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囮弁護士
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囮弁護士の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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前の方がお書きになっている通り、訳文がひどすぎます。直訳調であり過ぎるのも問題ですが、「発端」の章だけでも、誰が誰に対して何をしたのか全く理解できず、読むのに難儀しました。過去の訴訟の話でも、語り手が原告側の弁護士なのか、被告側の弁護士なのかも分かりにくいですし、登場人物表に名前のない人物が、何の説明も全くないまま話の中心部分に入ってきたりする(カーター・フランチって、結局何者?)ので、読んでいて本当に訳が分からなくなりました。結局「発端」の章だけ読んで、挫折しました。 同じ著者の『推定無罪』が文句なしの傑作でしたので、本作も期待大でした。アシモフの『ファウンデーション』(ハヤカワ文庫版)シリーズもそうですが、名作の定評がある作品なのに、訳文がひどすぎて読むのを断念せざるを得なくなるのは、本当に悔しいことです。 二宮磬氏の訳本は、過去に何冊か読んだことはあります。しかし、ここまでひどかった印象はないのですが……。 | ||||
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昆虫標本オタクの養老孟司が書評で勧めていたので読み始めたが、 途中で苦痛になり、読むのをやめた。 最初、小説そのもののテンポが悪いのかと思ったが、 翻訳そのものに問題がある。漢字にすべきところを、 「ひらがな」で書いた箇所が多く、字を習い始めた幼児が 「分かち書き」されていない文章に戸惑うような状態になる。 原書は『推定無罪』を書いたスコット・トゥローの作品であるから 面白いはずである。 しょうがないから原書を読んでみよう。 この翻訳者の本は要注意である。 この翻訳者の二宮 磬には他に面白そうな本の翻訳が無いのが幸いである。 注)『推定無罪』は別の翻訳者:上田公子 | ||||
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『推定無罪』で華々しく登場した、アメリカのリーガル・サスペンス界の第一人者、スコット・トゥローの5作目の長編である。法廷場面は描かれていないが法曹界を揺るがす贈収賄事件がテーマである。 「このミステリーがすごい!」では’00年海外編第4位にランクインしている。 ロビーは、事故による人身被害を申し立て、贈賄によって判事から有利な裁定を引き出し、和解により巨額の賠償金を得る、いわば「悪徳系」弁護士だった。 連邦検察官とFBIは、その背景にある民事部主席判事を頂点とした大規模な贈収賄事件を摘発するため、ロビーの贈賄と、更に脱税の証拠を握って、罪を軽くするのと引き換えに、彼に捜査側の手先、つまり囮になるよう要請する。 かくしてロビーを囮に仕立て、でっちあげの事件を法廷に持ち込んで贈賄の口実を作ったうえで、最新鋭の機器を駆使して盗聴、盗撮し、証拠をつかもうという大掛かりな作戦が始まる。 前半は囮捜査の詳細な手口が、ロビーの弁護士をつとめる人物の一人称で粛々と語られ、やや冗長である。後半に入って、ロビー自身の誰にもいえない“秘密”が明らかになったあたりから、最後のFBIによる大捕り物まで、物語はがぜん勢いがつく。そして、やがて明らかになる意外な事実と悲劇的な結末・・・。私はエンディングには不完全燃焼のような、何か哀しいものすら感じた。 本書はまた、事件をめぐり揺れ動く人間模様も読みどころである。難病で余命いくばくもない妻に献身的な愛情を注ぐロビーの姿、監視役で送り込まれたFBIの女性捜査官とロビーとの間の感情の微妙な変化など、著者は囮捜査に翻弄される登場人物たちの錯綜した人間ドラマを展開して見せている。 本書は、ただの手に汗握る法廷‘スリラー’エンターテインメントではなく、大きなストーリーの流れ(それはそれでスリリングである)のなかに、いくつもの人間ドラマが挟まれた文学的要素の強い力作である。 | ||||
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