われらが父たちの掟



※タグの編集はログイン後行えます

【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

5.50pt (10max) / 2件

5.50pt (10max) / 2件

Amazon平均点

4.00pt ( 5max) / 2件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
0pt
サイト内ランク []D
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

37.00pt

93.00pt

0.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)1997年05月
分類

長編小説

閲覧回数1,799回
お気に入りにされた回数0
読書済みに登録された回数2

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

われらが父たちの掟〈上〉 (文春文庫)

2001年11月30日 われらが父たちの掟〈上〉 (文春文庫)

州上院議員エドガーの前妻ジューンが早朝のスラム街で銃殺された。容疑者は彼らの息子で保護観察官のナイル。偶然とはいえ、この家族とは旧知のソニーが判事として訴訟指揮を執り、さらにナイルの弁護人もソニーの学生時代の友人だった。母親殺しの殺人法廷は、にわかに60年代に青春を共有した者たちの同窓会の様相を呈しはじめた。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.50pt

われらが父たちの掟の総合評価:6.75/10点レビュー 4件。Dランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

期待していたのに~、ガッカリ!

トゥロー氏の小説は割と気に入っていたのですが
この本に関しては面白いとは思えませんでした。
特に「セス」の昔話がホント読みにくくて、ちょっとだけ斜め読みしたぐらいです。
60年代のことが分かっていても、分からなくても、私の感想は変わらないと思います。
ミステリーとしても、平凡で作者の意図がはっきり分からなかったです。
あまり人さまにはお勧めできないですね。

ももか
3UKDKR1P
No.1:
(7pt)

この本を読むには私は若すぎた。

今回の主題は裁判そのものになく、起きた事件そのものは過去友人同士だった者たちが再び邂逅する単なる舞台設定に過ぎない(とは云え、裁判の丁々発止のやり取りが非常に面白いのも事実。本作が7点なのはそこに起因する)。
筆者の焦点は世代間の軋轢と異人種であることのアイデンティティの模索にあると云える。自分が黒人であることの意義を何度も反芻するホビー、最後のセスの台詞、ここにエッセンスが集約されている。
ただ扱う材料1つ1つが濃密で読者に疲労を強いるのは確か。結局裁判は無効になり、後に語られる真相ももはやどうでもいいといった心境にさせられ、あれほどの詳細な状況描写・心理描写を繰り広げた成果が水泡と化してしまったようで非常に勿体無いと感じた。

また今回のような中年世代を描いた世代小説はまだ私自身には早すぎたようだ。本作に豊富に盛り込まれた心理描写、特に子が親を思う気持ち。親が子を思う気持ちなどは同世代には切実に響くものであろうが若輩の身にとってはまだ頭で判っても心では実感できない代物でそれもまた残念だった。

ソニー、セス、ホビー、そしてエドガー。彼らは確かに若かった。しかしそれ以上に私の方が若かったのだ。

Tetchy
WHOKS60S
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.2:
(3pt)

60年代文学というより冗長に読まされる愛憎劇

40代後半になりある程度の社会的地位を得た嘗ての顔馴染み達が(判事、弁護側、ジャーナリスト、容疑者、加害者)として法廷で争うという内容に、彼等の学生運動時代の回想と親世代の出自から確執をからめて物語は進んで行く。
司法関係に籍を置きながら小説の執筆を行っているアメリカ人作家は多いが、現在の物語と並行して60年代の追想を描くというのも多い。
スティ―ヴン・ハンター、マイクル・コナリー、リチャード・ノース・パタースン等・・・
彼等の小説の中では60年代=ベトナムでありそこで体験した事が現在進行形の物語の中で重要な要素になるのだが、この小説では従軍せず戦争を忌避した立場の人間が描かれている。アメリカ版団塊の世代、反体制の側で戦っていた登場人物達の日常~25年経過の現在、時の経過と共に変化したそれぞれの人生(結婚、出産、離婚、肉親との死別)は各々の思想や生き方に醸成と変革を齎すがミステリ的な要素も法廷劇の醍醐味も殆ど感じられず時の経過を跨いだ男女間の痴情的なエピソードを延々と読まされた印象。特にソニーとセスの件は冗長でうんざりした。4作目という事で実験的な試みをしたのかもしれないが尻切れトンボの公判とくどい文章に疲れ、濃密な人間ドラマと言えば聞こえはいいが上下巻にする意味が果してあったのか?
事件の真相と結果さえ、精読しないと分かり辛いのだがそこに何らかのカタルシスを得るこの作家特有の読後感は今回感じられなかった。
長い物語を読んだ唯一の収穫はセスの父親のバックボーンは出自に於ける変遷にあり、彼の死後セスとホビーが葬儀で捧げた頌徳文内容が圧巻で心に響いた。
われらが父たちの掟〈下〉Amazon書評・レビュー:われらが父たちの掟〈下〉より
4163169903
No.1:
(5pt)

S.トゥローは上田公子訳を読むべし!

最近、「有罪答弁」を読みとても面白かったので本書を読む気になった。文学性が高いとの評判なのでかなり期待していた。昔読んだ「推定無罪」も相当良かった。

が、本書はちょっと読んでみてかなりの違和感を覚えた。自分の知っているトゥローと違う。作者を間違えたかとさえ思ってしまった。

とにかく文章がひどい。冒頭からブチかましてくれている。
「ここは水のあるとこらからは何マイルも離れているにもかかわらず、空気は塩分を含んでいる」
はい???これは高校入試の英文和訳の答案用紙ですか?
以下、緊迫感を削ぐだらだらとした描写が続きまったく作品に入っていけない。言葉の端々がいちいち引っかかるのだ。
「もう手遅れだぜ」というセリフがあり素人芝居を見ているようなドッチラケの気分になり、「ほんとに手遅れだ」とつぶやき読むのをやめる。
表紙を見て訳者が変わっているのにようやく気づく。それで納得がいった。

それにしても翻訳が変わるとここまで違うのか、と驚嘆する。いくら作品の文学性が高くても訳者に文学性が無ければどうしようもない。

それにしても上田公子訳の「有罪答弁」は良かった。ツッコミどころはまるでなく、濃密で無駄がなく、スラスラ読めて、すんなり作品に入っていけた。登場人物はベテラン俳優のように味があり、憎いセリフを吐く。「推定無罪」にも共通しているが、何より語り口にペシミステックな情感が漂っているのが魅力だった。

トゥローの名誉のため星5をつけた。彼はこんなつまらない作家ではない。最近の作品を読んでおもしろくなかった方、是非上田公子訳の他の作品を読んで欲しい。全然違う。絶対面白い。

彼女の訳でこの作品を読みたかったが調べたらすでに御他界されていた。謹んでご冥福をお祈り致します。
われらが父たちの掟〈上〉Amazon書評・レビュー:われらが父たちの掟〈上〉より
4163169806



その他、Amazon書評・レビューが 2件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク