは、文学者をめざして大学院で研究している通称<学士殿>に対する主人公のセリフ。本当になかなかのセリフです。「学問を行うのに必要なものは、気概であって学歴ではない。熱意であって建て前ではない」。そして「笑う者あらば笑うがいい」と喝破するのです(最後のセリフは、褒めることがほとんどない同僚の女性医師からも「悪くなかったと思うよ」といわれる)。 医師というものが患者に接するときに必要なもの、それは「いたわり」の気持ちでありましょう。医師が患者を支え、救っているのではない。むしろ患者が医師を支え、そして救っているのだと。主人公もこのことに患者の死をもって深く悟ります。どうも余談が過ぎました。記憶に残る作品です。 | ||||
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医者の人情ものというよくあるパターン。 古風な主人公の医者と、人情家の上司、厳しいがやさしい周囲の看護師。清楚な妻と気の良い友人たち。そこにある出会いと別れ、生と死。 もうベタベタ。文体も漱石風というのが特徴なだけ。表紙のイラストで救われる。 泣きたい人にはお勧めします。 | ||||
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森見作品に似てると言われてますが、雰囲気が似てるだけで、全く違うと思う。そんな事行ったら探偵モノなや ミステリーなど全く成り立たなくなってしまいます。 恐らく身近な人を癌で亡くした事がある人だと、この作品の主人公や作者の気持ちを本当に理解して読めるし、 いい小説として面白おかしく描かれた小説ではない事もわかるだろう。 一止のようなキャラだからこそこの作品は生きてるし、患者との心の繋がりや、一止が患者からも男からも女 からもモテる設定が成立するし、何より人の死を扱い、末期医療や救急医療といった社会問題を扱っているに もかかわらず話が嫌な重さを持たない。むしろ現場で頑張ってるお医者さんを応援したくなる。 出来のいい小説を読んで読書通を語りたい人は他の作品をどうぞ。 僕の中では本屋大賞1位作品でした。 | ||||
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短くて読みやすく、しかし泣かされてしまう良いお話でした。 安曇さんの生き方に非常に感銘を受けました。 彼女はただの患者で、お医者さんのように誰かの命を救うわけ ではないけれど、ただ生きているだけで周りの人を元気づける ことができる。 本当に優れた人間とは、決して頭が良いとか容姿が美しいとか、 何か特別なことができる人ではなくて、ただ丁寧に人に優しく 生きられる人なのだと思いました。 簡単そうで、実はとても難しい。だからこそ価値がある。 彼女のように生きたいです。 | ||||
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読後感がこれほどさわやかで、これほど温かい気持ちにしてくれて、これほど 自然に笑わせてくれる本は...何年ぶりでしょうか。 読み始めると、なんだこの文体は、なんだこの会話のぎこちなさは...、と感じる のですが、理由はすぐに告白されます。 患者のことにも、自分が生きていくことにも 真摯に向き合っている主人公。 ...が、これが、まったくハナにつかないのです。きっと、これは、夏川さんが 駆使している、この文体です。 「...いちいちの死に涙を流してはおられぬのだ。」...これは医師としての本音 なのだろうと思います。ところが、この前後の流れの中で捉えると、同じ言葉が 劣悪な環境でのたうちまわる医師の苦悩や忙しさの中でも感じる充実感までを 含んだ言葉に変わるのです。...と書くと、この言葉の前に、苦悩や充実感が、 これでもかというほど強調されていることを想像してしまうかもしれませんね。 ...が、ないんですよ これが。 さらっと、...自然なのです。 医療の現場の問題だけでなく、社会問題を小説の題材に取り込もうとすると、 その部分だけに妙に真実味が出すぎて、浮いてしまうものですが、 ...これを感じさせないのです。 忙殺される医師の日常が、この独特な文体の独白で語られていくためか、 ここだけでなく、語られることのすべてが、素直に、自然に...矛盾することなく、 どれもが真実なのだと、無理なく私の中に入ってきます。 ...だから、きっと構えることもなく、主人公の独白(ひとり語り) と とりまく人たち とのやりとりの場面を想像して、声まで上げて笑ってしまうのです。 ひさしぶりに これは!、という本です。 手ばなしで お薦めします。 | ||||
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タイトルにある「神様」と宣伝文句の「奇蹟」になんとなく胡散臭さを感じてこれまで敬遠してきたのですが、知人に勧められたので読んでみました。 よかったです。ふいに訪れる涙の瞬間。 温かくて、心地いい、人間の話です。 私は主人公のイチさんが神様だなんて到底思えなかった。 奇蹟も起きてない(と思う)。 けれども、感動するのです。魅力的な登場人物に、すんなりと感情移入できるからでしょうか。 他の方のレビューの指摘にもある通り、現代の医療現場の様々な問題が描かれてもいて、ただ、それについては背景として描かれているだけなので消化不足のように感じる方もいるかもしれません。けれども、現実として医療の現場には問題が山積しているわけなので、これに焦点を絞れという注文は無理でしょうね。 私は、そういう現実の中に生きる医者と患者の、人間同士のかかわりあいを描いた作品であると思いました。 読後は優しい気持ちになれます。ずっと手元に置いておきたいと思える本でした。 | ||||
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コンキチ :今回は次男のタクタクとの対談になります。 この本薦めてくれたんだよねっ! 一止さんの患者を診る優しい目がこの作品の メインテーマですよねっ!一人称で語られる つぶやきと365日死を見取るという仕事の徒労と そんな中にも美しく生き、そして逝く瞬間の 荘厳さに圧倒されてしまいました。 タクタク :お父さん好きかなーと思って、自分自身も 主人公の語り口が古風で面白かったし、こんな医者って 実際にはいないかもしれないから、御伽噺みたいにも 感じました、最後の方に患者の逸話が出てきますが コンキチは絶対泣くなと確信しちゃったよ! コンキチ :ハイハイ泣きました 笑 素敵な話です、ウルウル 主人公の細君ハルさんの存在もこの作品に華やかさを 添えていますよね、あっ同じ借家の男爵の最後の絵も 泣けたナー | ||||
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典型的な行動パターンをもつ登場人物と、 明らかに松本市内の実際の場所をモデルとした典型的に心温まる小説。 松本市内に本部がある某国立大学は、作中の大学同様、人文学部はあって文学部はないが、 そんなところが実は物語の伏線だったりするところなんかは、あまりにも露骨である(笑)。 いや、そんな伏線を張ってあっても、気付く人はほとんどいまい。 基本的に登場人物の中に悪人は存在しない。 だから,いささかストーリーが予定調和的すぎるが、安心して読むことができる良書。 作者は実際のお医者様とか。 作中の主人公は、医師の不足により始終忙殺されていて、 自身の結婚記念日にも自宅に帰れないような状況だけど、 作者さんにはせめて今後も小説を書くぐらいの心の余裕があって欲しいと切に願うものである。 | ||||
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「24時間、365日対応」 患者にとってはありがたい病院でも、そこで働く医師や看護師にとっては修羅場だ。 「患者の生と死にどう向き合えばいいのか?」若き医師栗原一止は悩みながら、愛する 妻や同僚、そして看護師らに支えられ、患者のために奔走するのだが・・・。 医師の仕事は本当に大変だ。特に地域医療では慢性的な医師不足で、満足な診療が できないところがたくさんある。一止が籍を置く本庄病院も例外ではない。医師も 看護師も、ぎりぎりのところでがんばっている。人の生と死に関わる仕事の厳しさが、 この作品から伝わってくる。一歩間違えば暗く重い話になってしまうのだが、作者の 軽快な描写でかなり救われる部分がある。さまざまな人の生き方、さまざまな人の 死に方がある。その中で印象に残ったのは、やはり安曇さんのことだ。これこそがまさに、 現代医療が抱える問題だと思う。「どう生きて、どう死ぬのか?」このことは、自分自身が しっかりと考えなければならない。悲しくて、切なくて、そして、心温まる作品だった。 | ||||
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ある田舎にある、ほどほど大きな総合病院に勤める、少々変わり者医師の話。 救急外来を授けていることから、ひっきりなしに患者が運び込まれる。 疲弊しながらも処置をし、日常の業務もこなす主人公。 結婚記念日すら忘れてしまう激務だが、細君のおおらかさと優しさと 主人公の(これまた変わり者の)友人達とのふれあいで癒されている。 医療最先端である大学病院から断られた患者をも受け入れ、 ただただ、’患者のこと’だけを考え動く病院。 地域医療の底辺にある総合病院で、終末が近い患者の’生’を生かす主人公を通して 「終末医療」について考えさせられる。 そのほか、救急救命、先端医療など、医療現場には様々な問題を抱えていることも浮き彫りにされている。 重くはなく、軽く読みながら心のどこかで考える感じの、ストーリーです。 その分、身につまされるような切迫感は感じられず、少々物足りない気も。 だけど、主人公のような医師に出会えたら、良い最期が迎えられるような気がします。 | ||||
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他の多くの医療物と異なり、本作の主人公の専攻が外科や救急ではなく、消化器内科であるのは珍しい。他に消化器内科医が主人公の作品を寡聞にして知らないが、外科や救急に比べて地味だからだろう。 自分も消化器内科医であり興味深く読めたが、地味な領域ゆえに他の医療物と異なり手技描写の印象はERCPくらいしか印象に残らなかった(ERCPも5年目でそれなりにこなすことは珍しくなく、作中の表現は過剰評価と思われる)。 この作品はむしろ日の当りにくい地域医療、老人医療、延命治療、ターミナルケアなどがうまく表現されていて、特に延命治療のくだりはよく共感できた。むやみに命を延ばすことが苦痛を延ばすことにつながりうることに気づかない人はまだまだ多く、現場では苦労する。 ゴッドハンドものの医療作品が多い中(面白いものもあるが、某少年誌で連載されている作品のように稚拙なものもある)、医療の目立たないが大事な部分を取り上げて作品に仕上げたことは素晴らしい。しかし文学としては凡庸と思われたため、星を一つ減らした。 | ||||
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地方の病院に勤務するお医者さんて本当に大変なんだなあとつくづく思いました。真夜中でも早朝でも救急車は走っているし、病院にはちゃんとお医者さんや看護士さんが待っているものなあ。主人公は(作者も)そういう研修医制度や医師不足など社会問題になっている過酷な職場で、奮闘し悩み全力でぶつかっていっている姿が描かれている。だが様々な問題や矛盾にぶつかりながら、個々に深入りせず爽やかな読後感を与えてくれる。それは主人公を取り巻く看護士や医師、患者、アパートの友人そして細君がみんないい人ばかりで、ユーモアの効いた会話や心温まるエピソードをたくさん盛り込んでいるためだと思う。ちなみに、この作者のユーモアのセンスは、森見登美彦氏とは全然違います。 | ||||
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新人の作家さんで、実際のお医者さんが書いた若い医師のお話ですが、うーん…、似てる…。 友人に「なんか似てない?気のせい?」と言われ、読んでみたのですが、文章の書き回しも、ギャグのノリも、本の装丁(イラストレーターさんの絵の感じ)も、似てる。森見登美彦氏に。 夏目漱石氏というよりは、現代作家の森見登美彦氏に似てる。 癖の強い森見氏を大分うすーくしたような読み味…。多分、森見氏を知らなければ、それなりに楽しめたと思いますが、どうしても、あのオカシサと秀逸さと較べてしまうので、この評価です。 てか、似てる…。偶然なのか…気になる。 | ||||
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文体がいい。取り巻く人たちが良い。 あたたかさとユーモアのある素敵な小説だと思う。 いわゆる奇跡物語ではない。日常の、尊い人たちの、日々に訪れている奇跡の物語だと思う。 こんな小説を書くお医者さんがいることが喜ばしい。 | ||||
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森見登美彦の語り口をライトにしたような擬古調の文体。適度にコミカルでファンタジックな登場人物たち。「人は死ぬ」ということを、大げさすぎたり斜に構えたりせずに、ありのまま受け止めている。新しい知見はないが、地域医療という現代的課題の一つをしっかりとらえている。 医療現場のゆがみや、否応なく病で死んでゆく高齢者が描かれる一方で、活力にあふれた若者たちは恋をし、夢を語る。だから小説全体が暗くならない。そこがとってもいい。 | ||||
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栗原一止先生や、妻のハルさん、そして同じ「御嶽荘」に住む住人達や、一止先生の同僚の東西看護婦や、患者の安曇さんなど、登場人物達が皆、とても優しく描かれています。 特にハルさんの、「夫があまりの激務に結婚記念日を忘れても、文句ひとつなくおいしいコーヒーを入れつつ夫のそばに寄り添う姿」や、患者の安曇さんと周囲の人々との温かい繋がりなど、読んでいて大変心温まりました。 ただ星を1つ減らしたのは、この本を読んで数日経った今、心に残っているのが「登場人物は温かかった」ということだけだったからです。 読んでいる最中は一止先生の激務ぶりを見て「地域医療の慢性的な人手不足」を感じ、安曇さんの言葉から「大学病院の終末医療の問題」は感じるものの、読み終わり時間が経つと、それらの「現実にある医療問題に対する問題意識」はどこかに消えてなくなってしまいます。 単に「読んでる間、温かい人物像、人間関係に触れることができる小説」と考えれば、文句なく星5つなのですが、「現実にある医療問題」にフォーカスを当てて読む方にとっては、「深みを感じない」とも捉えられるかと思いました。 | ||||
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