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神様のカルテ
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神様のカルテの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全234件 141~160 8/12ページ
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とても話題の作品だったので、どんなにか感動する小説なのかと期待して読み始めたら、意外とあっさりと読めてしまいました。しかし、取り扱っている事柄が重いだけに、この程度の軽いタッチが人気の秘密なのかもしれないとも思います。 全体としては、夏目漱石好きの主人公の語り口が、味わいをより増す役割を果たしていました。また、主人公夫婦が住んでいる家の不思議さも、医療問題だけの堅苦しくて重たい小説に終わらせない理由なのかもしれません。 この小説の世界がとても色鮮やかに感じるのは、この2点のおかげだと私は思いました。 主人公自身は大きな成長や変化を遂げることなく、周りの人間が少しずつ変わっていく、というストーリーはよくあります。この「神様のカルテ」もそれに漏れることなく、主人公に大きな変化はありません。 だからこそ、読者に暖かい安心感を与えてくれるのだと思います。 ただ、ひとつ贅沢を言うならば、それぞれの人物について表面的ではない描写がもう少し欲しいな、とも思いました。 | ||||
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近代小説の影響で、 古い話し言葉を使う主人公を中心に、 長野のとある町の病院を舞台にした作品。 病院の医者や看護師たち、 愛すべき、 アパートの住人たちや、 かわいらしい妻、 それぞれの登場人物の描写が秀逸で、 それが楽しい。 病院の多忙さ、 状況の劣悪さと、 それを淡々とこなす病院スタッフ。 でも、 そこにあるのは、 命を預かること。 そして、最後の、最後の瞬間まで、 そこに思いを寄せ、全力を尽くす人がいるということ。 気負いなく、緩い時間の流れの中で伝わってくる。 それから愛すべき隣人。 学生と、絵描き。 この二人の存在もまた、 主人公を揺さぶる。 そして何より、 愛らしい写真家の妻の存在は、 彼がいわば、日常を戦える理由であり、 背中を支えてくれる柱である。 悲しみが日常から切り離せない職場でありながら、 喜びにあふれている職場でもある。 そんな、ある病院の姿が見えてくる。 | ||||
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僻地医療に勤務する医師の葛藤を描く本作。 医療の目的とは何か?それを軽やかなタッチと 登場人物で描きます。 小説としても面白いですし、考えさせられるテーマも 多い本でした。 また、奥さんのハルさんがかわいい。 こんな嫁さんほしいなぁなんて思ったりしましたよ。 | ||||
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格好いいタイトルと綺麗な表紙にそぐわない内容の薄さにがっかりです。 登場人物のあまりのリアリティのなさにげんなり、特に奥様は男性が夢見る理想そのものすぎてちょっと笑えた。 ファンタジーだと思って読んでもやはりつまらない。 今年読んだ本の中でも一番つまらなかった本かも。 | ||||
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最初の方は文体に慣れず、ダラダラ読んでた感じだったけど、読んでいくにつれてそれも味に感じ、面白くなってきた。 終わりの方は優しさにあふれていて、軽く涙した。 読んでよかったと思える本。 | ||||
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気楽に読めました。怒ってる方もいるようですが、怒る程じゃないよ。 櫻井君ファンの子供に買ってあげたのですが、古風な言い回しや語句を難しいからわからないと即突っ返されました(苦笑) 映画版、細君役の宮崎あおいさんはぴったりかな、櫻井君は無理があるだろ、と思いました。このセリフかぁ、元々あまり滑舌良くないし、第一イメージが違う。 | ||||
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「仏師」が仏像を大木から削っていくのは、実は仏像の型が初めからあって、その形を掘っているだけである・・・という下りから、最後主人公が自分の進む道の答えを出すときの「猛進するだけが人生ではない、答えは、大切なものはいつもそばにある、足下を掘っていけばそこにある、仏師が仏像の型を掘りだすのと同じように」という考え方に、私も共感し勇気をもらえました。 最先端の技術を学べる環境に飛び込んでいく事ももちろん大切な事です。しかし、今目の前にある事をただ何も考えずに一生懸命にこなしていくと、いつか自然と進むべき道が開けるのではないでしょうか。きっと、今の主人公の頑張りを、見ている人は必ずいて、周りの人が放っておくはずがないと思います。その周りの人たちが、さらなる先の舞台に自然と連れて行ってくれるはずです。受動的な考え方ですが、最近そう思います。 そして何よりよかったのは、細君のかわいらしさ。私もあんなふうにいつも可憐で笑顔の素敵な女性でいたいな、と強く思いました。 またひとつ、自分の理想の女性像が増えました。 本を読むと、素敵な登場人物に巡り合える。これが本の醍醐味ですね。 | ||||
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いいね。語り口調とか、登場人物が、とにかくホッコリさせてくれる。 「迷うた時にこそ立ち止まり、足元に槌をふるえばよい。さすれば、自然そこから大切なものどもが顔を出す。」 | ||||
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神様のカルテというタイトルに惹かれて購入。失敗しました。 この本を手にする人は 「自分自身や家族は病気とは無縁だけど、何となく心温まる物語を読みたい人」や 「命の重みを痛感したからこそ、命にかかわる人間の心温まる物語を読みたい人」がいると思います。 少なくとも後者には全くお勧めできません。 世の中にはもっと心にぐっとくる本はいくらでもあります。 第一に口調がわざとらしすぎて最後まで入っていけませんでした。 細君とよぶ奥さんとの会話も、不自然としか思えません。 森見登美彦さんの文章を意識しているように感じますが (更にいうなら表紙の絵も。まあこれはブームだからでしょうが・・) 全く似て非なるものです。 まず森見氏の書く登場人物の語り口調は、コメディという舞台の上で成り立った効果であり 命の現場を扱う真面目な物語で、こんなファンタジーは読者の心を掴むどころか逆効果です。 赤裸々に披露される医者のプライベートな生活事情。 ある意味真実が描かれているのかもしれない。 同じお医者さまなら共感することがあるかもしれない。 でも私たち一般市民、患者の立場からすれば 感情移入もできない主人公なら余計、感動に結びつくアプローチにすらならない。 働きっぱなしで寝不足、くだらないアル中患者の相手ばかりでうんざり、奥様へののろけ、 医者と看護士との色恋、飲み過ぎた次の日で頭が痛い、 癒されるからと職員の間で人気の患者・・ どんな命も平等というのなら、ひいき目の患者なんていたらだめでしょう。 そりゃあ医者だって人間ですから、心の中をのぞけばそうなんでしょうが・・・ 自分のたった一つの命をかけて治療に励んでいる患者の立場からすれば聞きたくない話です。 映画化されるみたいですがあの語り口調で演技されると思うと・・・(櫻井翔君は好きなのですが) 小一時間で読めてしまうライトノベルですが、時間を返してほしいです。 | ||||
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長野県にある400床ほどの地域中核病院に勤務する若手の消化器内科医が著者。 実際の経験をもとにして、ちょっとそれに肉付けをして書き上げたフィクションのような印象を受けた。 古風な文体で読みにくいかなと思ったが、内容自体には癖がなく、全体を通して読みやすかった。 すごく忙しい地域中核病院に勤務する若手医師。若手なので、なおさら多忙である。 救急当直や外来、入院、検査があり、当直後も通常勤務。 その多忙な中に、職場での友人、『御獄壮』という元旅館をアパートにしてる家で出会った学生と画家の近所仲間、 カメラマンでとても愛らしい妻、終末期の患者さんなどを中心に物語は進行する。 ユーモアも心地よい程度に随所にちりばめられているが、芯にあるのは凄く真面目な内容だ。 地域医療の現状、最先端医療を行う大学病院について、終末期医療について。 私は実際に地域で勤務する内科医だが、これが一般的な地域医療かというと実際はそうではない。 あくまで地域医療の抱える問題の一つを、ちょっとオーバーに表現している印象を受けた。 大学病院にしても、実際にそうかというとそうではない部分もあり、少し誤解を生むかもしれない。 あくまで、『フィクション』として読むのがいいと思う。 上司の勧めであまり期待せずに読んだが、意外にも凄く面白かった。 読んだ後、色々考えさせられるとともに、なんとなく爽やかな気分になれる本です。 | ||||
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「なんたる失態だ……私は慨嘆した。」 なかなか評判の良い小説ということで、読もうかどうか迷ってamazon書店の機能、「なか見!検索」を見た私に飛び込んできたのは、「変な文体」。 「釈明の余地のない失態なのである。」と続くが、「慨嘆」「釈明」と、故意に昔ながらの漢語を使っている…。 でも、それは、3ページ目の「私の話しぶりがいささか古風であることに容赦願いたい。」という一文で、「この小説は面白そうだ」という印象に豹変した。 この小説の語り手は、夏目漱石を愛読しており、そのため、日常生活でも、古風な言い回しになっているというのです。 こんな人間、「現実にいる訳がない」。 でも、夏目漱石を愛するあまり、言葉づかいに古めかしいものを使いたくなってしまうという「その気持ちは理解できる」。 まあ、ちょっと奇抜なユーモア小説という気持ちで読んでみれば良いのでは、というのが第一印象でした。 そして、全文を読んだ今、その古風な文体が大成功である、ということを実感。 この小説、地方の大きめの民間病院で、救急医療から、入院患者の主治医、また、通常の外来まで何でもこなすという、目の回るような忙しさの中で職務をこなす、30代の医師の日常を追った物語なのですが、そこには、「明治気質」があふれています。 「明治気質」といっても、もちろん私は明治生まれの人間に接したことはなく、イメージとしての「明治気質」です。 何と言っても、この小説の登場人物達の行動や心理は、「平成」の人間らしくない。 特に第二話のラストなんて、現代の人間では絶対にやらない。 でも、それが、違和感なく物語に溶け込んでいるのは、語り手が、「夏目漱石大好き」で、明治気質に憑依されていることを前提にしているからだと思います。 この小説、映画化されるそうですが、その「文体」はどのように表現されるんだろう?と、変なところに関心を持ってしまいました。 | ||||
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あまりの宣伝っぷりに、天の邪鬼的な半信半疑の心持で手に取ったが、心に沁み渡る且つ大いに勇気づけられる物語だった。 カジュアルな登場人物設定や会話のやりとりに当初は若干のチープさを感じたが、読み慣れるうちに、親しみやすい登場人物に魅力を覚え、また本書の独特のスタイルとして楽しめるようになった。(誤解のないように書いておくと、文章自体はチープでも何でもない。語彙・表現はむしろ豊かだと感じた。) 悩みや迷いがあるなら一歩立ち止まればいいじゃないか。世間の評価に惑わされず、自分の心の声に耳を傾けてみよう。そして、「正解」ではなく、そうやって見つけた「大切なもの」に従おう。そんな主人公の声に勇気づけられる。 印象的だった一節をいくつか。 「だいたい学問をするのに必要なのは、気概であって学歴ではない。こういう当たり前のことが忘れられて久しい世の中である」 「人間にとって心臓が一番大事な臓器だ、などというのはただの幻想だ。そんなものより大事なものは山ほどある−(中略)−人は機械ではないのだ」 「迷うたときこそ立ち止まり、足下に槌をふるえばよい。さすれば、自然そこから大切なものどもが顔を出す」 | ||||
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著者自身の経験が反映されているのか、 “想い”が伝わってくる作品。 どこかにも類似話はあるかもしれないけれど、 無理矢理感動を誘ってくる感じはまったくないし、 すっと引き込まれます。 後半になるにつれて感動箇所がどんどん増えてきて 涙→心が温まる→切ない、辛い→・・・ の繰り返しでした。 毎日毎日働いて、くたくたになる。 でもそれ以上にこの仕事が好きで、 相手に感謝されることもあり、 ときにはその逆もあり、 自分も救われるような思いになる。 言葉でうまく説明できないけれど、 そういう人達がこの世の中に存在していることって、 すごくすてきなことだと想う。 癒されました。おすすめです。 | ||||
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話題になっているのを見て読みたいと思っていたものの、買いそびれていて、文庫化を機に購入して読みました。 これ・・・ ほんとにみんな読んでおもしろかったんでしょうか??? 言うほどのキセキはおきないし、主人公もどちらかというとウザい。 というか 「こーゆー人変わってるでしょ?」っていう作者のおしつけがウザいです。 読みやすいという感想を持つ方もたくさんいらっしゃるでしょうけど、私はもういいです。 | ||||
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久々に清々しい物語を読んだ気がする。地方の医療現場問題と漱石的世界を背景にした一種のファンタジーなのだが、読む者に生きて行く希望と活力そして感動を与えてくれる爽やかな物語である。文体や主人公の個性・台詞を漱石風に仕立てている辺りも微笑ましいが、これは現代におけるファンタジーを小説として成立させるための工夫でもあるのだろう。登場人物をニックネームで呼ぶ辺りは「坊ちゃん」そのものである。他の場所では、漱石や藤村の名前・作品を明示しているのに、こっそりと「夢十夜」中のエピソードを引用している箇所がある辺りも憎い。 主人公の青年医師の一止(合わせて"正")が決してスーパーマンではなく、現実における様々な問題に悩む等身大の人間として描かれている点にも共感が持てる。その上で、自殺未遂後の友人に「生きている。そこに意義がある」とキッパリ語る一方、無為な延命治療に毅然と反対行動を取る点に、作者の思惟が明確に伝わって来る。「気概」を重要視している様も窺える。これらがユーモアに包まれて描かれている点に作者の心遣いが感じられる。一止の他、細君、次郎、男爵、学士殿、東西を初めとする看護師達、大狸、古狐、老患者など全ての登場人物が魅力的で、かつ各人に纏わるエピソードも巧みに構成されている点にも感心した。 「人生、慌てる事はない。懊悩・困難の中でもちょっと立ち止まって(一止)、自分の道を確かめる事で自ずと"正"解が導かれる」というテーマに私も勇気付けられた。多くの方に一読をお薦めしたい素敵な物語である。 | ||||
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泣かせどころを押えているので、まぁふつうに泣きます。 が、人の死を扱っておいて、泣かせなかったら詐欺ですから。 登場人物みんなイイ人、というのが、朝の連続テレビ小説風味。 文体は嫌いじゃないです。 泣きたいときにはおススメ。 | ||||
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半分ぐらいまでは読むのが苦痛で、星付けたら1つだなあと思っていたのだが、 ある人との別れのシーンぐらいから、やっと面白くなってきた。 読後感は爽やか。 最後まで閉口したのが、主人公の言葉づかい。 ありえないでしょ…。 映画になるらしいけれど、見てもレンタル。 この本も図書館から借りたので、まあそれくらいのレベルです。 | ||||
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この1年で、読んだ中で、「永遠の0」と同等の最高ランクの面白さでした。 量が少ないので、すぐ読めちゃいますが、めちゃくちゃ面白かったです。 続編も、早速、読もうと思ってます。 超おすすめです。 | ||||
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登場人物がお互いを思いやって、誰も自分のエゴをださないファンタジーです。現実は、不平不満の言い合いが医療現場なので、うらやましくもあります。主人公の人柄がなせる業でしょうか。主人公に、大学病院からの誘いが来ますが、新しい知識・技術を勉強し続けることも医療では、必要なことなので、目の前の患者さんを一人の医師が見続けることは、美しいけれど、時代遅れになるリスクもあるなあと考えさせられました。 | ||||
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海堂 尊に森見 登美彦、どちらも好きな作家である。 まるでちょっと肩から力を抜いた海堂 尊が森見 登美彦の文体をまねて小説を書くと(決して逆ではなく)こんな作品になるのではないでしょうか? | ||||
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