死刑判決
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.75pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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ミステリーとしても充実した内容で、推理自体も楽しめますが | ||||
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トゥロー久々の作品は冤罪裁判をテーマに扱った重厚な作品。 | ||||
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想像以上に面白い小説でした。 | ||||
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レストランの店主と客など3人が殺された事件。3ヶ月後に犯人が捕まり自白することで死刑判決を出されるのですが、10年たっていよいよ執行間近になって公選弁護人となったアーサー。犯人とされるロミーと面接するうちに真犯人を名乗る人物から連絡があり、彼の無罪を主張していく物語です。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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3人を殺害し死刑囚として10年間服役している男の再審と無罪を巡って検察側と弁護側2組の男女が争う話。 登場人物達の抱えた人生の辛酸と過去の事情が交錯した男女の愛憎劇が濃厚な為、リーガルサスペンスの趣は薄い。 上下巻結構厚みのある文庫だが、そこはこの作家の作品なのでそこそこ楽しく読ませる。 最終的な判断が齎された結果、事件に関わった当事者(容疑者達)の冤罪と潔白は朧げで釈然としない。 時間の経過と故人が多数という要素が加わり白か黒か判別できない事件の真相にリアリティはあるが、 「われらが父たちの掟」「囮弁護士」のような文学的要素は薄く陶然とした読後感は得られなかった。 原題の“Reversible Errors”には「破棄事由となる誤り」の他「取り返しのつく間違い」という意味もあるようで、全てが終わった後の4人の明暗を考えてみるのも一考かと。 | ||||
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他の作品同様、とにかく読み応えがあります。魅力的な人物造形とストーリー展開。車に例えるとフォルムとエンジンのバランスが絶妙で、ぐいぐいと引き込まれるように小説世界へと旅することができます。 彼の作品は概ね法曹三者(弁護士、裁判官、検察官)が主要な登場人物となり、犯罪に巻き込まれたり加担したりと、だからといって、業界の暴露話に終始したり、法廷シーンが前面に押し出されるわけではなく、彼らないし彼女らの私生活へ深く入り込み、法律にかかわる人間の心理や葛藤を描写する手際よさに、僕なんかは感心するわけです。 リアルに感じるから?なぜ、訴訟社会のアメリカでない日本でこれまで生きてきて刑事事件なんかとは全く無縁で、その手の接点とはいえば多くの人と同様にテレビや映画、そして読書といったフィクションを通じてしかないのに? それはともかく、本書の原題は“Reversible Errors”。これは法律用語で「破棄事由となる誤り」という意味で、控訴審で一審判決を大いに覆すような重大な誤りを指します。 10年前レストランで3人の男女を撃ち殺しさらに死後強姦までしたとして死刑判決をうけたロミーが、執行の33日前になって無実を訴え出る。彼の公選弁護人に指名されたアーサーは始めはおざなりに仕事を進めるが、がんを宣告され余命間もない事件関係者による爆弾証言によって死刑囚に冤罪の可能性が高まる。 ロミーを逮捕し自白を引き出した刑事ラリー、公判担当の検察官ミュリエル、有罪の判決を下した元判事のジリアン。主要な登場人物の内、ラリーとミュリエルは10年前の事件当時不倫関係にあり、30歳半ばのアーサーは独身で女性に対しては不器用ながらも愛を求めて止まず、今回の控訴審に際して知り合ったジリアンと恋仲になる。 この二組のカップルを中心に物語は展開し、種々の駆け引きや嘘と本音の混在、裏切りと懐柔といったいくつもの事実が入り乱れて、それらは決して真実へ向けて収斂することなく、犯人は宙づりにされたままとなります。誤りは確かにあった。かろうじて正義ははたされる。果たしてそれがまっとうかどうかは意見の分かれるところでしょう。 | ||||
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リーガル・ミステリーの巨匠スコット・トゥローの文庫上・下巻779ページに及ぶ大作。 2001年4月、10年前レストランで3人の男女を撃ち殺し冷凍庫詰めにしたとして死刑判決をうけたロミーが、執行の33日前になって無実を訴え出る。ストーリーのメインフレームは、彼の公選弁護人に指名された弁護士アーサーと、もともとはロミーに死刑を宣告した、のちに悪の道に染まり服役していた元判事のジリアンのカップルVS刑事のラリーとその不倫相手でもある検察官ミュリエルという構図で、「わたしこそが真犯人だ」という新たな証人が現れ、ロミーの冤罪かやはり有罪か、彼らの激しい攻防が描かれる。 物語は、現在(2001年)からさかのぼって事件発生当時(1991年)と、上述の4人それぞれの多視点で交互に語られ、多面性と複雑さを醸し出している。また、事件そのものを追いかけると同時に、それぞれのカップルの、法と情の間で揺れ動く恋愛模様がたっぷりとくどいくらいに展開される。 この、リーガル・サスペンスとしてはやや手垢がついた感があるテーマを持ってきて、それをどう料理するかと興味を持って読み始めたが、さすがトゥロー、10年の時を経て再び交錯する二組のカップルの、多少の濡れ場はあるものの、他の作品に見られるような文芸趣味を抑えていて読みやすく、といっても通俗エンターテインメントに堕すこともなく、重厚で上質な人間ドラマに仕上げている。 本書は、現役の弁護士であるトゥローが、実務に裏づけされた正確な法廷手続きをベースにしつつ、『推定無罪』から15年経って円熟味を加えた逸品である。 | ||||
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なかなかの面白い内容でしたが、トゥローの小説家としてのデヴュー作である、推定無罪に比べるとやはり本作もインパクトにかけるというのが率直な感想です。次回作、次々回作は法定ドラマではなさそうですが、早期の出版を希望します。あと翻訳家の方には少しがっかりでした、トゥロー作品は全作をキンドル郡という同世界でえがかれているので名前表記等を前作と統一してほしいと思います。また法廷用語についても、もう少し検証されるべきであったと思います。 | ||||
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無実を訴える執行目前の死刑囚とその弁護士。ともすれば先が読めてしまいがちな このタイプのリーガルミステリーをさすがはトゥロー、深みが違います。 愛人関係にあったやり手の女性検事と腕のいい刑事。 10年以上の殺人事件の真相が徐々に徐々にあぶりだされます。 登場人物のそれぞれが織りなす人間模様がミステリーに重厚さを与えています。 主人公の弁護士は決して熱血タイプではない。 むしろ、さえないと言ってもいいくらい。 自分がミスすれば、無実の人を死刑台に送ってしまうという 危機感から全力を尽くそうとするのです。 映画化するなら、主人公はニコラス・ケージでしょうかね。 | ||||
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